忍「お風呂上りのプリンはおいしいです」アリス「それわたしが取ってたプリン!」


1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:10:21.23 ID:9GAcgw2Yo
※きんいろモザイク短編

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1433088611


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433088611/


2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:11:21.19 ID:9GAcgw2Yo
忍「え、アリスのだったのですか?」モグモグ

アリス「そうだよ! あとで食べようと冷蔵庫にしまっておいたのにー!」

忍「すみません、アリスのものだとはいざ知らず」パク

忍「誰かが善意でおいてくれていたものとばかり」パク

忍「食べる前にちゃんと確認を取るべきでしたね……」パクパク

アリス「とりあえず食べるのをやめてよ!」

忍「そ、そうでした! すみません、あんまり美味しいもので……」


3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:11:56.10 ID:9GAcgw2Yo
アリス「ひ、一口しか残ってない……」

アリス「ひどいよシノー!」エーン

忍「ああっ! 泣かないでくださいアリス!」

アリス「でも……」

忍「逆に考えるんです、一口は残ったのだと!」

忍「確かにアリスが味わえる分はほんのわずかです」

忍「ですがそれならなおさら、その一口は笑顔で味わうべきだと思いませんか?」

アリス「シノ……」

アリス「良いこと言ってるけど、プリンを食べた本人に言われても納得いかないよー!」


4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:12:29.71 ID:9GAcgw2Yo
勇「どうしたのー? こんな時間に大声出して」

アリス「イサミ! ねえ聞いてよ、シノったらわたしの……」

勇「あら、プリンじゃない。 一口ちょうだい」パク

アリス「あああああ!」

忍「お姉ちゃん! なんてことをするんですか!」

勇「いいじゃない一口くらい」

忍「その一口は、アリスに残された最後の一口だったのですよ!」

忍「それを……いくらお姉ちゃんでも許せません!」

アリス「その一口以外を食べつくしたシノが言える立場なの!?」


5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:13:28.52 ID:9GAcgw2Yo
勇「そうだったの、それは悪いことしたわね」

勇「じゃあ、カップの底に残ったカラメルは、せめてアリスが食べなさい」

アリス「カラメルだけ食べても空しいだけだよ!」

忍「あ、それなら食パンにでも付けて食べますか?」

アリス「余計空しいよ!」

忍「美味しいですよ、きっと」

アリス「プリンには遠く及ばないよ!」

勇「まあ冗談は抜きにして、おわびに今度新しいの買ってあげるわ」

アリス「イサミ……」

忍「え、冗談だったんですか? 食パン持ってきましたけど」

アリス「要らないよ!」


6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:16:02.06 ID:9GAcgw2Yo
アリス「イサミ、もう新しいのは買えないんだよ」

アリス「これ、期間限定のプリンだから……」

勇「あら、それによく見たら、これ結構上等なプリンじゃない」

アリス「うん……」

勇「それは尚更悪かったわね」

勇「そうね……プッチンプリン20個くらい買ってあげるわ」

アリス「そ、そんなに買ってもらっても」

勇「プッチンし放題よ?」

アリス「別にプッチンしたくてプリンを買ったわけじゃ……」

忍「アリスも食パン食べまふ?」モフモフ

アリス「要らないってば……」


7 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:18:14.33 ID:9GAcgw2Yo
勇「嘘よ、ちゃんと洋菓子店とかでいいの買ってくるわ。それでいい?」

アリス「う、うん……」

アリス「と言うか、イサミは一口しか食べてないし、そこまでしてもらわなくてもいいような」

勇「まあいいじゃない。それで丸く収まるなら」

アリス「イサミ……」

忍「アリス、カラメル食べないなら私がもらっていいですか? 食パンにつけて食べるので……」

アリス「シノはもうちょっと反省の色を見せてよ!」

忍「す、すみません! えっと、反省の色って何色ですか……? きんいろ?」

アリス「日本人でしょ! 言葉のあやだよ! 仮に色があったとしても金色じゃないのは確かだよ!」


8 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:20:24.12 ID:9GAcgw2Yo
忍「えーと、えーと、じゃあ私……」

