-
1 : 2014/03/15(土) 20:52:41 -
幼「冗談きついわよ」
男「まじだ」
幼「な、なんで?」
男「すまん、クソおやじがやらかしたらしくて、見かねたおやじの母さんがこいって」
幼「お、男のお父さんはよく仕事変えてるわね……」
男「今は無職だけどな」
幼「い、いつなの……」
男「急でごめん、あと一週間なんだ」
ソース: http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1394884361/
-
2 : 2014/03/15(土) 20:56:45 -
幼「なんでそんな……」
男「昨日決まったばっかなんだ」
幼「だ、だって……、今までずっと一緒だったし」
男「ごめん」
幼「家だって隣で毎日遊んでるじゃない……」
男「ああ」
幼「ど、どこなの? まだ都心の近くだったらいいけど……」
男「岐阜県」
幼「……っ」
-
3 : 2014/03/15(土) 20:59:26 -
男「土曜日にはもう行くんだ」
幼「そうなの……」
男「ごめん」
幼「なんで男が謝るのよ」
男「ごめん……」
幼「やめてよ!」ガチャ!
男「……くそ!」
-
4 : 2014/03/15(土) 21:08:18 -
−幼馴染宅−
幼「(今まで……これからもずっと一緒だと思ってたのに……)」
幼「(ひどいよ……)」ジワッ
幼「うっ……」グスッ
−男宅−
男「はぁ……、明日には親友にもいわねぇとな」
男「(幼……)」
男「(こんなことならもっと思い出つくっとくべきだったな……)」
男「(まあ、幼に嫌われてるみたいだしな……)」
-
5 : 2014/03/15(土) 21:09:43 -
−6年前−
男『やめろ、ひっつくなよ!』
幼『幼ね、将来は男君と結婚するの!』
男『な、な///』
幼『男君はどうなの!? 結婚してくれるの?』
男『も、貰い手がいなかったらやってやんよ!///』
幼『男君だいすき~!』ギュッ
男『や、やめろ///』
男「(懐かしいな……、幼はもう覚えてはねぇんだろうな~、俺にトゲトゲした態度だし)」
男「(嫌われてんだよなこれ……)」ハァ…
-
6 : 2014/03/15(土) 21:13:43 -
曜日
−学校−
親友「え? まじで……?」
男「まじなんだわ」
親友「そっか……、寂しいな」
男「いつでも連絡してくれよ」
親友「おう! つか高2になったばっかで転校って向こうの学校入れんの?」
男「そこんとこは大丈夫らしいわ」
親友「頑張れよ親友!」
男「おう」
幼「……。」
幼友「ちょっと、なんでそんなに目が赤いの?」
幼「だって——。」
-
7 : 2014/03/15(土) 21:14:35 -
>>6
火曜日 -
8 : 2014/03/15(土) 21:17:34 -
幼友「え? うそ」
幼「ホント」
幼友「ちょっといいの?」
幼「なにがよ……」
幼友「分かってるくせに……、告白しなくていいの?」
幼「できないよ……」
幼友「なんで?」
幼「だって、男に対してずっと刺々しい態度とってきたのに、転校しちゃうからって告白なんて」
幼友「あんたも繊細ね」
幼「普通でしょ……」
幼友「頑張りなさいよ! きっと成功するわよ!」
幼「……」
-
9 : 2014/03/15(土) 21:22:43 -
親友「……。」チラッ
幼友「……。」コクッ
親友「ちょっとわりいトイレ行ってくるわ」
男「おう」
幼友「あ、先生に用事があるんだった」
幼「え、そうなの」
ガラッ
−廊下−
幼友「ねえ、どうすんのよ」
親友「そっすかなぁ……」
幼友「あの二人の関係について私たちの会議が結成して半年たったけどまさか」
親友「急すぎるもんな」
幼友「男の父さんってどんなひとなの?」
親友「あ……、あいつの母さんが以前病気で亡くなったってきいたよな?」
-
10 : 2014/03/15(土) 21:31:15 -
幼友「聞いた」
親友「んでその以降かな男の親父さんがおかしくなったの」
幼友「まさか虐待?」
親友「いや、男のことは大切に思ってるからそんなことをやる人じゃない」
幼友「だったらなによ」
親友「はじめは男に窮屈させないために親父さんも頑張って仕事と家事を両立してやってたんだよ」
親友「でも、会社が倒産しちまってから仕事に新たについてもすぐにやめちまって……」
幼友「そんなことが……」
親友「限界だったんだろうな、その頃から酒やタバコを吸うようになっちゃってよ」
親友「でも親父さんなりに男にだけは危害を加えないように距離をとって接するようになっちまって、それを見かねた親父さんの母さんが引き取るって」
幼友「なるほどね」
親友「んで、どーすんだよ」
幼友「どうしようかしら、幼本人もなんか今まであんな態度とってたのに告白できないとかって」
親友「あ~なるほど……、男も幼に嫌われてるって思ってるからな……」
幼友・親友 『ハァ~』
-
11 : 2014/03/15(土) 21:35:36 -
−放課後−
親友「おう。親愛なる友よ」
男「なんだ、親愛なる友」
親友「ゲーセン行こうぜ」
男「いいぜ」
幼友「幼~」
幼「なに?」
幼友「帰りにちょっとよりたいとこあるんだけど行かない?」
幼「……いいよ」
−ゲーセン−
親友「つかどこだっけ引っ越すとこ?」
男「岐阜県」
親友「どこだそこ?」
男「しらん」
親友「え? ゲーセンあんの?」
-
12 : 2014/03/15(土) 21:39:05 -
男「流石にあるだろ……」
親友「遠いんだなぁ」
男「まあな」
親友「お、格ゲーやろうぜ!」
男「バッチ来いや!」
————
——
—親友「全敗だと……」
男「軽いもんよ」
親友「俺そろそろバイトだから帰るわ」
男「そっか、俺はもうちょっとやってくよ」
親友「い、いや、お前も帰れよ」
男「いやいやなんでだよ」
親友「ほらもう18時じゃん? 危ないじゃん?」
男「小学生じゃねぇよ!?」
-
13 : 2014/03/15(土) 21:44:29 -
親友「まあまあ、飴ちゃんあげるかよ」
男「だから小学生じゃねぇよ!」
親友「いいからいいから!」グイッ
男「はいはいはいはい! 分かりましたよ!」
親友「よーしっ! 帰るぞ!」
男「お、おう」
———
——
—男「(なんで親友の奴、バイトなのに無理矢理帰らせたんだ? まあいいか)」テクテク
男「(この街ともお別れか……、都心から近くてそれなりに住みやすかったんだけどな……)」
幼「あっ」
