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1 : 2012/10/30(火) 14:35:39 -
ナルト「そろそろヒナタと結婚して二ヶ月だってばよ」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1349697159/l50< の続きです。今回はほのぼのだけにします。
gdgdしないように頑張ります。
ソース: http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1351575339/
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2 : 2012/10/30(火) 14:39:50 -
サスケ「ヒナタはどうなんだ?」
ナルト「一応予定日近いし、うちに居るってばよ」
ナルト「入院は嫌なんだってさ」
サスケ「ま、元気ならいいんじゃねぇか?」
ナルト「連絡用にガマの子供達をおいて来てるから、心配ないとは思うけどな」
サスケ「…お前、術の使い方小慣れすぎだろ」
ナルト「そうか?」
ナルト「まあ、分身も結構便利だしなー」
サスケ(つーか、まるっきり小学生の発想力だからな、こいつは)
-
3 : 2012/10/30(火) 14:43:59 -
サスケ「んで?前も言ったかもしれねぇが、こんなところで油売ってていいのかよ?」
ナルト「いやー、テンテンがうちに来ててさ」
ナルト「女同士の話があるって追い出されたんだってばよ…」
サスケ「…なるほどな」
サスケ「ま、暇なら少し相手してけよ」つ将棋
ナルト「えー?俺そういうの苦手だってばよ」
サスケ「ルールくらい知ってんだろ」
サスケ「オレはシカマルに一泡吹かせたいんだよ」
ナルト「そんなの無理に決まってるだろー?」
サスケ「やってみなけりゃわかんねぇだろ、ほら、お前から打っていいから」
ナルト「はあ、しょーがねーってばよ…」パチッ
-
4 : 2012/10/30(火) 14:49:55 -
~ナルトの家~
テンテン「はい、ヒナタ、洗い物終わったよー」
ヒナタ「ありがとう、テンテン」
ヒナタ「ごめんね?いろいろ手伝ってもらっちゃって…」
テンテン「いーのいーの、あたしがやりたくてやってるんだからさ」
テンテン「カレンダーの花マル、あの日が予定日?」
ヒナタ「うん、今からちょっと楽しみ」
テンテン「…怖くないの?」
ヒナタ「ううん、そりゃあ痛いって聞くし、母親になるって実感もまだ湧かないけど」
ヒナタ「それよりも、私とナルトの子供に会いたい気持ちの方が強いかなぁ」ナデナデ
-
5 : 2012/10/30(火) 14:55:42 -
テンテン「そう言えば、花マルって前のカレンダーにも付いてなかった?」
ヒナタ「あ、あれは…」
テンテン「何かあるの?」
ヒナタ「…その、周期を…」
テンテン「周期?」
ヒナタ「う、うん、出来そうな日に印をつけておいたの…」////
テンテン「あ、ああ、なるほど…」////
ヒナタ「ナルトには内緒だよ?」
テンテン「もう覚えてないんじゃない?」
ヒナタ「それでも!」
テンテン「わ、分かったから落ち着いて」
テンテン「胎教に良くないよ?」
ヒナタ「そ、そっか…」
-
6 : 2012/10/30(火) 15:00:30 -
テンテン「ねぇ、お腹触ってもいい?」
ヒナタ「うん、いいよ」
テンテン「…この中に赤ちゃんがいるんだねー」ナデナデ
ヒナタ「蹴られる感覚はびっくりしちゃった」
テンテン「…あたしもいつかお母さんになるのかな?」
ヒナタ「キバくんとはどうなの?あれから」
テンテン「べ、別にいつもと変わらないよ?」
テンテン「…でも変わらな過ぎるっていうかさ」
テンテン「こっちから行動起こさないとなのかなー」
-
7 : 2012/10/30(火) 15:04:36 -
ヒナタ「まあ、あの後キバくんも砂の招致で居なかったりしたじゃない」
テンテン「でも、そろそろ帰って来て二ヶ月くらいだよ?」
テンテン「何かあるかと思ってたのになー」
ヒナタ(待たされていたせいか、割と素直に自分の気持ちを言うようになってるな…)
ヒナタ「せっかくお料理の練習、一緒にしたんだから」
ヒナタ「今度お弁当でも作ってあげれば?」
テンテン「えー?急に持って行ったら、変な子だと思われないかな?」
ヒナタ「きっと喜んでくれるよ」
テンテン「そ、そうかな…」////
-
9 : 2012/10/30(火) 15:19:40 -
テンテン「よし、今度持って行ってみようかな」
ヒナタ「うん、応援してるからね」
テンテン「ありがとう、ヒナタ!」
テンテン「へへっ、なんか楽しくなってきたなー」
テンテン「早く赤ちゃん産まれないかな?」
ヒナタ「急にどうしたの?」
テンテン「だってー、あたし赤ちゃんを抱っこしたこと無いんだよー」
テンテン「よこーえんしゅーってやつ」
ヒナタ「ふふふ、まだ気が早いんじゃない?」
-
14 : 2012/10/31(水) 02:11:20 -
ナルト「ただいまー」
テンテン「あ、ナルトが帰ってきたよ、ヒナタ」
ヒナタ「お帰りなさい、あなた」
ナルト「な、なんかその呼び方、まだなれねーってばよ…」ポリポリ
テンテン「そーなの?」
ヒナタ「お父さんって呼んだら、すごく嫌がるんだもの」
ナルト「ううっ、すまねえ」
テンテン「子供ができるって大変なんだねー」
ヒナタ「まあ、香燐さんのところみたいに、特に変えていない人も多いとは思うんだけどね」
ナルト「ヒナタは気分を楽しみたいだけなんだってばよ」
ヒナタ「何か言った?お父さん?」
ナルト「うわああああ、やめてくれぇえええ」
テンテン(なんだかんだ言って仲いいよなあ、この二人)
-
15 : 2012/10/31(水) 02:38:20 -
テンテン「そういえば、二人の馴れ初めって聞いたことないなぁ…」
ヒナタ「ん?聞きたい?」
テンテン「え?教えてくれるの?」キラキラ
ナルト「お、俺は向こうで仕事してくるってばよ…」
テンテン「あ、ナルト!」
ヒナタ「いいの、恥ずかしがっているだけだから」
テンテン「そんな話なの?」
ヒナタ「ナルトにとっては、ね?」
テンテン「聞かせて聞かせて?」
ヒナタ「あれは…」
-
16 : 2012/10/31(水) 03:02:40 -
ヒナタ「どこから話せばいいかな?」
ヒナタ「私たちが付き合いだしたのって、二年前くらいからなの」
テンテン「そうだっけ?いつの間にか付き合っていたような…」
ヒナタ「ナルトも私も、ちょっと照れちゃってね…」
ヒナタ「しばらく隠していたんだけど」
ヒナタ「香燐さんがバラしちゃったの」
テンテン「ああ、なるほど」
テンテン「でも、意外、もっと長く付き合ってるかと思った」
ヒナタ「そうかな?」
ヒナタ「まあ、確かに私とナルトの性格からすれば、もう少し長く付きあっていたかも」
ヒナタ「でも、お父さんたちが強引にね」
テンテン「ああ、結婚式の時も…」
ヒナタ「じゃあ、その話も含めて、教えてあげる」
テンテン「うん、しっかり聞く!」ペタン
ヒナタ「ふふふっ」
-
23 : 2012/10/31(水) 12:50:10 -
多重影分身+白眼で死角無し
圧倒的なチャクラ量で回天乱射も余裕
八卦六十四掌で相手の戦闘力潰して螺旋丸でトドメヒアシ「我が孫は木の葉にて最強」ビキキ
-
29 : 2012/11/01(木) 01:54:57 -
~二年前ナルトの家~
ヒナタ「な、ナルトくん、いる?」
ナルト「おお、ヒナタ、また来てくれたのか」
ヒナタ「う、うん、時間、あったし…」
ナルト「入ってくれってばよ、この前掃除してもらったおかげで、だいぶ綺麗だからさ」
ヒナタ「お、お邪魔しまーす」
ナルト「そんなにかしこまらなくても、ほかに誰も居ないってばよ」
ヒナタ「い、一応言っておかないと…」
ナルト「ははっ、ヒナタは真面目だなぁ」
-
30 : 2012/11/01(木) 02:19:59 -
ナルト「ほい、お茶」コトッ
ヒナタ「あ、ありがとう」
ナルト「わざわざ様子を見に来てくれてんのはヒナタだろ?」
ナルト「お礼を言うのはこっちだってばよ」
ヒナタ「今は何をしていたの?」
ナルト「綱手のばー、おっと、五代目火影様、の手伝い」ペラペラ
ナルト「俺ってば、こういうの苦手だからさ」
ヒナタ「て、手伝うよ」
ナルト「へへっ、助かるってばよ」
ヒナタ「ううん、私がしたくてしていることだから…」
-
31 : 2012/11/01(木) 02:34:01 -
ナルト「ふう、やっと終わった…」
ヒナタ「結構量があったね…」
ナルト「助かったってばよ、ヒナタ」
ナルト「今度、お礼するからな」
ヒナタ「お、お礼なんていいよ…」
ナルト「何もないのか?」
ヒナタ「え、いや、あの…」
ナルト「何でもいいってばよ」
ヒナタ「じゃ、じゃあ」
ヒナタ「こ、今度、一緒に遊びに行かない?」
-
32 : 2012/11/01(木) 02:47:24 -
ナルト「え?それだけでいいのか?」
ヒナタ「そ、それだけって…」
ナルト「そんなの、いつでも言ってくれれば付き合うってばよ」
ヒナタ「…そうなの?」
ナルト「もちろんだってばよ」
ナルト「それで?予定とかは決めてんのか?」
ヒナタ「ううん、全然…」
ナルト「そっか、んじゃあ遊びじゃないかもしれねえけど」
ナルト「ちょっと外に行ってみないか?」
ヒナタ「里の?」
ナルト「ああ、エロ仙人に教えてもらった、いい場所があるんだってばよ」
-
34 : 2012/11/01(木) 03:03:07 -
ヒナタ「そういえば、ネジ兄さんが手合わせしたいって」
ナルト「えー?あいつ容赦ないからなぁ…」
ヒナタ「ネジ兄さん、ナルトくんと戦うのが楽しいみたいで」
ナルト「うーん、まあそのうちまた、な」
ヒナタ「わかった、伝えておくね」
ナルト「…あ!!そういえばこれ」ゴソゴソ
ヒナタ「?」
-
39 : 2012/11/01(木) 14:46:30 -
ヒナタ「ただいまー」
ネジ「おや、ヒナタ様、今日はナルトの所に行かれたのでは…」
ナルト「おっす、ネジ、俺もいるってばよ」
ネジ「ナルト!」
ナルト「あー、手合わせはまた今度な、今日は別に用事があるから…」
ネジ「構わんさ、ヒアシ様に面会か?」
ナルト「ああ、取り次ぎ頼めるか?」
ネジ「承った、ヒナタ様はどうされますか?」
ヒナタ「私もナルトくんと一緒に行くから…」
ネジ「分かりました、しばしお待ちを」タタタ
ナルト「ネジも丸くなったってばよ」
ヒナタ「うん、昔みたいに怖くなくなったから」
ナルト「…平和って、いいなー」
ヒナタ「そうだね…」
-
40 : 2012/11/01(木) 14:54:10 -
ヒアシ「…それでは、日向を代表して、了承したと伝えてくれ、ナルトくん」
ナルト「分かったってば…っと、分かりましたってばよ」
ヒナタ「な、ナルトくん、変な言葉遣いになってるよ」
ヒアシ「ははは、そう畏まることもなかろう、君は次期火影なのだから」
ナルト「へ、へへ、ごめんなさいってばよ…」
ヒアシ「せっかく来て貰ったんだ、ゆっくりしていきたまえ」
ヒアシ「ヒナタ、お部屋に案内してあげたらどうだ?」
ヒナタ「え?お、お父さん、それは…」
ナルト「そう言えば、ヒナタの部屋って見たことないってばよ」
ヒアシ「ほら、ナルトくんもこう言っている」
ヒナタ「もうっ!ナルトくんまで!」
ナルト「ははっ悪い悪い」
ヒアシ「私はまた公務に戻る、しっかりもてなすのだぞ」ポンッ
ヒナタ「は、はい、分かりました!」
-
41 : 2012/11/01(木) 15:01:38 -
ヒアシ(こんな調子で、本当にナルトくんをモノにできるのか?)
ヒナタ(お、お父さんは余計なこと言わないで!)
ヒアシ「はっはっは、それではな」
ナルト「…ヒアシさんも、だいぶ変わったってばよ」
ヒナタ「もう、知らない」プイッ
ナルト(なんか、子供っぽいヒナタって、可愛いな…)ドキッ
ナルト(っと、何考えてるんだってばよ、俺は)ブンブン
ヒナタ「ん?どうかした?ナルトくん」
ナルト「な、何でもないってばよ」アハハ
-
42 : 2012/11/01(木) 15:06:02 -
ヒナタ「ちょ、ちょっと待ってて、ナルトくん」
ヒナタ「少し、お部屋を片付けてくるから…」
ナルト「そうか?別に気にしないけど…」
ヒナタ「わ、私が気になるから!」
ナルト「わ、分かったってばよ」
ヒナタ「すぐに戻るから!」タタタ
ナルト「いろいろ大変なんだなー」
ハナビ「…」
ナルト「あれ?ハナビか?」
ハナビ「…いらっしゃい、ナルトさん」
ハナビ「来てたんだ」
ナルト「ああ、ちょっと用事があってな」
-
43 : 2012/11/01(木) 15:15:56 -
ナルト「ハナビは何してたんだ?」
ハナビ「…勉強、今度試験があるから」
ナルト「そっか、俺も一気にやったっけなー」
ナルト「ハナビは偉いな、ちゃんとコツコツやってて」ナデナデ
ハナビ「…そんなことないよ、普通」////
ナルト「その普通が難しいんだってばよ」
ハナビ「姉さまは?」
ナルト「あー、なんか部屋の片付けしに行ってるってばよ」
ハナビ「…そうなんだ」
ハナビ「ナルトさんは、姉さまのことが好きなの?」
ナルト「と、突然なんだってばよ!?」
ハナビ「いいから、答えて?」
ナルト「いや、えっと…」ポリポリ
-
55 : 2012/11/01(木) 20:19:02 -
どっかの漫画でもいるが「ひまわり」ってどう?
渦巻きじゃ無いけど「回る」って入ればそれっぽくね? -
61 : 2012/11/02(金) 02:49:28 -
ハナビ「…答えられないの?」
ナルト「す、少なくとも嫌いじゃないってばよ」
ハナビ「そっか、そのくらいか…」ズイッ
ナルト「ハナビ?何か近付きすぎな気が…」
ハナビ「ナルトさん、姉さまじゃ不満なら、わたしはどう?」
ハナビ「わたしなら、もっとイロイロ、ナルトさんの為にしてあげられるよ?」
ナルト「じょ、冗談はやめるってばよ」
ハナビ「わたし、本気だから…」ソッ
ハナビ「…ね?いいでしょ?」
ナルト「お、俺は…」
-
62 : 2012/11/02(金) 02:49:28 ID:1GFXB34E -
毎日、更新楽しみにしてますぞ!あと、ヒヨリ(日和)ちゃんはどうですか?
-
64 : 2012/11/02(金) 03:05:51 -
>>62ごめん、イメージだけど弱そう…
ヒナタ「ナルトくん、準備できた…っ」
ヒナタ「…何してるの?ハナビ」
ハナビ「あーあ、時間切れかぁ」
ハナビ「もう少しで、ナルトさんがわたしのモノになったのに」
ヒナタ「ふざけないで、何がしたいの?」
ナルト「お、おいヒナタ、俺は大丈夫だから…」
ハナビ「…別に、わたしはナルトさんのことが好きだから…」
ヒナタ「…本当に?」
ハナビ「何が言いたいの?」
ヒナタ「質問しているのは私だよ」
ハナビ「…そういうところ、本当に大っきらい」
-
66 : 2012/11/02(金) 03:25:15 -
ハナビ「姉さまとは話したくない」
ヒナタ「どこに行くの」
ハナビ「自分の部屋、姉さまはナルトさんを部屋に連れ込んで、いかがわしいことをするんでしょ?」
ヒナタ「し、しないわよ!」
ハナビ「…へぇ」
ハナビ「ナルトさん、こんな奥手で欲求不満になったら、わたしのところに遊びに来てね?」タタタ
ヒナタ「ハナビ!待ちなさい…」
ナルト「いいってばよ、ほら、ヒナタもちょっと落ち着けって…」
ヒナタ「…ナルトくん」
ナルト「ほら、とりあえず、部屋、片付いたんだろ?」
ヒナタ「う、うん…」
ハナビ「…姉さまのバカ、ナルトさんの、ばか…」
-
67 : 2012/11/02(金) 04:03:12 -
~ヒナタの部屋~
ナルト「それで?さっきのは何なんだってばよ?」
ヒナタ「…ハナビとは、あまり上手くいっていなくて」
ナルト「理由は分からないのか?」
ヒナタ「何かあるわけじゃないと思うの」
ヒナタ「たぶん、私のことが気に入らないだけだと思う」
-
68 : 2012/11/02(金) 04:03:48 -
ナルト「…そうか?」
ヒナタ「え?」
ナルト「俺ってば、昔は里中の嫌われ者だっただろ?」
ナルト「だから、相手を傷つけることが、必ずしも嫌いだからじゃないって知ってるってばよ」
ヒナタ「ハナビがそうなの?」
ナルト「分からねぇけど」
ナルト「あいつ、意味もなくああいうことをしたり、言ったりするやつじゃないと思うってばよ」
ヒナタ「それは…」
ナルト「ま、俺の勝手な想像だから、本当のことは分からねぇけど」
ナルト「ただ、気にしてやってもいいと思うってばよ」
ヒナタ「ナルトくん…」
-
77 : 2012/11/02(金) 17:26:49 -
ナルト「ま、すぐに解決する問題でもないし、気長にやっていくしかないってばよ」
ヒナタ「…うん、私ももう少し考えてみる」
ナルト「さ、この話はおしまいだってばよ」
ナルト「それにしても、部屋、全然汚くないじゃんか」
ヒナタ「あ、あまり見ないで?恥ずかしいから…」
ナルト「…俺も今度からちゃんと片付けしよう」
ヒナタ「それは私も思うけど…」
ナルト「ははは、頑張るってばよ」
ヒナタ「本気で考えてる?」
ナルト「ま、もしまた汚くなっても」
ナルト「きっとヒナタが手伝ってくれるんだろ?」
ヒナタ「そうやって人の力をあてにするナルトくんは手伝ってあげません」
ナルト「えー、そんなー」
ヒナタ「ふふふ」
-
82 : 2012/11/03(土) 02:11:22 -
ナルト「でも、部屋ってすることないよなー」
ヒナタ「そうだね」
ヒナタ「ナルトくんはどっちかって言えば外であそびたいタイプだもんね」
ナルト「うーん、何かすること思いつくか?」
ヒナタ「そうだね…」
ヒナタ「ハナビのこともあるし、裏手の川に行ってみる?」
ナルト「川?」
ヒナタ「うん、少し行くとあるんだ」
ヒナタ「そもそも、部屋に呼ばせたのはお父さんだから」
ナルト「…よし、それなら行ってみるか」
ヒナタ「うん!」
-
83 : 2012/11/03(土) 02:25:22 -
~河川敷~
ナルト「おお、結構でけぇ」ワーイ
ヒナタ「深さはたいしたことないんだけどね」
ヒナタ「よくここで、鍛錬してたなー」
ナルト「水の上を歩いたり?」
ヒナタ「そうそう、難しくてなかなか出来なかったから」
ナルト「へー、やっぱりヒナタもそういう練習したんだな」
ナルト「なんか、ソツなくこなしてるイメージだったってばよ」
ヒナタ「そんなことないよ、現に私は日向の中では劣等生なんだから」
ナルト「今はそんなことないってばよ」
ヒナタ「今は?」フフフ
ナルト「あ、いや、そういう意味じゃなくて…」アセアセ
ヒナタ「ううん、別に気にしてないよ」
-
84 : 2012/11/03(土) 02:38:40 -
ヒナタ「…風が気持ちいいね」
ナルト「ああ、そうだな」
ナルト「これじゃあ、明日行くところも感動が薄くなっちまうかもなぁ…」ボソッ
ヒナタ「え?今何か言った?」
ナルト「いや、なんでもないってばよ」
ヒナタ「…気になるなー」ズイ
ナルト「だ、だから何でもないって!」
ナルト「ヒナタ、ほら、近い近い」
ヒナタ「あっ!?」
ヒナタ「ご、ごめんね、ナルトくん」
ヒナタ「私、なんだか気が抜けちゃったみたいで」
ヒナタ「馴れ馴れしくしすぎちゃったよね…」
-
85 : 2012/11/03(土) 02:58:24 -
ナルト「いや、そういうことじゃないんだけど…」
ナルト「その、いつもは控えめだから、なんとなくこう」
ナルト「落ち着かないっていうか、ドキドキするから…」
ヒナタ「えっ!?」
ナルト「あああー、今のなし!!」
ヒナタ(ナルトくんも、私を意識してくれているのかな…)
ナルト(何言ってんだってばよ!これじゃあ警戒させるだけだろうぁぁぁ)
ヒナタ「ちゃ、ちゃんと聞いちゃったからね…?」
ナルト(し、下から覗き込むヒナタ…)
ナルト(うぐっ、すごい破壊力…)
ヒナタ「…えいっ」ムギュッ
ナルト「うおっ!?」
-
87 : 2012/11/03(土) 03:22:37 -
ナルト「…平和だなー」
ヒナタ「そうだね…」
ナルト「なんか、眠くなってきたってばよ…」
ヒナタ「寝ちゃってもいいよ?起こしてあげるから」
ナルト「そうか?んじゃあ頼む…」クー
ヒナタ「…最近疲れてたんだね…」
ヒナタ「うーん、よいしょっと」ポフッ
ヒナタ「えへへ、膝枕、しちゃった」
ヒナタ「髪の毛、ちょっと硬いや」ワシャ
ヒナタ「…」
-
88 : 2012/11/03(土) 03:39:51 -
ヒナタ「…ナルトくん、あの時の告白、覚えてる?」
ヒナタ「私ね、今でもナルトくんのこと、大好きだよ?」
ヒナタ「…まだ、確かめるのも怖くて言えないんだけどね」
ヒナタ「戦争が終わって、平和になってきて」
ヒナタ「私、ナルト君のためにできることをしてあげたい」
ヒナタ「…なんて、本当は起きている時に言いたいんだけど」ナデ
ヒナタ「…」
ヒナタ「…」////
ヒナタ(今なら、何しても気づかれない、よね?)
