ソース: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1378914731/
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4 : 2013/09/12(木) 00:57:58.19 -
幼馴染「もうちょい奥まで入ると思ったんだけどな—」
男「…え?」
幼馴染「というか男って童貞なんだね、全然腰使いなって無いじゃん」
男「…お前も、そうなんだろ…?」
幼馴染「…え?私、初めてだなんて言ったっけ?」
男「…い、いや…する前…」
幼馴染「あー、キスは初めてだよ、キスは」
男「…え?」
幼馴染「ていうか、高校生で童貞ってどうなの、今まで何して生きてきたの?」
男「……」
幼馴染「あーあ、男ってこういうの一杯やってそうだから、シてやろうかなって思ったのに」
幼馴染「外見の割には純愛派なんだ、つまんない」
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10 : 2013/09/12(木) 01:06:46.77 -
男「……っ…」
幼馴染「あ、もう出ちゃうんだぁ…早いなぁ……。全然気持ちよくなれなかった……。」
幼馴染「じゃあ私、援交の予定あるから出かけるね」
幼馴染「あ……帰る時はちゃんと部屋掃除してね」
男「……」
幼馴染「それと、もう男とはエッチしないからね」
幼馴染「私、気持ち良くしてくれない男の人とはそういうの無理だから。じゃあね。」
男「……」
男は、拭いた。必死に拭いた。自分の精液を。愛した女の愛液を。
カーペットにひどく染み付いたその液体を拭いた。最後に彼が拭いたのは自分の、涙だった。
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13 : 2013/09/12(木) 01:16:40.86 -
男「……ゥァァァアアアアアアアアッッ!!!」
男「アアアアアアアアアアッッ!!!アアアアッッ!!」
何度も何度も布団を殴る、手が痛くなっても殴り続ける。
その光景は、ひどく痛々しく虚しい物だった。男「ウアアアアアアアアッッッ!!!!!」
叫んでも、叫んでも、答えは帰ってこない。
自分が愛した彼女は、もう居ないのだ。幼少の頃、膝を切ってしまった自分を、笑ってあやしてくれた彼女。
小学校の頃、友達と喧嘩をし、一人孤独になった自分を励ましてくれた彼女。
中学校の頃、同じ高校に行く為、笑顔で自分に勉強を教えてくれた彼女。
その全てが、もう遠い存在な気がして、ひどく悲しくなってしまう。
最後に、あの時の彼女と話したのは何時だろう。何時からああなってしまったのだろう。
考えても答えがでない問に、一人泣いた。
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14 : 2013/09/12(木) 01:22:31.26 -
男「…あのさ」
友「何だよ」
男「……」
男「幼馴染と、」
幼馴染「ねー、友くん!」
友「何だよ、幼馴染。」
幼馴染「今日、友くんの家、行っていい?」
友「…あー、今日はやめとくわ。今日は彼女と約束してるし」
幼馴染「えー…」
友「まぁ、また今度な、また今度」
男「……ッ」
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15 : 2013/09/12(木) 01:34:46.01 -
男「お前ッッ!!!どういうつもりだよッッ!!」
気付けば友人の襟を掴む自分が居た。
男「何時からだよッッ!!!何時からお前はッッ!!!!」
教室に響く自分の声、クラスメイトの話し声が消え、視線が自分に集まる。
友「お…お前急にどうした、落ち着け。」
男「ふざけんなッッ!!!」
友人の体をそのまま壁に叩き付ける。
男「俺が今までどういう思いで生きてきたと思ってんだ!!それをッ!!お前がッッ!!お前がッッ!!」
何度も何度も声に合わせて叩き付ける。俺自身、何故自分がここまで必死なのか理解できなかった。
生徒「おい、どうしたんだよ。男 離れろ!」
何人かが止めに入る。俺自身気が気じゃない。余計に腹が立った。生徒「おい、友。お前なんかしたのかよ!」
友「し、知らねえよ…コイツが勝手に…」
次第に目からは涙が流れた。涙を流しながら、必死に自分を抑える手を振り解こうとした。幼馴染「友くん、大丈夫? 血、でてるよ?」
幼馴染の自分を獣の様に自分を見る目を見て、俺の力はやっと抜けた。
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20 : 2013/09/12(木) 01:44:47.09 -
男「……。」
一人で弁当を食べる。恥ずかしいから、こっそり校舎裏で食べる事にした。
こんな風に食べるのは、何年ぶりだろうか……。
本当に自分が惨めで仕方ない。ごく少ない友人と好きな女性を一気に失った。明日はどんな風に休もうか、そんな事を考えてる内に、また泣きたくなった。
「ねえ、今日、何があったの?」
不意に声がした。見ると、うちのクラスの委員長だった。