男「あ……、よ、よう」
幼「男もどっか寄ってきたの?」
男「ああ、親友とゲーセン」
幼「ふーん……(ま、また素直になれないよぉ……)」
-
14 : 2014/03/15(土) 21:50:42 -
男「い、一緒に帰るか」
幼「ええ……」
男「……。」
幼「……。」
男「そ、そうえばさ、小学生の頃だっけな、よく幼が結婚しようって言ってたよな」
幼「……っ、覚えてない(凄く覚えてるよ!)」
男「そ、そっか……、なんで幼っていつも俺んち来るんだ? 友達と遊べばいいのに」
幼「お、男が一人でなんにもできないから掃除や洗濯するために来てるのよ、別に来たくて来てるわけじゃないわよ(ああ、まただ……。)」
男「よ、よかったじゃねぇか、俺はもういなくなるかさ!」
幼「……っ」
男「今まで俺のせいで自由にできなかった時間がなくなるな!」
幼「……。」
男「ごめんな」
幼「馬鹿……。」
男「え?」
-
15 : 2014/03/15(土) 22:00:32 -
幼「……っ」ダッ……
男「お、おい!」
男「ははは……(やっぱ嫌わてんだな俺)」
男「(なんかひどいことしてきちまったな)」
男「(ああ、でも終わりだもんな)」ガチャッ
父「ああ……おかえり」
男「……ただいま」
父「向こうに荷物の手配とかできたからな……」
男「分かった」
父「男……」
男「……なに」
父「すまんな……」
男「……っ!」ダッ
ガチャン
-
17 : 2014/03/15(土) 22:06:33 -
−水曜日−
教室幼「(眠れなかった……なんであんな態度とっちゃうんだろう)」
幼友「はよーっす!(ああ、これは重症だわ)」
———
——
—
−昼休み−親友「購買いくかぁ……」
男「そうえばここのパンともお別れだな」
親友「今のうちに食っとけよ」
男「ここの焼きそばパンうめぇよな」
親友「御意!」シュバッ
ワーワワー!! オラオラオラドケエエエエ!! ンダゴラッ
男「(うわぁ……)」
親友「ふふふ……、買ってきたぜ」ボロッ
男「大丈夫かお前」
-
18 : 2014/03/15(土) 22:11:09 -
幼友「ちょっとなにやってんのよ、早くしないと男君、行っちゃうのよ」
幼「分かってるよ……」
幼友「いつ行っちゃうのよ?」
幼「土曜日には……」
幼友「よし! 明日はお弁当作ってきなさい!」
幼「えぇ!?」
幼友「なんでもいいからきっかけ作んのよ!」
幼「む、無理だって!」
幼友「なんで? 夕飯作るときとかあるんでしょ」
幼「そ、そうだけど」
幼友「素直になりなさい!」
幼「分かった……」
幼友「だったら明日のお弁当のおかず買いに行くわよ!」
幼「えぇ!」
-
19 : 2014/03/15(土) 22:19:07 -
放課後−
親友「じゃあな」
男「おう」
−男宅−
男「(最近、幼こねぇな……、俺がいままで来させてたんだなぁ……)」
男「(掃除でもするか!)」
男「(はぁ……)」
父「ただいま」
男「あぁ(また酒を買ってきてやがる)」
-
20 : 2014/03/15(土) 22:28:05 -
−木曜日−
教室
幼友「作ってきた?」
幼「う、うん……」
幼友「てか幼、なにその大きな風呂敷?」
幼「お、お弁当」
幼友「まさかの重箱!?」
幼「作りすぎちゃったんだよ」
幼友「気合十分ですね」
幼「そんなことないよ……」
幼友「頑張りなさい」
幼「頑張ってみるよ」
———
——
— -
21 : 2014/03/15(土) 22:33:05 -
−昼休み−
幼「ね、ねえ男」
男「なんだ?」
幼「あ、あのさ……」
男「うん」
幼「お、お弁当を作りすぎちゃったから分けてあげてもいいわ(あぁ……)」ドンッ
男「お、おう、ありがとな(重箱……)」
幼友「(よくやった!)」
幼「そ、それだけだから」タッタッタ
幼友「(一緒に食べないのかよ!?)」
親友「購買行こー……なにその重箱?」
男「あぁ、なんか幼が作りすぎちゃったからって」
親友「へー」ニヤニヤ
男「んだよ、その顔」
-
22 : 2014/03/15(土) 22:43:52 -
男「うん、おいしい」パクパク
幼友「男君おいしいってさ」
幼「い、言わなくていい///」
親友「一口くれや」
男「うい」
———
——
—−放課後−
男「弁当ありがとな!」
幼「ふぇ!?」ビクッ
男「あ、驚かしちまったか」
幼「べ、別に対した事じゃないわよ」
男「そっか、美味しかったよ、なんか寂しくなるなぁ……もう幼の料理食べれなくなるから」
-
23 : 2014/03/15(土) 22:48:02 -
幼「え……」
男「あ、ごめんな……、俺のこういうところが迷惑だよな、ごめんごめん」
幼「べ、別に」
男「そっか」
幼「また明日も作ってきてもいいわよ」
男「い、いやいいよ、大変だろ?」
幼「1人も2人も変わらないわよ」
男「そこまで言うならお願いするわ」
幼「うん」
男「なんかごめんな。いっつも助けてもらってばっかでなんも恩返しできなくて」
幼「そんな助けているなんて思ってないわよ……」
男「そっか」
-
24 : 2014/03/15(土) 23:00:36 -
−木曜日−
学校
幼「ほ、ほら!」ズイッ
男「ありがとな」
幼友「みんなで食べない?」
親友「いいね!」
幼友「決まりね」
幼「えっ!」
男「まあ、幼がいいならいいけど……」
幼「べ、別にいいわよ」
イッタダキマース
親友「幼ちゃんの弁当おいしそうだな!」
幼友「あらら、随分と気合が入ってるようで」
幼「そんなわけないでしょ!」
男「美味しいぜ、この卵焼き」
-
25 : 2014/03/15(土) 23:19:53 -
幼「と、当然よ……」
男「うまうま」
幼友「(ちょっとは素直になったかしら)」
親友「(いいなー……)」
−放課後−
幼友「ちょっと一緒に来てくんない2人とも」
親友「お?」
男「ん?」
幼友「ほら! 男のお別れ会やろうかなって!」
女「えっ……」
幼友「いいでしょ?」
親友「俺は構わないぜ」
男「ありがとな……」
幼友「当然、幼もやるわよね」
-
26 : 2014/03/15(土) 23:29:33 -
幼「う、うん」
−カラオケ−
親友「盛り上げていくぜぇぇぇ!!!」
幼友「いえええええええええい!!!!」
男「おー」
幼「わー」
親友「♪~」
幼友「♪~!」
男「ういういうい」
———
——男「幼友、今日はありがとな」
幼友「感謝しなさいよ」
男「お前のそういう気配りができるとこ好きだわ」