忍「吐きます!」オエ…

アリス「や、やめてよ! 何吐こうとしてるの!」

忍「私の胃の中のプリンを、アリスに返すのが一番だと思いまして……」

アリス「一番悪いよ!」

忍「そんな……」

アリス「……もういいよ、食べちゃったものは仕方ないし」

アリス「それに、ちゃんと名前を書いてなかったわたしが悪いよね」

忍「アリス……本当にすみません」

アリス「でも、今度何か買ってよね」

忍「ええ、おわびに飴玉を買ってあげますよ」

アリス「プリンと同等のものを買ってよ……」


9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:21:25.13 ID:9GAcgw2Yo
別の日

忍「やっぱり、お風呂上がりのプリンはおいしいですねー」モグモグ

アリス「そ、それわたしが取っておいたプリン!」

忍「ええ!? ま、またアリスのですか!?」

アリス「またわたしのだよ!」

忍「でも、もしアリスのならちゃんと名前が書いてあると思ったので……」

アリス「書いてあるよ! 名前!」

忍「え? どこにですか?」

アリス「ふたに堂々と書いてあるよ! マジックペンの極太で"A l i c e"って!」

アリス「なんでこんなの見落としちゃうの!」

忍「……ああ、これ名前だったのですか」

アリス「えっ」

アリス「……シノ、わたしの名前だよ?」

忍「でもアリス、これ間違ってますよ?」

アリス「え?」

忍「正しくはこうですね」キュッキュ

"A r i s u"

アリス「」


10 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:22:41.45 ID:9GAcgw2Yo
忍「ふふ、アリスが英語を間違えるなんて『弘法も木から落ちる』ですね」

アリス「自分の名前を間違えるわけないでしょ!」

アリス「しかもそれを言うなら弘法にも筆の誤り! 猿も木から落ちる!」

忍「わあ、アリスは物知りですね」

アリス「割と常識的なことわざだよ!」

忍「そ、そうでしたか……」

アリス「う……なんで……」ジワッ

忍「な、泣かないでくださいアリス!」

忍「私、これからちゃんと日本人らしくことわざも覚えますので!」

アリス「ことわざじゃないよ!」

アリス「なんで! なんでわたしの名前も読めないの!」

アリス「もう1年以上も一緒に住んでるのに!」グスグス

忍「そ、それは……」

アリス「ひどいよ、シノー!」ウワーン


11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:24:24.48 ID:9GAcgw2Yo
次の日

A組

忍「はぁー……」

綾「アリスと喧嘩でもしたの? 登校中一言も会話してなかったじゃない」

忍「ええ……実はかくかくしかじかで」

綾「アリスのプリンを食べちゃった上に名前の綴りを覚えてなかった?」

忍「それでアリスがすっかり怒ってしまいまして……」

忍「朝から一言も口を利いてくれなかっただけでなく、金髪を触ることまで拒まれてしまいました……」

綾「その言い方だと会話より金髪の方が大事なように聞こえるけど……」

忍「ああ……金髪不足の禁断症状が……!」ブルブル

綾「手が震えるほど!?」

ガララ

カレン「オハヨウゴジャイマース!」

忍「カレン! よく来てくれました!」

忍「金髪を! 金髪成分を補給させてください!」

カレン「何やらよく分からないデスが、シノなら好きに触っていいデース!」

忍「ああ! 金髪! 金髪!」

スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー

忍「ふう……なんとか落ち着きました」

綾「もはや金髪依存症じゃないの……」


12 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:26:43.52 ID:9GAcgw2Yo
C組

陽子「なるほど、しのがアリスのプリンを食べちゃった上に、名前のスペルを覚えてなかったと」

アリス「うん……」

陽子「まあアリスの気持ちも分かるよ」

陽子「名前を覚えられてなかったのはともかく、プリンを勝手に食べられたらそりゃ怒るよな」

アリス「逆だよ! むしろプリンはこの際どうでもいいよ!」

陽子「あ、名前の方で怒ってたの?」

アリス「プリン食べられたくらいで次の日まで怒りを持ちこさないよ!」

陽子「そうか? うちの家なら食べ物の恨みは月単位で長引くぞ」

陽子「この前なんて空太が勝手に私のアイスを食べちゃってさ、それで」

アリス「い、今はわたしの話を聞いてよ……」

陽子「ああ、ごめんごめん」


13 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:28:21.57 ID:9GAcgw2Yo
陽子「でもさ、しのが忘れっぽいのはアリスもよく知ってるだろ?」

