小町「お兄ちゃん、妊娠しちゃった」八幡「」


1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 10:53:00.89 ID:pvT+FQlh0
   *      *
  *     +  うそです
     n ∧_∧ n
 + (ヨ(* ´∀`)E)
      Y     Y    *


ソース: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1382752380/


3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:14:36.15 ID:UW3TcX3F0
八幡「マジか」

小町「マジだよー」

八幡「……いったい誰の子だよ」

小町「え、お兄ちゃん」

八幡「えっ」


5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:18:55.39 ID:UW3TcX3F0
八幡「それは、ありえない。俺は童貞だ。QED」

小町「お兄ちゃん童貞じゃないよ。毎晩してるヤリチンさんだよ」

八幡「えっ」


7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:22:27.91 ID:UW3TcX3F0
八幡「え、俺そんなこと知らないんだが」

小町「お兄ちゃん寝てるから仕方ないんじゃない」

八幡「寝てる俺を……?」

小町「うん。ご飯に睡眠薬混ぜてるからいっつもぐっすりだよね」

八幡「えっ」


8 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:27:26.60 ID:UW3TcX3F0
小町「でもどうしようか、お父さんたちに話したら、お兄ちゃん殺されちゃうかなぁ」

八幡「え、これ俺のせいなの?」

八幡「俺、どうしようもないだろ……」

小町「でも赤ちゃんはできちゃったんだよ?」

八幡「……下ろす」

小町「それは嫌だよ!そんなことしたら、お兄ちゃんにレイプされたって言うもん!」

八幡「うわ……詰んだわ」

小町「あ、そうだ。駆け落ちしよっか?」

八幡「えっ」


13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:31:00.27 ID:UW3TcX3F0
八幡「待てよ。簡単に、ちょっとそこまでってノリで駆け落ちとかぬかしてくれてるけど」

八幡「そんなうまくいくわけないだろ」

八幡「金もない、あてもない。どうせすぐ見つかって連れ戻されるに決まってる」

小町「うーん、お金ならあるよ。小町、こんな時のために貯金してたもん」

八幡「えっ、なにそれ計画的犯行?」

小町「えへへ」


16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:35:51.80 ID:UW3TcX3F0
八幡「た、たとえ金があっても、俺は行くとは一言も……」

小町「そっかー、じゃあお父さんたちに言うしかないかな」

八幡「言えよ。だいたいこれはお前のためでもあるんだ」

八幡「その年で妊娠なんてマジビッチじゃねえか。下ろしたほうがいいに決まってる」

小町「お兄ちゃんは妹したって悪役になっても?」

八幡「……それしかないだろ」

小町「あーん、小町、お兄ちゃんの愛をがんがん感じて感動だよぉ。でも」

八幡「……あれ」

八幡「なんだか……眠気が……」

小町「さっきのお昼御飯、おいしかった?隠し味は睡眠薬だよ」

八幡「えっ」


19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:40:54.21 ID:UW3TcX3F0
小町「お兄ちゃん、起きて、起きて」ユサユサ

八幡「え……」

小町「ほら、タクシー降りよ」

八幡「……あ、うん」

八幡(なんだ……頭ががんがんする……)

小町「ここからは電車に乗るからね」

八幡「ああ……」

小町「ふふふ、寝ぼけてるから素直だね」

八幡「……」フラフラ

八幡「ここ……どこだよ」

小町「駆け落ちって言ったら、北国でしょ」

八幡「えっ」


22 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:48:21.41 ID:UW3TcX3F0
八幡「……帰るぞ」

小町「えー、せっかくここまで逃げてきたのに?」

八幡「これからどうするんだよ。金はあっても、いずれ尽きる。住む場所は働き口は?」

小町「住み込みの仕事場話つけてあるよ」

八幡「え、でも俺ら未成年だろ。怪しまれるんじゃ」

小町「両親の虐待から逃げたいんですって涙ながらに語ったらOKだったよ」

小町「そんな両親でも警察沙汰にはしたくないってことも言ってあるし」

小町「小町、演技派☆」

八幡「えっ」


24 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:54:56.83 ID:UW3TcX3F0
八幡「……もうこうなったら直接親に連絡を」

小町「お兄ちゃん、それは無理だなぁ」

小町「お兄ちゃんの携帯はおいてきちゃったし。あ、いいよね、どうせ使ってないし」

八幡「え、いや、それはそうなんだが……」

小町「お金は小町が全部管理してるし」

小町「それに、置き手紙には、この駆け落ちはお兄ちゃんも納得済みって書いてあるんだよ?」

小町「妹犯して、妊娠させて、駆け落ちしたなんて汚名、ほんとに着たいのかな、お兄ちゃんは」

小町「小町と一緒にこの町で暮らしたほうが絶対幸せだよ?」

小町「小町、お兄ちゃんのこと愛してるもん。あ、今のは小町的にポイント高いね」

八幡「それでも、俺は……」

小町「そっか。じゃあ仕方ないかな。親子三人で死んじゃおっか」

八幡「えっ」


26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 11:56:59.88 ID:UW3TcX3F0
小町「だって、戻ったら赤ちゃんは殺されるかもしれないし、お兄ちゃんとも離ればなれにされちゃう」