幼友「な、なななん!///」
男「! 好きってそういう意味じゃねぇからな!」
-
27 : 2014/03/15(土) 23:41:14 -
幼友「わ、わかってるわよ!」チラッ
幼「……。」イライラ
親友「んじゃ、帰るか!」
男「まじでありがとな」
親友「んじゃ、おれは幼友と用事があるんでこれにて!」
幼友「これにて!」
幼「あ!」
男「お、おう」
幼「……。」
男「……帰るか!」
幼「う、うん」
男「あ~この道路歩くのも最後かもしんねんだよなぁ……」
幼「そうね」
男「寂しいな」
幼「ね、ねぇ……」
-
28 : 2014/03/15(土) 23:55:04 -
男「なんだ?」
幼「向こうに行っても連絡ぐらいよこしなさいよ……」
男「分かってるよ」
幼「体調に管理もしっかりとね」
男「お前は俺の母ちゃんかよ」
幼「私がいないとしっかりしないでしょ」
男「……ごめんな、それで今までお前に負担をかけてきたよな……」
幼「! そ、そんな負担なんて!」
男「いつかお礼するぜ」
幼「……。」
男「んじゃ、またあしたな! 明日は最期の学校だなぁ」ガチャッ
幼「……ばか」
-
31 : 2014/03/16(日) 00:24:24 -
幼「今日もお別れ会しない?」
男「え? いいけど」
男「みんなはどうなんだ?」
親友「あ~、俺は今日あれだわあれあれだよ」
幼友「そうそうあれだから行けないね」
男「あれってなに?」
幼友「まああれなの、私たち二人は用事あるから今日は幼と2人で楽しんで!」
幼「そ、そっか」
男「ならいいけど」
男「どこ行くんだ今日は?」
幼「ひ、久しぶりに私の家とかどう?」
男「いいね」
親友「!」ガタッ
幼友「落ち着け」ドスッ
親友「いてぇ……」
-
32 : 2014/03/16(日) 00:38:46 -
−放課後−
幼「ほら入って」
男「おじゃましまーす」
幼母「あら男君! 久しぶりねぇ……明日だっけ出発」
男「今までお世話になりました」
幼母「いいのよ。いつでも帰ってきていいわよ」
男「ありがとうございます」
幼母「ほら、娘のところにいってあげて!」
男「あ、はい」
男「(なんかすごく久しぶりだな)」トントン
幼「さき入ってて」
男「お、おう」パタン
男「(女の子らしい部屋だなぁ……、小学生以来かもしれんな入ったの)」
男「(あ、俺と幼の二人の写真がある……)」
-
33 : 2014/03/16(日) 00:49:06 -
幼「はい、ジュース」
男「サンキュー」カチャッ
幼「明日の準備は出来てるの?」
男「おうっ」
幼「随分と張り切ってるのね」
男「まあ、環境が変わるからな、張り切らないとバテちまう」
幼「普通、逆でしょ」
男「そうだな……おっ、懐かしいなこのゲーム!」
幼「やる?」
男「おう!」
———
——
—男「ちょ! お前はそれは卑怯!」
幼「卑怯じゃない!」
-
35 : 2014/03/16(日) 00:54:50 -
男「ふぅ……、随分と時間経っちまったな」
幼「そろそろ御飯できると思うからしたに行きましょ」
男「え、いいのか?」
幼「いいわよ」
男「幼は手伝わなくていいの?」
幼「う、うるさい!」ガチャッ
男「待てよ」
———
——
—男「はぁ~、相変わらず幼の母さんは料理がうまいな」
幼「そうなの」
男「ありがとな」
幼「私は別に何もしてないわよ」
男「ちげぇよ、今までだよ」
幼「もう何回も聞いたわよ」
-
36 : 2014/03/16(日) 01:01:06 -
男「これで最後というわけだ!」
幼「そうね……」
男「かっこいい男見つけていい生活しろよ」
幼「か、かっこいい?」
男「おう、今までおれの世話のせいでそんな浮いたことできなかっただろ?」
幼「わ、私は別に……」
男「ありがとうございました!」ピシッ
幼「え、ええ……まったく(だ、だめ!)」
幼「この数年間、身の回りの世話をしたことを感謝してほしいわね、疲れたわ(だ、だめ!)」
幼「気分が晴れたわ、お元気で(もうヤダ……)」
男「……っ」
男「そ、そっか、あ、ありがとな」ガチャッ
幼「ま、ま——。」
-
37 : 2014/03/16(日) 01:05:48 -
−土曜日−
幼「(あんなひどいこと言ったのに見送りできるわけない……)」グスッ
幼「(やだよ…やだよ男ぉ……)」
———
——
—−駅−
男「ありがとな見送り」
親友「元気でな!」
幼友「女は?」
男「んー、やっぱ嫌われてたみたいでよ、昨日きっぱりいわれちまったわ」
親友「え」
幼友「あの馬鹿……」
幼友「(出なさいよ)」ピーピー
男「べ、別に電話しなくてもいいって……」
親友「まあまあ、時間まだあるからいいじゃん」
-
38 : 2014/03/16(日) 01:20:03 -
幼『なに……』
幼友「このバカ!!!!!!」
男「うお」ビクッ
幼友「ホントあんたってバカ! もっと正直になってよ! なんでできるのにやれないのよ!」
男「お、おい……」
親友「男……」ガシッ
男「なんだよ……」
親友「女同士の話に口は出すもんじゃねぇぜ」
幼友「報われないじゃない……、どんなに頑張ってもやろうとしても実らない私の気持ちも考えてよ!」
幼『む、報われない?』
幼友「そうよ、卑怯よ! 大事なところで来ないなんて! お願いだからきてよ!」
幼『報われないってなに……』
幼友「私も男君が好きなのよ! でも分かってるわよ、それは一緒実らないって!」
男「えっ!?」
幼『……。』
-
39 : 2014/03/16(日) 01:28:02 -
幼友「無理に決まってるじゃない……、だからあんたは来なさい!この卑怯者!」ピッ
男「え、えっと……幼友さん」
幼友「返事はいらないよ……もう分かってるから」
男「ごめん」
幼友「謝らないでよ……、なんか負けたみたいじゃん」グスッ
親友「がんばりました」ワシャワシャ
幼友「頭をなでるな!」
−幼馴染自室−
幼「(そっか……、幼友は男のことが好きだったのに……、なのにアドバイスまでしてくれて……)」
幼「(私、卑怯者だなぁ……)」
男『も、貰い手がいなかったらやってやんよ!』
幼『男君だいすき~!』
幼「……。」
-
40 : 2014/03/16(日) 01:33:33 -
————
——
—親友「じゃあな!」ジワッ
幼友「元気でやってこい!」
男「おう!」
アナウンス『まもなく~ドアが締まります』
親友「ほら、いってこいよ」
幼友「(幼……)」
男「またいつか遊びに行くぜ!」
プルルルルルルル!