陽子「しのに悪気は無かったんだし、そろそろ許してあげたら?」

アリス「シノが英単語をすぐに忘れちゃうのは分かってるよ……」

アリス「でも、わたしの名前のスペルくらいは覚えていてほしかった」

アリス「わたしは、日本語の勉強を始めたとき、真っ先に『忍』という漢字を覚えたよ」

アリス「10000回くらい書いて頭に刻み付けたよ!」

陽子「そ、そうなのか」

アリス「なのにシノはなんで……シノにとってわたしは、名前なんてどうでもいいような存在なのかな……」ウルウル

陽子「ま、まあ落ち着きなよ」

陽子「今までのしのとの生活を思い出してみなって」

陽子「しのは、アリスのことなんかどうでもいいような扱いしてた?」

アリス「……ううん」

陽子「だろ? 確かに名前のスペルは覚えてなかったけど、しのの頭の中はアリスのことでいっぱいだよ」

アリス「そうなのかな……」

陽子「そうだよ、だってしのにとってアリスは、一番大事な友達なんだからさ」

アリス「ヨーコ……」


14 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:31:23.42 ID:9GAcgw2Yo
アリス「そうだよね、名前のスペルを間違えたくらいで、こんなに怒ることないんだ」

アリス「わたし、シノに冷たい態度とったことを謝ってくるよ」

陽子「自分からごめんなさいしに行くんだな、えらいぞアリス」ナデナデ

アリス「……なんか子ども扱いしてない?」

陽子「そ、そんなことないって」

アリス「でもまあ、ありがと、ヨーコ」

陽子「いいって、そんなの」

陽子「ま、英単語をなかなか覚えられないのに関しては、これからもっとビシビシ指導してやってもいいと思うけどな」

アリス「あはは、そうだね」

アリス「じゃあ行ってくる!」

陽子「頑張れよー」

陽子(なんとか仲直りできそうだな……)


15 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:33:57.61 ID:9GAcgw2Yo
ガララ

アリス「シノ! 名前のスペル間違いくらいでずっと怒っててゴメン!」

アリス「わたし……」

忍「あぁ~、やっぱりカレンの金髪は最高ですね~」スーハースーハー

カレン「そんなに褒められると照れるデース!」

忍「最高です! このサラサラ感!」スーハースーハー

綾「そんなこと言って、アリスが見たら怒るわよ?」

忍「大丈夫ですよ、アリスは隣の隣のクラスですし」

アリス「」

アリス「シ、シノ……」

忍「え?」

綾「あっ」

カレン「Oh……」


16 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:35:11.34 ID:9GAcgw2Yo
忍「え、えーと……これはですね……」

アリス「……」

忍「その、言葉のあやですよ」

アリス「……」

忍「英語にも『最も優れたものの中の一つ』という表現があるじゃないですか、それと同じです」

アリス「……」

忍「つまり、カレンが最高だと言いましたが、アリスもまた最高だと言うわけで」

アリス「……」

忍「決して、アリスがカレンに劣るというわけでは……」

アリス「ごめんね、サラサラじゃなくて」

ガララ ピシャ

忍「あ……あ……」

綾「やっちゃったわね……」

カレン「いわゆるシュラバってやつデスね」


17 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:36:57.46 ID:9GAcgw2Yo
アリス「……」フラフラ

陽子「お、アリス。仲直りできた?」

ガラ

アリス「生まれ変わったらサラサラヘアーになれますように……」

陽子「何で窓から飛び降りようとしてんの!? 早まるな!」ガシッ

アリス「は、放してよ!」

陽子「向こうで何があったんだよ! っていうかここ2階だから飛び降りても多分[ピーーー]ないぞ!」

アリス「う……」ウルウル

アリス「うわーん! シノのバカー!」ビエーン

17
陽子「なるほど、シノがカレンの金髪がサラサラで最高だと」

アリス「うん……」

陽子(間が悪いと言うかなんというか……)