小町「小町、そんなの生きてる意味ないもん」

八幡「……」

八幡「わかった……」

小町「わーい、幸せにしてね、お兄ちゃん」


31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 12:02:54.91 ID:pvT+FQlh0
我希望次編

32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 12:03:30.15 ID:UW3TcX3F0
雪ノ下「この町に……比企谷君たちが……」

由比ヶ浜「ここに来るまで、一年もかかっちゃったね」

雪ノ下「でも、それもこれで終わり。なんとしても二人を連れ戻しましょう」

雪ノ下「たしか、この辺の工場で働いているそうだけれど」

由比ヶ浜「すいませーん」

「はーい……げっ」

由比ヶ浜「?どうかしましたか?」

雪ノ下「ちょっと待って由比ヶ浜さん。その人、体は別人のように鍛え上げられているけれど、その目って」

八幡「腐ったままの目で悪かったな」

由比ヶ浜「えっ」


33 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 12:05:41.76 ID:UW3TcX3F0
八幡「よくわかったな」

雪ノ下「手を尽くしたもの」

由比ヶ浜「でも良かったぁ、すぐ見つかって。ほら、ヒッキー帰ろ」

八幡「悪いが、それはできない」

由比ヶ浜「え、どうして」

雪ノ下「小町さんとのことなら、私たちも力になるわ。だから」

八幡「いや、普通にまだ仕事終わってないから」

雪ノ下「えっ」

由比ヶ浜「ヒッキーが仕事に前向き!?」


37 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 12:12:59.27 ID:UW3TcX3F0
八幡「仕事終わるまで、待っててくれ」

由比ヶ浜「あ、うん……」

雪ノ下「分かったわ」

「なんだ八幡、浮気か」

八幡「違いますよ」

由比ヶ浜「なんか、仲良さそう……」

雪ノ下「あんな風に比企谷君が楽しそうに働いているなんてね……」

八幡「待たせたな。じゃあ行くか」

由比ヶ浜「あ、うん」

雪ノ下「ええ」


39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 12:16:50.61 ID:UW3TcX3F0
八幡「ただいま」

由比ヶ浜「おじゃましまーす」

雪ノ下「おじゃまします」

小町「おかえりー、あなたーって、え」

由比ヶ浜「あ、あなた!?」

雪ノ下「その赤ん坊が……」

小町「結衣さん……雪乃さん……」

八幡「俺たちの子だ」

小町「見つかっちゃったんだ……」

小町「……結衣さん、雪乃さんごめんなさい」

雪ノ下、由比ヶ浜「えっ」


41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 12:19:47.78 ID:UW3TcX3F0
小町「お兄ちゃんの赤ちゃんを作って、お兄ちゃんを小町のものにしようなんて」

小町「卑怯だったって思います。でも、もう小町とお兄ちゃんは愛し合ってるんです!」

小町「なにも言わずに、帰ってください!」

由比ヶ浜「あ、愛し合ってる?」

八幡「ああ。俺も小町を愛してる」

雪ノ下「えっ」


58 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 13:08:42.31 ID:pvT+FQlh0
はよ

83 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 15:42:04.24 ID:agKw6ykW0
あと面白いことなんてないよ
オチつけるだけだもの

八幡「最初は、こんなところと思っていた」

八幡「でも、ここで働き始めて、小町を養っていって、俺はこんな生活もありだと思うようになった」

八幡「人付き合いが苦手だった俺に、すむ場所と仕事をくれた親方に認められるのも、だんだん嬉しくなった」

八幡「そして、小町と、お腹の中で育っていって、ついに産まれた俺の子供が、どんどん大切になったんだ」

八幡「この生活を今は捨てたくない」

八幡「いずれは一度挨拶に戻るべきだとも思ってる。でも、今はまだ、帰れない」

由比ヶ浜「そんな……」

雪ノ下「驚いたわ……」

雪ノ下「比企谷君が、こんな真人間なことを言うなんて……!」

由比ヶ浜「ええ、そこぉ!?確かにそこも驚いたけど……」


84 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/26(土) 15:46:22.25 ID:agKw6ykW0
八幡「だから、なにも言わずに今日は帰ってくれ。頼む」

雪ノ下「そう。もう、昔の比企谷君は、ここにはいないのね」

八幡「……ああ」

由比ヶ浜「ゆきのん、いいの?」

雪ノ下「ええ。さようなら。比企谷君」

由比ヶ浜「ヒッキー……小町ちゃん、幸せにね……うう」ジワッ

由比ヶ浜「やだ、もー、ヒッキーの変わりように感動しちゃったのかな……それじゃ!」

小町「結衣さん……」

八幡「ありがとな。じゃあ、気を付けて帰れよ」

雪ノ下「あなたが人の気遣いをするなんて、ほんと……だからここはこんなに雪が降っているんだわ」

小町「お兄ちゃん……良かったの?」

八幡「……確かに、俺たちは間違っているかもしれない」

八幡「それでも、これで良いんだ」

おわり

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