幼「まって!」
幼友「幼!」
男「幼!」
ドアガシマリマース
-
41 : 2014/03/16(日) 01:35:40 -
幼「男のことがずっとずっと好きでした!」ハァハァ
男「お、俺は———」
ガタン……
-
44 : 2014/03/16(日) 01:49:39 -
???「あれ? ここって私の家の民宿……」
男「え?」
???「もしかして、男さんですか?」
男「そうだけど」
義理妹「私は義理妹です。一様ここの民宿やっているおばあちゃんの養子なんですよ」
男「まじで?(何もないぶん世間は狭いな……)」
義理妹「へ~」ジロジロ
男「な、なに」
-
50 : 2014/03/16(日) 10:11:06 -
男「なんかごめんね、せっかく自転車できてるのに俺のために引いて」
義理妹「いやいいですよ……あ」
男「ん?」
義理妹「2人乗りしましょうよ、大丈夫ですよ。 ここって警察いないので」
男「なら頑張らしてもらいましょうか」ズイッ
義理妹「それではお願いします」ギュッ
男「ういっす」
義理妹「いいでしょ、この田んぼ道を抜けて風景を楽しみながら美少女を乗せる気分は」
男「自分で言っちゃうか、まあ可愛いけどね」
義理妹「じょ、冗談ですよ!」
男「いやいや、可愛いよ本当に」
義理妹「そ、そうですか」
男「つかさ、駅からどんだけ漕げばいいの?」
義理妹「30分ぐらい?」
男「遠いな!」
-
52 : 2014/03/16(日) 10:24:36 -
祖母「こら」
義理妹「それでは部屋に案内しますよ」
男「うい」
祖母「ご飯やお風呂の時間になったら呼びますね」
男「お願いします」
義理妹「……。」トテトテ
男「(うおぉ……、中も結構しっかりしてんだな)」
義理妹「ここですよ」
男「ん? ここって客室じゃないの?」
義理妹「まあ、お客さん少ないんで使っても大丈夫ですよ」
男「そっか」
義理妹「私も隣の部屋ですしね、わからないことがあったらいつでも呼んでください」
男「分かった」ガラッ
-
53 : 2014/03/16(日) 10:29:57 -
男「(おぉ……、なんか普通に客間だな)」
男「(テレビもあるな、ノートパソコンまでおいてくれてるじゃん)」
男「ベランダに出れるな……、うお! 景色めっちゃいいな!」ガラッ
男「すげぇ……」
義理妹「私も好きなんですよここからの景色」
男「あ、隣と繋がってんだね」
義理妹「これでいつでも忍びこめますよ」
男「やんねーよ」
義理妹「やってあげますよ」
男「はは……、ノートパソコンまであるんだな」
義理妹「まあ、光回線は通ってませんけどねここ」
男「田舎だな……」
義理妹「男にも、いろんなことやあんなこと調べたいと思って、私が置いといたんですよ」
男「調べねぇよ……、でもサンキュー」
義理妹「はい」
-
54 : 2014/03/16(日) 10:35:50 -
男「んじゃまた」ガラッ
男「(なんか疲れたな……)」ウトウト
———
——
—オキテクダサイ
おきてくだ……
義理妹「男、起きてください」
男「ん……寝ちゃってたか」
義理妹「御飯できましたよ」
男「すぐ行くよ」
——
男「(おお、厨房だ)」
義理妹「こっちですよ」
男「うい」
-
57 : 2014/03/16(日) 13:20:00 -
男「おぉ……なんだこの豪勢な料理は」
義理妹「民宿なので」
男「板前さんとかいんの?」
義理妹「はい」
男「すげぇな。あれ? 義理妹と2人だけか食べるの?」
義理妹「業務が落ち着いたらまかないをみなさん食べるって感じなので、基本2人ですよ」
男「そっか、いただきます!」
義理妹「どうぞ」
男「この天ぷらから……」
男「うま! なにこれまじか!」パクッ
義理妹「落ち着いてくださいよ」
男「でもめっちゃうめぇ!」パクパク
-
58 : 2014/03/16(日) 13:24:07 -
———
——
—男「すげぇ美味しかったわ、板前さんにお礼言いたいんだけど」
義理妹「今は夕食作ってるから後日でいいと思いますよ」
男「そっか」
義理妹「お風呂の方はお客さん用の浴室を使ってもらって構いませんよ」
男「温泉?」
義理妹「はい」
男「なんだと……」
———
——
—男「あぁ……きもちぃ」ザブン……
男「あいつらにも連絡しねぇとな……」フゥ……
-
59 : 2014/03/16(日) 13:31:05 -
-男自室-
男「お、メール来てる」
親友『ういっす!どうだよそっち、可愛い子いたか?』
男「えっと……『まじで田んぼばっかでゲーセンがないぞ、あと可愛い子ならいたぞ』っと……」
幼友『どうそっち? いつでも遊びに戻ってきなさいよ! 幼のこともお願いね』
男「んー……『すげぇいいところ、時間ができたらいくよ』っと……」
男「(幼からは来てないか……)」
幼『男のことがずっとずっと好きでした!』
男「(そうえばあいつに俺って……)」
男「(返事……しないといけないよな)」
義理妹「すいません、いいですか」
男「ん、いいぞ」シャッ
義理妹「遊びましょう」
男「お、おう」
-
61 : 2014/03/16(日) 14:00:35 -
義理妹「男、来てください」ギュッ
男「ちょ、ちょっと!」
義理妹「いいからいいから」
男「なんだよ」
義理妹「たしかこの棚にあったような……」
男「ん?」
義理妹「見てくださいこの写真!」
男「あれ、小さい時の俺と、あれ?誰だこの子」
義理妹「私ですよ」
男「まじで!? つか俺ってここに来てたの?」
義理妹「やっぱり忘れてたんですね」
男「ごめん」
義理妹「まあ、3日間ぐらいだったので」
男「なんか微かに記憶が」ウーム
-
63 : 2014/03/16(日) 14:24:51 -
男「暑くなってきたね」
義妹「7月になってますからね」
男「いい景色だなぁ」
義妹「案内しますよ」
男「おう」
義妹「ここの神社は毎年、7月にお祭りがあるんですよ」
男「へぇ~」
義妹「男も前に来た時はこの祭り行ったんですよ、結構周りからも人が集まるので大きなお祭りになるんですよ」