-
89 : 2012/11/03(土) 03:44:22 -
ヒナタ「どうしようかな…」
ヒナタ「と、とりあえずつついてみたり…」ツンツン
ナルト「うー」ゴロン
ヒナタ「きゃっ、そ、そっち側に倒れちゃダメだよ」ギュウ
ヒナタ「ほっ、危ない危ない」
ヒナタ「…やっぱり、いたずらなんてダメだよね」
ヒナタ「ナルトくんが起きたら」
ヒナタ「もう少し、私を意識してもらえるように頑張ろう」
ヒナタ「おやすみ、ナルトくん」ナデナデ
-
94 : 2012/11/04(日) 01:19:30 -
ナルト「…ふが」
ヒナタ「あ、起きた?」
ナルト「あ、ああ、悪い」もにゅん
ヒナタ「ひゃあっ!?」
ナルト「うわ、ほんとに悪い!?」ズササ
ヒナタ「も、もう…っ!」
ナルト「いや、俺の想定よりかなり大きくて…って!?」
ヒナタ「…」じとっ
ナルト「あ、あの、ごめん」
ヒナタ「…まあ、気にしてくれているなら、別にいいんだけどね」ボソッ
ナルト「え?何か言ったか?」
ヒナタ「…反省してる?って言ったの」
ナルト「はい、反省してます」
ヒナタ「よろしい」
-
96 : 2012/11/04(日) 01:33:51 -
ヒナタ「もう結構遅いね」
ナルト「本当に長い時間寝ちまったんだな…」
ヒナタ「どうする?ご飯、うちで食べていく?」
ナルト「いいのか?」
ヒナタ「大丈夫だと思うよ?」
ヒナタ「それに、放っておくとナルトくん、ラーメンばっかり食べるんだから」
ナルト「…それは否定できないってばよ」
ヒナタ「じゃあ決まりね」
ヒナタ「今日は、私が作っちゃうんだから」
ナルト「おお、手料理か!!」
ナルト「この前の煮付け、すっげー旨かったし、期待してるってばよ!」
ヒナタ「ふふふ、任せて?腕によりをかけちゃうから」
-
97 : 2012/11/04(日) 01:49:23 -
~日向邸内~
~食事時間~
ヒアシ「ふむ、今日はヒナタが作ったのか」モグモグ
ヒアシ「…いい味付けだ」
ヒナタ「ありがとうございます」
ネジ(…美味い)
ナルト「いやー、俺までご馳走になっちゃって、なんか悪いってばよ…」
ヒアシ「何を言う、せっかくの夕食だ」
ヒアシ「皆で食べたほうがいいだろう」
ナルト「ははっ、ありがたいです」
ヒアシ「遠慮せずに食べていくといい」
ハナビ「…」
-
98 : 2012/11/04(日) 02:10:16 -
ヒナタ「…ハナビ、美味しくなかった?」
ハナビ「…別に」
ヒアシ「どうしたんだ?何か嫌なことでもあったのか?」
ハナビ「…ごちそうさまでした」カチャン
ヒナタ「ハナビ、もういいの?」
ハナビ「…っ」ピシャッ
ヒナタ「ハナビ…」
ナルト「…ちょっと、行って来るってばよ」スクッ
ヒナタ「ナルトくん…」
ナルト「任せとけって、大丈夫だからさ」ナデ
ヒアシ(むっ、わかってはいるつもりであったが、微妙な心境だ…)プルプル
ネジ(ああ、ヒアシ様が葛藤なさっている…)
-
99 : 2012/11/04(日) 02:50:28 -
~縁側~
ハナビ「…」
ナルト「何やってんだ?」
ハナビ「…ナルトさん」
ハナビ「星を見ていたの」
ナルト「星?おお、結構見えるもんなんだな」
ハナビ「うん、隣、座れば?」
ナルト「ああ、そんじゃ、お言葉に甘えるってばよ」ドサッ
-
100 : 2012/11/04(日) 03:06:00 -
ハナビ「…」
ナルト「…」
ナルト「ハナビ、話があるんだ」
ハナビ「…そう」
ナルト「お前さ、ヒナタのこと嫌いか?」
ハナビ「…別に」
ナルト「俺ってば、家族っていないんだよ」
ナルト「だから、ヒナタやハナビが羨ましいんだ」
ナルト「俺には、喧嘩をする兄弟もいなかったからさ」
ハナビ「…」
-
101 : 2012/11/04(日) 03:21:38 -
テンテン「ちょっと待って?」
~回想一時停止~
テンテン「ねえ、なんでヒナタがその話の内容を知ってるの?」
ヒナタ「あ、そ、それは…」
テンテン「…聞いてたの?」
ヒナタ「…だって、気になったから…」
テンテン「えー、ダメだよ、盗み聞きなんて」
ヒナタ「だ、だからナルトには内緒ね?」
テンテン「…今度甘味処であんみつ」
ヒナタ「うっ、しょうがないか…」
テンテン「えへへー、ラッキー」
テンテン「さ、続き続き!」
ヒナタ「もう、調子いいんだから…」
-
105 : 2012/11/05(月) 02:24:27 -
~回想再開~
ハナビ「ナルトさん」
ナルト「なんだ?」
ハナビ「なんで私に気を遣ってくれるの」
ナルト「なんでって」
ナルト「理由なんてないってばよ」
ハナビ「…それなら、優しくしないで」
ナルト「…」
ハナビ「ナルトさんが、そんな風じゃなければ」
ハナビ「わたしだって…」ジワッ
ナルト「どういう事なんだってばよ?」
-
107 : 2012/11/05(月) 02:34:45 -
ハナビ「…わたしは、姉さまのことが嫌いじゃない」
ハナビ「むしろ、すごいと思う、尊敬もしてる」
ハナビ「だって、昔は何もできない人だったのに」
ハナビ「今は、何でも出来てる、持ってる」
ハナビ「…ナルトさんだって」
ナルト「俺?」
ハナビ「…わたし、ナルトさんのことが、本当に好きなの」
ハナビ「初めて会ったとき、励ましてくれて、相談にも乗ってくれて」
ハナビ「いつも優しくて」
ハナビ「でも、たまに本気で怒ってくれるナルトさんが好き」
ハナビ「好きになっちゃったの…」ボロボロ
ナルト「…」
-
108 : 2012/11/05(月) 02:41:01 -
ハナビ「…ナルトさん、私じゃダメなの?」
ハナビ「家事だって勉強する、忍術だって、姉さまに負けない」
ハナビ「胸だって、…もっと成長すると思う…」
ハナビ「それに、好きって気持ちも…」
ナルト「…」
ハナビ「ねえ?髪ももっと伸ばせばいいの?」
ハナビ「わたしが、ねえさまの代わりに…」
ナルト「…もういいってばよ」ナデ
ハナビ「え?…」
ナルト「ハナビ、お前の気持ち、伝わったってばよ」
-
109 : 2012/11/05(月) 02:50:30 -
ナルト「ありがとうな、そんなに、俺のことで悩んでくれて」
ナルト「そんでもって、俺のことを好きだって言ってくれて」
ナルト「正直、本当に嬉しいってばよ」
ハナビ「じゃ、じゃあ…」
ナルト「でも、ゴメンな」
ナルト「俺は、ハナビの思いに応えてやれないってばよ」
ハナビ「ど、どうして…?」
ナルト「まず、な」
ナルト「俺、まだヒナタとそういう感じじゃないってばよ」
ハナビ「…?」
-
110 : 2012/11/05(月) 02:57:52 -
ナルト「だから、ヒナタも俺も」
ナルト「別に告白もしてねぇし、」
ナルト「そもそも、俺は一度フられてるし…」
ハナビ「え?嘘…」
ナルト「本当だってばよ」
ナルト「いやー、凹んだなー、あの時」
テンテン「え?どゆことどゆこと?」
~回想中断~
テンテン「ヒナタ、ナルトのことフッたの?」
ヒナタ「いや、あれは…」
テンテン「そっちも教えてよー」
ヒナタ「わ、分かってるから、ちゃんと話すから…」
テンテン「約束だからね?」
-
111 : 2012/11/05(月) 03:14:57 -
ナルト「だから、ヒナタは俺に優しくしてくれてるだけなんだってばよ」
ハナビ「そんなわけ…」
ナルト「でもさ、…」ゴニョゴニョ
ハナビ「え?自分から?」
ナルト「いや、実は…」ゴニョゴニョ
ハナビ「やっぱり、間違ってないじゃない!」
ナルト「いや、まだ分からないってばよ」
ナルト「だからさ、こんな中途半端なままで、お前の気持ちに応えられないってばよ」
ハナビ「…やっぱり、わたしじゃダメなんだ」
ナルト「ま、そうだな」
ハナビ「…っ!」
-
112 : 2012/11/05(月) 03:20:49 -
ナルト「ああ、勘違いすんなよ?」
ナルト「別にハナビに何かが足りないって事じゃない」
ナルト「これは俺の問題だってばよ」
ナルト「正直、理屈じゃねえし」
ナルト「俺がハナビのことを嫌いってワケでもねえ」ナデリコ
ナルト「ハナビもさ、ヒナタのことを避けたり、険悪になるんじゃなくてさ」
ナルト「仲良くしたほうが楽しいってばよ」
ナルト「俺は、前みたいに素直に笑ってるお前が一番好きだからさ」
ハナビ「…」
-
113 : 2012/11/05(月) 03:23:57 -
ハナビ「あーあ、振られちゃった…」スクッ
ナルト「あ、ハナビ…」
ハナビ「ううん、本当は分かってたんだ」
ハナビ「でも、いままではっきりしてくれなかったし」
ハナビ「本気にされてないって、思ってたから」
ハナビ「ちょっとすっきりしちゃった」
ハナビ「やっと、本当の返事、してもらえたから」
ナルト「…そっか」
ハナビ「…それに、まだ、諦めてないし」
ナルト「は?」
-
114 : 2012/11/05(月) 03:27:37 -
ハナビ「あのさ、さっきの話」
ハナビ「失敗したら、わたしのところに来てね?」
ハナビ「慰めてあげる」
ナルト「いや、別に…」
ハナビ「大丈夫、おこぼれって言われたって、気にしないから」
ハナビ「もう姉さまと同じ舞台には立ったんだし」ススッ
ハナビ(…そうでしょ?姉さま?)
ヒナタ「…っ!?」ビクッ
ハナビ(やっぱり、聞いてたんだ)
ハナビ(よかったね、ナルトさんはまだ気付いてないみたいでさ)
ナルト「ハナビ?どうしたんだってばよ?」
-
115 : 2012/11/05(月) 03:33:12 -
ハナビ(ごめんね、いままで当たっちゃって)
ハナビ(でも、ちゃんとナルトさんを捕まえておけないなら)
ハナビ(わたしが取っちゃうからね?)
ヒナタ(わ、私は…)
ナルト「ハナビ?」
ハナビ「ううん、何でもないの」
ハナビ「ナルトさん、戻ろう?」
ハナビ「わたし、姉さまにおかわり貰うから」
ナルト「おお、俺も食べてる途中だったってばよ」ヨイショッ
ヒナタ(あ、いけない…)サササ
ハナビ「じゃ、さっきの話、覚えておいてね?」ギュウッ
ナルト「…ああ、そんときになったら、考えるってばよ」
ハナビ「ふふふっ、…」
~回想中断~
-
116 : 2012/11/05(月) 03:37:36 -
テンテン「へえ、ハナビちゃんもいろいろあったんだね~」フヘー
テンテン「今、何してるんだっけ?」
ヒナタ「一年前くらいから、他里に留学中」
ヒナタ「今度戻って来るって言ってたけど」
テンテン「そういえば見送り、あたしも行ったんだよね…」
テンテン「あの時は、なんにも思わなかったなぁ…」
テンテン「しかし、ナルトのやつ」
テンテン「美人姉妹を両方共モノにするなんて」
テンテン「結構やるわね…」
ヒナタ「あ、あの、そういうのじゃないし…」
-
117 : 2012/11/05(月) 03:40:09 -
テンテン「結局、ヒナタが聞こえなかった話は何だったのかなぁ?」
ヒナタ「分からないけど、本人にも聞けないし…」
テンテン「あ、そっか」
ヒナタ「それでどうする?まだ続ける?」
テンテン「うん、まだ付き合うところまで聞いてないし」
テンテン「あ、さっきの後はどうなったの?」
ヒナタ「あ、うん」
-
118 : 2012/11/05(月) 03:45:30 -
ヒナタ「あのあと、ハナビがナルトくんに抱きついてやってきて」
ヒナタ「お父さんがご飯吹いちゃって大変だったよ」
テンテン(あ、そっか)
テンテン(お父さんからしたら、娘二人共でナルトを取り合っているのが確定したわけだし)
テンテン「複雑だったんだろうなぁ…」
ヒナタ「え?なにが?」
テンテン「ううん、何でもない」パタパタ
テンテン「それじゃ、ナルトと付き合うことになった話を聞かせてよ」
ヒナタ「あ、週末の話ね、うん、わかった」
-
120 : 2012/11/05(月) 03:52:30 -
~火の国国境付近~
ハナビ「はくしゅんっ!」
???「…大丈夫か?」
???「護衛も任せてしまって…」
ハナビ「いえ、貴方に護衛が必要とも思えませんが…」
ハナビ「ほかの方々も、後で追いつくそうですし」
???「まあそうだが…」
???「それで?風か何かか?」
ハナビ「…多分噂話でもされていたのでしょう」
-
121 : 2012/11/05(月) 03:56:12 -
ハナビ「…でも、今日の風は、イロイロ思い出させてくれますね…」
???「何を思い出していたんだ?」
ハナビ「はい、ナルトさんに告白したときのことを…」
???「告白?したのか」
ハナビ「ええ、まあ振られちゃいましたが」
ハナビ「いいかげん、姉さまも心を決めてきそうだったですし」
ハナビ「ナルトさんの反応的に、あの日しかないと思っていたんですけどね…」
???「…まあ、恋愛事は理屈ではうまくいかないものさ」
-
122 : 2012/11/05(月) 03:59:20 -
ハナビ「もしかして、慰めてくれてます?」
???「好きに受け取ればいい」
ハナビ「そうですか、相変わらずつれない態度ですね…」
???「もうそろそろ野営の準備をしようか」
ハナビ「はい、了解しました」
???「…仕事は完璧なんだがな」
ハナビ「…明るい方が好かれるんじゃないかって、悪あがきした結果です、気にしないでください」
???「そうか」
???「まあ、そうやって一途に思えるのは美徳だと、オレは思う」
ハナビ「…ありがとうございます!」
-
127 : 2012/11/05(月) 15:20:32 -
~回想再開 週末~
ナルト「おーい、ヒナター?」
ナルト「迎えに来たってばよー!」
ヒナタ「な、ナルトくん、おはよう…」
ナルト「おう、おはようヒナタ!」
ヒナタ「今日はいつになく元気いっぱいだね」
ナルト「まぁな!さあ、早速行くってばよ」
ヒナタ「うん」
ナルト「ところで、その荷物は?」
ヒナタ「あ、外に行くって言ってたから、お弁当作ったの」
ナルト「お、そりゃ楽しみだな」
ナルト「んじゃ、それ持つってばよ」
ヒナタ「あ、ありがとう」
-
128 : 2012/11/05(月) 15:24:49 -
~里の外~
ヒナタ「それで、どこまで行くの?」シュッ
ナルト「そこまで遠くないってばよ」シュッ
ナルト「火の国の温泉街の手前くらいだから」
ヒナタ「それなら、あまり時間はかからないね」
ナルト「ああ、心配ないってばよ」
ヒナタ「別に心配してはいないけど」
ナルト「ははっ、そっか」シュッ
ヒナタ(どんな所なんだろう)
ナルト(さて、頑張るってばよ、俺!)
-
129 : 2012/11/05(月) 15:31:27 -
~登山口前~
ナルト「ここだってばよ」
ヒナタ「登山口?登るの?」
ナルト「普通に道があるからさ」
ナルト「少し上の方なんだけど」
ナルト「ほ、ほら」つ
ヒナタ「ん?なぁに?」
ナルト「あの、さ、手とか…その」
ヒナタ「…あっ」////
ヒナタ「う、うん」つギュッ
ナルト「ゆっくり登ればいいだろ?」
ヒナタ「そ、そうだね…」
ナルト「こ、こっちだってばよ」
ヒナタ「わ、分かった…」
-
130 : 2012/11/05(月) 15:40:09 -
~登山道~
ヒナタ「少し紅葉してる木もあるね」
ナルト「ああ、この辺は気候が変わりやすいから」
ナルト「たまに先走ってそうなる奴もあるって聞いた気がする」
ヒナタ「へー、ここには自来也様と来たんでしょ?」
ナルト「通り道だったんだけど、何でかイイもん見せてやろうかのぅとか言ってさ」
ヒナタ「何それ?モノマネ?似てなーい」フフフ
ナルト「えー?そうか?結構自身あんだけどなぁ」
ヒナタ「あ、どんぐりだ…」
ヒナタ「去年からのかな?」
ナルト「どんぐりって何の木の種なんだ?」
ヒナタ「うーん、分からないけど…」
-
131 : 2012/11/05(月) 15:44:41 -
~山腹~
ナルト「あ、この辺りでちょっと逸れるんだ」
ヒナタ「そうなの?よく覚えてるね」
ナルト「ほら、あそこにでっかい木があるだろ?」
ナルト「あれが見えた所に…ほら」
ヒナタ「これは…手裏剣?」
ナルト「前来た時に、印つけといたんだ」
ヒナタ「また来る気満々だったんだね」
ナルト「ああ、なんか理由があったと思うんだけど…」
ナルト「思い出せないんだよなぁ…」
ヒナタ「まあ、そのうち思い出すかもしれないし」
ヒナタ「行ってみよ?」
ナルト「ああ、そうだな」
-
132 : 2012/11/05(月) 15:56:22 -
ナルト「…さ、ここだってばよ」
ヒナタ「ここは…」
ナルト「すげーだろ?山に囲まれた湖が一望できるんだってばよ」
ナルト「他の所より少し高くなってるから、一番綺麗に見えるんだってばよ」
ヒナタ「すごく、綺麗…」
ナルト「上の方は木が多すぎて見えないし、座って見られるのはここだけってエロ仙人が言ってた」
ヒナタ「植生が濃いんだね」
ナルト「ま、木に登って見るより落ち着くだろ?」
ヒナタ「うん!」
-
133 : 2012/11/05(月) 15:57:21 -
ナルト「…さ、ここだってばよ」
ヒナタ「ここは…」
ナルト「すげーだろ?山に囲まれた湖が一望できるんだってばよ」
ナルト「他の所より少し高くなってるから、一番綺麗に見えるんだってばよ」
ヒナタ「すごく、綺麗…」
ナルト「上の方は木が多すぎて見えないし、座って見られるのはここだけってエロ仙人が言ってた」
-
134 : 2012/11/05(月) 16:01:31 -
ヒナタ「植生が濃いんだね」
ナルト「ま、木に登って見るより落ち着くだろ?」
ヒナタ「うん!」
ナルト「さて、時間も結構来てるし、飯食うか」
ヒナタ「そうだね、私もお腹空いちゃった」
ナルト「ま、ちょっとしたバイキングだってばよ」
ヒナタ「私たちが忍びだからちょっとした、なんだけどね」
ナルト「あ、そりゃそうだな」ハハハ
ヒナタ「今、準備するね…」
-
135 : 2012/11/05(月) 16:06:58 -
ナルト「なんで、山で食べる飯って美味いのかなぁ」ムシャムシャ
ヒナタ「達成感とかじゃない?」
ナルト「懐かしいなぁ、あのときはエロ仙人が俺の分のおにぎり食べちゃってさ」
ナルト「ここで喧嘩したっけな…」
ヒナタ「思い出の場所なんだね」
ナルト「たぶん、俺とエロ仙人しか知らなかったし」
ナルト「今は俺とヒナタだけだな」
ヒナタ「じゃあ、私たちにとっても、思い出の場所で、秘密の場所なんだね」
ナルト「…そ、そう言われると、なんか照れ臭いってばよ」ポリポリ
ヒナタ「あ、いや、そういう意味じゃなくて…」
ナルト「え?じゃあどういう意味なんだ?」
ヒナタ「そ、それは…」
ヒナタ「も、もう!ナルトくんの意地悪!」
ナルト「え、えー…」
-
148 : 2012/11/07(水) 01:13:37 -
ナルト「…いい風だな」
ヒナタ「うん…」
ナルト(ヒナタの横顔、綺麗だよな…)
ナルト(いままで、あんまり考えないようにしてたけど)
ナルト(…俺も、腹決めないとな)
ナルト「あのさ、ヒナタ…」
ヒナタ「ナルトくん!あれ…!」
ナルト「へ?」
ヒナタ「あそこ、、私たちが通ってきた街道じゃない?」
ナルト「ん?ああ、そうだけど…」
-
149 : 2012/11/07(水) 01:19:40 -
ヒナタ「白眼!!」ギンッ
ヒナタ「やっぱり、あれって役人の人だと思う」
ナルト「検問か?別に気にするほどのものでも…」
ヒナタ「何かあったのかも…」
ナルト「…はいはい、見に行きたいんだろ?」
ヒナタ「…ごめんなさい」
ナルト「別にイイってばよ、また来ればいいんだし」
ナルト「それに、事件なら放ってはおけないからな」
ヒナタ「ナルトくん…」
ナルト「さ、とりあえず行ってみるってばよ」
-
150 : 2012/11/07(水) 01:27:32 -
ナルト「…はぁ?里に帰れない?」
役人「ああ、今この近辺には凶悪な罪人が逃げ込んだ可能性がある」
役人「木の葉の里と、近辺の町村のあいだの道は封鎖だ」
ヒナタ「あの、ちなみにいつごろまで…?」
役人「明日の昼頃まではかかる」
役人「調査が済むまで、街に戻ることをすすめる」
ナルト「あの、俺たち木の葉の忍びなんだけど…」
ナルト「ほら、額あてもあるし」
役人「偽装で逃走を手助けする可能性がある」
-
151 : 2012/11/07(水) 01:33:22 -
ナルト「…さすが役人、頭が固いってばよ…」ボソッ
役人「むっ!?」
役人「その方、あまりごちゃごちゃ抜かすようなら、重要参考人として引っ立てても良いのだぞ?」
ナルト「ああ上等だ!その凝り固まった頭の中身を、やわらかーくほぐしてやるってばよ!!」
役人「な、なんだとぉ!!!」
ヒナタ「あ、あの、ごめんなさい」ペコ
ヒナタ「ほら、ナルトくんも謝って」
ナルト「いや、俺は…」
ヒナタ(役人さんと揉め事を起こしたら、里にも迷惑がかかっちゃうよ)
ヒナタ(未来の火影が、そんなことに関与しちゃダメ!)
ナルト(わ、悪かったってばよ…)
ヒナタ(私じゃなくて、あの人に言わないと)
-
152 : 2012/11/07(水) 01:38:43 -
ナルト「あ、あのさ…」
ヒナタ(敬語!)ボソボソ
ナルト「あ、あの、先程は本当に申し訳なく存じ上げます?」
ヒナタ「そ、それじゃあ訳がわからないよ、ナルトくん…」
役人「む、ま、まあ私も少し、頭に血が上ってしまったな」オホン
役人「しかし、そんな美人を連れて、わざわざ危険な道を行くこともなかろう」
役人「伴侶は大切にせねば」
ヒナタ「び、美人!?」
ナルト「は、伴侶!?」
役人「ん?違うのか?」
ナルト「いや、あの、えっと…」
ヒナタ「…」////
役人「む、なるほどな…」
-
153 : 2012/11/07(水) 01:43:58 -
役人「本来、こういうことはしてはいかんのだが…」
役人「まあ、未来の夫婦に少しサービスしても、ばちは当たるまい」
ヒナタ「え、いや、あの…」
役人「能書きは良い、持っていけ」つ券
ナルト「これは?」
役人「近くの宿場町のサービス券だ」
役人「ちょうど、祭りの時期だったのでな、私ももらってしまったが」
役人「あいにく連れ合いは中央部で帰りを待っておるゆえ、使い道もない」
役人「明日まで暇であろう、それで祭りでも見て、温泉宿で一泊すれば」
役人「すぐにここも通れる」
ナルト「温泉宿で…」
ヒナタ「一泊…」////
役人「それと、男の方、少し耳をかせ」
ナルト「え?俺?」
-
155 : 2012/11/07(水) 01:51:04 -
役人(…分かったか?)
ナルト(…分かったってばよ)
ナルト「ありがとな!」
役人「…おほん、このことは、内密にな…」
役人「それでは、私は公務に戻る」
役人「くれぐれも、道中気をつけるのだ」
ナルト「ああ、分かったってばよ」
ナルト「ヒナタ、行こうぜ」
ヒナタ「え?あの人と何を話してたの?」
ナルト「…いつか教えてやるってばよ」
ヒナタ「えー?」
-
156 : 2012/11/07(水) 01:55:33 -
役人(…思わず、素の対応をしてしまった…)
役人(なんだろうな、応援したくなるような雰囲気が、あのふたりにはあった…)
役人(む、私ももっと若々しくせねばな!)
役人(…最近、話し方も爺むさくなってきたような気もするし…)
役人「…おと、いかんいかん、仕事をせねば!」
ヒナタ(…夫婦、か)
ヒナタ(本当に、ナルトくんとそうなれたら、嬉しいな…)
ヒナタ(…その前に、誤解も解かなくちゃいけないんだけどね…)
ヒナタ「はぁ…」
ナルト「ん?どうしたんだってばよ?」
ヒナタ「う、ううん、なんでもないの」
ヒナタ「温泉街、行ってみよう?」ギュッ
ナルト「あ、ああ、そうだな」
-
162 : 2012/11/08(木) 00:27:24 -
~温泉宿~
ヒナタ「うわぁー、ここから山合いの川まで全部見えるんだね」
ナルト「部屋が空いてて良かったってばよ」
ナルト「…ま、一部屋だけだったけどな…」
ヒナタ「し、しょうがないよ」
ヒナタ「近隣の村だけじゃなくて、結構大きなお祭りみたいだし…」
ナルト「いや、ヒナタがいいなら別に…」
ヒナタ「…」////
ナルト「は、ははは…」
-
163 : 2012/11/08(木) 00:30:40 -
ナルト「そ、そうだ」
ナルト「せっかくだし、祭り見に行くってばよ」
ナルト「おっさんに貰った券も使ってやらねぇと…」
ナルト「たしか、浴衣の着付けもやってくれるって」
ヒナタ「え?浴衣にも着付けがあるの?」
ナルト「あー、俺は用事がないけど」
ナルト「女の人は綺麗に浴衣を着るのって難しいらしいってばよ」
-
164 : 2012/11/08(木) 00:34:05 -
ヒナタ「詳しいんだね?」
ナルト「エロ仙人知識だってばよ…」
ナルト「修行もやってくれたけど、自分はよく酔いつぶれるまで遊んでたから」
ヒナタ「ほ、奔放な師匠だったんだね…」
ナルト「おかげでいらないこともイロイロ覚えたってばよ」
ナルト「とにかく、せっかくの場なんだ」
ナルト「まずは形から楽しむってばよ」
ヒナタ「…うん、そうだね!」
-
165 : 2012/11/08(木) 00:37:12 -
~宿受付前 待合室~
ナルト「ヒナタ、遅いってばよ…」
ナルト「なんか、着付けのおばちゃんも張り切ってたしなぁ…」
ヒナタ「…な、ナルトくん」
ヒナタ「お、おまたせ…」
ナルト「おう、結構まっ…」
ヒナタ「ど、どうかな?」////
-
166 : 2012/11/08(木) 00:44:31 -
ナルト(これは…!?)
ナルト(ヒナタの浴衣、普通の白じゃなくて、敢えての青!)
