ほむら「百江なぎさって何処に住んでるのかしら……」


1 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:20:52 ID:8jiIRC.Q
ほむら(私の世界改編でたまたま百江なぎさは現世に復活したわけだけど……)

ほむら(あの子って何処に住んでるのかしら)

ほむら(元々この見滝原には彼女は存在しなかった)

ほむら(つまり彼女が住む場所なんて用意されていない筈……)

ほむら(両親なんているわけないし……)

ほむら(……少し気になるわね。確かめてみましょう)


ソース: http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1389885652/


2 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:21:38 ID:8jiIRC.Q
◇見滝原小学校前

なぎさ「せんせーさようならー!」

ほむら(百江なぎさが出てきたわ)

ほむら(どうやら小学校には通っているみたいね……)

ほむら(この後何処へ帰るのかしら)

ほむら(こっそり後をつけて……)


3 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:22:11 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「ふんふふーん♪」

ほむら(鼻歌混じりにスキップなんてして、元気いっぱいね……)

ほむら(流石は小学生だわ……)

ほむら(…………)

ほむら(……どんどん住宅街から離れていくわね)

ほむら(こっち方面は、確か……)


4 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:22:41 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「さーるてぃー、ろーやりー♪」

ほむら(……やっぱり。公園に着いてしまったわ)

ほむら(ああ、友達と待ち合わせをしているのかしら?)

ほむら(家に帰らずに遊ぶのね、きっと)

なぎさ「ただいまなのですー」

ほむら「……え?」


5 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:23:11 ID:8jiIRC.Q
ほむら(ただいまって……え?)

ほむら(なんで茂みの奥に入っていったの?)

なぎさ「あ! またドアが壊れてるのです! もー……」

ほむら(あれって……)

なぎさ「今日は風が強かったからテープが剥がれてしまったのですね……やれやれなのです」

ほむら(……段ボールハウス?)


6 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:24:14 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「よいしょ……っと」

ほむら(慣れた手付きで修復を始めたわ……)

ほむら(……きっとあれが彼女の遊び場なのね、ええ。きっとそうだわ)

なぎさ「うん! 出来た!」

なぎさ「改めてただいまなのですー」

ほむら(……入っていったわ)


7 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:25:02 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「ふー、やっぱり我が家が一番落ち着くのです」

なぎさ「ちょっとお茶でも飲んでのんびりするのです」

ガチャッ、ガチャン……

ほむら(なんかガスコンロに火をつけるような音が……)

ほむら(…………)

ほむら(なんかヤカンのお湯が沸くような音が……)


8 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:25:35 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「ずずずっ……はあ、あったまるのです」

ほむら(お茶をすする音が……)

ほむら(……あの寛ぎっぷり、まさか本当にここが……?)

ほむら(い、いや、そんなわけないわよね……)

なぎさ「あ、そーだ。明るいうちにお洗濯を済ませないと!」

なぎさ「いってくるのですー」

ほむら(また出てきたわ)


9 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:26:08 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「チーズ♪ チーズ♪ まあるいチーズは……♪」

ほむら(水飲み場まで来たわ)

ほむら(手には石鹸。それにさっき洗濯って……)

ほむら(まさか……)

なぎさ「んしょ、っと」

ほむら(……脱ぎだしたわ、あの子)


10 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:26:45 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「じゃーぶじゃーぶ、なのです!」

ほむら(パンツ一枚で洗濯を始めたわ……)

なぎさ「うう、ちめたいのです、逃げ出したいのです……」

なぎさ「でも一張羅なんだから、大切に洗わないと……」

ほむら(……あれ一着しか服がないというの? じょ、冗談よね?)

ほむら(…………)

ほむら(冗談であんな真似するわけないじゃない……)


11 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:27:26 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「よいしょ、うんしょ」

ほむら(段ボールハウスまで帰ってきて、洗濯物を干し始めたわ……)

なぎさ「……くしゅん! うう、なんだか肌寒くなってきたのです」

ほむら(下着姿でいれば当たり前でしょう……)

ほむら(…………)

ほむら(……間違いないわね。あの子、家がないんだわ)


12 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:28:10 ID:8jiIRC.Q
ほむら(まあ予想通りといえば予想通りよね……)

ほむら(元々の世界では、あの子の居場所なんてなかったんだから)

ほむら(世界改編の際にあの子の家を作ってあげたわけじゃないし……)

ほむら(こうなるのは必然だったわけで……)

ほむら(………… )

ほむら(それってつまり私のせいってことじゃないの)


13 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:30:23 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「はぁー……あったかいお部屋が欲しのです……」

なぎさ「なんでなぎさにはお家がないのですか……」

なぎさ「なんでなぎさには、パパもママもいないのですか……」

なぎさ「……ぐすん」

ほむら(…………)

ほむら(……仕方がないわね)

────パチンッ


14 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:44:19 ID:8jiIRC.Q
◇ほむらの家

なぎさ「……あれ?」

ほむら「ほら起きなさい、なぎさ。もう晩御飯の時間よ」

なぎさ「ここは……何処なのですか?」

ほむら「何を寝ぼけているの? ここは私達の家でしょう」

なぎさ「あ……」

なぎさ「えへへ、そうだったのです」


15 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:45:25 ID:8jiIRC.Q
なぎさ「なんだか変な夢を見ていたのです……」

なぎさ「一人ぼっちで、お家がなくて、公園で寝泊まりしている夢だったのです」

ほむら「……そう」

なぎさ「でも夢で良かったのです!」

なぎさ「やっぱりあったかいお家と、大好きな家族がいるって素晴らしいことなのです!」

ほむら「……ええ、そうね。私もそう思うわ」


16 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:46:01 ID:8jiIRC.Q
ほむら(……うん、上手くいったみたいね)

ほむら(世界を少しだけ改編して……)

ほむら(百江なぎさは私の家にずっと住んでいたことにしたわ)

ほむら(しばらくは……私が飽きるまでは、面倒を見てあげることにしましょう)

ほむら(……悪魔からのほんの少しの慈悲よ)

ほむら(幸福な生を送るといいわ、百江なぎさ)


17 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:46:42 ID:8jiIRC.Q
ほむら「そうそう、今日は貴女の大好きなチーズ入りハンバーグなのよ」

なぎさ「わあい! チーズ大好き!」

ほむら「ほら、早く支度しなさい? 冷めちゃう前に美味しくいただきましょう?」

なぎさ「はいなのです! わかったのです、ママ!」

ほむら「……うん?」

なぎさ「あれ? どうしたのです、ママ?」

ほむら「…………ママ?」


18 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:47:43 ID:8jiIRC.Q
◇学校

まどか「ほむらちゃんてその歳でお子さんがいるんでしょう? 大変だね~」

ほむら「……ええ」

さやか「あんた、その胸で母乳とか出たわけ~?」

ほむら「撃つわよ」

杏子「あ、赤ちゃん産んだってことはやっぱその、え、エッチなこととかしたのか……?」

ほむら「処女懐胎よ」

マミ「お、お義母さん! 娘さんを……なぎさちゃんを私にください!」

ほむら「御断りよ」


19 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 00:49:32 ID:8jiIRC.Q
ほむら(……なるほど)

ほむら(どうやら微妙に改編をミスったみたいね)

ほむら(私は百江なぎさの母親という設定になってしまったみたい……)

ほむら(…………)

ほむら(……どうしよう、これ)


21 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/17(金) 01:02:59 ID:8jiIRC.Q
こうしてほむらちゃんは一児の母になったのでした。

おわり。

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