男「それは楽しみだな」
義妹「それと紹介したい人物がいるんです」
男「ん?」
義妹「委員長ちゃん」トントン
委員長「あ、義妹ちゃん」
男「(綺麗な人だな……)」
-
66 : 2014/03/16(日) 14:48:31 -
男「ここが喫茶店か」
義妹「入りますよぉ」
委員長「なに飲もっかな」カランカラン
元気娘「いらっしゃいませー!」
義妹「おつかれさま」
委員長「しっかり働いてるわね」
元気娘「当然です!……ん?」
男「あ、どうも」
元気娘「男くんだ!」
義妹「知ってるの?」
男「いや、覚えてません」
元気娘「ひどいよ! まあ一回だけだったしね……」
委員長「その一回でよく覚えてたわね」
男「記憶になくてごめんな」
元気娘「いいよいいよ! みんな何飲む?」
-
67 : 2014/03/16(日) 14:54:54 -
義妹「アイスコーヒーで」
委員長「紅茶」
男「お、俺もアイスコーヒーで」
元気娘「どうもどうも!」
元気娘「マスター、アイスコーヒー2、紅茶1です!」
マスター「……」コクン
委員長「暑くなってきたわね」
義妹「そうですねぇ」
男「学校ってどのぐらいなんだ?」
委員長「電車で30分で、それから徒歩5分って感じかな」
男「そっか」
義妹「一回でも電車逃したら1時間こないので注意してください」
男「まじかよ」
元気娘「はいはい! みなさんどうぞ!」コトッ
委員長「ありがとね」
-
68 : 2014/03/16(日) 15:02:05 -
義妹「美味しいですよ」
男「ありがと……おいしいな」カラン
元気娘「だってさマスター!」
マスター「……。」ドヤッ
———
委員長「そろそろ行きますか」
義妹「そうね」
元気娘「420円になりまーす!」
マスター「……」フルフル
元気娘「お! さすがマスター!」
男「え?」
委員長「サービスだってさ」
義妹「ありがとうございます」
男「マスターありがとうございます!」
マスター「……」グッ
-
71 : 2014/03/16(日) 15:15:34 -
義妹「電車に間に合わないといけませんよ!」
男「いってきまーす!」ガラッ
義妹「行ってきます!」ピシャッ
祖母「まったく、元気がいいわねぇ」
義妹「さあさあ早くこいでください」
男「なにちゃっかり後ろにポジってんだよ!」
義妹「早くしてください!」
男「くそぉ!!」グッ
義妹「さあ、さあ急いで」
男「二人乗りって結構怖いんだよ!」キィー
義妹「びびりですね」
男「うるせぇ!」スゥー
-
73 : 2014/03/16(日) 15:26:24 -
担任「みんな静かにしてー、転校生ですよー」
エーナニナニ マジデェ
ガラッ
男「えっと、東京から来ました、男といいます! よろしくお願いします」
オーーオーオーオオー!! トウキョウダッテヨ!
お嬢様「……。」
元気娘「わー!」
義妹「ふーん……」
委員長「おぉ……」
友1「東京かっけー!」
友2「やっぱかっけぇな!」
担任「んじゃ、男の席は義妹の隣でいいな」
男「あ、はい」
男「(みんなと同じクラスだったんだな)」スッ
義妹「同じクラスだったんですね」
-
79 : 2014/03/16(日) 18:18:25 -
友「君は人気ものだからね、田舎だから転校生なんて珍しいんだよ」
男「だなぁ……」
友「君とは友達になれそうだよ、連絡先でも交換しようじゃないか」スッ
男「おう」
ピロリン♫
男「(あ、親友からメール来てたし)」
友「東京の友達からメールかい?」
男「まあな……(幼からは来てない……やっぱ俺からするべきだよな)」
友「どうしたんだいそんな寂しそうな顔をして」
男「ん、なんでもねぇよ」
友「そうか」
男「購買まで連れてってくれねぇか?」
友「そうだね、僕も行きたかったんだ」
-
83 : 2014/03/16(日) 19:14:20 -
友「電車がきたようだね」
委員長「はやくはやく!」
男「ちょ、まって!」
-民宿-
男「ただいまー」
義妹「ただいま」
板前「おう!」
男「ふぅ……(幼にメールしてみようかな)」ガラッ
男「(いきなりあのことはちょっとまずいから近状報告からするか……)」
男「(えっと……『こっちは結構いいところですっと——』)」
-
86 : 2014/03/16(日) 20:19:39 -
−朝−
義妹「はい、出発ですよ」
男「朝から疲れる……」
義妹「文句を垂れる前に脚を動かす」パンパン
男「なんか最近、俺ってお前の尻にひかれてないか?」
義妹「男は私のお尻にひかれたいんですか?」
男「そういう意味じゃない!」
義妹「はやく進ましてください」
男「はいはい……」
———
——
—委員長「おはよう」
元気娘「ぐっともーにーんぐ!」
男「ういっす」
義妹「おはようございます」
-
88 : 2014/03/16(日) 21:45:55 -
男「令嬢かすげぇーな」
友「前の学校にはいなかったのかい?」
男「聞いたこともないな」
お嬢様「……。」ガラッ
友「まさに高嶺の花だね」
男「そうだな、俺たちとは見てる世界とか違うかもな」
友「どうだろうね」
−昼休み−
元気娘「いただきまーす!」
委員長「はーいいただきまーす」
義妹「いただきます」
友「僕たちも入れてくれないか」
男「アンパン3つもいらねぇ……」
男「あれ? 前も思ったけどなんで義妹にはお弁当があって俺にはないんだ?」
-
90 : 2014/03/16(日) 21:53:41 -
−三日後−
男「(学校の中もだいたいわかってきたな)」
男「(はやく昼飯食べるために戻らねば)」
男「ん?」
お嬢様「……っ」アタフタ
男「おい、どうかしたのか?」
お嬢様「……別に」
男「なんか探してただろ?(ご令嬢……)」
お嬢様「関係ないです」
男「関係ないっていってもなぁ……(あれ? こいつが胸ポケットに入れてるペンがねぇぞ?)」
お嬢様「……。」スタスタスタ
男「(しょうがねぇな……)」
———
——
— -
91 : 2014/03/16(日) 21:58:21 -
教師「男おそいぞ」
男「すいません」