ナルト(大きな胸は心なしか押し込められたように主張は控えめに)
ナルト(その分、全体のシルエットは落ち着いた印象になってるってばよ)
ナルト(アクセントは赤い金魚の意匠で、見た目も涼しげな印象を際立たせているし)
ナルト(さらにアップにまとめた髪には、見慣れないかんざしが…)
ナルト(まさに…)
ナルト「…最高だってばよ…」ボソッ
ヒナタ「え、えぇ!?」
ナルト「あ、いや、その、つい本音が…」
ヒナタ「ほ、本音って…」////
ナルト「あ、う…」
-
168 : 2012/11/08(木) 00:48:39 -
ナルト「そ、その浴衣、どうしたんだってばよ?」
ヒナタ「その、呉服屋さんに気に入られちゃったみたいで…」
ヒナタ「これを着て、宣伝して欲しいって…」
ナルト(なるほど、新商品のアピールにヒナタを使うってことか…)
ナルト(呉服屋、なかなか商売上手だってばよ…)
ヒナタ「かんざしは、宣伝の報酬にって、この浴衣と一緒にもらったの」
ナルト「…やっぱ、ヒナタってすげーよな」
ヒナタ「え?そ、そんなことないよ…」モジモジ
-
170 : 2012/11/08(木) 00:56:48 -
ナルト「ふう、やっと落ち着いたってばよ」
ナルト「せっかく時間があるんだし、早速端から見て回るってばよ」
ヒナタ「う、うん」
ナルト「あ…」
ヒナタ「どうしたの?ナルトくん」
ナルト「…よしっ!」
ナルト「ひ、ヒナタ、手、出すってばよ」
ヒナタ「ん?はい」つ
ナルト「ひ、人ごみではぐれたら困るからな」ギュッ
ヒナタ「あ、そういうことか…」ボソッ
ヒナタ「うん、さあ、行こう!」
ナルト「ああ、まずはどこから行くかな…」
-
179 : 2012/11/08(木) 20:51:01 -
~射的~
ナルト「お、射的があるってばよ」
ヒナタ「好きなの?射的」
ナルト「うーん、まあ好きって言うか…」
ナルト「見た方が早いかな」
ナルト「おっちゃん、一回!」
おやじ「おう、ほれ、コルクと銃だ」
おやじ「言っとくが、うちのは難しいことで有名だからな」
おやじ「女の前でカッコつけたいなら、他所へ行った方がいいぜ?」
ヒナタ「ああ言ってるけど、いいの?」
ナルト「へっ、まあ見てなって…」ジッ
ナルト「ヒナタ、どれか欲しいものあるか?」
ヒナタ「え?うーん…」
ヒナタ「じゃあ、あの小物入れかな」
おやじ「お、この子も容赦ねぇな」
-
180 : 2012/11/08(木) 20:53:12 -
ヒナタ「そうなんですか?」
おやじ「そらー、おめぇ、小物入れなんて安定してて取りにくいに決まってんだろ?」
ヒナタ「あ、そっか…それじゃあ…」
ナルト「いや、大丈夫だってばよ、…あれだな?」
おやじ「いやに自信満々だな…」
ナルト「弾は五発だけだよな?」
おやじ「おう、おまけはしねぇ」
ナルト「…」ジィ
ぽん、ぽん、ぽんっぽんばしっ
コトッ
おやじ「…は?」
ナルト「ほら、落としたってばよ」
-
181 : 2012/11/08(木) 20:56:51 -
おやじ「んな馬鹿な!?」
ヒナタ「す、凄いね…ナルトくん」
ナルト「ははっ、こういうの、昔から得意なんだ」
ナルト「で?うちのはなんだって?おっちゃん?」
おやじ「くっ、これが景品だ…」
ナルト「あー、もう一回やろうかなー?」
おやじ「お、おいおい、うちの景品取り尽くす気か!?」
ナルト「うーん、何かあればなー」
ナルト「諦めるんだけどなー」
おやじ「こ、こいつ…」
-
182 : 2012/11/08(木) 21:02:54 -
おやじ「わ、分かった、こいつも持ってけ」つ券
おやじ「ほら、あそこのイカ焼き、ただで貰えっから」
ナルト「あんがとよ」
ナルト「ほら、ヒナタ、行くってばよ」
ヒナタ「え?で、でも…」
ナルト「いーからいーから」
おやじ「二度と来るんじゃねぇぞ!」
ナルト「はははっ、また気が向いたらなー!」
ヒナタ「ちょ、ちょっとナルトくん、もう少しゆっくり…」ギュッ
おやじ「ったく、とんでもねぇ奴だな…」
子供「とーちゃん、これやる!」
父親「射的?難しいんだぞ?これ」
子供「大丈夫だよ、さっきの兄ちゃんが簡単に落としてたもん!」
父親「そうなのか?そんじゃ一回くらいやって見るか…」ワイワイガヤガヤ
おやじ「お?何かお客が…」
-
183 : 2012/11/08(木) 21:07:59 -
ヒナタ「もう、ダメだよ?あんなタカリみたいなことしたら」
ナルト「大丈夫、あの屋台にもいーことあっから」
ヒナタ「いいこと?」
ナルト「ああいう店ってのは、誰かが取ってると、自分も取れると思うもんなんだってばよ」
ナルト「だから、客引きに貢献したお代に貰ったんだ」
ヒナタ「そうなの?」
ナルト「ほら、ちょっと人だかりができて来てるだろ?」
ヒナタ「本当だ…」
ナルト「ま、あんまり気にしないで楽しめばいいんだってばよ」
ヒナタ「お祭り、詳しいんだね?」
ナルト「それほどでもないってばよ」
ヒナタ(ナルトくん、楽しそう)
ナルト「さ、貰った券でイカ焼きを買うってばよ!」
-
184 : 2012/11/08(木) 21:13:15 -
~イカ焼き~
ナルト「イカ焼きちょーだい!」
お姉さん「あれ?この券、どこで貰ったの?」
ナルト「ちょっと、射的屋のおっちゃんからな」
お姉さん「ふーん、ま、いっか」
お姉さん「横の彼女の分も?」
ヒナタ「か、彼女!?」
ナルト「そうなんだ、だからおまけもくれよ」
お姉さん「図々しいねー」チョイチョイ
お姉さん「ま、今日くらいはカッコつけなさいな」
お姉さん「はい、もも串もつけたげる」
ナルト「へへっ、ありがとうねーちゃん」
お姉さん「彼女にやさしくすんのよ?」
ナルト「分かってるってばよ!」
-
186 : 2012/11/08(木) 21:20:32 -
ヒナタ「ナルトくん?今のは…」
ナルト「あ、ごめんな、勝手に話して…」
ヒナタ「あ、別にいいんだけど…」
ナルト「ああ言っとけば、結構いろいろくれるんだってばよ」
ヒナタ「へ、へー」
ヒナタ「何だか、随分慣れていたから」
ヒナタ「他の人とも来たことあるの?」
ナルト「え?あ、いや」
ナルト「み、見よう見まねってやつだってばよ」
ナルト「俺ってば、来たとしてもキバとかその辺とばっかりだったし」
ナルト「だから、お、女と祭りを回ったりとかは、ヒナタが初めてだってばよ…」アセアセ
ヒナタ「そ、そっか…」
ナルト「さ、冷めないうちに食っちまうってばよ」
ヒナタ「う、うん」
-
188 : 2012/11/08(木) 21:24:02 -
~屋台連 はずれ~
ナルト「この辺りなら、ちょっと休めるな」
ヒナタ「あ、ベンチがあるよ」
ナルト「ちょうどいいや、少し待っててくれよ」
ヒナタ「どこに行くの?」
ナルト「さっきラムネ売ってたから、買ってくるってばよ」
ナルト「混んでたから、一人の方が買いやすいし」
ヒナタ「そう?じゃあ待ってるね」
ナルト「すぐに戻るってばよ」タッタッタッ
ヒナタ「…」
-
189 : 2012/11/08(木) 21:27:21 -
ヒナタ(ナルトくん、いつもより生き生きしてる)
ヒナタ(成り行きだったけど、来て良かったな…)
ヒナタ(あ、うちの皆に何も言ってないけど、大丈夫かな?)
ヒナタ(…ま、いっか)
ヒナタ(今はナルトくんと…で、デートなんだから)
ヒナタ(少しくらい、甘えてみても…)
ナルト「…おーい、ヒナタ?」ピト
ヒナタ「きゃっ、冷たっ!?」
-
190 : 2012/11/08(木) 21:29:42 -
ナルト「お、悪い悪い」
ナルト「何かボーッとしてたからさ」
ヒナタ「は、早かったね」
ナルト「すぐそこだし、こんなもんだってばよ」
ナルト「ほい、これヒナタの分」
ヒナタ「あ、ありがと」
ナルト「さ、イカ焼きイカ焼きー」ガサ
ナルト「いっただっきまーす」ガブ
ナルト「うめー!」
ヒナタ「…」ジィッ
-
192 : 2012/11/08(木) 21:35:26 -
ヒナタ「あ、あーん」
ナルト「え?」
ヒナタ「あ、あの、ほら、今小物入れとラムネで両手塞がってるし…」
ナルト「そ、そんなのそこに置けば…」
ヒナタ「い、今は持っていたい気分なのっ!」
ナルト「お、おう、そっか…」
ヒナタ「だ、だから、あーん」////
ナルト「じ、じゃあ」つ/
ヒナタ「はむっ」
ヒナタ「…美味しい!」
ナルト「よ、良かったな…」
-
193 : 2012/11/08(木) 21:38:49 -
ヒナタ(や、やり過ぎちゃったかな…)
ナルト(な、なんだ!?ヒナタがあんなこと言うなんて…)
ナルト(ゆ、夢じゃ無いよな?)
ヒナタ(ど、どうしよう、まともに顔見られないよ…)////
ナルト(もしかして、残りも俺が食べさせんのか!?)
ナルト「…」
ヒナタ「…」
-
198 : 2012/11/10(土) 01:25:21 -
ナルト「…ま、いいか」
ヒナタ「え?」
ナルト「どうせ、ほかに誰もいないんだし」
ナルト「このくらい、別に悪いことじゃねえもんな」
ナルト「ほい、残りも食わせるってばよ」
ヒナタ「う、うん、お願いします」
ナルト「なんだよ、ヒナタが最初に始めたんだろ?」
ヒナタ「そ、そうなんだけど」
ヒナタ「改めて考えたら、恥ずかしくなってきちゃった…」////
ナルト「ははっ、ま、ここは意地でも食ってもらわないとな」
ナルト「おっと、冷まさないとな…」フーフー
-
199 : 2012/11/10(土) 01:31:19 -
ナルト「さっきはいきなりだったから、気にしてなかったけど」
ナルト「火傷しなかったか?」
ヒナタ「うん、平気だよ」
ナルト「うし、ならイイってばよ」
ヒナタ「…美味しいね」
ナルト「祭りで食うもんって、なんでもいつもより美味いんだよな」
ナルト「それに、今日はヒナタも一緒だしな!」
ヒナタ「…っ!!?」
ナルト「お、おい、大丈夫か!?」
ヒナタ「んっ…はぁっ…」ゴクン
ヒナタ「し、死んじゃうかと思った…」
-
200 : 2012/11/10(土) 01:36:09 -
ナルト「あんまり急いで飲み込むと、イカは危ないってばよ」サスリ
ナルト「ほら、ラムネも飲んで」
ヒナタ「う、うん、ごめんね」
ヒナタ「で、でも、ナルトくんがいきなりあんなこと言うから…」
ナルト「俺?何か言ったっけ?」キョトン
ヒナタ「…もうっ、知らない!」プン
ナルト「え?いや、え?」
ヒナタ「…気にしてる私がバカみたい」ボソボソ
ナルト「お、おい、ヒナタ?」
-
201 : 2012/11/10(土) 01:40:25 -
ナルト「お、怒るなってば」
ヒナタ「別に怒ってないもん」プク
ナルト「いや、絶対怒ってるって」
ヒナタ「怒ってない!」
ヒナタ「もも串も貰っちゃうもん」パク
ナルト「あー…二本とも食うなよ」
ヒナタ「…」モグモグ
ナルト「ったく…」
-
202 : 2012/11/10(土) 01:47:03 -
ナルト「仕方ねーな」
ナルト「ヒナタ、ちょっと来るってばよ」
ヒナタ「?どこに行くの?」
ナルト「ご機嫌取り」
ヒナタ「…それ、言ったらダメなんじゃないの?」
ナルト「んー、まあそうかもな」
ナルト「ほら、手」つ
ヒナタ「…今から行くところ、面白い?」ギュッ
ナルト「ヒナタ次第だけど」
ナルト「多分楽しめると思うってばよ」
ヒナタ「…ふふっ、期待しちゃうからね?」
ナルト「おう、任せとけ」
-
203 : 2012/11/10(土) 01:52:49 -
~ヨーヨー釣り~
ナルト「ほら、ここだってばよ」
ヒナタ「ヨーヨー釣り?」
ヒナタ「あの水風船のやつ?」
ナルト「ああ」
ナルト「これってば、ちょっとした小ワザがあるからな」
ナルト「ヒナタも自分で取りやすいはずだってばよ」
ヒナタ「わ、私がやるの?」
ナルト「せっかく来たんだし、一つくらいやってみたいだろ?」
ヒナタ「そ、それは…」
ナルト「大丈夫、ほら、やってみるってばよ」
-
204 : 2012/11/10(土) 01:59:57 -
ナルト「おっちゃん、二回分頼むわ」
おやじ「二回か、ほれ」
おやじ「ま、気楽にやっていきな」
ナルト「ほら、ヒナタの分」
ヒナタ「あ、うん」
ナルト「よし、まずは俺がやってみるから、よく見ておくってばよ」
ヒナタ「わ、分かった…」ギンッ
ナルト「いや、白眼まで使わなくてもいいけど」
ヒナタ「あ、そっか…」スッ
-
207 : 2012/11/10(土) 12:21:54 -
ナルト「まず、この引っ張るやつな」
ナルト「見ての通り、引っ掛ける所以外は紙で出来てるから」
ナルト「何も考えずに水につけると、風船の重さに耐えきれなくて千切れるってばよ」
ヒナタ「うん、弱そうだもんね」
ナルト「だから、最初に先の方だけ水につける」チョイ
ナルト「紙だから、少しの水も吸い上げて、全体が湿るから、ほんの少しでいいってばよ」
ナルト「そんで、染み込み切るまで待つ」
ヒナタ「先につけちゃうの?」
ナルト「ああ、こうすれば、ある程度紙の目が詰まって硬くなるからな」
-
208 : 2012/11/10(土) 12:26:41 -
ナルト「染み込み切ったら、次に取る風船を決めるってばよ」
ナルト「風船は、基本的に紐が伸び切って、繋がりがわかる奴をさがす」
ヒナタ「他のやつと絡むから?」
ナルト「ああ、風船自体に引っかかる可能性もあるし」
ナルト「んで、見つけたら引っ掛ける奴をそっとつけて」
ナルト「そのままゆっくり持ち上げる」ググ
ナルト「んで、風船と紐が一直線になったら、少し力を込めて引っ張るってばよ」グイッポン
ヒナタ「あっ、切れなかったね」
ナルト「慣れれば結構簡単に取れるようになるってばよ」
-
209 : 2012/11/10(土) 12:29:54 -
ナルト「ヒナタもやってみ?」
ヒナタ「で、出来るかな…」
ヒナタ「えっと、少し浸して」チョイ
ヒナタ「風船を探して…」ア,アッタ
ヒナタ「ゆっくり持ち上げて…」ググ
ヒナタ「え、えいっ」ポン
ヒナタ「ほ、本当に出来た!」
ヒナタ「な、ナルトくん!」クルッ
ナルト「うわぁ…」
ヒナタ「え?なんでそんな反応なの?」
-
210 : 2012/11/10(土) 12:33:36 -
ナルト「いや、いくらなんでも一回で取れるとか」
ナルト「俺も出来るようになるまで、結構かかったのに…」
ナルト「…くっ、それでも取れないヒナタにドヤ顔する予定がパァだってばよ…」
ヒナタ「そ、そんな算段があったんだ…」
ナルト「因みに、この方法、最後の力加減を失敗しやすいからな」
ナルト「でも、そこさえ掴めば、かなり安定して取れるってばよ」
ナルト「あと、店によっては怒られるから、うまいこと誤魔化してやるってばよ」
ヒナタ「だ、誰に言ってるの?ナルトくん」
-
211 : 2012/11/10(土) 12:44:09 -
ナルト「ま、いっか」
ナルト「結果取れたんだから問題ないってばよ」
ヒナタ「そ、そうだ!取れたよ?」ジッ
ナルト「ん?」
ヒナタ「…」ソワソワ
ナルト「え?どうしたんだ?」
ヒナタ「あ、あの」
ヒナタ「褒めてくれないの?」
ナルト「…」ドキューン
ナルト「うんうん、凄いなー、ヒナタは」ナデナデ
ヒナタ「え、えへへ」ニコニコ
ナルト(…あー、こりゃあダメだってばよ)
ナルト(なんで、いちいち可愛いんかな…)
ナルト(普段のしっかりしてるのもいいけど)
ナルト(素直に甘えられるのも、ギャップがあっていいよな…)
-
212 : 2012/11/10(土) 12:45:41 -
ヒナタ「あ、綿あめがあるよ、ナルトくん!」
ナルト「そうだなー、買いに行こうなー」
ヒナタ「うん、早く早く!」グイ
ナルト「うわっ、そ、そんなに引っ張るなってばよ」オットット
子供「おっちゃん、バカップルっていうんでしょ?あーいうの」
おやじ「好きにさせてやんな」
おやじ「気遣いができる、それが粋ってもんよ」
子供「…よくわかんないけど、わかった!」
おやじ「偉いな、ボウズ、おまけでもう一回やってけ」
子供「やった!おっちゃんも、いき、だね」
おやじ「へっ、そんなもんさ」
-
218 : 2012/11/12(月) 01:22:59 -
~宿~
ナルト「結局、出店はほとんど回っちまったな」
ヒナタ「うん、ちょっとはしゃぎすぎちゃったね」
ナルト「脚、大丈夫か?」
ヒナタ「さすがに、鍛えてますから」エヘン
ナルト「そういやそっか」
ナルト「一応花火があるらしいけど」
ヒナタ「うーん、でも、場所取りとかしてないから、見えないんじゃない?」
ナルト「あー、綺麗に見えるところはもう取られてるよな…」
ヒナタ「それより、人が少ないあいだにお風呂入っちゃおうよ」
ナルト「そうすっか」
ナルト「汗も結構かいたし」
-
220 : 2012/11/12(月) 01:29:35 -
ナルト「え”!?風呂が壊れた?」
女将「ええ」
女将「おそらく配管の問題なのですが…」
女将「復旧するまで、大風呂の方は締切に…」
ナルト「そ、そんな~」
女将「あ、でもお二人のお部屋には室内風呂がついていますよ」
女将「お値段の分、凝った造りですから」
女将「きっと、ご満足いただけるかと…」
ヒナタ「室内風呂ですか…」
-
221 : 2012/11/12(月) 01:34:57 -
女将「はい」
女将「広さも十分、湯の方は別源泉からのかけ流しです」
女将「ベランダ形式の露天風呂もありますし」
女将「お二人で親睦を深められてはいかがでしょうか?」
ナルト「え?二人でって…」
ヒナタ「わ、私たちは別に…」
女将「あら、わたしの勘違いでしたか」
女将「近隣のお湯屋さんもありますので、相談して見てください」
女将「迷惑料といたしまして、料金はこちらで負担させていただきます」
ナルト「は、はあ」
-
222 : 2012/11/12(月) 01:38:17 -
女将「ああ、最後に」
女将「お詫びの品として、この地方の地酒をご用意いたしました」
女将「後で、お部屋までお持ちいたしますね」
ヒナタ「あ、ありがとうございます」
女将「いえ、ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありません」
ナルト「…とりあえず、部屋に戻るか」
ヒナタ「う、うん」
-
223 : 2012/11/12(月) 01:42:42 -
~部屋~
ナルト「…本当だ、温泉につながる道があったってばよ」
ヒナタ「確認なんてしないで、すぐにお祭りを見に行っちゃったから…」
ナルト「…」
ナルト「そ、それじゃあ、先に入ってくるってばよ」
ナルト「俺は、後でいいからさ」
ヒナタ「そ、そう?」
ヒナタ「それなら、お言葉に甘えて…」チラッ
ナルト「ああ、ゆっくり入ってくるってばっよ」
ヒナタ「ありがとう…」フゥ
ナルト(ん?何か、ちょっと表情が暗いな…)
ナルト(気のせいかな?)
ヒナタ「…」
-
224 : 2012/11/12(月) 01:46:50 -
~脱衣所~
ヒナタ「…はぁ」
ヒナタ(ナルトくん、全然いつもどおりだったな…)
ヒナタ(もしかして、あまり意識されてないのかな?)
ヒナタ(女将さんの話を聞いていた時も、そんなに動揺してなかったみたいだし…)
ヒナタ「…私だけ、なのかな」シュルシュル
ヒナタ(…しょうがないよね、あの時逃げちゃってから)
ヒナタ(ナルトくんは、仲良くしてはくれても、一本線を引いてる感じだったし)
ヒナタ(今日は特別なんだから…)
ヒナタ(…特別?)ピタッ
-
225 : 2012/11/12(月) 01:52:13 -
ヒナタ(そうだよね、今日は特別)
ヒナタ(神様がくれたチャンスかもしれない…)
ヒナタ(考えてみれば、里に帰れないのも、一緒の部屋なのも…)
ヒナタ(このまま、何もしなくていいの?)
ヒナタ(この前のハナビの様子…)
ヒナタ(…もし、何もせずに、ナルトくんをハナビに取られちゃったら…)
ヒナタ(…絶対、後悔しちゃう)
ヒナタ(ナルトくんが誰を選ぶとしても、選ばれた人を祝福できるように…)
ヒナタ「…何か、考えなくちゃ」
-
226 : 2012/11/12(月) 02:04:16 -
~部屋~
ナルト「…今、ヒナタは風呂に入ってんのか…」
ナルト「…」モヤモヤ
ナルト「おっと、何を考えてるんだってばよ…」ブンブン
ナルト「こういう時こそ、仙人モードで鍛えた瞑想を使うときだよな」
ナルト「集中、集中」
ナルト(…今日は、結構いい雰囲気だったと思うけど)
ナルト(…ちゃんと、決めないとな…)
~~~~~~~~
ハナビ「あのさ、さっきの話」
ハナビ「失敗したら、わたしのところに来てね?」
ハナビ「慰めてあげる」
~~~~~~~~~
ナルト(…何を考えてんだ、俺ってば…)ベシッ
ナルト(集中しないと…)
-
227 : 2012/11/12(月) 02:07:13 -
~回想中断~
テンテン「ふーん、かなりいろいろあるんだね~」
ヒナタ「そうなのかな?」
テンテン「聞いてる分には楽しいから、別にいいんだけどさ」
テンテン「ナルトのは本人から?」
ヒナタ「うん」
ヒナタ「そうだったよね?」
ナルト「…ヒナタ、何でも話すのがいいわけじゃないってばよ…」ガラガラ
テンテン「何?聞いてたの?」
ナルト「この家そこまで広くねえし」
ナルト「普通に聞こえてきたってばよ」
-
228 : 2012/11/12(月) 02:11:24 -
ヒナタ「まあまあ、別にもういいでしょ?」
ヒナタ「それより、ここからはナルトにも話して欲しいな」
ナルト「俺?」
ヒナタ「うん、どんな気持ちだったのか、教えて欲しいから」
ヒナタ「ちゃんと、ごまかさずにね?」
ナルト「…別にごまかしてないってばよ」
ヒナタ「嘘ばっかり」
ヒナタ「さっきのところは話してくれたけど」
ヒナタ「肝心なところははぐらかしたでしょ?前も」
ナルト「…」
ナルト「…だって、なんか恥ずかしいってばよ」
ナルト「まして、今日はテンテンもいるだろ?」
-
229 : 2012/11/12(月) 02:17:15 -
テンテン「別に恥ずかしがらなくても…」
ナルト「普通は気にするだろ!?」
ヒナタ「まあまあ」
ヒナタ「別に、何を考えていたとしても、気にしないと思うよ?」
ヒナタ「結果としての私たちが、ここにいるんだから」
ナルト「…」
ナルト「…ヒナタ、何か強くなったな」
ヒナタ「そう?…でも、まあ…」
ヒナタ「私も、もうすぐお母さんだからね」
ナルト「…そっか」
-
234 : 2012/11/12(月) 12:43:41 -
~回想再開~
ヒナタ(…でも、どうすればいいのかな…)
ヒナタ(ナルトくんは、多分私のことを意識してくれてないし)
ヒナタ(そもそも、既に諦められてたり?)
ヒナタ(よく考えてみれば、少しくらい気にしていたら、一緒の部屋で泊まるのにあんなに平然としてるものなのかな?)←不安が故の情報改竄
ヒナタ(ど、どうしよう…)
ヒナタ(いい雰囲気だと思ってたけど、もしかして私の気のせいだったりするのかな?)
ヒナタ(私がしたことって、イカ焼き食べさせてもらったくらいだし)←手を繋いだり浴衣を褒められたことは頭の外へ
ヒナタ(ぬぬぬ…)
ヒナタ(はっ!?そう言えば、前に香燐さんが言ってたっけ…)
香燐『男なんて、色仕掛けで誘惑しちゃえば、勝手に気にして惚れてくるような単純な生き物なんだから』
香燐『ヒナタはまず、自分の武器を活用しなきゃね』
ヒナタ(色仕掛け…)
ヒナタ「…」////
-
235 : 2012/11/12(月) 12:48:49 -
ヒナタ(で、でも、急にそんな事したら)
ヒナタ(すんごくいやらしい子だと思われちゃうんじゃ…)
ヒナタ(そ、それはすんごく嫌!)
ヒナタ(むむむ…)クシュン
ヒナタ(あ、そう言えば、お風呂に入るんだった…)
ヒナタ(後は、お湯に浸かりながら考えよう)ヌギヌギ
ヒナタ(あ、手ぬぐいが上にある)
ヒナタ(一応持って行こう…)グググ
ヒナタ(よし、取れた…)ガタッ
ヒナタ「き、きゃあぁっ!?」ガラガラ
-
236 : 2012/11/12(月) 12:58:02 -
~部屋~
ヒナタ『き、きゃあぁっ!?』ガラガラ
ナルト「!?ヒナタの悲鳴!」
ナルト「ど、どうしたんだってばよ!!」バッ
ヒナタ「あっ…」ハダカ
ナルト「なっ…!?」
ヒナタ「うっ…」バッ ////
ナルト「わ、悪い、な、何も見てねぇから!」クルッ
ヒナタ「ま、待って!」ギュッ
ナルト「え?」
ナルト(あれ?どういう事だ?)
ナルト(なんで抱きつかれてるんだってばよ?)