男「…何もない。」
委員長「嘘付かないでよ、男くんが友くんと喧嘩するなんて滅多にないじゃない。」
男「……。」
男「何で委員長がここに居るんだよ。委員長、いつもは教室で食べてるだろ…。」
委員長「わざわざ男くんを追ってきたのに、それはないんじゃない?」
委員長「で、何があったの?」
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22 : 2013/09/12(木) 01:50:50.47 -
教室で涼宮ハルヒの憂鬱(初版、流行る前からもってた)を読んでたら
「なぁ、それハルヒじゃね?」と後ろの席のやつにいわれた。
ちょっと怖い煙草とかすってるやつだったから
「うん、ハルヒ。それの一巻」って説明したら
「委員長って長門に似てるよな」とクラス委員長のことを指さした。
大人しくていつも読書している小柄で可愛い娘だった。
たしかにそっくりだったし、
長門にも彼女にも好意を抱いていたので最高の笑顔で「うん」と賛同したところ
おもむろに携帯で○○さんのハメ撮りを見せてくれました。
誰かハルヒのいる世界に連れて行ってください -
23 : 2013/09/12(木) 01:52:23.73 -
委員長「ふーん…。そういう事かー。」
男「…誰にも言うなよ。」
男「アイツがビッチだったなんて、誰にも知られたくない…。」
委員長「え?男くん知らなかったの?」
男「…え?」
委員長「結構有名な話よ?幼馴染さんがそういう人だって言うのは。」
男「…は?」
委員長「友くんどころか、うちのクラスの男子のほとんどとはヤッてると思うわよ…?」
委員長「あの子、人懐っこいから余計ね。」
男「…い、いや…。な、何言ってんだよ、委員長。アイツが…そんなはずは…。」
委員長「そう思ってるの、男くんだけだと思うわよ?」
男「……。」
委員長「ま、こういう事もあるわよ。一々悩んでたら霧がないと思うなぁ。」
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27 : 2013/09/12(木) 02:02:18.70 -
信じれない一言に俺は、この時だけは、逃げたいと思った。
現実がこんなならもういい、死んでもいいとも思った。委員長「ちょっと、何処行くの?お弁当、残ってるわよ?」
男「…俺の事は、早退したって言っててくれ。」
委員長「……。」
委員長「…じゃあ、もう一つ。ある女の子の秘密、教えてあげよっか?」
男「…今はそういう気分じゃ」
振り返ろうと思った。確かに、俺は振り返った。振り返ったが
俺の唇には委員長の唇が重ねられた。
男「……っ」
委員長「ずっと、好きだった…。付き合お…?ね…?」
男「…っ……」
委員長「正直、言ってね…。私、嬉しかったんだ。幼馴染さんがああいう人だって知った時…。」
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32 : 2013/09/12(木) 02:11:21.32 -
委員長「私だったら、男くんの事裏切ったりしないわよ?」
委員長「他の男と体だけの関係を築く事もないし、あなたの事を捨てたりもしないわよ?」
男「…好い加減にしてくれ…」
委員長「…え?」
男「お前が俺の事好きなのも嘘なんだろ……?」
男「全部全部嘘なんだろ…?なぁ……」
男「そうなんだろッッ!!」
委員長「…っ…お、男くん…?」
男「もういいんだよ……そういうのは、やめてくれよ…。本当に……。」
委員長「わ、私はそういうつもりじゃ…!!」
男「本当に…もう…いいんだよ……。」
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36 : 2013/09/12(木) 02:20:22.67 -
色んな思い出が走馬灯の様に俺の脳裏をくるくる回る。
でもその思い出は、全てが一人の少女の思い出だった……。
泣いたり、笑ったり、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、拗ねたり。
全部全部、一人の少女の思い出だった。確か、今日はそんな彼女の誕生日だったはずだ。
学校を辞めてから何ヶ月だっただろう。家族の前に姿を現さなくなって何年たった…。そんな毎日からもお別れだ。
楽しかったような、そうでもなかったような。辛かったような、そうでもなかったような。不思議な毎日だった。毎日毎日、寝る事はできるものの、食べる事ができなかった。
体は見る見る内に細くなり、依然の健康的な肉体等見る陰も無くなった。ふと、これからの彼女の事を考える。
これから彼女は、良い人と付き合い、良い思い出を作り、良い家庭をつくるのだろうか。
そんな彼女の中に、自分という人間は居るのだろうか……。俺が居なくなったら、悲しんでくれるんだろうか……それとも……。
考えてて、嫌になった。終わる時はさっぱり、それが信条だ。
輝かしい過去に別れを告げながら…俺の意識は途絶え始めた。
おしまい
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