義妹「授業に遅れてくるなんてなんかあったんですか?」
男「ちょっとな」
−放課後−
お嬢様「……。」スタスタ
男「おーい」
お嬢様「なに」
男「ほい、このペンお前のだろ」スッ
お嬢様「っ!」
男「しっかりもっとけよ!」
お嬢様「わざわざ?」
男「たまたまだ」
お嬢様「そう……(たしか授業に遅れてきた)」
男「今度からは気をつけろよ」スタスタスタ
-
92 : 2014/03/16(日) 22:05:04 -
−男自室−
男「連絡きてるな……」
親友『ういっす! 元気にやってるかぁ!? ゲーセンいきてぇだろ』
幼友『親友が小テストで0点取って怒られたわよ』
男「(変わんねぇなこいつら)」
幼『どう? 友達とかいっぱいできた?』
男「(女……)」
男「えっと……『いっぱい出来たぜ! 楽しい奴ばっかで毎日が面白いぞ~ そっちも元気でやってるか?』」
男「(やっぱ、返事しないとだめなんだよな)」
義妹「ごはんですよ」ガラッ
男「入ってこないでください」
義妹「変態行為をしてないのでいいじゃないですか」
男「そういう問題ではないです」
義妹「否定はしないということしてるんですね」
男「うるさい」
-
97 : 2014/03/17(月) 07:56:15 ID:vZbOOzMA -
幼『どう? 友達とかいっぱいできた?』
男「(女……)」
誰のこと思い出してんだこいつww
-
98 : 2014/03/17(月) 11:00:58 -
>>97
ミスったwwwww そこは幼でお願いします———
——男「おいしいなぁ」モグモグ
義妹「明日は土曜日ですがなにか予定とかあるんですか?」
男「んーねぇな」
義妹「ちょっと付き合ってもらいますよ」
男「ん、まあいいけど」
義妹「電車で街の方までいきますので」
男「わかったわ何時ぐらい?」
義妹「9時ぐらいに家を出ましょう」
男「うい」モグモグ
-
99 : 2014/03/17(月) 11:09:42 -
−土曜日−
義妹「さあさあ、こいでください」
男「ういぃ……てかどこまで?」
義妹「駅までに決まってるじゃないですか、まさか自転車で街までいくんですか?」
男「行きません」
義妹「さあ行った」
男「ういぃ……」シャー
義妹「風が気持ちいですね」
男「だいぶ暑くなってきたな」
義妹「男……」ギュッ
男「ちょ、なにやってんだよ///」
義妹「さらに熱くなるかなって思いまして」
男「やめなさい」
義妹「いやですよ」
-
100 : 2014/03/17(月) 11:15:51 -
男「つかよ、あいつらは良かったのか?」キィー
義妹「委員長ちゃんと元気娘ちゃんですか?」
男「おう」シャーー
義妹「委員長ちゃんはお祭りの準備で元気娘ちゃんは喫茶店でお手伝いですよ」
男「んでお前は」
義妹「男とお買い物」
男「なるほど」キィー
義妹「美少女を後ろに乗せて田んぼ道ですよ、感動じゃないですか」
男「自分で言うなよ」
義妹「可愛くないですか?」
男「可愛いよ、その服もすげー似合ってる」
義妹「そ、そうですか」
男「おう」キー
-
104 : 2014/03/17(月) 11:35:38 -
———
——
—
義妹「それは男が最低ですね」男「やっぱり」
義妹「全然、素直になれなかったその方もそうですが、いまだに返事を出さないのはひどいですよ」
男「だよな、ちゃんと返事をだすよ」
義妹「頑張ってください」
男「おう」
義妹「あ、あの、返事の内容はどうするんですか……」ボソッ
男「ん? なんかいったか?」
義妹「なんでもないです……」
男「そうか?」
ガタンゴトン…ガタンゴトン
ガタンゴトン…
-
108 : 2014/03/17(月) 11:52:46 -
男「(……幼から電話だ)」ポンッ
男「もしもし?」
幼『あ、男? そっちはどう?』
男「ん、めっちゃいいぞ、みんな仲良くしてくれるんだ」
幼『そうなの? あ、あのさ——』
義妹「男、私のパンツ知りませんか?」ガラッ
男「ぶっ!? 知るわけないだろ! てか勝手に入ってくんなって言ってるだろ!」
幼『……だ、誰?』
男「あ、ごめんごめん、義妹ってやつでよ俺の新しい妹でさ——」
幼『うん……(女の子の話……)』
男「んで委員長ってやつがよぉ——」
幼『(やっぱり男はそっちで楽しくやってるんだね……なんか私がバカみたい……)』
男『そうそうそこで元気娘ってやつが——』
幼『う、うん(嫌だよ男……男ぉ……やっぱり迷惑なのかな……)』
男『まじでいい奴らなんだ——』
-
109 : 2014/03/17(月) 11:57:57 -
幼『そ、そうなの(男は元気でやってるのに……私が告白したら……私、いらない子だ……)』
男『んで土曜日にさ——』
幼『ぐすっ……』
男「幼? どうかしたのか?」
幼『あ、あのね……男』
男「おう」
幼『私さ、あんたに告白したじゃん?』
男「あ、その告白だけど、俺もお前のことが——」
幼『やっぱり嘘よ』
男「え?」
幼『確かにす、好きだったけどアンタがそっちにいったらなんか冷めたわ(嘘、うそうそだよぉ……)』
男「な、なんで……」
幼『だから、私はもう男のこと好きじゃないから、じゃあね』
男「お、おい! ちょっとまて——」ピッ
男「(冷めた……ってことか)」
-
110 : 2014/03/17(月) 12:02:38 -
男「まじかぁ……」ハァ……
−日曜日−
−幼自室−
幼友「はぁ!!!!???」
幼「うん、そういうことだからもういいの」
幼友「え、まってよ! なに冷めたって?」
幼「なんかやっぱりなんとも思ってなかったなって冷静に考えたの」
幼友「な、なに意地張ってんのよ」
幼「張ってないよ、だからさ幼友も男に告白してもいいよ」
幼友「ちょ、ちょっとなにヤケになってんのよ!」
幼「なってないよ!!! 私は男のことなんて好きじゃなかったの!!」
幼友「そ、そんな」
———
——
— -
112 : 2014/03/17(月) 15:19:18 -
−民宿−
義妹「え? 振られたんですか?」
男「おう、なんか距離を置いたら興味なくなっちゃったらしく」