-
237 : 2012/11/12(月) 12:59:46 -
ヒナタ(ど、どどどどうしよう)
ヒナタ(さっきあんなことを考えてたから、反射的に呼び止めちゃった…)
ヒナタ(…あ、でも)
ヒナタ(…もう、一回見られちゃったんだよね…?)
ヒナタ(…)
ヒナタ「あ、あの…ナルトくん」
ナルト「な、何だってばよ?」
ヒナタ「そ、その…」
ヒナタ「せ、せっかくだし」
ヒナタ「お風呂、一緒に入らない?」////
-
239 : 2012/11/12(月) 13:14:08 -
ヒナタ「ナルトくん、身体洗い終わったよ」
ヒナタ「タオルも巻いたから、こっち向いても平気…」
ナルト「そ、そっか」
ナルト「じゃあ、俺も身体洗ってくっから、適当に露天風呂にでも…」
ヒナタ「ううん、それより」
ヒナタ「せっかくだから、ナルトくんの背中流してあげる」
ナルト「は?」
ヒナタ「ふふっ、どうせもう一緒にお風呂入っちゃってるんだから」
ヒナタ「細かいことは気にしないことにしたの」
ヒナタ「タオルもあるし、恥ずかしくは…まあ、あるけど」////
-
240 : 2012/11/12(月) 13:14:37 -
ナルト「な、なんか自棄になってないか!?」
ヒナタ「いいからいいから」
ヒナタ「ほら、そこに座って?」
ナルト「いや、自分で洗うからいいってばよ…」
ヒナタ「…もうっ!これは決めたことなの!」グイ
ナルト「いやいや、ちょ、ちょっと…」
-
241 : 2012/11/12(月) 13:20:37 -
ヒナタ「…痛くない?」ごしごし
ナルト「あ、ああ、丁度いいってばよ」
ヒナタ「そう?じゃあ続けるね」ごしごし
ナルト「…あのさ、何か無理してないか?」
ヒナタ「さっきまではね…」
ヒナタ「今は吹っ切れちゃった」
ナルト「吹っ切れた?」
ヒナタ「うん」
ヒナタ「私ね、今日すっごく楽しかったんだ」
ナルト「おう、俺も楽しかったってばよ」
ヒナタ「うん」
ヒナタ「でね?やっぱり思ったんだ」
ナルト「ん?何を?」
-
242 : 2012/11/12(月) 13:23:51 -
ヒナタ「…私、ナルトくんのことが好きなんだなーって」ごしごし
ナルト「え!?いや、なんてタイミングで言うんだってばよ!?」
ヒナタ「こ、こっち見ないでね?」
ヒナタ「多分、顔真っ赤だから…」////
ヒナタ「…勢いで言えちゃったけど」
ヒナタ「本当は、もっと前に言いたかったんだよ?」
ヒナタ「…あの時、逃げなければって、ずっと思ってた」ピタッ
ナルト「ヒナタ…」
-
243 : 2012/11/12(月) 13:27:13 -
ヒナタ「…ナルトくんの背中、広いね」
ヒナタ「それに、傷だらけ」
ヒナタ「私ね、ずっとこの背中を見てきたの」
ヒナタ「ずっと追いかけてた」
ヒナタ「でも、あの時」
ヒナタ「里がボロボロになって行くのを見て」
ヒナタ「ナルトくんが一生懸命皆を守る姿を見て」
ヒナタ「…背中を見るんじゃなくて、隣に立ちたいって思ったんだ」
ナルト「…」
-
244 : 2012/11/12(月) 13:31:48 ID:k8wE5/ps - これを書いているのはまさか岸本さん本人じゃないのか!?
-
245 : 2012/11/12(月) 13:31:56 -
ヒナタ「だから、戦争が終わって」
ヒナタ「ナルトくんが、私に告白してきてくれて、凄く嬉しかった」
ヒナタ「…でもね、その時思ったんだ」
ヒナタ「私は、ナルトくんの横にいてもいいのかなって」
ヒナタ「私は、そこで笑って居られるのかなって」
ナルト「…そんなこと」
-
246 : 2012/11/12(月) 13:37:17 -
ヒナタ「ふふっ、馬鹿みたいだって思う?」
ヒナタ「でもね、それだけ」
ヒナタ「私から見たナルトくんは、ずっとずっと遠い存在になっちゃってたの」
ヒナタ「だから、怖くなって逃げた」
ヒナタ「自分の都合で、拒絶しちゃった」
ヒナタ「…自分に自信が持てなかったの」
ヒナタ「自分より、もっとナルトくんに相応しい人が居るって」
ヒナタ「そんな嫌な考えが、頭から離れなかった」
-
247 : 2012/11/12(月) 13:45:25 -
>>244何それ嬉しい
ヒナタ「だから、一生懸命頑張って」
ヒナタ「家事も、鍛錬も、沢山やって」
ヒナタ「少しでも、あなたに近付きたかった」
ヒナタ「ふふっ、でも、やっぱりダメだったみたい」
ヒナタ「ナルトくんの隣に立てるようになる前に」
ヒナタ「あなたが好きって、言いたくなっちゃってた」
ヒナタ「…今日も、ううん、ずっと前から」
ヒナタ「変な意地を張らなければって、後悔してたんだ」
-
248 : 2012/11/12(月) 13:51:42 -
ヒナタ「ゴメンね、自分勝手に話しちゃって」
ヒナタ「都合良すぎるよね」
ヒナタ「私、本当はこんな感じなんだ」
ヒナタ「…いつも、自分の事ばっかり」
ヒナタ「…」
ナルト「…そっか」
ナルト「んで?話しはもう終わったのか?」
ヒナタ「…うん、全部話した、かな」
ナルト「じゃ、ちょっと失礼するってばよ」クシャ
ヒナタ「え?」
ナルト「タオル巻いてても、一応あっち向いてるから大丈夫だってばよ」プイッ
ナルト「オラオラ、小難しいことばっか考えてる頭はこれか」ナデナデ
ヒナタ「あ、あの…」
-
249 : 2012/11/12(月) 13:57:46 -
ナルト「どうせまた泣いてんだろ?」
ヒナタ「ま、またって程泣いてないよ!」グシグシ
ナルト「ははっ、やっぱり泣いてんじゃんか」
ナルト「あのな、ヒナタ」
ヒナタ「な、何?」
ナルト「そんな複雑なこと、考えなくてもいいんだってばよ」
ナルト「大体、俺から言うつもりだったのに、不意打ちで言うし」
ヒナタ「え?」
ナルト「あのな、大事なのは、お互いが好きかどうか」
ナルト「たったそれだけなんだってばよ」
ナルト「相応しいとか、相応しくないとか」
ナルト「そんなのは俺が決めてやる」
-
250 : 2012/11/12(月) 14:05:15 -
ナルト「俺からすればさ、ヒナタ」
ナルト「お前の方が、よっぽど俺にはもったいないってばよ」
ナルト「美人で、気遣いができて」
ナルト「料理も上手くて、相手のために一生懸命になれて」
ナルト「それだけ揃ってて俺に相応しいなんて言える程、神経図太くないってばよ」
ナルト「…ま、たまにドジで、ちょっと悩み性だけどさ」
ナルト「…でも、そういうとこ全部ひっくるめて」
ナルト「俺はヒナタのことが好きなんだ」
ナルト「…先に言われちまったけど」
ヒナタ「ご、ごめん…」
-
251 : 2012/11/12(月) 14:11:11 -
ナルト「あー、いろいろ考えてたのになー」
ヒナタ「そ、そうなの?」
ナルト「ったりめーよ」
ナルト「今日こそ決めてやるって、意気込んだ結果がこれかー」
ヒナタ「え、あ、あの…」
ナルト「…へへっ、でも」
ナルト「素直に嬉しいってばよ」
ナルト「ごめんな、言わせちゃってさ」
ヒナタ「う、ううん、私が勝手に話しちゃっただけだから…」
ナルト「…ヒナタ」
ヒナタ「え?何?」
ナルト「俺と、付き合ってくれないか?」
ヒナタ「あっ…」
ヒナタ「…うん、これからもよろしくお願いします」
ナルト「…ははっ、こちらこそよろしくな」
-
252 : 2012/11/12(月) 14:17:25 -
ナルト「…しっかし、どんな状況で言ってんだろうな、俺たち」
ヒナタ「ふふっ、そうだね」
ヒナタ「でも、顔見て言える自信なくて」
ナルト(いや、まあその前から結構大胆だったよな)
ナルト(ヒナタの中での基準が心配だってばよ…)
ヒナタ「少し冷えちゃったね」
ナルト「そうだなー」
ヒナタ「すぐに洗っちゃうから、露天風呂の方行ってみよう?」
ナルト「え?いや、もう一人でも…」
ヒナタ「やり始めたことは最後までやり通さないとね」
ヒナタ「さ、向こう向いて」
ナルト(…やっぱり、ヒナタは元気な方が可愛いな)
ヒナタ「ん?どうかした?」
ナルト「…いや、そんじゃ続き、頼むってばよ」
ヒナタ「うん!任せて」
-
263 : 2012/11/13(火) 01:17:05 -
~露天風呂~
ナルト「…ふう」カポーン
ヒナタ「…」
ナルト「広い風呂でよかったなー」
ヒナタ「う、うん」
ヒナタ「にごり湯だから平気だけど…」
ヒナタ「まだ、その、心の準備が…」
ナルト「ま、別に気にすることないってばよ」
ナルト「いやー、外も結構綺麗に見えるんだな」
ヒナタ「そうだね」
ヒナタ「お祭りの提灯、まだついてるし」
-
264 : 2012/11/13(火) 01:17:41 -
ナルト「ああ、あの祭り一週間は続くんだってさ」
ヒナタ「そうなの?」
ナルト「ラムネを買ったときに聞いたんだってばよ」
ナルト「神様が眠りたくなくなるようにってさ」
ヒナタ「へー、ちゃんと理由があるんだね」
ナルト「ま、夜通しどんちゃん騒ぎがしたいだけかも知んねーけどな」キシシ
ヒナタ「…ナルトくんってば、情緒なーい」
-
265 : 2012/11/13(火) 01:20:03 -
ナルト「俺はもともとこんな感じだからなー」バチャバチャ
ヒナタ「あっ、お風呂で泳いだらダメだよ」
ナルト「ちょっとくらいはしゃいでもいいだろ?」
ヒナタ「もうっ!静かに楽しむの、こういうのは!」
ナルト「…ちぇー、分かったってばよ」チャポン
ヒナタ「はいはい、えらいえらい」ナデナデ
ナルト「いいのか?こんなに近くで」
ヒナタ「…まだちょっと恥ずかしいけど」////
ヒナタ「でも、せっかく一緒に入ってるのに、あんなに離れてるんじゃ、ね?」
ナルト「いや、ね?とか言われても…」
ヒナタ「いいでしょ?隣にいたって」
ナルト「いや、そりゃあ嬉しいけどさ」
-
266 : 2012/11/13(火) 01:23:57 -
ヒナタ「…何か、反応薄くない?」
ナルト「ま、これでも結構頑張って落ち着いてるんだってばよ」
ナルト「じゃなきゃ、好きな女の子と一緒の風呂なんて、身がもたないってばよ」
ヒナタ「す、好きって…」////
ナルト「いや、今更恥ずかしがらなくても…」
ヒナタ「…もう一回言って?」
ナルト「え?」
ナルト「あ、うん」
ナルト「…好きだってばよ」
ヒナタ「…」////
ヒナタ「あ、あの、もう一回…」
ナルト「いや、これなんだってばよ?」
-
268 : 2012/11/13(火) 01:28:26 -
ヒナタ「ごめん、なんか舞い上がっちゃって…」
ナルト「戻ってきてくれて、良かったってばよ」
ヒナタ「あっ…」キュッ
ナルト「ん?どうしたんだ?」
ヒナタ「あっ、ううん、なんでもないの…」キュッ
ナルト「?いや、明らかに何か変だろ」
ヒナタ「な、なんでもないってば…」
ナルト「…あー、隠し事するんだ」
ヒナタ「え?べ、別に隠し事とかじゃ」
ナルト「そっかー、ふーん」ジトー
ヒナタ「うう…」
-
269 : 2012/11/13(火) 01:33:03 -
ヒナタ「…ちゃうの…」ボソボソ
ナルト「え?なんだって?」
ヒナタ「…ああもう!」
ヒナタ「抑えておかないと、胸が浮いちゃうんだってば!!」バチャン
ナルト「あっ…」
ヒナタ「き、きゃっ」バシャッ
ヒナタ「み、見ちゃった?」////
ナルト「あ、いや」
ナルト「発言のインパクトで、一瞬意識が飛んでたってばよ」
ヒナタ「そ、そう?」////
ナルト「あー、その、なんだ」
ナルト「悪かったってばよ…」ポリポリ
ヒナタ「う、うん」プクプク
-
270 : 2012/11/13(火) 01:41:55 -
ひゅるるるるるるぅう どおん
ヒナタ「…あ、花火だ!」
ナルト「うお、ここからバッチリ見える」
ヒナタ「え?どこどこ?」
ナルト「あ、ここが外を見るように開いてっから」
ヒナタ「私も見る!」ふにょん
ナルト「あ…」
ヒナタ「あ…」
ナルト「…」
ヒナタ「…」
-
271 : 2012/11/13(火) 01:42:20 -
ひゅるるるー どんっ
ヒナタ「は、花火、綺麗だね!」
ナルト(あ、無かった事にした)
ヒナタ「ね?ナルトくん?」////
ナルト「そ、そうだな…」
ナルト(しかし…あの肉感…)
ナルト(…)タラー
ヒナタ「ナルトくん、鼻血出てるよ」
ナルト「え?マジか…」
ヒナタ「…忘れてね?」
ナルト「…はい」
-
272 : 2012/11/13(火) 01:47:07 -
~部屋~
ナルト「なんだかんだで、かなり長湯しちまったってばよ…」グテー
ヒナタ「そ、そうだね…」
ナルト「…普通の浴衣もいいな」
ヒナタ「そ、そう?」
ナルト「嘘つく理由がないってばよー」ゴロゴロ
ヒナタ「それなら態度も真面目にしてよ!」
ナルト「うー、後で考えるー」
ヒナタ「嘘ばっかり」
ナルト「あ、これは本当に嘘だってばよ」
ヒナタ「よくわからなくなってない?」
ナルト「ごちゃごちゃしてきた」
ヒナタ「ふふっ、そうみたいだね」
-
273 : 2012/11/13(火) 01:51:21 -
コンコン
仲居「失礼します」
仲居「お食事の方、お持ちいたしました」
ヒナタ「あ、もうそんな時間かぁ…」
ナルト「はーい、今開けるってばよー」ガチャッ
仲居「あら、どうもありがとうございます」
仲居「すぐにご用意いたしますので」
ヒナタ「あ、あの、何か手伝いましょうか?」
仲居「いえいえ、これは私たちの仕事ですから」
仲居「ささ、おふたりは席にかけてお待ちくださいな」
ナルト「分かったってばよ」
ナルト「ほら、ヒナタも」
ヒナタ「あ、待って…」
仲居「あらあら」
-
274 : 2012/11/13(火) 01:56:00 -
仲居「…それでは、以上が本日の夕食になります」
仲居「膳は扉の外に置いて頂ければ、こちらで回収いたしますので」
ヒナタ「あれ?お布団を敷いたりは…」
仲居「そちらは既に準備してあります」
仲居「…お客様方のようにお若い夫婦さんですと」
仲居「その、いろいろございますでしょう?」
ヒナタ「え?あ、わ、私たちは、別に…」////
仲居「そういった訳で、こういう形にさせていただいているんです」
仲居「それでは、ごゆっくり」ススーッ
ナルト「…」スッ
ナルト「…はぁ」
ヒナタ「え?どうしたの、ナルトくん?」
ナルト「いや、布団が想像通りだったからさ」
-
275 : 2012/11/13(火) 01:59:31 -
ヒナタ「想像通り?」チラッ
ヒナタ「…ああ、そういうことかぁ…」
ナルト「真ん中のティッシュ箱が、不思議ないかがわしさだってばよ…」
ヒナタ「そうだね…」
ナルト「…ま、いいや」
ナルト「とりあえず、食ってみようぜ?」
ナルト「なんかかなり豪華だし」
ヒナタ「確かに、いろいろあるね」
ナルト「…見てたらもっと腹減ってきたってばよ」
ヒナタ「ふふっ、そうだね」
ナルト「そんじゃ、いっただっきまーす」パンッ
ヒナタ「いただきます」
-
276 : 2012/11/13(火) 02:05:56 -
コンコン
ナルト「あれ?今度は誰だ?」モグモグゴクン
ヒナタ「仲居さんかな?」
女将「失礼します」
ナルト「あ、温泉の説明とかしてくれた…」
ナルト「あー、えっと…」
ヒナタ「この旅館の女将さんだよ、ナルトくん」
ナルト「お、さすがはヒナタ」
ヒナタ「もうっ、しっかりしてよね…」
女将「あら?少し見ないうちに、一段と仲がよろしくなられましたね?」
ヒナタ「そ、そうですか?」
女将「はい、そう見えます」
-
277 : 2012/11/13(火) 02:09:17 -
女将「…あ、ここに来た目的を忘れるところでした」ゴソゴソ
女将「あの、これがうちの旅館からのお詫びです」
女将「この地方の造り酒屋自慢の品ですので、ぜひご賞味ください」
女将「燗する時は、ここに道具が置いてありますので」
女将「この度は、ご迷惑をお掛け致しました」フカブカ
ヒナタ「あ、あの、大丈夫ですよ」
ヒナタ「私たちはそこまで困りませんでしたから」
ナルト「そうだってばよ」
女将「うちの不手際ですから、これくらいはしませんとね」
女将「でも、そう言っていただけると、少し気が楽になります」
女将「私は、もう少し回る場所がありますので、これで失礼いたします」
女将「引き続き、ごゆっくりおくつろぎください」
女将「それでは」ススッ
-
278 : 2012/11/13(火) 02:13:05 -
ヒナタ「どうする?これ、お酒だって」
ナルト「呑めないんだっけ?」
ヒナタ「そういうわけじゃないけど…」
ヒナタ「おいしいって思ったことはないかも」
ナルト「そっか…」
ナルト「ま、でも貰いもんだし」
ナルト「一口くらいは飲んでみるってばよ」
ヒナタ「…うん、そうする」
ナルト「とりあえず、飯の続きだってばよ!」
ヒナタ「ナルトくん、そればっかりじゃない」
ナルト「へへっ、悪いな」
ヒナタ「ううん、いいんだけどね」フフッ
-
279 : 2012/11/13(火) 02:18:20 -
ナルト「…ふいー、食った食った」ポンポン
ヒナタ「お茶飲む?」
ナルト「淹れてくれんの?」
ヒナタ「ううん、パックのやつだけど」
ナルト「あー、飲みたい」
ヒナタ「分かった、ちょっと待っててね」トテトテ
-
280 : 2012/11/13(火) 02:18:41 -
ナルト(…この甲斐甲斐しさ)
ナルト(見た目よし、振る舞いよし)
ナルト(これが俺の彼女だぜ?信じられるか?)
ナルト(と、自分に問いかけても仕方ないってばよ…)
ナルト(よく考えてみれば、ヒナタって相当なお嬢様だもんな)
ナルト(きっと、礼儀作法とか厳しくされたんだろ…)
ヒナタ「入ったよー」トテトテ
ナルト「ヒナタ」
ヒナタ「ん?なぁに?」
ナルト「ちょいちょい、こっちこっち」
ヒナタ「何かあるの?」
-
281 : 2012/11/13(火) 02:24:36 -
ナルト「…おりゃっ!」ガバッ
ヒナタ「え?い、いきなり何?」
ナルト「へへっ、背後は取らせてもらったってばよ」
ナルト「うりうり、抱きつき攻撃~」ギュウ
ヒナタ「な、ナルトくん、恥ずかしいよ…」////
ナルト「少しくらいいいだろ?」スンスン
ナルト「…同じシャンプー使ったハズなのに、なんでこんないい匂いがするんだ?」
-
282 : 2012/11/13(火) 02:27:37 -
ヒナタ「も、もうっ!匂いなんて嗅がないで!」ジタバタ
ナルト「あー、悪かった悪かった」
ナルト「あんまり暴れると、ほかのお客に迷惑だってばよ」
ヒナタ「そ、そっか…」シュン
ナルト(ま、俺のせいなんだけどな…)
-
283 : 2012/11/13(火) 02:29:55 -
ナルト「…ヒナタやわらけー、あったけー」
ヒナタ「そう?…ナルトくんも、あったかいよ」
ナルト「もう少し、こうしてていいか?」
ヒナタ「…少しだけ、だよ?」ギュッ
ナルト(やべぇ、可愛すぎるってばよ…)ドキューン
ナルト「うー、ヒナター」
ヒナタ「何?」
ナルト「なんでもねー」ギュッ
ヒナタ「そう?」フフッ
-
284 : 2012/11/13(火) 02:30:26 -
ナルト「…幸せで死ぬ」
ヒナタ「死んだら、私、泣いちゃうからね」
ナルト「…じゃあ死なない」
ヒナタ「ふふっ、約束だよ?」
ナルト「…ああ、約束する」
ヒナタ「ナルトくん」
ナルト「何だってばよ?」
ヒナタ「…大事にしてね?」
ナルト「…あたりまえだってばよ」
ヒナタ「…ありがと」
ヒナタ「…嬉しい」
-
291 : 2012/11/14(水) 01:44:44 -
ヒナタ「えへへっ、随分遅くなっちゃったね」
ナルト「悪ぃな、止め時が分かんなくてさ」
ヒナタ「ううん、私もなんだか安心しちゃって…」
ヒナタ「あ、そうだ、貰ったお酒、飲んでみない?」
ナルト「急にどうしたんだってばよ?」
ヒナタ「いや、飲まないと忘れそうだなーって」
ナルト「…それもそうだな」
ヒナタ「でしょ?今持ってくるね」トテトテ
ナルト「…ヒナタが飲みやすいように、温めっか」
-
292 : 2012/11/14(水) 01:48:48 -
ヒナタ「温まるまで、ちょっと時間あるね」
ナルト「ま、外でも見ながらってことで」ガララッ
ナルト「お、月がでかい」
ヒナタ「お団子とかあればいいのにねー」
ナルト「備え付けの饅頭が置いてあるけど…」
ヒナタ「食べる?」
ナルト「いや、ひとつしかないし、ヒナタが食うってばよ」
ヒナタ「じゃあ半分こしよ?」
-
293 : 2012/11/14(水) 01:53:22 -
ナルト「この饅頭美味いな」モグモグ
ヒナタ「うちのみんなに買って行ってあげようかな」
ナルト「んー、俺もイルカ先生とかに買ってくか…」
ナルト「お、ちょうどいい感じにあったまったな」
ナルト「あちっ、ほい、ヒナタ」トクトク
ヒナタ「ありがとう」
ヒナタ「ナルトくんには私が注ぐね」トクトク
ナルト「…んじゃ、乾杯」グイッ
ヒナタ「かんぱーい」クイッ
-
294 : 2012/11/14(水) 01:59:01 -
ナルト「どうだ?味の方は」
ヒナタ「…一瞬甘くて美味しかったけど」
ヒナタ「お腹の中から湯気みたいにお酒の匂いがする…」
ヒナタ「ううっ、まだまだ子供ってことなのかなぁ」
ナルト「ま、好みもあるから、気にすんなってばよ」グイッ
ヒナタ「ナルトくんはよく飲めるね…」
ナルト「うーん、綱手のばーちゃんのせいな気がすっけど」
ナルト「ま、無理することもないだろ?」
ヒナタ「えー、私もナルトくんと一緒に飲みたい」
ナルト「そうか?」
ナルト「んじゃ、チャレンジあるのみ、だってばよ」トクトク
ヒナタ「よぉし、頑張る!」
ナルト「…無理はすんなよ?」
-
295 : 2012/11/14(水) 02:07:13 -
~一時間後~
ヒナタ「…うう」スゥスゥ
ナルト「あー、とうとう寝たかぁ…」
ナルト「ほらほら、そんなとこで寝たら風邪ひくってばよ」ヨイショ
ナルト「おっと、なんか予想より軽いな…」
ヒナタ「ナルトくん…」スゥ
ナルト「はいはい、ここにいるってばよー」
ナルト「布団は後でずらせばいいか」
-
296 : 2012/11/14(水) 02:12:45 -
ナルト「今度は、駄々こねても止めてやろう」
ナルト「そーっと、そーっと」トサッ
ヒナタ「ううん…」
ナルト「明日、二日酔いにならないといいな」ナデナデ
ヒナタ「にゅふ…もっと…」
ナルト「へいへい」ナデナデ
ナルト(しっかし、酔ってるせいか)
ナルト(…ヒナタの色っぽさが増してる)
ナルト(浴衣だから、太ももとかはだけてるし)ナオシナオシ
ナルト(胸…は見ないほうがいいな、これは)
ナルト(…元が白いから、肌が赤くなってるのが目立つってばよ)
ナルト「これ以上いると、変な気起こしそうだってばよ…」
-
297 : 2012/11/14(水) 02:17:50 -
ナルト「俺も酔ってんのかなぁ…」
ナルト「んじゃ、ヒナタ、おやすm」
ヒナタ「んー、や!」ガバ
ナルト「うわっ!?」ドサッ
ヒナタ「にゅふふ、ナルトくんだー」
ナルト「お、おい、起きたのか?」
ヒナタ「…ナルトくんの匂い、好きー」スンスン
ナルト「ちょ、ちょっと、ヒナタ?」
ヒナタ「ナルトくぅん、ぎゅーってして?」
ナルト「え?あ、うん」ギュウ
ヒナタ「えへー、わたしもぎゅーっ」
ナルト(なんだってばよ、この可愛い生物は…)
-
298 : 2012/11/14(水) 02:22:23 -
ナルト「おーい、ヒナター?」
ヒナタ「…」スゥスゥ
ナルト「俺は抱き枕じゃないってばよ…」
ヒナタ「うぅん…」ギュッ
ナルト「…」
ナルト(これは、ヒナタが離してくれなかったのが悪いよな?)