アリス「もう! 今度と言う今度は怒ったよ!」

アリス「シノとはもう口を利かないことにするよ! 謝りに来たって絶対許さないんだから!」

陽子(こりゃ本気で怒ってるな……)


18 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:38:41.92 ID:9GAcgw2Yo
1限目休み時間

陽子「なあアリス、しのも悪気があっt」

アリス「シノの話はしないで」

陽子「ご、ごめん」

2限目休み時間

アリス「シノっていつもあんな感じなんだよね!」

アリス「そのときは謝るけど本当に反省してるの? って思っちゃうよ」

アリス「先月もさ、シノがさ……」

陽子「うんうん」

陽子(結局しのトークになってる……)

3限目休み時間

アリス「もしシノがきても……」チラ

アリス「許してあげないから」チラ

アリス「土下座くらいはしないと許さないから」チラチラ

陽子(さっきからすっごい入口気にしてる……)


19 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:40:12.63 ID:9GAcgw2Yo
昼休み

アリス「謝りにくるとしたらお昼休み中かな……」ソワソワ

陽子「かもね」

アリス「そろそろ来るよね……さすがに」ソワソワ

陽子「だと思うけど」

アリス「ケンカしたときはいつもなんだかんだでシノが先に謝ってくれるんだよね、今回だって……」ソワソワ

陽子「まあ特に今回はしのに原因があるしね」

アリス「ま、まだ来ないの……?」ソワソワ

5限目

アリス「シノが来ないよ……」

陽子「何て言って謝るか考えてるんだよ……たぶん」

アリス「別にもうなんでもいいよ……早く来てよ、シノ……」

陽子(しのはなんで来ないんだ……?)


20 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:41:40.76 ID:9GAcgw2Yo
放課後

アリス「うう、シノ……シノぉ……」グスグス

陽子「泣くなよアリス……」

アリス「結局今日はシノと一言も話せなかったよぉ……」グスグス

ガララ

忍「アリス!」

アリス「シノ!」

陽子「しの! やっと来たか!」

忍「アリス、プリンを勝手に食べてしまったこと、それから名前のスペルを覚えていなかったこと、それからそれからアリスを差し置いてカレンの金髪に浮気したこと、本当にごめんなさい!」ペコー

アリス「いいんだよ、シノ……わたしの方こそ、冷たい態度取ったりしてごめんね」

忍「いいえ、とんでもない! アリスの心を傷つけてしまったこと、本当に反省してます……」

アリス「シノ……」ウルウル

陽子(良かった、こんどこそ仲直りだな)

陽子(それにしても、なんでしのは放課後まで謝りにこなかったんだろう?)

忍「おわびに、と言ってはなんですが、これを受け取ってください」

アリス「何これ……ノート?」

ペラッ


21 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:43:59.98 ID:9GAcgw2Yo
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
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Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
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Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
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Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
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Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
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Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
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Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
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Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice
Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice Alice

22 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:46:12.50 ID:9GAcgw2Yo
陽子「うわあ!?」

忍「自戒と反省、それとアリスへの愛情をこめてノート1冊埋めました!」

陽子(も、もはや禍々しい……)

忍「思ったより時間がかかって謝りにくるのが放課後になってしまいましたが……どうか受け取ってください!」

アリス「シノ……」

アリス「うう……ここまで思ってくれてたなんて……」ウルウル

アリス「ありがとう、シノ!」ダキッ

忍「アリス!」ヒシッ

陽子(ま、まあアリスが満足してるならいいか……)


23 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:47:57.88 ID:9GAcgw2Yo
陽子「じゃあ仲直りができたところで、帰ろうか……綾とカレンは?」