義妹「なにそれ、ちょっとひどくないですか?」
男「いいんだよ……俺も返事を出すのがおそかったし」
義妹「でもちょっとひどくないですか、自分で告白しときといて断るなんて」
男「いいよ、これで俺も楽になれたしな」ピピッ
男「ん?」ポンッ
友『やあおはよう、男』
男「おう、なんだ」
友『今日は暇かい?』
男「ひまだけど」
友「どうだい、一緒に遊ばないかい?」
男『お、別にいいぜ』
友「今からそっちの駅に行くから出迎えてくれ」
-
113 : 2014/03/17(月) 15:22:35 -
男「分かった」
友『じゃあまた』ピッ
男「なんか友と遊ぶことになったから駅まで出迎えてくるわ」
義妹「今からですか?」
男「おう、ここって友呼んでもいいよな?」
義妹「別に大丈夫ですよ」
男「んじゃ、行ってくるな」ガラッ
———
——
—友「やあ、男」
男「おう」
友「それじゃあ行こうか」
男「どこへ?」
友「君の新しい家にだよ」
-
115 : 2014/03/17(月) 19:53:09 -
———
——義妹「あ、いらっしゃい」
友「義妹ちゃんおはよう」
男「俺の部屋でいいよな」
友「うん」
義妹「あとで飲み物持ってきますよ」
男「さんきゅー」ガラッ
友「ありがとう」
男「適当に座ってくれよ」
友「ほぉ……、ここが君の部屋か」
男「ほとんど何もないけどな」
友「客間に泊まれるだけいいじゃないか」カサカサ
男「なに押入れ探ってんだよ」
友「いやね、エロ本がないかと思って」
男「ねぇよ」
-
116 : 2014/03/17(月) 20:00:53 -
義妹「オレンジジュースでいいですか?」ガラッ
友「ありがとう」
男「ノックをしろノックを」
義妹「別に友君がいるからいいじゃないですか、もしかして男は友君とよからぬことを?」
男「なわけないだろ!」
友「ゆ、友人の趣味に口出すつもりはないが危害は加えないでくれよ」
男「だから違う!」
友「残念、僕としてはいつでもウェルカムだったのに」
男「……。」
友「冗談だよ」
男「なんかお前って義妹に似ているよな」
義妹「?」
友「?」
-
122 : 2014/03/17(月) 20:36:14 -
男「(ありえねぇ……あの義妹が? さっきまで冗談交じりに楽しそうに話してたあいつが……?)」
男「(あの委員長も元気娘までも? 嘘だろ嘘だよな)」
友「ボクは帰るとするよ」
男「お、おう……」
友「整理ができたら君の考えを言ってくれ……」
男「駅まで見送るよ」スッ
友「玄関まででいいよ」
男「気をつけてな……」
友「君もくれぐれも気をつけるように……」
男「おう」
義妹「あれ? 友君もう帰ってしまうんですか?」
男「!?」ビクッ
友「うん、午後から用事があってね、またね」
義妹「また明日」
-
124 : 2014/03/17(月) 21:04:35 -
男「そ、そんなことねぇだろ」
妹「そうなんです、なのでもう関わらないほうがいいですよ」
男「いやでも……思い過ごしってあるかもしれし——妹「いいから」
妹「いいから、関わるなよ」
男「……っ」ゾクッ
妹「……そろそろお昼ご飯の時間ですね。行きましょう」
男「ああ……(ほ、ホントなのか……?)」
-
126 : 2014/03/17(月) 22:28:29 -
———
——
—
−登校中−義妹「さあもうちょっと急いでください」
男「ういーっす」キィ…
義妹「ほらほら」
男「ういーっす」
義妹「今日はちょっと余裕がありますね」
男「ういーっす」キィ
義妹「ちょっと、聞いてます?」
男「うぃーっす」
義妹「聞いてください」バシッ
男「いって……ああ、考え事してた……すまん」
義妹「しっかりしてください」
元気娘「おはよー!」
-
134 : 2014/03/19(水) 15:19:32 -
仕事の関係で時間がなくてかけませんでした、これから書いていきます
———
——
—−教室−
友「おはよう男」
男「うい」
友「答えは出たかい?」
男「まあな」
お嬢様「……。」ガラッ
男「ちょっと行ってくる」
友「そういう答えなんだね君は」
男「よお!」
お嬢様「……?」
男「宿題やってなくてさぁ……みせてくんない?」
ザワザワ
-
135 : 2014/03/19(水) 15:23:18 -
お嬢様「……なんで?」
男「いやなんか頭良さそうだったし」
お嬢様「そう……」
男「お願いします!」
お嬢様「……はい」スッ
男「さんきゅー!」
義妹「……。」
委員長「……。」
元気娘「……。」
男「(やっぱり空気がなんかおかしいな)」
義妹「男、どうしてお嬢様に宿題を見せてもらうんですか?」
男「え? いや別に」
義妹「私でもいいじゃないですか」
男「俺だって転校してきたからできるだけ多くみんなと仲良くできるきっかけが欲しいじゃん?」
義妹「それでお嬢様に貸してもらったと?」
-
136 : 2014/03/19(水) 15:27:32 -
男「おう、なんかおかしいか?」
義妹「昨日、言いましたよね?」
男「いったな、でもそれってお前の考えだろ、俺には関係ない」
義妹「……っ」ギリッ
男「なんだよその目は」
元気娘「すとーっぷすとーっぷ!」
義妹「元気娘ちゃん……」
元気娘「そんな『こと』で喧嘩しないでよ! ね?」
男「あ、ああ」
義妹「だ、だって男が——元気娘「いいから」
元気娘「落ち着いてよね」ギロッ
義妹「……分かりました」
男「……。」
-
137 : 2014/03/19(水) 15:33:08 -
友「それが君の答えか」ボソッ
男「まあな」ガタッ
友「優しいんだね」
男「普通のことだろ、まだ本当にお前のことが全部あってるか分かんねぇけどな」
友「君もいじめられるかもしれないんだよ?」
男「耐えれなくなったら東京に帰るよ」
友「最善の選択だね」
男「だろ?」チラッ
義妹「……。」ギリギリ
元気娘「……。」
男「お前もあんまり俺と関わってんと巻き込まれるぞ」
友「いいよ別にそれは今までの罰として受け止めるよ、それにキミといたほうが面白そうだ」