ナルト(ふかこうりょく、ってやつだよな?)
ナルト(ちょっと間違って、こっちから抱きついても、事故、だよな?)
ナルト「…」
ナルト「よっと」
ナルト「…ヒナタの顔、綺麗だな…」
-
299 : 2012/11/14(水) 02:29:13 -
ナルト「起きないと、もっと寄っちゃうってばよ?」
ヒナタ「…」スゥ
ナルト「…」
ナルト(こんな不意打ちしたって、ダメだよなぁ)
ヒナタ「…どうしたの?ナルトくん?」
ナルト「え!?お、起きてたのか?」
ヒナタ「ううん、さっき目が覚めた…」
ヒナタ「…何するつもりだったの?」
ナルト「い、いや、別に…」
ナルト「あ、すぐ離れっから…」
ヒナタ「だーめ、このままで話して」グイ
ナルト(腕を回されて、動けねぇ…)
ヒナタ「ねぇ、何がしたかったの?」ペロリ
-
300 : 2012/11/14(水) 02:37:11 -
ナルト「…何も」
ヒナタ「そうなの?」
ヒナタ「ちゃんと言ってくれれば、私も考えるのになぁ」
ヒナタ「例えば、もーっと近付いてみたり…」ズイッ
ヒナタ「ほら、あと少しで…」
ヒナタ「…キス、出来ちゃうよ?」
ナルト「あ、う…」
ヒナタ「うふふ、ナルトくん顔まっかだよ?」
-
301 : 2012/11/14(水) 02:43:57 -
ヒナタ「なーんて」
ナルト「え?」
ヒナタ「いいよ、しても」
ヒナタ「…私も、したいから」////
ナルト「ヒナタ…」
ヒナタ「初めては、ナルトくんからして欲しいな…」
ナルト「…分かったってばよ」
ナルト「…目、閉じて」
ヒナタ「…んっ」チュッ
ナルト「…酒の味がする」
ヒナタ「ふふふっ、私も」
ヒナタ「ね、もう一回…」ギュッ
ナルト「…ああ」
-
306 : 2012/11/14(水) 22:18:48 -
ヒナタ「…もうすぐ、夜明けだね」
ナルト「結局眠れなかったってばよ」
ヒナタ「ふふっ、たまには夜更かしくらいいいと思うけどね」
ナルト「もうそろそろ徹夜になるからなぁ」
ナルト「夜明けか…最近は見てねぇな…」
ナルト「ん?夜明け?」
ヒナタ「どうかしたの?ナルトくん?」
ナルト「いや、なんか引っかかって…」
ナルト「…あっ!!」
ヒナタ「え?ど、どうしたの?」
-
307 : 2012/11/14(水) 22:23:00 -
ナルト「まだ日は昇ってないよな?」
ヒナタ「う、うん」
ヒナタ「あと1時間くらい、かなぁ」
ナルト「…それなら、まだ間に合うってばよ!」
ヒナタ「何に間に合うの?」
ナルト「あー…説明は後でするってばよ!」
ナルト「とりあえず、着替えてくれ」
ヒナタ「よ、よく分からないけど、分かった」
ナルト「俺も着替えなきゃだってばよ!」ガサガサ
ヒナタ(な、何なんだろう?)
-
315 : 2012/11/16(金) 13:36:36 -
ナルト「よし、んじゃヒナタ、行くってばよ」ゾワッ
ヒナタ「え?九尾モードで?」
ナルト「こっちのが早いからさ」
ナルト「さーて、失礼して…」ヨイショッ
ヒナタ「きゃっ!?」
ナルト「へへっ、お姫様抱っこっていうんだっけ?」
ヒナタ「あ、あのあのあの…」
ナルト「文句なら後で聞くってばよ」
ナルト「しっかり掴まっててくれ」ビュンッ
ヒナタ「ま、まだ心の準備が…って」
ヒナタ「きゃああぁぁぁ」
-
316 : 2012/11/16(金) 13:42:17 -
~山腹 秘密の場所~
ナルト「うへ、やっぱり速えなぁ」
ヒナタ「…」
ナルト「怒ってる?」
ヒナタ「怒ってないけど」
ヒナタ「もう少し優しくして欲しかったなーって」プンスカ
ナルト「わ、悪かったってばよ…」
ヒナタ「んー、許して欲しい?」
ナルト「も、勿論!」
ヒナタ「…じゃあ、もう少しこのままで居てね」
ナルト「え?そんなんでいいのか?」
-
317 : 2012/11/16(金) 13:43:24 -
ヒナタ「だって…」
ヒナタ「その、重くない?」
ナルト「いや、むしろ軽すぎる気がするってばよ」
ヒナタ「そ、そうかな…」////
ナルト(え?喜ぶようなこと言ったか?)
ヒナタ「…本当にお姫様になったみたい」
ナルト(…ま、ヒナタがいいならいっか)
-
318 : 2012/11/16(金) 13:45:43 -
ヒナタ「あ、でもまたここに戻ってきて、何かあるの?」
ナルト「おっと、説明してなかったか」
ナルト「…でも、見た方が早いみたいだってばよ」
ヒナタ「見る?」
ナルト「ほら、日が昇るから」クイッ
ヒナタ「…あっ」
-
319 : 2012/11/16(金) 13:48:08 -
ナルト「エロ仙人の言ってたこと、思い出してさ」
ナルト「ここって、丁度日が向かい側から出るんだよな」
ナルト「んで、湖に映るっと」
ヒナタ「…綺麗」
ナルト「俺も、見たのは初めてだってばよ」
ナルト「…エロ仙人も、これ、見たんだよな」
ヒナタ「ナルトくん…」
-
320 : 2012/11/16(金) 13:51:35 -
ナルト「…あ」
ヒナタ「今度はなぁに?」
ナルト「いや、もう一つ思い出した…」
ナルト「思い出さなきゃ良かった…」
ヒナタ「え?気になるよぅ」
ナルト「…そういや、ここでエロ仙人ってば、綱手のばーちゃんに告白しようとしたことがあるって…」
ナルト「…縁起でもねぇ」ズーン
ヒナタ「ふ、ふられちゃったの?」
ナルト「そもそも、途中で帰られたような…」
ヒナタ「そ、そうなんだ…」
-
321 : 2012/11/16(金) 13:56:59 -
ヒナタ「…でも」
ナルト「ん?」
ヒナタ「それもさ、私たちが変えちゃえばいいんじゃない?」
ナルト「…そうだな」
ヒナタ「ずっと、仲良く出来ればいいね」
ナルト「…出来るさ」
ナルト「てか、俺たちでするんだってばよ!」
ヒナタ「…うん」
ヒナタ「ふふっ、来て良かったね」
ナルト「ははっ、そうだな」
ヒナタ「…もう少し、見ててもいい?」
ナルト「…おう」
-
322 : 2012/11/16(金) 13:58:56 -
ヒナタ「ナルトくん」
ナルト「何だ?」
ヒナタ「…結婚するまで、えっちなことはダメだよ?」
ナルト「ぶっ!!?な、何をイキナリ!?」
ヒナタ「ふふふっ」
ヒナタ「でも、少しくらいなら、いいかも…」////
ナルト「す、少し!?」
ヒナタ「じょ、冗談だってば…」
ナルト「…心臓に悪いってばよ…」
-
323 : 2012/11/16(金) 14:03:38 -
~回想終了~
ナルト「いろいろあったなー」
ヒナタ「そうだねー」
テンテン「…」
ナルト「ん?どうした?」
テンテン「は、破廉恥すぎっ!!」
テンテン「な、なななななんでそんなに詳しく覚えてるの!?」
テンテン「あと、それを詳しく話してくれちゃうの!?」////
ナルト「え?だって、もう聞かれちゃってるんだし」
ヒナタ「ごめんね、テンテンが赤くなるのが楽しくなっちゃって」フフフ
テンテン「もうっ!口から砂糖出ちゃうかと思ったんだから!!」
テンテン「ううっ年下にからかわれちゃうなんて…」
ナルト「何か、変な所で初心だよなぁ」
テンテン「うるさいっ!ナルトは黙りなさい!」
ナルト「えー」
-
324 : 2012/11/16(金) 14:07:40 -
テンテン「…でも、本当、二人にもいろいろあったんだね」
テンテン「ずっと仲良かった印象しかないや」
ナルト「そういや、殆ど喧嘩もしてねぇな」
ヒナタ「そんなことないよ、ちょこちょこしてるよ」
ナルト「そうだっけ?」
ヒナタ「この前だって、子供の名前で喧嘩したじゃん」
ナルト「喧嘩…か?」
ナルト「ただの小競り合いみたいなもんだろ?」
テンテン「…とりあえず、今でも仲良しなのは分かった」
-
325 : 2012/11/16(金) 14:10:17 -
テンテン「そういえば、結局約束は守ったの?」
ナルト「約束?」
テンテン「あ、あの、ほら」
テンテン「結婚前に…ってやつ」////
ナルト「あ、あー…」ポリポリ
ヒナタ「…内緒」////
テンテン「え、えー!何その反応!?」
ナルト「な、何でもないってばよ」
テンテン「嘘!ぜぇったいに、嘘!」
-
326 : 2012/11/16(金) 14:17:24 -
テンテン「…ふう」
テンテン「ま、それはいつか聞かせてもらうことにするよ」
ナルト「は、話さないからな?」
ヒナタ「結構時間たっちゃったね」
テンテン「うん、そろそろ行かなきゃ」
ナルト「送っていこうか?」
テンテン「これでも、あたしは結構強いんだけど?」
ナルト「あー、はいはい、そうだったってばよ」
テンテン「んじゃ、またね」
テンテン「ナルト、ちゃんとヒナタについててあげてね?」
ナルト「当たり前だってばよ」
-
327 : 2012/11/16(金) 14:20:41 -
ヒナタ「また来てね」
テンテン「うん、時間作ってまた来るよ!」
テンテン「それじゃ!」
ナルト「…相変わらず、勢いが凄いってばよ」
ヒナタ「ふふっ、テンテンのいい所の一つ、だからね」
ナルト「…飯でも食うか」
ヒナタ「うん、そうしよっか」
-
328 : 2012/11/16(金) 14:24:16 -
~ちょっとしたおまけ~
ヒアシ「…ネジ、うまくいったか?」
ネジ「…はい、ナルトとヒナタ様は、予定通り近くの街に向かったようです」
ヒアシ「そうか…」
ネジ「よろしかったのですか?」
ネジ「火の国の役人まで動かして…」
ヒアシ「問題ない、上には話を通してある」
ネジ「末端の人間は、必死に捜索をしているような…」
ヒアシ「…すぐに撤退の命令が下るだろう」
-
330 : 2012/11/16(金) 14:30:44 -
~おまけ終わり~
ヒナタ「ご馳走様でした」
ナルト「お粗末様でした」
ヒナタ「ナルトくんも、料理出来るようになって来たね」
ナルト「簡単なのだけな」
ナルト「さすがに、ずっとヒナタに頼りっぱなしじゃさ」
ヒナタ「ふふっ、ありがとう」
ナルト「お互いさま、だってばよ」
-
336 : 2012/11/18(日) 01:45:58 -
コンコン
ナルト「あれ?また誰か来たのか?」
ナルト「ちょっと、見てくるってばよ」
ヒナタ「うん、お願い」
ナルト「はーい、今行くってばよ」タッタッタ
ナルト「て、なんだサスケか」
サスケ「香燐も連れてきた」
香燐「こんばんは~」
ナルト「うげ…」
香燐「うげ?」
ナルト「あ、な、なんでもないってばよ!!」
香燐「…ふーん」
-
337 : 2012/11/18(日) 01:55:30 -
香燐「まあいいけどさ」
サスケ「上がってもいいか?」
ナルト「お、おう、もちろんだってばよ」
香燐「おじゃましまーす」
香燐「ヒナター?」
ヒナタ「香燐さん!どうして!?」
香燐「そろそろだって聞いてたしさ」
香燐「はい、安産祈願のお守り、持ってきたの」
ヒナタ「こ、こんなにたくさん…」
香燐「みんなの分もまとめてきたからね」
-
338 : 2012/11/18(日) 02:02:20 -
サスケ「ほら、なに惚けてんだよ」
ナルト「あって、なんか、いつもの香燐さんと違ってて」
サスケ「…その呼び方、変わんねぇのか?」
ナルト「…怒らせたらこえーもん」
サスケ「はっ、違いない」
サスケ「あいつなりのけじめらしいぜ?」
サスケ「家の外とか、俺以外の男がいるところでは、一人称私にしてるみてーだし」
ナルト「けじめ?」
サスケ「ま、自分ルールみたいなもんか」
ナルト「お、すっぱり理解できたってばよ」
サスケ「…そりゃよかったな」
-
339 : 2012/11/18(日) 02:07:59 -
ナルト「しっかし、二人のそういう話って、全然聞いたことないってばよ」バタン
サスケ「ま、聞かれなかったし、話すつもりもないしな」
ナルト「ちょっとくらい教えてくれても…」
サスケ「香燐が許したらな」
ナルト「…一体どんな秘密があるんだってばよ?」
サスケ「秘密なんてねえよ」
サスケ「人に歴史有りってな」
ナルト「あんまり難しいこと言うなよな」
サスケ「…お前、とりあえずアカデミーからやり直してこいよ」
-
340 : 2012/11/18(日) 02:17:46 -
香燐「サスケ、二人共もうご飯食べちゃったんだってさ」
サスケ「そうか、タイミング悪かったな」
ナルト「ん?飯関連できたのか?」
香燐「へへん、ちょっとしたものだけど、作ってきたのよ」
香燐「まあ、日持ちするから、よかったら明日にでも食べて頂戴」
ヒナタ「はい!ありがとうございます」
サスケ(なんかやけに元気だな)
ナルト(あー、結構相談に乗ってもらったりしてるみてーだし)
ナルト(ヒナタも香燐さん大好きだからなー、嬉しいんだろ)
サスケ(へぇ、そういうのもあるんだな)
香燐「ねぇナルト、もう名前決めたの?」
ナルト「え?」
-
341 : 2012/11/18(日) 02:27:11 -
香燐「生まれてくる子供の名前よ」
香燐「たしか、女の子だったわよね?」
ヒナタ「はい、そうです」
香燐「教えてくれてもいいんじゃない?」
ナルト「あ、いや俺は…」
ヒナタ「ふふっ、男の子じゃなかったから、私が付けることになったんですよ」
香燐「あら、二人で相談するタイプだと思ったけど」
ナルト「…俺にはセンスがないってさ」
サスケ「ああ、なるほど」ポンッ
ナルト「…傷つくってばよ」
-
346 : 2012/11/19(月) 01:41:28 -
ヒナタ「この子の名前はアカリちゃんにするつもり」ナデ
香燐「アカリ?ふーん」
サスケ「なんか、由来とかあるのか?」
ヒナタ「うん」
ヒナタ「最初はヒカリにしようと思ってたんだけどね」
ヒナタ「これから、誰かを照らせるくらいに輝いて欲しくて」
ヒナタ「でも、思ったの」
ヒナタ「…別に、そんなに大きくなくていいなぁって」
香燐「どういうこと?」
-
347 : 2012/11/19(月) 01:51:26 -
ヒナタ「みんなを照らす光になってくれるより」
ヒナタ「自分の大切な人の為に精一杯灯るアカリになって欲しいなって」
香燐「…場合によっては、そっちの方が大きいけどね」
ヒナタ「うん、でも」
ヒナタ「アカリの方が、暖かい感じもしない?」
サスケ「…俺はいいと思うぜ?」
サスケ「うずまきアカリ、結構あってると思うしな」
ナルト「俺もそう思ったから、ヒナタの意見そのまま採用ってなったんだってばよ」
-
348 : 2012/11/19(月) 01:59:42 -
サスケ「うちのモリトとも仲良くしてくれりゃあいいんだがな」
ナルト「二つ上だから、分からないってばよ」
香燐「そう?案外歳の差なんて気にしないもんよ?」
サスケ「女の方はそうかもしんねーな」
ナルト「男はさ、ある時期に女の子と一緒だと、猛烈にからかわれるもんなんだってばよ」
ヒナタ「あはは、そういうのってあるよね」
ナルト「…その時、俺たちはどうなってんだろうなぁ」
サスケ「どうした?」
-
349 : 2012/11/19(月) 02:05:39 -
ナルト「これからさ」
ナルト「こいつらが大きくなっていくんだろうけど」
ナルト「俺たちはどうなんのかなって」
ヒナタ「別に、何も変わらないんじゃない?」
ナルト「…だって、父親になるってだけで、かなり不安になるってばよ…」
香燐「…ぷっ」
ナルト「え?」
香燐「あははははは、もうだめ…」
サスケ「…」ポリポリ
-
350 : 2012/11/19(月) 02:11:55 -
ナルト「な、なんだよ、その反応は…」
香燐「だって…あははは」
サスケ「…香燐、そろそろやめとけ」
香燐「はぁ、ふぅ」
香燐「あー、ナルトごっめん」
香燐「別にあんたが悪いってわけじゃないのよ」
ナルト「どういうことだってばよ?」
-
351 : 2012/11/19(月) 02:19:24 -
香燐「あんたが言ってること、まんまサスケが言ってたのよ」
ナルト「サスケが?」
香燐「うん、だから、ちょっと面白くなっちゃって」
サスケ「…ナルト」
ナルト「ん?なんだってばよ」
サスケ「とりあえず、何も変わらない」
サスケ「やることは一緒だ、守るやつは増えるけどな」
サスケ「むしろ、お前がしっかりしてなきゃ、ヒナタが不安になっちまうだろ」
ナルト「あっ…」
ナルト「そうだったのか?ヒナタ」
ヒナタ「あ、その…」
ナルト「…そっか」
ナルト「俺ってば、夫失格だな」
-
352 : 2012/11/19(月) 02:36:21 -
香燐「はいはい、凹んでんじゃないの」
香燐「ほら、サスケ、ネタバラシもしてあげないと」
サスケ「…今のは、サクラに言われたまんまだ」
ナルト「サクラちゃんが?」
サスケ「ああ」
ヒナタ「ふふっ、やっぱりすごいねぇ」
サスケ「まあ、そういうこった」
サスケ「とりあえず、ナルト」
サスケ「お前、もう少しヒナタと話してみろよ」
サスケ「結構、そういうの大事だぜ?」
香燐「そうそう」
香燐「ウチらも、そうやってここまで来たんだから」ギュッ
サスケ「お、おい…」
-
353 : 2012/11/19(月) 02:54:30 -
香燐「今は二人にしてあげたほうがいいと思うから」
香燐「ナルト、あんたはもうちょっとヒナタを気遣いなさい」
ナルト「え?は、はい」
香燐「ヒナタも、もっとわがまま言っちゃいなさいな」
ヒナタ「ふふ、そうします」
香燐「それじゃ、また来るから」
香燐「今日はちゃんと話し合い、ね」
サスケ「急にどうしたんだ」
香燐「まだ、ウチらが来る段階じゃなかったってこと」
香燐「さ、モリトも検査終わるだろうし、帰ろう?」
サスケ「…ま、お前がそう言うなら」
-
357 : 2012/11/19(月) 13:02:53 -
ナルト「検査?何かあったのか?」
サスケ「いや、まああいつも特殊な境遇だろ?」
香燐「うちはの新世代だからってだけ」
香燐「とりあえず、二人とも、これからが大変なんだってこと、忘れないように」
ヒナタ「はーい、肝に命じます」
香燐「…本当に分かってるのかしら、この子は…」
ヒナタ「大丈夫、だって」
ヒナタ「ナルトと一緒だから」
サスケ「…言うねぇ」
香燐「だってさ?ナルト」
ナルト「ははっ、責任重大だってばよ」
-
358 : 2012/11/19(月) 13:07:14 -
香燐「それじゃ、またね」
香燐「今度はモリトも連れて来るから」
ヒナタ「うん、楽しみにしてる」
サスケ「ま、気楽にな」ポン
ナルト「おう、いろいろありがとな」
香燐「外野に出来るのは様子見くらいってね」
サスケ「んじゃ、身体に気をつけろよ」パタン
ナルト「…頼もしいな、経験者がいるとさ」
ヒナタ「ふふっ、そうだね」
-
359 : 2012/11/19(月) 13:13:09 -
ナルト「ヒナタ、ごめんな」
ヒナタ「え?何が?」
ナルト「俺が、しっかりしなきゃダメなのにな」
ヒナタ「…ううん、気にしてないよ」
ヒナタ「私は、ナルトが居てくれるだけで」
ヒナタ「すっごく、心強いんだから」
ナルト「…」
ナルト「ああー!もう!」ガバッ
ヒナタ「ひ、ひゃっ!?」
ナルト「俺、ヒナタと結婚して良かったってばよ…」
ヒナタ「…うん、私も」
ナルト「これからも、二人…じゃなかった」
ナルト「三人で頑張ろうな!」
ヒナタ「ふふふっ、うん、よろしくね」
-
360 : 2012/11/19(月) 13:20:10 -
~ナルトの家 正面通り~
香燐「あぁ、あんな大声で叫んじゃって…」
サスケ「あいつはああいう奴なんだよ」
香燐「もっと落ち着きなさいとは思うんだけどね」
香燐「…そういえば、ちゃんと用意出来てるの?」
サスケ「心配ない、今だって見張りがいるはずだ」
サスケ「ナルトやヒナタに余計なことは考えさせたくない」
香燐「そっか、それならいいんだけど」
香燐「予定では、もうそろそろだから」
サスケ「…少し確認してくる」
サスケ「モリトのこと、頼めるか?」
香燐「ええ、そう言ってくれると思ってたから」
サスケ「お前も大概、あの二人には過保護だよな」
香燐「だって、ほっとけないじゃない?」
サスケ「…ま、確かにな」
-
361 : 2012/11/19(月) 13:23:23 -
サスケ「それじゃ、ちょっと行ってくる」
香燐「うん、行ってらっしゃい」チュッ
サスケ「…おう」シュッ
香燐「…頑張ってね、サスケ」
香燐「さ、モリトを迎えに行かなきゃね…」