忍「ああ、実はですね」

ガララ

カレン「おまたせデース!」

綾「お、重い……」フラフラ

陽子「え、どうしたんだそのバケツ……とお皿?」

忍「はい、プリンのおわびもしないといけないので……」

忍「今日、久世橋先生にお願いして、調理室でこれを作ってました!」

陽子「ま、まさか……」

カレン「Yes! バケツプリンデース!」

アリス「シノ……ここまでしてくれてたなんて!」

忍「このプリンの大きさが、私のアリスへの愛情の大きさです!」

アリス「シノぉ……!」ウルウル

忍「さあ! 好きなだけ召し上がってください!」


24 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:49:23.44 ID:9GAcgw2Yo
アリス「シノの愛情がこもったプリン……残さず全部いただくよ!」

陽子「さ、さすがに全部は無理だろ……」ハハ

カレン「まあ残った分は私たちで食べるデス」

アリス「大丈夫! 全部わたしが食べるよ!」

アリス「だって、わたしのシノへの愛情も、このプリンと同じくらい大きいんだから!」

忍「アリス……///」

陽子「どういう論理だ……」

1分後

アリス「おいしい……シノってこんなにお菓子作りが上手だったんだね!」モグモグ

忍「いえ、それほどでも……//」

綾「粉末のプリンのもとを牛乳に溶かして冷やすだけでできるけどね」

陽子「しっ!」

5分後

アリス「これだけ食べてもまだこんなに残ってるなんて……幸せだよ!」パクパク

忍「たくさん食べてくださいね!」

10分後

アリス「あはは……シノの愛情って大きいね」モグモグ

忍「もちろんですよ!」

15分後

アリス「…………」モグモグ

忍「アリス……心なしか顔色が悪い気がしますが、大丈夫ですか?」

アリス「だ、大丈夫だよ!」


25 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:50:14.82 ID:9GAcgw2Yo
20分後

アリス「…………ウップ」

忍「む、無理しなくていいんですよ、アリス?」

アリス「……ま、まだ大丈……」

アリス「…………ウエプ」

陽子「も、もうやめとけ! もし吐きでもしたらそれこそ最悪だぞ!」

綾「そ、そうよ!」

アリス「うう……シノの愛情を受け入れきることができなかったよ……」ウルウル

陽子「な、なんでそうなるんだ……」

アリス「でも、それだけ大きな愛情を持っててくれたんだって、実感したよ……!」

忍「アリス……」ウルウル

アリス「シノ……」

忍「アリスー!」ダキッ

アリス「シノー!」ヒシッ

綾「……何かしら、この茶番」

陽子「ま、まあ2人が幸せならそれで……」

カレン「プリン美味しいデス」モグモグ


26 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/01(月) 01:51:26.67 ID:9GAcgw2Yo
その夜

勇「アリス、プリン買ってきたんだけど、食べる?」

アリス「え゛……ぷ、プリンは今日限界まで食べたから、もうしばらく食べられる気がしないかも」

勇「あら、そう? でも良いところのプリンだから、早めに食べないと悪くなっちゃうわ……」

アリス「そ、そうなの……? じゃあ……シノが食べたらいいよ」

忍「え、私がですか?」

勇「まあアリスがいいならそうするけど……本当にいいのかしら?」

アリス「うん、わたしはもうシノの愛情こもったプリンをお腹いっぱい食べたからね!」

忍「アリス……では、私がいただきます!」

忍「うーん! これすごく美味しいです!」モグモグ

勇「最高級のを買ったもの、当然だわ」

忍「アリスの残したバケツプリンを少しいただきましたが、それとは比較にならないほど美味しいです!」モグモグ

アリス「え……」

アリス(ちょ、ちょっと食べてみたい……でももうプリンは見るだけで吐きそうだし……)

忍「今まで食べたプリンの中で、一番美味しいです! ありがとうございますお姉ちゃん!」

勇「よかったわね」

アリス「……」

アリス「や、やっぱりちょっと釈然としないよー!」ウワーン

忍「ど、どうしたんですかアリス!?」

終わり

カレン「ちなみにシノ、私の名前を英語でスペルできますか?」

忍「"Karen"ですよね」

カレン「正解デース!」

忍「まあこれは簡単ですよ!」ニッコリ

アリス「……釈然としないよ……」

陽子「……頑張れ、アリス」

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