-
362 : 2012/11/19(月) 13:28:43 -
サスケ「…」ギンッ
サスケ「あそこか…」シュッ
サスケ「よっ」
???「…突然来るなよ、驚くから」
サスケ「今日はシカマルか」
シカマル「ああ」
シカマル「とりあえず異常はねぇよ」
サスケ「そのまま頼む」
サスケ「不審な奴は寄せるな」
シカマル「へいへい、分かってるよ」
シカマル「ったく、メンドクセーけど、そうも言ってらんねぇか」
サスケ「ああ、何も無いとは思うが…」
シカマル「警戒しといた方がいいのは分かってるよ」
-
363 : 2012/11/19(月) 13:35:32 -
シカマル「なんてったって、大戦後初、影の跡取り誕生だ」
シカマル「どんな輩が狙うとも分からねぇ」
サスケ「…あと、な」
シカマル「ナルトとヒナタにバレるな、だろ?」
シカマル「むしろ、そっちのがキツイぜ、ったく」
サスケ「あいつらには、何も知らないままでいてもらった方がいい」
シカマル「…へいへい、随分と丸くなったもんだな」
サスケ「…俺がこの里に居られるのも、あいつらのおかげだしな」
シカマル「…ま、心配しなくても、ちゃんとやるさ」
シカマル「ナルトもヒナタも、大事な仲間だからな」
サスケ「…ああ」
-
364 : 2012/11/19(月) 13:43:13 -
~ナルトの家~
ナルト「…結婚してから、いろいろあったよな」
ヒナタ「うん、本当にね」
ナルト「もう一年になるのかぁ」
ナルト「ヒナタと結婚してから、時間が経つのが早いってばよ」
ヒナタ「うん、私も」
ヒナタ「初めてのことも沢山あって、いっばいいっばいだったし」
ナルト「そうだな…」
ナルト「…結婚式も、ハチャメチャだったもんな」
ヒナタ「ふふっ、うん」
ヒナタ「お父さん、今でも自慢気だよ?」
ナルト「そうなのか?」
-
365 : 2012/11/19(月) 13:47:02 -
ヒナタ「うん、いい式に出来たって」
ナルト「そりゃあ、確かにいい式ではあったんだけど…」
ナルト「あの時、ちょっとだけお義父さんの見方が変わったってばよ」
ヒナタ「ふふっ、うちのお父さんは、結構お茶目な所あるから」
ナルト「お茶目、なぁ」
ヒナタ「結婚式かぁ」
ヒナタ「あの日も、ナルトくんは弱気だったよね」フフッ
ナルト「あ、あれは…」
ヒナタ「ちょっと、思い出してみよう?」
-
371 : 2012/11/21(水) 01:11:16 -
~結婚式 当日~
ナルト「ちょ、ちょっとキツい…」
サスケ「あまっちょろいこと言ってんじゃねぇよ」グイッ
サスケ「帯くらいバシっと締めなくてどうすんだ」
ナルト「で、でもよぉ」
サスケ「おら、一応これで大丈夫だろ」
ナルト「キマってるか?」
サスケ「…お前にしちゃあ上出来だよ」
ナルト「…へへっ、そっか」
-
372 : 2012/11/21(水) 01:15:08 -
ナルト「ヒナタの方はどうしてるかな?」
サスケ「ま、女のほうが、こういう準備は長くかかるからな」
サスケ「それより、随分リラックスしてんじゃねえか」
ナルト「そうか?」
ナルト「ま、俺ってば本番に強いタイプだから」
サスケ「いや、この場合当てはまるのか?それ」
ナルト「うーん、どうだろう」
サスケ「…自分の発言にくらい責任持てよ」
ナルト「なんか、別にいつもと変わらないんだよなぁ」
ナルト「実感わかねー」
サスケ「…はぁ」
-
373 : 2012/11/21(水) 01:20:25 -
サスケ「あのな、ナルト」
サスケ「今日から、ヒナタはお前の嫁になるんだぞ?」
サスケ「うずまきヒナタになる」
サスケ「んで、お前は一応日向の家にも加わるんだろ?」
サスケ「様変わりじゃねぇか」
ナルト「いやー、付き合いだしてから、前よりずっとココ、来てるからなぁ」
サスケ「…そもそも、自分の家を会場に指定するヒアシさんも相当だがな」
ナルト「別に、広いからいいんじゃねぇの?」
サスケ「そういう問題かよ…」
-
375 : 2012/11/21(水) 01:25:21 -
ナルト「にしても、この服動きにくいってばよ…」グイグイ
サスケ「あ、バカ、そんな風にしたら緩んじまうだろうが」
ナルト「ぐえっ、わ、分かったから引っ張んなって」
ナルト「時間になったら誰が教えてくれるんだっけ?」
サスケ「ネジが来るだろ?多分」
ナルト「…どのくらい人呼んだのかな」
サスケ「身内だけでこっそりやる風だったけどな」
サスケ「俺は、お前に礼服届けに来ただけだし」
ナルト「せっかくだから、列席するってばよ」
サスケ「そもそもが香燐のついでに来てんだ、最後までいることにはなると思う」
ナルト「…お前でも、逆らえないものがあったんだな」
サスケ「安心しろ、お前もいずれこうなる」
-
376 : 2012/11/21(水) 01:30:01 -
~奥の間~
ヒナタ「…」
香燐「ふんふーん」チョイチョイ
香燐「…うん、いい仕上がりね」パチン
香燐「もう目を開けても大丈夫よ、ヒナタ」
ヒナタ「はい、ありがとうございます」
ヒナタ「どんな感じですか?」
香燐「はいはい、自分で確認!」つ鏡
ヒナタ「…これが、私?」
香燐「あんた、普段から化粧っけなさすぎなのよ」
香燐「その癖、ウチよりきめ細かい肌ツヤしてからに…」
香燐「ま、今度しっかり教えてあげるわ」
ヒナタ「は、はい、よろしくお願いします」
-
377 : 2012/11/21(水) 01:35:27 -
香燐「…にしても、あんた」
ヒナタ「え?何ですか?」
香燐「…驚く程美人ね」
香燐「まるで人形みたい」
ヒナタ「そ、そんな、人形だなんて…」
香燐「全く、ナルトにはもったいないわね」
ヒナタ「そんなこと、ないです」
ヒナタ「むしろ、私、ずっと不安で…」
香燐「不安?何が?」
-
378 : 2012/11/21(水) 01:40:13 -
ヒナタ「…本当に、私でいいのかなって」
ヒナタ「ナルトくんの為になるのかなって」
ヒナタ「…そんなことばかり頭に浮かんで…」
香燐「…ていっ」ベシッ
ヒナタ「きゃっ」
香燐「もう、そんな考えは追い出しなさい」
香燐「だいたいそれ、ナルトに失礼よ?」
ヒナタ「ナルトくん…?」
香燐「そりゃあそうよ」
香燐「自分で選んだ女自身に否定されるんじゃ、あいつの気持ちはどうなんのよ」
ヒナタ「…あっ」
-
379 : 2012/11/21(水) 01:45:38 -
香燐「…でも、ま、分かるわ、その気持ち」
ヒナタ「そう、なの?」
香燐「うん」
香燐「ウチも、そんな感じでぐるぐるしてた」
香燐「たぶん、多かれ少なかれ、皆が経験することだと思う」
香燐「不安と、喜びと、いろんな感情がぐちゃぐちゃになっちゃって」
香燐「こんな思いをするくらいなら、結婚なんてやめちゃおうかな、ってさ」
ヒナタ「…うん」
-
380 : 2012/11/21(水) 01:50:04 -
香燐「でもね、こんな風に悩んでるの、女の方だけみたいよ?」
ヒナタ「え?」
香燐「サスケもそう」
香燐「いつも通りだった」
香燐「いつも通りで、それが妙に頼もしくてね」
香燐「男ってね、かなり行き当たりばったりなのよ」
香燐「不安な気持ちとか、そういうのは放っておけるわけ」
香燐「多分、ナルトもピンピンしてるわ」
ヒナタ「…なんかズルい」プゥ
香燐「ふふふっ、その代わり、子供が出来たらあっちが慌てんのよ」
ヒナタ「…まだ先のことだから、今は関係ないもん」
-
381 : 2012/11/21(水) 01:59:33 -
香燐「まだ先?」
香燐「甘い甘い」
香燐「練乳かけ宇治金時くらい甘いわ」
ヒナタ「普通に美味しそうだけど…」
香燐「うっさい、美味しいに決まってんでしょ!」
ヒナタ「…うう、理不尽」
香燐「いい、ちゃんと自分の周期をカレンダーにでも書いておきなさい」
ヒナタ「え!?で、でも…」
香燐「こっちがお膳立てしなきゃ、全然そういうの気にしてくれないんだから…」
ヒナタ「あの、それって私怨なんじゃ…」
香燐「と、に、か、く」
香燐「あんたたちはこの里の火影夫婦になるのよ?」
香燐「跡継ぎ、大事でしょう?」
ヒナタ「…それは、そうかも」
-
382 : 2012/11/21(水) 02:03:51 -
香燐「…そういえばさ」
香燐「あんた達、その、シてないわけ?」
ヒナタ「え?何がですか?」
香燐「話から察しなさいよ」
ヒナタ「…」ポクポクポク チーン
ヒナタ「な、ななななな、何を…!?」////
香燐「その反応、マジなのね…」
香燐「今時珍しいほどの健全カップルだわ」
ヒナタ「ううっ…」
-
383 : 2012/11/21(水) 02:08:55 -
香燐「…で?本当に?」
ヒナタ「ほ、本当です!」
香燐「…それに準ずる行為も?」
ヒナタ「…」////
香燐「…なーるほど」
香燐「ま、そうじゃなきゃ、ナルトも困っちゃうわよねぇ」
ヒナタ「…べ、別に変なことは」
香燐「はいはい、それが普通なのよ、普通」
香燐「何もないなんて、それこそ病気よ」
-
384 : 2012/11/21(水) 02:14:07 -
香燐「ま、こんどあんたには教育が必要そうだけどね」
ヒナタ「教育!?」
香燐「どうせ、学校で習った程度でしょ?」
香燐「ナルトも初めてだろうし、下手すりゃ怪我しちゃうわよ」
ヒナタ「怪我?」
香燐「ええ、およそ治療に行きたくなくなる部位にね」
ヒナタ「…」
香燐「ま、お互いに準備がいるものよ」
香燐「一番いいのは、二人でじっくり取り組むことね」
香燐「そのための教育」
香燐「ナルトに言ったって、聞きやしないんだから」
ヒナタ「…よろしくお願いします」
香燐「はいはい、女医さんの力、見せてあげるわ」
-
385 : 2012/11/21(水) 02:18:36 -
香燐「さて、無駄話もそろそろおしまい」
香燐「どう?まだ不安?」
ヒナタ「…そういえば、大丈夫みたい」
香燐「ふふっ、それなら良かった」
香燐「ウチはサスケと合流するわ」
香燐「そろそろ、お呼がかかる時間だし…」
ハナビ「ねえさま、もうすぐ時間ですよ」ガラッ
ハナビ「って、あら?」
香燐「…ほらね?」
-
386 : 2012/11/21(水) 02:22:32 -
ハナビ「あら、もう行かれるんですか?」
香燐「旦那拾ってくるだけよ」
香燐「ヒナタのこと、お願いね」
ハナビ「なるほど、分かりました」
ヒナタ「わ、私、別にひとりでも…」
香燐「あー、いいからいから」
香燐「ハナビちゃん、裾に気をつけてあげてね」
ハナビ「はい、心得ました」
香燐「それじゃ、まあね」
ヒナタ「…随分、香燐さんと仲がいいのね」
ハナビ「ええ、イロイロ相談に乗っていただきましたから」
-
387 : 2012/11/21(水) 02:26:24 -
ハナビ「ねえさま」
ヒナタ「何?」
ハナビ「…とうとう、嫁がれるのですね」
ヒナタ「とうとうって何よ」
ハナビ「…わたしの負けなんです、少し位は憎まれ口を叩いてもいいでしょう?」
ハナビ「未練がましい女です、わたしは…」
ヒナタ「…ハナビ」
ハナビ「…自分でも、結構変われたと思っているのですが」
ハナビ「ねえさまとナルトさんの間には、入れませんでしたね」
-
388 : 2012/11/21(水) 02:31:10 -
ハナビ「…ねえさま、すごく綺麗です」
ハナビ「こんな綺麗なひとに負けたなら」
ハナビ「…諦めも…」
ヒナタ「…いいよ」ギュッ
ハナビ「…ねえさま?」
ヒナタ「無理して、納得しようとしなくても、いいよ」
ハナビ「…うぅ」ポロポロ
ハナビ「…わたし、本当にナルトさんが好きだったんです」
ハナビ「今でも…」
ハナビ「…ねえさま、絶対に」
ハナビ「幸せになってください…」ズズッ
ヒナタ「…うん」
ヒナタ「ありがとう、ハナビ」
-
389 : 2012/11/21(水) 02:35:16 -
ハナビ「…みっともないところを見せてしまいました」グスッ
ハナビ「行きましょう、皆さんお待ちです」
ヒナタ「うん、分かった」
ハナビ「…わたしが結婚するときは、この衣装をいただこうと思っていましたが」
ハナビ「…くっ」
ヒナタ「ど、どうしたの?」
ハナビ「…目算でわかります」
ハナビ「…おそらく、胸の分の生地がダレてしまうでしょう」
ヒナタ「そ、そんなこと…」
ハナビ「いいんです、情けは無用」
ハナビ「わたしも新調しましょう」
-
395 : 2012/11/22(木) 10:56:45 -
ハナビ「失礼します…」ススッ
おお…
ナルト(やっとヒナタが来た…か…)
ヒナタ「…お待たせいたしました」
ハナビ(ねえさま、ご武運を)
ヒナタ(ふふっ、ありがとう)
ナルト「…」
-
397 : 2012/11/22(木) 11:12:32 -
ヒアシ「…それでは、新郎、新婦、これを」つ小刀
ヒアシ「この器に、各々の血を受ける」
ヒナタ「…っ」ピッ
ヒナタ「…はい」
ナルト「…ああ」
ナルト「…っ」ピッ
ヒアシ「そして、ここに、二人で新酒を注ぐ」
ナルト「ヒナタ」
ヒナタ「…はい」
とくとくとくっ
-
398 : 2012/11/22(木) 11:18:14 -
ヒアシ「結構」
ヒアシ「三三九度を」
ナルト「っ、っ…っ」ゴクッ
ヒナタ「っ、っ…っ」コクッ
香燐(何だか、こっちまで緊張してくるわね)
サスケ(香燐、やっぱり…)
香燐(それなら大丈夫よ)
香燐(今は二人を見届けるのが先)
サスケ(…ああ)
-
399 : 2012/11/22(木) 11:25:33 -
ヒアシ「これで、両家の血の縁が生まれた」
ヒアシ「新郎、貴君は新婦を妻とし、永劫愛し、信ずることを誓うか」
ナルト「…誓います」
ヒアシ「新婦、貴君は新郎を夫とし、永劫愛し、支えることを誓うか」
ヒナタ「…はい、誓います」
ヒアシ「…これにて、両家の婚礼は成った」
ヒアシ「…ナルトくん、ヒナタを頼む」
ナルト「はい!」
-
400 : 2012/11/22(木) 11:30:04 -
ヒアシ「…さて」
ヒアシ「しきたりはここで終わりだ」
ヒナタ「え?」
ヒアシ「私たちは、常々思っていたのだ」
ヒアシ「これまで、既に火影の業務を引き継いでいるにもかかわらず、ナルトくんを火影候補として扱ってきた」
ヒアシ「それは…」
綱手「こうするためさ!」バンッ
ナルト「え?綱手のばーちゃん!?」
ぱぁん!
イルカ「ナルト、ヒナタ、結婚おめでとう!」
サクラ「そして、火影の正式就任おめでとう!」
ヒナタ「え?あれ?あれ?」
ナルト「ど、どういうことだってばよ?」
-
401 : 2012/11/22(木) 11:34:37 -
ヒアシ「しきたりにばかり囚われては、時代は膠着するだけだ」
ヒアシ「…と言うわけで、ここからは無礼講ということだ」
ヒアシ「ヒナター!美しい、美しいぞ!」
ヒアシ「お前の母と瓜二つだ!」
イルカ「悪いな、教えてやらなくて」
イルカ「お前たちを驚かせたくてな」
ナルト「いや、あれ?里のお偉いさんは…」
重鎮a「…まあ、これも新しい時代ということだ」
重鎮b「きちんと見届けさせてもらったよ」
重鎮c「これからは君たちの時代だ、胸を張りたまえよ」
重鎮a「我々は、これで失礼する」
重鎮b「お幸せに、だ」
ヒナタ「あ、ありがとうございます」
-
402 : 2012/11/22(木) 11:37:51 -
テンテン「ヒナタ、すっごいキレー!」
ヒナタ「テンテン!?」
テンテン「何よぅ、そんなに驚かなくたって…」
ナルト「いや、髪下ろしたら誰だか分からなかったってばよ」
テンテン「むー、酷い」
サスケ「これは…」
香燐「ま、二人が愛されてる証拠ってやつね」
キバ「おいお二人さん」
サイ「君たちも、料理を運ぶの、手伝ってくれないかな?」
サスケ「…あー、わかったよ」
香燐「ふふっ、やっぱり騒がしい方がいいわね!」
-
403 : 2012/11/22(木) 11:42:45 -
イルカ「ナルト、お前、随分立派になっちまって…」
イルカ「俺は、俺は、…嬉しいぞ!」グスッ
ナルト「な、なんでイルカ先生が泣くんだってばよ….」
イルカ「ヒナタも、綺麗になって…」
イルカ「アカデミーの頃のお前たちは…」ウダウダ
いの「誰?イルカ先生に呑ませたの」
チョウジ「え?呑んでないと思うけど」
シカマル「ま、教え子の中じゃナルトが一番問題児だったからな」
リー「感動もひとしお、ですね!!」
シノ「…相変わらず埋れがちなのはだーれだ?」
サクラ「はいはい、拗ねない拗ねない」
-
404 : 2012/11/22(木) 11:48:06 -
テマリ「我愛羅、そんな端にいてどうするの!」
我愛羅「…今は、師との時間を楽しませてやろう」
カンクロウ「あんま、楽しそうには見えねージャン?」
我愛羅「ふっ、そんなことは無いさ」
ネジ「三人とも、料理が準備してある」
テマリ「はいはい、ありがたーくいただきましょうか」
我愛羅「…辛いのはダメだ」
カンクロウ「…いい加減慣れるジャン」
我愛羅「…ピリピリするから、嫌いだ」
テマリ「…シカマルに食わせるか…」
シカマル「やなこった」
テマリ「ははっ、冗談だよ、冗談」
シカマル「ったく」
-
405 : 2012/11/22(木) 11:52:59 -
~ナルトの家~
ナルト「…ただいま」
ヒナタ「…あの後、みんなでどんちゃん騒ぎだったね…」
ナルト「皆、気を利かせて早めに解放してくれたけどなぁ」
ナルト「いいのか?晴れの舞台があんなで」
ヒナタ「ふふっ、私は楽しかったけど?」
ナルト「…ま、ヒナタがいいなら、いいんだけどさ」
ナルト「イルカ先生、あんなんでアカデミーの校長なんて出来てるんのかな」
ヒナタ「優しい先生だって有名だよ?」
ヒナタ「生徒思いのいい校長先生だって」
ナルト「…心配になるってばよ…」
-
406 : 2012/11/22(木) 11:55:54 -
ナルト「…」
ヒナタ「…」
ナルト「あ、あのさ」
ヒナタ「な、何?」
ナルト「俺たちって、その」
ナルト「夫婦になったんだよ、な」
ヒナタ「…うん」
ナルト「…いろいろ、頑張ろうな」
ヒナタ「うん、一緒に、ね」
ナルト「は、ははは」
ヒナタ「ふふふっ」
-
407 : 2012/11/22(木) 11:57:31 -
ナルト「…とりあえず、今日は風呂入って寝ちまうか」
ヒナタ「そ、そうだね」
ナルト「そ、それじゃ、先、どうぞ…?」
ヒナタ「う、うん…」
-
410 : 2012/11/22(木) 12:08:51 -
~寝室~
ナルト「じゃ、じゃあ、電気、消すからな?」
ヒナタ「う、うん…」
ナルト「し、失礼しまーす」
ヒナタ「う、うん…」
ナルト「…」
ヒナタ「…」
二人(お、落ち着かない…!)
ナルト(い、いや、こんな所でがっついてどうすんだ)
ナルト(やっぱり、もうちょい時間をおいて…)
ヒナタ(…)
ヒナタ「な、ナルトくん…」
ナルト「ひ、ひゃいっ?」
ヒナタ「そ、そんなに驚かなくても…」
ナルト「…ごめん」
-
411 : 2012/11/22(木) 12:13:30 -
ヒナタ「ナルトくん」
ヒナタ「その…」
ヒナタ「やっぱり、したい?」////
ナルト「ぶぅーっ!?」
ナルト「な、なななな」////
ヒナタ「…そうだよね」
ヒナタ「ずっと我慢してくれてたし…」
ナルト「い、いや、別に…」
ヒナタ「…わ、私なら、その」
ヒナタ「…い、いいよ?」////
ナルト「え、ああああの、それは…」
-
412 : 2012/11/22(木) 12:18:10 -
ナルト「ほ、本当に?」
ヒナタ「う、うん…」
ナルト「俺ってば初めてだから、歯止めとか…」
ヒナタ「う、も、もうっ」ガバッ
ナルト「ひ、ヒナタ?」
ヒナタ「こういう時は、き、気遣いとか、しなくていいから!」
ヒナタ「ナルトくんの、したいように、していいから…」
ナルト「…ヒナタ」
ヒナタ「…ナルトくん」
-
413 : 2012/11/22(木) 12:21:14 -
ナルト「…じゃあ、その」
ナルト「服、脱がすぞ?」
ヒナタ「か、確認しなくても…」////
ナルト「ご、ごめん」
ヒナタ「あ、後….」
ナルト「ん?何だ?」
ヒナタ「…で、出来るだけでいいから」
ヒナタ「…優しく、してね?」////
ナルト「…」
ナルト「ヒナタぁ!」
ヒナタ「きゃっ!?」
キングクリムゾン!
-
422 : 2012/11/26(月) 01:13:42 -
~翌日~
ナルト「…ふぁあぁぁぁぁ」
ナルト「あれ?」
ヒナタ「…」スゥスゥ
ナルト「珍しい、ヒナタより先に起きちまったのか…」
ナルト「…ま、たまにはいいよな」
ナルト「顔洗ってこよう…」
ヒナタ「…」スゥスゥ
-
423 : 2012/11/26(月) 01:16:50 -
ナルト「今日はなにかあったっけかな?」シャコシャコ
ナルト「仕事は…まあ家で出来るし」
ナルト「うーん」
コンコン
ナルト「ん?はーい」ガチャ
サクラ「あら、おはようナルト」
ナルト「あー、そっか、今日だったっけ」
サクラ「?どうしたの?」
ナルト「ああ、うん、こっちの話だってばよ」
-
424 : 2012/11/26(月) 01:19:24 -
サクラ「で?ヒナタは?」
ナルト「悪い、サクラちゃん、まだ寝てんだ」
サクラ「へぇ、珍しい」
サクラ「ま、そろそろ来そうだし」
サクラ「体力使うから、疲れてるのかもね」
ナルト「とりあえず、上がってくれってばよ」
サクラ「はいはい、お邪魔しまーす」
-
426 : 2012/11/26(月) 01:22:23 -
~居間~
ナルト「はい、お茶だってばよ」
サクラ「ありがとう」
サクラ「ナルトも気遣いができるようになったのねぇ」ズズッ
ナルト「ははっ、ま、少しだけだってばよ」
サクラ「…ううん、本当、立派になっちゃって」
-
427 : 2012/11/26(月) 01:26:46 -
不思議な支援を見た
サクラ「昔はさ」
サクラ「あんたのこと、ただの見栄っ張りでわがままな奴だと思ってたけど…」
サクラ「…どんどん、先に行っちゃってさ」
サクラ「サスケくんも、ナルトも、手が届かないところに居て…」
サクラ「…」
ナルト「…別に、そんなことないってばよ」
サクラ「…でも」
-
428 : 2012/11/26(月) 01:29:42 -
ナルト「結局さ、俺もサスケも」
ナルト「おんなじところをぐるぐる回ってただけなんだってばよ」
ナルト「サクラちゃんが、俺たちの帰る場所になってくれたから」
ナルト「こうしてまた、皆で居られるんだ」
ナルト「だから、もっと胸張ってくれよ」
サクラ「…でも、張る胸が…」ペターン
ナルト「あ、いや、別にそういう話じゃ…」
-
429 : 2012/11/26(月) 01:33:43 -
サクラ「…なぁんて」
サクラ「あんまり恥ずかしいこと言わないでよね」
サクラ「反応に困っちゃうから」
ナルト「別に、普通にしてればいいってばよ」
サクラ「…難しいっての」
サクラ「さ、そろそろヒナタ起こしてきてよ」
サクラ「そんなに時間とらないから」
ナルト「分かった、ちょっと待ってるってばよ」
サクラ「…バカ」ボソ
-
430 : 2012/11/26(月) 01:36:53 -
ナルト「おーい、ヒナター?」
ヒナタ「…うう」
ナルト「ほら、今日はサクラちゃんが検診に来てくれてるから」
ナルト「起きるってばよ」
ヒナタ「うーん、あと二時間…」
ナルト「…ヒナタの場合、ボケてるのか本気なのかわかりにくいってばよ」
ヒナタ「…さすがに本気ではないけど」
ヒナタ「ふふっ、おはよう、ナルト」
ナルト「ああ、おはよう」
-
431 : 2012/11/26(月) 01:40:53 -
サクラ「あら、起きた?」
ヒナタ「うん、ごめんなさい」
サクラ「別にいいわ」
サクラ「ささっと終わらせちゃいましょ」
ヒナタ「お願いしまーす」
サクラ「…」
サクラ「順調ね」
サクラ「脈拍も、呼吸もおかしなところは見当たらないし」
サクラ「何か自覚的な症状はある?」
ヒナタ「うーん…」
-
432 : 2012/11/26(月) 01:43:55 -
ヒナタ「あ、白眼がうまく使えないかも…」
サクラ「あー、それは当然よ」
サクラ「体の中に別の人間がいるようなものだし、チャクラも練りにくくなっちゃうわ」
サクラ「…そっか、その話もしておかないとね」
ヒナタ「?」
サクラ「いい?よく聞いてね」
サクラ「お腹の赤ちゃんは、おそらく白眼を開眼するわ」
サクラ「当然、状況も少し特別なものになる」
-
433 : 2012/11/26(月) 01:51:16 -
ヒナタ「前に少し話していたこと?」
サクラ「ええ」
サクラ「血継限界は部外秘だから」
サクラ「それに、貴女は火影の妻でもある」
サクラ「そろそろ、実家の方に移ったほうがいいと思うの」
ヒナタ「そっか…」
ヒナタ「あれ?それじゃあもしかして」
サクラ「ええ、予定より少し早いけど」
サクラ「いつ生まれてもおかしくないわ」
ヒナタ「本当!?」
-
434 : 2012/11/26(月) 01:53:43 -
サクラ「ナルトもそんな端にいないで参加しなさいよ」
ナルト「…ああ」
ヒナタ「どうしたの?」
ナルト「いや、さっき里に誰か入ってきたみたいでさ」
ヒナタ「どこから?」
ナルト「普通に門だけど…」
ナルト「…こっちに向かってるっぽい」
サクラ「もしかして危ない?」
-
435 : 2012/11/26(月) 01:56:13 -
ナルト「…今、分身で確認するってばよ」ムムム
サクラ「とりあえず、ヒナタは守らないと…」
ヒナタ「大丈夫、今はナルトがいるもの」
サクラ「それでも…」
ナルト「…あ、なんだ」スッ
ナルト「サクラちゃん、なんでもなかったってばよ」
サクラ「え?どういうこと?」
-
436 : 2012/11/26(月) 01:57:49 -
ナルト「いや」
ナルト「もうすぐ来るってばよ」
サクラ「来るって、一体誰が…」
ハナビ「ナルトさーん!!!」ガチャン
ナルト「…ほらな」
ハナビ「ねえさまも、お久しぶりです!」
ヒナタ「うん、おかえりなさい、ハナビ」
-
437 : 2012/11/26(月) 02:00:40 -
???「…入ってもいいのか?」
ハナビ「あ、すみません」
ハナビ「どうぞ、風影様」
我愛羅「…久しぶりだな、ナルト」
ナルト「おっす!元気そうだな」
我愛羅「…お前ほどじゃない」
サクラ「ヒナタ、これってどういうこと?」
ヒナタ「私も、何か聞いているわけじゃ…」
ハナビ「ふふん、わたしが説明いたしましょう」
-
438 : 2012/11/26(月) 02:03:49 -
我愛羅「…お前たちの様子を見に来ただけだ」
ハナビ「ああ!風影様!!」
ハナビ「なんで先に言っちゃうんですか」
我愛羅「…別にいいだろう」
ハナビ「わたしの見せ場が…」
我愛羅「…悪かった、な」
ハナビ「いえ、もう立ち直りましたから!」
我愛羅「…そうか」
サクラ「ついて行けない…」
-
439 : 2012/11/26(月) 02:06:37 -
サクラ「て言うか、里の影が、そんなことのためだけに出てきていいの!?」
我愛羅「…無論、それだけではない」
ハナビ「実は、風影様の姉上の婚礼も控えているのです」
ヒナタ「お姉さんって…」
ナルト「テマリが?」
我愛羅「…ああ」
我愛羅「これで、やっと愚痴から解放される…」
-
440 : 2012/11/26(月) 02:10:02 -
ヒナタ「愚痴?」
我愛羅「…よく飲んだくれてはな」
ハナビ「…絡み酒ですよね、テマリ様は」
ヒナタ「な、なんだか砂に馴染んだね、ハナビ」
ハナビ「はい、結構長いですし」
ハナビ「風影様の護衛も任されました!」エヘン
我愛羅「…ハナビは、言動以外は優秀だ」
ハナビ「風影様、言動も優秀ですよ、わたしは!」
我愛羅「…」
-
441 : 2012/11/26(月) 02:13:17 -
我愛羅「…ハナビ、俺はナルトに話がある」
ナルト「え?俺?」
ハナビ「了解しました!」
ハナビ「ねえさま、少しナルトさんをお借りします」
我愛羅「…お前も、そこに残れ」
ハナビ「ええ!?そんなご無体な」
我愛羅「…来い、ナルト」
ナルト「え?あ、ああ」
-
443 : 2012/11/26(月) 02:16:07 -
ナルト「…ハナビってあんな感じだったかなぁ」
我愛羅「…お前に会えて、はしゃいでるんだろう」
我愛羅「…砂でも、お前と、姉の話ばかりしていた」
ナルト「ハナビが?」
我愛羅「…ああ」
我愛羅「…まあ、それは後で本人と話せ」
我愛羅「…ナルト、まずは言っておかなければならない」
ナルト「え?な、なんだってばよ…」
-
444 : 2012/11/26(月) 02:18:34 -
我愛羅「…子供のことだ」
我愛羅「…話は聞いていたが、祝いのひとつも贈っていなかったからな」
我愛羅「…おめでとう」
ナルト「いちいち仰々しいんだってばよ…」
我愛羅「…すまない」
-
445 : 2012/11/26(月) 02:23:33 -
ナルト「いや、別に文句があるわけじゃなくてさ」
ナルト「もっと気楽にしたほうがいいってばよ」
我愛羅「…性分だ」
ナルト「…」
ナルト「んで?ほかにも何かあるのか?」
我愛羅「…ああ」
我愛羅「…ナルト、俺たちは人柱力として、里から疎まれてきた」
我愛羅「…だから、お前が結婚すると聞いたとき、俺は嬉しかった」
我愛羅「…それは、普通の人間となんら変わらない、自然な姿だから」
ナルト「我愛羅…」
-
446 : 2012/11/26(月) 02:26:55 -
我愛羅「…お前が火影になり」
我愛羅「…俺たちは、晴れて互いの目標を達成した」
我愛羅「…だから、つまり、その」
我愛羅「…ナルト、俺が言いたいのはだな」
ハナビ「もう、じれったいですよ、風影様」
我愛羅「…っ!?ハナビ」
-
447 : 2012/11/26(月) 02:32:05 -
ハナビ「ナルトさん」
ハナビ「風影様は、ナルトさんにお礼が言いたいんです」
ナルト「お礼?」
我愛羅「…全く」
我愛羅「…ナルト、お前は俺の希望だ」
我愛羅「…お前を見ていると、俺も普通の人間のように生きられるような気になれる」
我愛羅「…だから、おめでとう、と、ありがとうを言いたかった」
ハナビ「よく言えました!さすが風影様!」パチパチ
我愛羅「…ハナビ、後で覚えておけ」
ハナビ「はい!綺麗さっぱり忘れます!」
ナルト「は、ははは」
-
448 : 2012/11/26(月) 02:39:33 -
ナルト「ごほん、まあいいや」
ナルト「…とりあえず我愛羅、わざわざ来てくれてありがとな」
ナルト「んで、言っとくけど」
我愛羅「…なんだ?」
ナルト「我愛羅、お前も俺の希望、ってか目標なんだってばよ」
ナルト「だからさ、もっと単純に考えていいんだよ」
ナルト「人柱力とか、そういうのは関係ない」
ナルト「俺はヒナタが好きだから、付き合って、結婚して、子供もできた」
ナルト「俺もお前も、結局はただの人間なんだってばよ」
ナルト「普通に生きられるんだってばよ」
-
452 : 2012/11/26(月) 12:55:03 -
我愛羅「…そうか」
我愛羅「…普通に」
ナルト「そうそう普通普通」
ナルト「もう戦争は終わったんだ」
ナルト「昔も大事だけど、今を生きるほうが、もっと大事だってばよ」
ナルト「ま、俺だって火影としてまだまだ半人前だから」
ナルト「いつか我愛羅みたいに、里の奴らをまとめられるような、でっかい奴になりたいってばよ」
我愛羅「…ふっ、随分買いかぶってくれるな」
我愛羅「…だが、やはり、お前は凄いな」
我愛羅「…俺も、過去に囚われたままではいられんか」
-
453 : 2012/11/26(月) 13:01:07 -
ナルト「だいたい、我愛羅ってば自己評価が低すぎるんだってばよ」
ナルト「なあ?ハナビ」
ハナビ「そうですねー、やっぱりちょっと謙虚すぎます」
我愛羅「…謙虚か?」
ハナビ「はい」
ハナビ「影なんですから、もっと偉そうにしても、罰は当たらないと思います」
ハナビ「お仕事ぶりも見てきましたが、風影様はとっても立派です」
ナルト「ははっ、身近な意見第一号だな」
-
454 : 2012/11/26(月) 13:05:09 -
我愛羅「…大戦中は、戦うことだけ考えていれば良かったから」
我愛羅「…俺も自分のことで手一杯だった」
我愛羅「…だが、いざ平和になってみると、俺はどうしていいか分からなくなってしまってな」
我愛羅「…ずっと不安だったんだ」
我愛羅「…俺のしていることは正しいのか、な」
ナルト「だから、難しく考えすぎなんだってばよ」
ナルト「間違ったっていいんだ」
ナルト「周りの言うことにも注意してりゃぁさ」
-
456 : 2012/11/26(月) 18:36:00 -
我愛羅「…周り?」
ナルト「ああ」
ナルト「誰だって間違うんだ」
ナルト「でも、俺たちは一人じゃない」
ナルト「一人で全部抱え込むなんて、どうせ無理なんだからさ」
ハナビ「そうですよ」
ハナビ「風影様にも、カンクロウ様や、テマリ様」
ハナビ「わたしだっていますし」
ナルト「な?もっと皆を信じればいいんだってばよ」
我愛羅「…そうか、信じる、か」
-
457 : 2012/11/26(月) 18:40:12 -
我愛羅「…励ましにきて、励まされていたら世話は無いな」
我愛羅「…俺は、まだまだ甘い」
ナルト「へへっ、一人でできりゃあかっこいいんだけどな」
我愛羅「…ハナビ、俺はこのまま奈良の家に行ってくる」
我愛羅「…お前は、もう少しここにいるといい」
ナルト「茶くらい飲んで行けばいいのに」
我愛羅「…それは、子供を見にくる時にとっておこう」
我愛羅「嫁にもよろしく伝えてくれ」
ナルト「相変わらず、唐突に来て唐突に帰って行くんだな」
我愛羅「…俺は自分勝手だからな」
-
458 : 2012/11/26(月) 18:41:45 -
ハナビ「風影様」
我愛羅「俺なら、大丈夫だ」
我愛羅「ナルト、いつもすまない」
ナルト「別に何もしてないってばよ」
我愛羅「…また来る」
ナルト「ああ、いつでも来いよ」
ハナビ「…」
-
459 : 2012/11/26(月) 18:44:39 -
ナルト「…行っちまったな」
ハナビ「風影様は、余りお話をされないので」
ハナビ「あんな風に思っていたなんて」
ナルト「ま、俺より不器用な奴だから」
ナルト「一人で出来ることが多い分、頼るってことが苦手なんだってばよ」
ハナビ「…そうですね」
ナルト「じゃ、中に戻るか」
ハナビ「あっ、ちょっと待って下さい」
ナルト「?」
-
460 : 2012/11/26(月) 18:47:29 -
ナルト「どうした?」
ハナビ「あ、その…」
ハナビ「おめでとうございます」
ハナビ「本当は、もっと早くお祝いに来る予定だったんですけど」
ハナビ「お仕事がなかなか終わらなくて」
ナルト「砂の方にいたんだから、しょうがないってばよ」
ハナビ「…はい」
ハナビ「ナルトさん」
ナルト「ん?」
ハナビ「今、幸せですか?」
ナルト「…ああ」
ハナビ「…そうですか」
-
461 : 2012/11/26(月) 18:50:22 -
ハナビ「…ねえさまとナルトさん」
ハナビ「とってもお似合いです」
ハナビ「…わたしも、嬉しいはずなのに」
ハナビ「…何だか、その」
ナルト「…いいってばよ、別に何も言わなくてさ」
ハナビ「え?」
ナルト「無理して何か言うことないさ」
ナルト「ハナビは立派になったってばよ」
ナルト「でも、お前も完璧である必要もないだろ?」
-
462 : 2012/11/26(月) 18:53:26 -
ナルト「俺、やっぱりお前を選ばなくて良かったよ」
ハナビ「…やはり、わたしでは不足でしたか?」
ナルト「違う」
ナルト「ハナビは、俺といた時よりずっといい女になってるってばよ」
ナルト「だから、もっといろんな世界を見てきてくれて、良かった」
ナルト「そう思うんだ」
ハナビ「…そんなの、勝手すぎます」
ナルト「…ごめん」
-
463 : 2012/11/26(月) 18:56:31 -
ハナビ「…謝らないで下さい」
ハナビ「勝手なのは、わたしです」
ハナビ「…本当は、会いに来るの、嫌でした」
ハナビ「二人を見て、嫉妬する自分を見たくなかったから…」
ハナビ「…でも、やっと」
ハナビ「本当にやっと、吹っ切れます」
ハナビ「…わたしだけ、ずっとあの場所から動いていませんでした」
ハナビ「…もう、進めるような気がします」
ナルト「…そっか」
-
464 : 2012/11/26(月) 18:59:12 -
ハナビ「ごめんなさい、お祝いに来たのに」
ナルト「気にすんなってばよ」
ナルト「俺も酷いこと言って、ごめんな」
ハナビ「…」ブンブン
ハナビ「わ、わたし、もう少しこの里に居るので」
ハナビ「また、日を改めることにします」
ハナビ「…今度は、心から祝福しに」
ナルト「…分かった」
ハナビ「…っ、すみません」シュッ
ナルト「…」
-
465 : 2012/11/26(月) 19:02:41 -
サクラ「…全く、出ていきにくい話してくれちゃって」
ナルト「げぇっ!?サクラちゃん!?」
サクラ「何よ」
サクラ「あんだけ長話してれば、聞かれるに決まってんでしょ」
ナルト「…何怒ってるんだってばよ」
サクラ「べえっつにぃ」
サクラ「いいわね、美人姉妹二人ともにモテモテで」
ナルト「ぶぅっ!?」
サクラ「…はあ、私も彼氏出来ないかなぁ」
ナルト「げほごほ」
サクラ「…ヒナタが待ってるわよ」
サクラ「早く戻ってあげて」
-
466 : 2012/11/26(月) 19:06:17 -
ナルト「わ、分かったってばよ」
サクラ「…ま、アンタがカッコ良くなったのは認めるわ」
サクラ「…あの時知ってれば、また変わってたのかもねぇ」
ナルト「あの時?」
サクラ「…何でもない」
サクラ「とにかく、今はヒナタの事だけ考えてなさい」
サクラ「日向の方には、私も伝えておいてあげる」
ナルト「あ、ああ」
サクラ「んじゃ、仕事に戻るわ」
サクラ「あんまり、ヒナタを不安にさせんじゃないわよ?」
ナルト「…分かってるってばよ」
サクラ「ん!それならよろしい」
-
467 : 2012/11/26(月) 19:09:42 -
~ナルトの家~
ナルト「…はぁ」
ヒナタ「お話は終わった?」
ナルト「ああ、いろいろあったけど」
ヒナタ「そっか」
ナルト「…聞かないのか?内容」
ヒナタ「別にいいよ」
ヒナタ「大事なことなら、ちゃんと言ってくれるもん、ナルトは」
ナルト「…ははっ、本当、ヒナタには敵わないってばよ」
ヒナタ「これでも、ナルトの奥さんだからね」
ナルト「…飯の用意するってばよ」
ナルト「そんで、ちゃんと話するわ」
ヒナタ「うん、分かった」
-
470 : 2012/11/28(水) 20:12:16 -
ヒナタ「…そっか、ハナビがそんなことを…」
ナルト「…」
ヒナタ「やっぱり、気にしてる?」
ナルト「…そりゃあ、な」
ナルト「もっと、上手い言い方があったんじゃないかって」
ヒナタ「…」
ヒナタ「ハナビはね、ずっと優等生なの」
ヒナタ「何でも一人で出来ちゃって」
ヒナタ「できなかったら、どんなに大変でも達成しようとする」
ヒナタ「昔から、あんな風になれたらって、思ってた」
ナルト「ヒナタ…」
-
471 : 2012/11/28(水) 20:19:18 -
ヒナタ「でも、そんなハナビだから」
ヒナタ「周りに頼ったり、そういうのは本当に苦手なの」
ヒナタ「ナルトと話すようになるまで、ハナビの弱音なんて一度も聞いたことなかったんだよ?」
ヒナタ「ナルトの存在が、それだけハナビの中で大きくなったってことなんだと思う」
ヒナタ「姉としては嬉しくて、妻としてはちょっと悔しいけど」
ヒナタ「それだけ、ナルトのこと、本気で好きなんだって」
-
472 : 2012/11/29(木) 10:34:02 -
ヒナタ「…でも、私に出来るのは結局」
ヒナタ「待っていることだけなんだよね」
ナルト「…そうだな」
ナルト「俺たちが言ってやれることは、もう何も無い」
ヒナタ「…うん」
ヒナタ「何を言っても、辛いのはハナビだもんね」
ナルト「…」
-
473 : 2012/11/29(木) 10:42:30 -
ナルト「ヒナタ、一つだけ言っていいか?」
ヒナタ「何?」
ナルト「…確かにさ、ハナビは綺麗になったよ」
ナルト「明るくて、何より優しい子だ」
ナルト「けど、さ」
ナルト「それでも俺は、ヒナタを選んだんだ」
ナルト「これからもその気持ちを変えるつもりは無いってばよ」
ナルト「俺は、ヒナタが好きだ」
ナルト「だから、その…」
ヒナタ「…もう」トサッ
ナルト「ど、どうした?」
ヒナタ「ごめん、ちょっと胸借りるね…」
ヒナタ「…本当、最近涙もろくって」ポロッ
ヒナタ「ごめんなさい…」
-
474 : 2012/11/29(木) 10:49:51 -
ナルト「…謝るなってばよ」ナデ
ナルト「俺こそ、不安にさせてばっかでさ」
ナルト「本当、一人じゃ何も出来なくて…」
ナルト「周りに注意されてばっかりだってばよ」
ヒナタ「…これからは、私も頼ってね?」
ヒナタ「昔から、変なとこで意地張るんだから」
ヒナタ「少しくらい、カッコ悪いところも見せていいんだよ?」
ナルト「ははっ、そりゃあヒナタの前でくらいカッコつけてたいからなぁ」ナデナデ
ヒナタ「…ふふっ」
-
475 : 2012/11/29(木) 10:55:01 -
ナルト「もうかなり目立つな」
ヒナタ「お腹?」
ヒナタ「まあ、もうすぐ生まれるんだもん、当然だよ」
ナルト「なんか、不思議な感じだってばよ」
ナルト「この中に、いるんだよな」
ヒナタ「何?今更」フフッ
ヒナタ「最初の頃は、たくさん話しかけてたじゃない」
ナルト「あー、あれは、ちょっと浮かれてて…」
ヒナタ「最近は話しかけてないね」
ナルト「どうせなら、出てきてっから言ってやろうと思ってさ」
ヒナタ「…そっか」
-
476 : 2012/11/29(木) 11:05:57 -
ヒナタ「やっぱり、ナルトの腕の中は安心するなぁ…」スリスリ
ナルト「そうか?」
ヒナタ「うん」
ヒナタ「あったかいもん」
ナルト「…俺もあったけぇよ」
ナルト「んじゃ、もう少しこうしてるか」ナデ
ヒナタ「…うん」
-
477 : 2012/11/29(木) 11:11:43 -
ナルト「髪、柔らかいな」スッ
ヒナタ「ナルトはツンツンしてるよね」
ナルト「何か特別なことしてんのか?」
ヒナタ「うーん、特に何もしてない」
ヒナタ「髪を綺麗にしたって、任務一回でかなり傷むし」
ヒナタ「バサバサしない程度にケアするくらいかな」
ナルト「俺の母ちゃんも真っ直ぐな髪だったんだけど」
ナルト「これは完全に父ちゃんの遺伝だよなぁ」ピンッ
ヒナタ「お母さんに似てる方が良かった?」
ナルト「いや、父ちゃんに似てるのも嬉しいけどさ」
ナルト「ストレートって、ちょっと憧れるってばよ」
-
478 : 2012/11/29(木) 11:18:34 -
ヒナタ「アカリはどっちに似るのかな?」
ナルト「女の子だからなぁ、ストレートの方が可愛いと思うんだけど…」
ヒナタ「癖っ毛も可愛い髪型あるよ?」
ヒナタ「髪の色も私よりナルトに似ないかなぁ」
ナルト「え?何で?」
ヒナタ「だって、色綺麗だもん」
ナルト「そ、そうか?」
ヒナタ「楽しみだなぁ」
ナルト「顔はヒナタに似てくれよ…」ググッ
ヒナタ「今更祈ってもだめじゃない?」
ナルト「まだ間に合うかも知れねーし…」
-
479 : 2012/11/29(木) 11:30:15 -
ナルト「モリトは、結構香燐さんに似てるよな」
ヒナタ「目元の印象とかね」
ヒナタ「ちょこちょこ動いて、すごく可愛いの」
ヒナタ「男の子だから、これから可愛いとは言えなくなっちゃうかも知れないけど」
ナルト「あー、そういうの嫌がるようになるなぁ」
ヒナタ「うちの子とも、仲良くしてくれるといいんだけど」
ナルト「子供の頃って、女の子と遊んでるだけでからかわれたりするよな」
ヒナタ「そうなの?」
ナルト「本当は仲良くしたくても、恥ずかしさから意地悪したりな」
ヒナタ「…不安になってきちゃった」
ナルト「あ、いや、人によるからさ」
ナルト「俺はあんまり気にしてなかったし」
-
480 : 2012/11/29(木) 11:34:39 -
ヒナタ「お父さんとしては、やっぱり娘のボーイフレンドは気になる?」
ナルト「そうだなぁ」
ナルト「その時が来たら、気にするんだろうなぁ…」
ヒナタ「後は思春期?」
ヒナタ「お父さんの下着と一緒に洗濯しないでっ、とか」
ナルト「…ヒナタはそういうのあった?」
ヒナタ「私は無かったけど」
ナルト「…それに賭けるってばよ」
-
481 : 2012/11/29(木) 11:43:39 -
ヒナタ「…結構時間経ってるけど、お仕事はいいの?」
ナルト「明日まとめてやるってばよ」
ヒナタ「もう、そんなこと言って」
ヒナタ「…本当ならダメだけど」
ヒナタ「今はいいや、甘えちゃおう」スリスリ
ナルト「ははは、お許しが出たってばよ」
ナルト「よーしよしよし」ナデナデ
ヒナタ「あはっ、くすぐったいよぉ」フフッ
ナルト「おりゃおりゃ」
ピンポーン
ヒナタ「あれ?またお客さん?」
ナルト「俺とヒナタの時間を邪魔するなんて、許せないってばよ」
ヒナタ「ふふふ、また後でだね」
ナルト「全く、誰なんだ?」
-
482 : 2012/11/29(木) 11:49:20 -
ナルト「はーい、誰だってばよ?」ガチャ
イルカ「よっ、ナルト!」
ナルト「い、イルカ先生!?」
イルカ「そんなに驚くことか?」
ナルト「いや、突然来るから…」
イルカ「時間が出来たんで、様子を見にな」
ナルト「あれ?後ろに誰かいる?」
???「…俺なんて、俺なんて…」
ナルト「…」
ナルト「何してるんだってばよ、カカシ先生」
イルカ「…あー、なんだ、その」
イルカ「すまん、着いてくるって言い張るものだから」
ナルト「何があったんだってばよ?」
-
484 : 2012/11/29(木) 11:52:26 -
イルカ「ここにくる途中で、偶然会ってな」
イルカ「…どうやら、昼間から呑んでたみたいで」
カカシ「うぅ、おえっ」
ナルト「ああ、こんなところで吐くなってばよ」
イルカ「マスクを外したがらないんだよ」
イルカ「どうやら、ガイ先生においていかれたらしい」
ナルト「ゲキマユ先生?」
-
485 : 2012/11/29(木) 11:55:29 -
カカシ「あいつ、俺に声も掛けないで…」
イルカ「どうやら、リーと一緒に願掛け百段階段うさぎ跳びをしているらしい」
イルカ「安産祈願だそうだ」
ナルト「さすがゲキマユ先生、やることがめちゃくちゃだ…」
ナルト「それで、カカシ先生は拗ねてるの?」
イルカ「そうなるな」
-
486 : 2012/11/29(木) 12:02:07 -
カカシ「ううっ…」グー
ナルト「あれ?カカシ先生?」
イルカ「…また唐突に寝てしまったなぁ」
ナルト「…いつもはカッコいいのに」
イルカ「ま、カカシさんもいろいろあるんだろう」
ナルト「ストレス溜まってんのかなぁ」
イルカ「最近は任務も少ないから…」
ナルト「…とりあえず、ここに寝かしておこう」
イルカ「中、入ってもいいか?」
ナルト「あ、どうぞどうぞ」
-
487 : 2012/11/29(木) 12:08:50 -
ヒナタ「あ、イルカ先生!」
イルカ「ヒナタ、元気そうだな」
ヒナタ「はい、おかげさまで」
ナルト「今、お茶淹れるってばよ」
イルカ「いや、いいよ」
イルカ「どの道、カカシさんを送っていかなきゃいけないから、長居できないし」
ヒナタ「カカシ先生?」
ナルト「あー、今は外で寝てるんだ」
ヒナタ「え?どうして?」
イルカ「まあ、いろいろあってな」
ヒナタ「?」
-
488 : 2012/11/29(木) 12:14:34 -
イルカ「しかし、教え子の子供とは、感慨深いな」
イルカ「アカデミーに入る時は、たっぷり可愛がってやらないと」
ナルト「お手柔らかに頼むってばよ」
イルカ「はははっ、ナルトみたいな悪戯っ子なら、保証は出来ないな」
ナルト「そんなぁ」
ヒナタ「校長先生に怒られるとなると、相当なことだけど…」
ナルト「そうならないことを願うしかないなぁ」
イルカ「しっかりしてくれよ、お父さん」
ナルト「うげぇ、イルカ先生に言われると余計にむず痒いってばよ」
ヒナタ「ふふふ、そうだね」
-
489 : 2012/11/29(木) 12:20:44 -
イルカ「校長も結構大変なんだぞ?」
イルカ「最近も、里同士の会合があってな」
イルカ「他の里も気にしていたよ」
イルカ「あー、あれだ」
ナルト「人柱力?」
イルカ「あ、ああ」
ナルト「別にそんなに気にしなくてもいいってばよ」
イルカ「そうか?」
ナルト「他に言いようがないんだからさ」
イルカ「…その人柱力の子供だからな」
イルカ「今のところ、そんな例はナルトだけだった訳だし」
イルカ「九尾の力はどうなるのか、って」
-
490 : 2012/11/29(木) 12:31:28 -
ナルト「とりあえず、クラマは大丈夫だって言ってたけど」
イルカ「前例のないことだから、仕方ないとは思うんだが」
イルカ「それで少し心配になってな」
イルカ「でも、何事もないようで安心したよ」
ヒナタ「ありがとうございます、わざわざ来ていただいて」
イルカ「このくらいしかできないからな」
イルカ「仕事もまだまだ慣れないことばかりで、役に立てないし」
ナルト「俺は向いてると思うけど」
イルカ「任されたからには、全力を尽くすつもりだからな」
ナルト「正直、上忍に任せられそうな人もいないんだよなぁ」
ナルト「皆、濃すぎるってばよ」
イルカ「それぞれ自分の仕事が好きでやってる人も多いから」
-
491 : 2012/11/29(木) 12:38:47 -
イルカ「ま、それだけなんだ」
イルカ「そろそろ行くよ、二人の邪魔をするのも悪いから」
ナルト「べ、別にそこまで気を遣わなくても…」
イルカ「ははは、有名だぞ?二人の仲の良さは」
イルカ「俺にも相手がいればなぁ」
ヒナタ「イルカ先生なら、すぐに見つかりそうですけど」
イルカ「ははっ、ありがとうヒナタ」
イルカ「また来るよ、土産でも用意してさ」
イルカ「それじゃあ、身体に気をつけて」
ナルト「あ、外まで送るってばよ」
イルカ「そうか?」
ヒナタ「ふふっ、また来て下さいね」
-
492 : 2012/11/29(木) 12:44:21 -
~家の外~
ナルト「…凄い寝てる」
カカシ「ぐおぉぉ」モゾモゾ
イルカ「悪夢でも見ているんだろうか…」
イルカ「そうだ、ナルト」
ナルト「ん?何だってばよ?」
イルカ「…これから、もっと大変になると思う」
イルカ「自分のことだけじゃなく、ヒナタも、子供のことも考えていかなきゃならない」
イルカ「でも、抱え込むんじゃないぞ?」
イルカ「俺には家族がいない、けど」
イルカ「親の大切さは、お前と同じくらい分かるつもりだ」
-
493 : 2012/11/29(木) 12:50:02 -
イルカ「だから、キツい時は何でも相談してくれ」
イルカ「これでも一応、お前の先生だから」ポリポリ
ナルト「…イルカ先生」
イルカ「ははっ、なんてな」
イルカ「似合わないことを言ってしまった」
ナルト「…ありがとうってばよ」
ナルト「これからもよろしくな、イルカ先生!」
イルカ「…ナルト」
イルカ「ああ、こちらこそよろしく!」
イルカ「…さて、カカシさん、行きますよ」
カカシ「…もう呑めない」
ナルト「本当に大丈夫か?カカシ先生…」
-
497 : 2012/12/03(月) 12:14:30 -
~一週間後 処置室前~
ナルト「…」ウロウロ
ネジ「少しは落ち着いたらどうだ?」
ナルト「あ、悪い」
ネジ「気持ちは分からないでもないが」
ネジ「ここで火影様が焦ったところで、ヒナタ様の痛みは和らがないし、早く産まれるわけでもない」
ネジ「おとなしく待っていた方が利口というものだ」
ナルト「ネジはいつも冷静だよなぁ」
ネジ「そういうわけではないが…まあ心配はいらない」
ネジ「経過も順調だったし、ヒナタ様はお強い」
ネジ「そして、うちの里随一の医者が二人も付いているんだ」
ネジ「何なら、これから終わるまで酒盛りをしたっていい」
ナルト「…ネジが冗談を言うようになるなんてな」
ネジ「俺も少しは柔軟になれた、ということかな」
ナルト「ま、お硬いのは相変わらずだけどな」
-
498 : 2012/12/03(月) 12:22:33 -
ナルト「でも、やっぱ落ち着かねーってばよ」ドサッ
ネジ「何か気を紛らわすことがあればな」
ナルト「そうそう無いだろ?」
ネジ「男はこういう時、オロオロ待つしか出来ないからな」
ネジ「出産は、女の戦いだ」
ナルト「ヒナタの声がすげー痛そうでさぁ」
ナルト「代わってやりてぇってばよ…」
ネジ「確か、ヒナタ様が悪阻で苦しんでいた時も、同じことを言っていたな」
ナルト「本当、何もしてやれないのが…」
ネジ「…ヒナタ様は、火影様が居るだけで心強いと仰っていたが」
ナルト「うー、でもさ…」
-
499 : 2012/12/03(月) 12:31:55 -
ネジ「…」
ナルト「…」
ああぁぁあっ!うぅぅうぅ!
ナルト「…ヒナタ!」ガタッ
ネジ「だから落ち着け」
ネジ「そんなに気になるなら、処置室の前ではなく、中庭にでもいればいい」
ナルト「いや、あ、うん、悪い」ドサッ
ネジ「まったく…」
ネジ「…これは友人として言っておく」
ネジ「ナルト、今、ヒナタ様は相当に頑張っておられる」
ネジ「だが、その頑張りを真に労えるのは、お前だけなんだ」
ネジ「だから、今はヒナタ様を信じて待て」
ナルト「ネジ…」
-
500 : 2012/12/03(月) 12:35:14 -
ネジ「ナルトの知っているヒナタ様は、すぐにへこたれるようなお方なのか?」
ナルト「…いや、むしろすげー強いってばよ」
ネジ「もう少しの辛抱だ」
ネジ「終わったら、お前にしか出来ないことがたくさんある」
ナルト「…そっか」
ネジ「ああ」
おぎゃあぁあ!おぎゃあ!おぎゃあ!
ナルト「!?今の」
ネジ「…ほら、早速その時が来たようだぞ?」
パタン
香燐「…ふぅ、ナルト、来なさいな」
ネジ「…行って来い」
ナルト「…ああ!」
-
501 : 2012/12/03(月) 12:36:57 -
ネジ「ナルトの知っているヒナタ様は、すぐにへこたれるようなお方なのか?」
ナルト「…いや、むしろすげー強いってばよ」
ネジ「もう少しの辛抱だ」
ネジ「終わったら、お前にしか出来ないことがたくさんある」
ナルト「…そっか」
ネジ「ああ」
おぎゃあぁあ!おぎゃあ!おぎゃあ!
ナルト「!?今の」
ネジ「…ほら、早速その時が来たようだぞ?」
パタン
香燐「…ふぅ、ナルト、来なさいな」
ネジ「…行って来い」
ナルト「…ああ!」
-
502 : 2012/12/03(月) 12:40:25 -
ナルト「ヒナタ!」
ヒナタ「…あ、ナルト…」
ヒナタ「…ふふっ、私、頑張っちゃった」
ヒナタ「ほら、この子があなたの娘よ…?」
サクラ「母子ともに健康よ、良くやったわね、ヒナタ」
サクラ「ほら、ナルトも抱いてあげれば?」
ナルト「え?いいの?」
サクラ「そっとね、気を付けなさいよ」
-
503 : 2012/12/03(月) 12:47:38 -
ヒナタ「…ナルト、はい」
ナルト「お、おう…」ソッ
アカリ「…」スゥスゥ
サクラ「随分大人しい子よね」
サクラ「ずっと泣き続ける子もいるのに」
香燐「…ま、安心してるんじゃない?」
香燐「自分を守ってくれる両親がそばに居るから」
ナルト「…俺の娘…」
ナルト「…何か、泣きそうだってばよ…」
ヒナタ「…ふふっ、何で?」
ヒナタ「…嬉しい時は、笑ってくれた方がいいなぁ」
サクラ「だってよ?ナルト」
香燐「あらあら、早速課題が出来たわね」
-
504 : 2012/12/03(月) 12:58:02 -
サクラ「しばらくは病室に泊まっていきなさい」
サクラ「赤ちゃんは、少しの間様子を見なきゃならいないから」
香燐「さ、大切な赤ちゃん、お預かりしますよん」
ナルト「お、お願いするってばよ」
香燐「任せなさい」
香燐「あんたとヒナタの娘なら、あたしの姪みたいなもんよ」
香燐「責任持って預かるわ」
サクラ「準備が出来たらまた呼ぶから、そしたらネジさんと一緒にヒナタを病室まで連れて行ってあげて?」
ナルト「お、おう」
サクラ「…しっかりしなさい、お父さん」
サクラ「娘が見てるわよ?」
-
505 : 2012/12/03(月) 13:03:04 -
ネジ「…そっちはどうだった?」
サスケ「大丈夫だ、何も無かったぜ」
シカマル「確認したけど、心配いらなかったみてーだな」
サスケ「悪いな、またお前も出張らせて」
シカマル「テマリが行って来いってさ」
シカマル「メンドクセー、とは言えねえよ」
ネジ「とにかく、もう少しの間様子を見よう」
サスケ「分かってる、んじゃあな」シュッ
シカマル「俺の時はナルトに頼んどいてくれよ?」ハハハッ
ネジ「…良かった」
-
506 : 2012/12/03(月) 13:19:37 -
~病室~
ヒナタ「…」スゥスゥ
ナルト「疲れね寝ちゃったか」
ナルト「…お疲れ、ヒナタ」ナデ
ナルト「俺、夫としても父親としまだまだだけどさ」
ナルト「もっともっと頑張るからな」
ナルト「これからもよろしく頼むってばよ」
ヒナタ「…ナルトくん…」
ナルト「ヒナタ?」
ヒナタ「…」スゥスゥ
ナルト「…寝言か」
ナルト「久しぶりに聞いたってばよ、その呼び方」
ナルト「…ははっ、どんな夢見てんのかな」
ナルト「…俺はここにいるってばよ~」ナデナデ
ヒナタ「…ふふっ」スゥスゥ
-
507 : 2012/12/03(月) 13:21:25 -
ナルト「…家族か」
ナルト「…いいもんだな、父ちゃん、母ちゃん」
ナルト「…俺、ちゃんとヒナタとアカリを守るってばよ」
-
508 : 2012/12/03(月) 13:26:23 -
香燐「…」
香燐「あんたたち、会って行かなくていいわけ?」
我愛羅「…今は俺たちの入る時じゃ内容だからな」
ハナビ「そのようですね」
香燐「ま、そういうことなら止めないけどさ」
我愛羅「…今度は、皆も呼んでくるさ」
ハナビ「ええ」
ハナビ「ナルトさん、ねえさま、お幸せに」
我愛羅「…行くぞ、ハナビ」
ハナビ「はい、 風影様」
香燐「…」
香燐「良かったわね、ナルト、ヒナタ」
香燐「あんたたち、相当な幸せ者よ…」
-
510 : 2012/12/03(月) 13:32:36 -
~番外編その1~
テンテン「ねえねえ、ヒナタ」
ヒナタ「ん?何?」
テンテン「ナルトと喧嘩したりって、殆ど無いんでしょ?」
ヒナタ「そんなこと無いけど…」
テンテン「えー?でも、ナルトとかはしたこと無いって言ってるよ?」
ヒナタ「そうなのかなぁ」
-
511 : 2012/12/03(月) 13:35:30 -
サクラ「あれ、また甘味処でおしゃべり?」
テンテン「あ、サクラ、ちーっす!」
サクラ「何よその挨拶…」
テンテン「キバが良く言うんだよねー」
サクラ「影響受けるなら、別のところにしなさいよ」
サクラ「私も休憩して行こうっと」
ヒナタ「あ、隣どうぞ」
サクラ「ありがとう、私はあんみつでいいかなぁ」
-
512 : 2012/12/03(月) 17:03:25 -
テンテン「そだそだ、ねぇサクラ」
サクラ「何?」
テンテン「さっきまで話してたんだけどね」
テンテン「ナルトとヒナタの喧嘩とか、すれちがったみたいな話知らない?」
ヒナタ「もう、テンテン!」
テンテン「あはは~やっぱ気になるっていうかぁ」
サクラ「ん~二人とも仲良いからねぇ」
サクラ「私も言い合ってる姿は見たことないかなぁ」
テンテン「そっかぁ」
-
514 : 2012/12/03(月) 17:11:06 -
サクラ「あ、でも勘違いでヒナタが可愛かった話なら聞いたことあるわよ」
テンテン「え?どういうこと?」
サクラ「ナルトの彼女事件とでも言えばいいのかしら」
ヒナタ「?………っ!?」
ヒナタ「だ、ダメ、その話はダメだよ!」
サクラ「うーん、どうしよっかなぁ」
テンテン「ええ~聞きたい~」
サクラ「だってさ、ヒナタ」
ヒナタ「ダメったらダメ!」
-
515 : 2012/12/03(月) 17:15:31 -
テンテン「じゃあ、パフェ奢るから!」
サクラ「よし乗った!」
ヒナタ「ええっ!?」
サクラ「いいじゃないの、別に嫌な話でもないし」
ヒナタ「でも…… 恥ずかしいし」
テンテン「ふふふ、気になる気になるぅ」
ヒナタ「…テンテンは何か心配だし」
サクラ「大丈夫よ、たぶん」
ヒナタ「た、たぶんって…」
サクラ「あれはね…」
ヒナタ「か、勝手に話出さないでよぉ」
-
516 : 2012/12/03(月) 17:20:34 -
~回想 病院~
ナルト「うえー、やっぱ俺ってば病院って嫌いだってばよ」
ヒナタ「お仕事ならしょうがないよ」
サクラ「あら、ナルト」
ナルト「サクラちゃん、頼んどいたやつ受け取りにきたってばよ」
サクラ「ああ、なるほど」
サクラ「火影候補にもなって、やってることは使いっ走りと変わらないわね」
ナルト「うるへーやい」
ヒナタ「ふふっ」
-
517 : 2012/12/03(月) 17:24:35 -
サクラ「ちょっと待ってて、持ってくるから」
ナルト「おう、頼むってばよ」
ヒナタ「行ってらっしゃい」
サクラ「そこに居なさいよ?」テクテク
ナルト「…サクラちゃん、白衣似合うよなぁ」
ヒナタ「ナルトくん?」ジッ
ナルト「あ、嫌、変な意味じゃなくな?」
ヒナタ「へぇ」
ヒナタ「メガネと白衣が好きなんだぁ」
ナルト「い、いや、だから…」
???「あれ?そこにいるのはナルトくん?」
ナルト「え?」
-
518 : 2012/12/03(月) 17:28:34 -
???「久しぶりですね、ナルトくん」
ナルト「え?あれ?誰だってばよ?」
???「もう、忘れちゃったんですか?」
ナルト(忘れるも何も、こんな美人な姉ちゃん知らないってばよ)
ヒナタ(誰?この人…?ナルトくんの何?)
???「お姉さんは悲しいですよ」
???「最初の頃はお仕事も手伝ってあげたのに」
ナルト(ん?仕事?)
ナルト「え?もしかして…」
???「やっと気付きましたか?」
-
520 : 2012/12/03(月) 17:38:31 -
ヒナタ(そうだよね、あの自来也さまと一緒にいたんだから)
ヒナタ(きっと、大人な人とも交流があって…)
ヒナタ(それで、イロンナことを手取り足取り…)////
ヒナタ(それじゃあ、今再会したことで…)
ヒナタ(焼け木杭に火が……っ!?)
ナルト「あれ?おーいヒナタ?」
シ??「あら、あなたは…」
-
521 : 2012/12/03(月) 17:42:14 -
ヒナタ「はっ!?」
ナルト「大丈夫か?」
シ??「もしかして、ナルトくんの彼女ですか?」
ナルト「え?あ、あの…」
ヒナタ「そうです!!」ギュッ
ナルト「うおっ!?」
ヒナタ「私、ナルトくんの彼女ですから!これからデートしてきますから!」
ヒナタ「…あなたが誰でも、ナルトくんは渡せません!」
ナルト「いや、あの、ヒナタ?」
シ??「何だか勘違いしてません?」
ヒナタ「へ?勘違い?」
ナルト「いや、まあ俺も最初は分からなかったけどさ」
-
522 : 2012/12/03(月) 17:46:44 -
ナルト「この人、シズネさんだってばよ」
シズネ「ははは、ご無沙汰してます」
ヒナタ「シズネ、さん?」
ヒナタ「あれ?でもこんなに髪も長くなかったし、服も派手じゃ…」
シズネ「ああ、髪は最近切っていないんですよ、時間無くって」
シズネ「服は綱手さまに贈っていただいた物なので、私がいつも着ているようなものとは違いますね…」
ナルト「いやぁ、随分雰囲気違うってばよ」
シズネ「そうですか?イケてます?」
ナルト「その台詞はイケてないけど…」
シズネ「あら、そうですか?」
-
523 : 2012/12/03(月) 17:52:39 -
ヒナタ「…よ、良かったぁ」
ナルト「ど、どうしたんだってばよ、さっきから」
シズネ「…ああ、なるほど」
ナルト「え?何が?」
シズネ「簡単ですよ、私がナルト君を狙ってると思ったんじゃないですか?」
シズネ「かなり馴れ馴れしく見えたでしょうし」
ナルト「そうなのか?」
ヒナタ「き、聞かないで……」////
シズネ「いやぁ、私もまだまだ捨てたもんじゃないですねぇ」
ヒナタ「ううっ…」
-
524 : 2012/12/03(月) 18:15:51 -
~回想終了~
テンテン「へぇ~?」ニマニマ
ヒナタ「な、何?その顔は!」
テンテン「べえっつにぃ~」
テンテン「あのヒナタがナルトは渡せない、ねぇ」ニマニマ
ヒナタ「だから、その顔やめてよ!」
テンテン「うふふふ、これは美味しいネタを手に入れちゃった」
ヒナタ「サクラ!」
サクラ「パフェ美味し~い」パクパク
ヒナタ「もう!いいでしょ?間違いくらいあるもん!」
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525 : 2012/12/03(月) 18:33:06 -
ヒナタ「…」ツーン
テンテン「ヒナタぁ、いい加減機嫌直してよ」
ヒナタ「…どうせ、あの時の私は浮かれてましたよー」フン
テンテン「いやいや、そりゃあ勘違いくらいあるよ」
テンテン「付き合いたてだもんね」
サクラ「そうそう、よくあるよくある」パクパク
ヒナタ「…二人ともお付き合いしたことない癖に…」
サクラ「ぶっ!!?」
テンテン「ぐはっ!!?」
サクラ「…ヒナタ、どぎつい事言うわね…」
ヒナタ「知らなぁい」ツーン
-
527 : 2012/12/03(月) 18:36:37 -
~番外編その2~
ハナビ「風影様、いい天気ですねー」
我愛羅「…そうだな」
ハナビ「時間もいいですし、何か食べに行きましょう」
我愛羅「…ああ」
ハナビ「木の葉に来るの久しぶりですし、ちゃんとお店ありますかね」
我愛羅「…そうすぐには潰れないだろう」
-
529 : 2012/12/03(月) 18:39:42 -
ハナビ「何か食べたいものありますか?」
我愛羅「…いや」
ハナビ「それじゃあ、私が決めちゃいますね」
ハナビ「何にしようかなぁ」キョロキョロ
ハナビ「あ……」
我愛羅「…ラーメン屋か」
ハナビ「べ、別の所に…」
我愛羅「…」
我愛羅「…いや、決めた、あそこにしよう」
ハナビ「風影様!?」
-
530 : 2012/12/03(月) 18:43:37 -
我愛羅「…お前とナルトの事はよく知っている」
我愛羅「…あのラーメン屋も、連れてきてもらったことがあるんだろう?」
ハナビ「…はい」
我愛羅「…苦手意識を持つのはよくない」
我愛羅「…お前にある思い出は大切にすべきだ」
我愛羅「…すまない、知ったようなことを言った」
ハナビ「…いえ、そうですよね」
ハナビ「あそこ、ナルトさんオススメのラーメン屋さんなんです」
ハナビ「食べに、行きましょうか」
我愛羅「…ああ」
-
531 : 2012/12/03(月) 18:46:58 -
~一楽~
親父「いらっしゃい!って」
ハナビ「お久しぶりです」
親父「おめぇはナルトがよく連れてきた…」
ハナビ「日向ハナビといいます」
親父「なるほどなぁ、姉ちゃんによく似てやがる」
親父「で?そっちの坊主は?」
我愛羅「…我愛羅だ」
ハナビ「風影様です」
親父「は?風影?砂の?」
ハナビ「はい」
親父「…こりゃあたまげたなぁ」
-
532 : 2012/12/03(月) 18:51:20 -
親父「この店も、火影と風影が来たって宣伝になるなぁ」
親父「ま、誰でも客にゃあ変わらねぇや、座んな」
ハナビ「はい」
我愛羅「…」
親父「で?注文は?」
ハナビ「えーっと、ナルトさんの食べていたものを…」
親父「あー、火影スペシャルな」
ハナビ「そんな名前なんですか?」
親父「約束でな、火影になったら変えてやるってよ」
親父「で?風影さんは?」
我愛羅「…辛くないものを」
親父「えらくアバウトだなぁ」
-
533 : 2012/12/03(月) 18:55:19 -
ハナビ「風影様にも同じものをお願いします」
我愛羅「…それは」
ハナビ「大丈夫です、辛くありません」
親父「…面白いコンビだな、あんたたち」
親父「ま、いいや、火影スペシャル二丁!」
我愛羅「…ラーメンか」
ハナビ「食べたことないんですか?」
我愛羅「…昔、ナルトに誘われた」
我愛羅「…時間が無かったから、食べてはいないが」
ハナビ「じゃあ、私が初めてですね」
我愛羅「…その言い方は、危険だ」
ハナビ「…?そうですか?」
-
534 : 2012/12/03(月) 19:00:33 -
~食後~
ハナビ「美味しかったですねー」
我愛羅「…悪くない」
ハナビ「またまたぁ、結構ガツガツ食べていたじゃないですか」
我愛羅「…」
ハナビ「そういえば、どうして辛いものが嫌いなんですか?」
ハナビ「砂の料理って、結構味付けが濃いものや、辛いもの多いと思いますけど」
我愛羅「…理由はない」
我愛羅「…あのピリピリするのが嫌いなんだ」
ハナビ「へぇ、そうなんですか」
我愛羅「…前に作ってもらったお前の料理は、結構好きだ」
ハナビ「あー、ねえさまに教わって作ったやつですね」
我愛羅「…今度、また作ってくれ」
-
536 : 2012/12/03(月) 19:06:23 -
~番外編その3~
カンクロウ「…」ゴクッ
カンクロウ「ふぅ、親父、もう一本くれ」
親父「…飲み過ぎじゃねぇか?」
カンクロウ「別にいいジャン」
カンクロウ「呑まなきゃやってられねぇ」
親父「…ま、いいけどよ」
???「…どうやら、荒れているようですね」
カンクロウ「ああん?誰ジャン?」
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538 : 2012/12/03(月) 19:11:45 -
???「はじめまして」
???「私は、エビスと申します」
カンクロウ「エビス?」
エビス「同席しても?」
カンクロウ「ああ、別にいいジャン」
エビス「失礼、とりあえずビールを」
親父「あいよ」
カンクロウ「で?そのエビスさんが何の用ジャン?」
エビス「…おそらく、あなたが荒れているのと同じ理由ですよ」
カンクロウ「あん?」
エビス「…ズバリ、出番でしょう?」
カンクロウ「…あんたもなのか?」
-
543 : 2012/12/04(火) 13:14:45 -
エビス「ええ」
エビス「私、こう見えてもエリート忍者で通っていまして」
エビス「猿飛家御用達の、いわゆる家庭教師なのですが」
エビス「本編では中盤以降完全に空気化」
エビス「ペイン編で活躍するも、現在に至るまで全く出番がないのです」
カンクロウ「…それは、オレも同情するレベルジャン」
エビス「ありがとう」
エビス「木の葉でこの悩みを打ち明けられるのはイルカ校長くらいでして」
エビス「こういった機会に恵まれたことに感謝です」
カンクロウ「あんたも随分苦労したジャン」
カンクロウ「ま、ひとつぐいっとやってくれや」
エビス「今日ばかりはお言葉に甘えましょう」
-
544 : 2012/12/04(火) 13:20:06 -
~一時間後~
エビス「それでですねぇ、聞いて下さいよ、カンクロウさん」
カンクロウ「おうおう、何でも言うジャン」
エビス「私、本編ではないがしろにされていますがぁ」
エビス「ひっく、二次創作では活躍出来ると思うんですよぉ」
エビス「ナルトくんと関わりありますし、因縁があるとまで言われているんですからぁ」
カンクロウ「だよなぁ」
エビス「ええ、ええ、分かりますよ」
エビス「正直私よりも、亡くなった月光ハヤテの方がカッコいいですとも」
エビス「私を出すよりも、自来也様を出した方が人気もでますとも!」
エビス「でもねぇ、せめてssくらい、ssくらいはですねぇ!」
カンクロウ「気持ちは分かるジャン」
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545 : 2012/12/04(火) 13:24:06 -
エビス「うっ、か、カンクロウさんはどうして出番が無いのですか?」
カンクロウ「んー、まぁオレ、本編では結構活躍したジャン」
カンクロウ「でも、拠点は砂だし」
エビス「こちらにお知り合いは?」
カンクロウ「キバとか、まあいるジャン」
カンクロウ「でも最近、あいつ女で浮かれてるジャン」
エビス「ああ、ありますよねぇ」
エビス「好きな子が出来ると、途端に付き合いが悪くなること」
カンクロウ「今日も姉貴の結婚準備で来ただけジャン」
カンクロウ「…」
エビス「どうされましたぁ?」
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546 : 2012/12/04(火) 13:27:10 -
カンクロウ「正直、オレは恋愛要素薄いジャン」
カンクロウ「あのハチャメチャな姉貴も、無感情な我愛羅もなんだかんだあるのに」グイッ
カンクロウ「オレだけ、こうやって飲み明かすしかないジャン」
エビス「いい人は居ないんですか?」チビ
カンクロウ「…いたら、こんなことしてないジャン」
エビス「なるほど、至言ですねぇ」
-
547 : 2012/12/04(火) 13:29:42 -
カンクロウ「…そろそろお開きにするジャン」
カンクロウ「エビスさん、あんたも頑張ろうな」
エビス「え、ええ、うぷ、お互い出番をいただけるように…」
カンクロウ「親父、勘定」
親父「へい」
エビス「…また、こうして呑めるでしょうか」
カンクロウ「…縁があれば、そうなるジャン?」
エビス「ふはは、その通りですね」
-
549 : 2012/12/04(火) 13:35:13 -
テンテン「…遅くなっちゃったね」
キバ「悪い、時間見てなかった」
テンテン「ううん、あたしも楽しかったし」
テンテン「また誘ってね」
キバ「へっ、オレでよけりゃあな」
テンテン「…あははっ、キバだからいいんだよ?」
キバ「え?それって…」
テンテン「なーいしょ!」
テンテン「じゃあ、あたしこっちだから」クルッ
キバ「いや、送るから…」ギュッ
テンテン「…あ、手…」
キバ「わ、悪い」パッ
テンテン「う、ううん、いいから」ギュッ
-
550 : 2012/12/04(火) 13:37:57 -
テンテン「じ、じゃあちゃんと送ってね?」
キバ「お、おう」
テンテン「…暗いからって、変なことしたらダメだからね?」
キバ「ば、し、しねぇよ!」
テンテン「え?しないの?」
キバ「いや、どうしたらいいんだよ、オレは!」
テンテン「んー、分かんない」
キバ「…はぁ」
テンテン「さ、行こう?」
キバ「へいへい、分かったよ」
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551 : 2012/12/04(火) 13:40:26 -
カンクロウ「…」コソッ
カンクロウ(…へえ、あれがキバの…)
カンクロウ(振り回されてっけど、楽しそうジャン…)
カンクロウ(…オレ、こんな役回りばっかジャン)
カンクロウ「…帰ろ、全部忘れるジャン」
カンクロウ(…オレも、春が欲しいジャン…)
番外編その3おわり
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