男「そうかい」
友「でも、最低限の関わりだけにしておくよ」
男「なんだそれ」
-
138 : 2014/03/19(水) 15:37:46 -
−昼休み−
男「ういっす、飯食おうぜ」
お嬢様「……。」
男「おら、いくぞ」グイッ
お嬢様「……ちょっと」
ガラッ
義妹「……あ~あ」
委員長「……。」
−廊下−
お嬢様「……はなして」
男「いやだ、俺はお前と友達になる」
お嬢様「迷惑よ……」
男「俺にとっては大歓迎」
お嬢様「……。」クスッ
男「お、今笑ったな?」
-
139 : 2014/03/19(水) 15:42:09 -
お嬢様「笑ってません」
男「笑った」
お嬢様「笑ってません!」
男「まあそういうことにしておくよ」
お嬢様「……あなた」
男「ん?」
お嬢様「……私なんかと関わってるといじめられるわよ」
男「それはおまえがいじめられてるってことでいいのか」
お嬢様「向こうからしたらいじめてる感覚なんてないのかもしれないけど……」
男「そんなの関係ねぇよ、俺はお前と友達になりたいってだけだ」
お嬢様「……勝手にしてください、どうなっても知りませんよ」
男「いいぜ、んじゃ弁当たべようぜ」
お嬢様「……。」スッ
男「重箱だと……」
お嬢様「?」
-
140 : 2014/03/19(水) 15:48:05 -
男「(やっぱあいつに似てるんだよな……どことなく)」
お嬢様「どうしたんですか? 私のお弁当ばかり見つめて」
男「い、いや、なんでもない」
お嬢様「ほら、どうぞ……」スッ
男「せんきゅー!」パクッ
男「うめぇ……、すげぇうまいな、どんなシェフがつくってんだよ」
お嬢様「失敬な、私が自分でつくってるんです」
男「まじか」
お嬢様「そうですよ……」
お嬢様「私だって……」
男「?」
お嬢様「好きで……会社の社長の娘になったわけじゃありません……好きでここに来たわけでもありません」ジワッ
お嬢様「なのに…なのに……」グスッ
男「……分かってるって」ギュッ
お嬢様「……ふぇぇ」グスッ
-
141 : 2014/03/19(水) 15:52:48 -
−教室−
友「やあ、お帰り」
男「おう」ガラッ
お嬢様「……。」スッ
友「お嬢様の目が赤いけどなにかしたのかな?」
男「今まで無理してたんだろ……ちょっとな」
お嬢様「……っ(教科書が……)」ボロッ
男「ん?」
お嬢様「……!(紙に死ねって……)」
男「……っ」ガタンッ
男「……おい」
お嬢様「……?」
男「誰だよ、こんなことやったやつ」
ザワザワ
-
142 : 2014/03/19(水) 16:02:33 -
義妹「どうしたんですか男?」
男「これだよ、この教科書!」
お嬢様「もういいって……」
義妹「それがどうかしたんですか?」
男「あ? まじで言ってんのかてめぇ」
義妹「男の言いたいことがわからないのですが」
男「その鬱陶しい敬語やめろよ、知ってんだよ、てめぇがお嬢様をいじめてるってな」
義妹「は?」
男「なんだよ、事実だろ?」
義妹「あ~あ、なにもできない惨めなお嬢様はかっこいい王子様の男君に告げ口をしてしまったと?」ニタァ
お嬢様「……そんな告げ口なんて」
男「なんだよその言い草、で? お前はお嬢様に何してきたんだよ?」
義妹「別に? 私たち先祖が代々守ってきた土地に勝手に土足で入り込んで我が物顔で学校に居座ってるメス豚を嫌っているだけですが?」
男「てめぇ……言いすぎだろ!」
お嬢様「そ、そんな……我が物顔なんてしてないわよ」ジワッ
-
143 : 2014/03/19(水) 16:09:12 -
義妹「てめぇは黙ってろメス豚ァ!!!」ギロッ
男「……っ(あの義妹がこんな……)」
義妹「男はお嬢様の味方をするんですか?」
男「味方? 味方もなにも、俺とお嬢様は友達だよ」
義妹「ああ……そうですかそうですか、ようは同類なんですね」
男「は?」
義妹「こんな人に少しでも好意が湧いてしまったことに反吐がでますねぇ」ギロッ
男「意味分かんねぇよ、俺はいじめをやめろっていいたいだけだ」
義妹「お仕置きって大事ですよね?」
男「?」
義妹「間違えた道に走った人を正しい方に連れて行くのは大事ですよね?」
男「おい、なにがいいた……なるほどな」
元気娘「……。」カランカラン……
委員長「……。」
-
146 : 2014/03/19(水) 16:16:39 -
「(狂ってやがる……こいつら全員……ははは、普通リンチなんてしてくるか? つーか先生達や他のやつらはどこいったんだよ)」
義妹「安心してくださいよ、この教室には誰も来ないので……それにお嬢様にはなにもしないですよ?」
男「……女3人で俺をなんとかできると思ってんのか?」
義妹「人間一匹でなんかできると思ってんの?」
元気娘「一発かましちゃえ……」ブオンッ
委員長「あ~なんか最近さ、イライラしてたからちょうどいいサンドバックだったよねぇ?」
男「お前らとあったときはまじで最高の仲間たちにあったわって思ったけどよこれは最高じゃなくて最狂だわ」
義妹「うまいこと言ったって思ってんの?」
元気娘「その減らず口叩き割るからね!」
男「(あー田舎こえぇわ……)」
お嬢様「男!」
-
151 : 2014/03/19(水) 18:40:11 -
元気娘「じゃあ、一番乗りで」スッ
男「(ここまでか……)」クッ
パン!パン!パン!
男「え?」
元気娘「男君、○○高校へようこそ~!!」
委員長「わーい!」
義妹「ふぅ……演技は疲れました」
お嬢様「ようこそ!」
男「は?」
友「やあ、どうだったかな? 歓迎サプライズパーティーは」
男「え? は?」
友1「盛大にだまされやがったな!」
-
154 : 2014/03/19(水) 18:52:28 -
男「い、いつから仕組んでたんだ?」
友「最初から」
お嬢様「みんなに無視される演技はつらかったです……」
義妹「よしよし」ナデナデ
男「え、お嬢様のあの時の涙もやっぱ」
お嬢様「私も演劇部なんですよ」
男「うわぁ……めっちゃ恥ずかしい……」
元気娘「『味方? 味方なにも、俺とお嬢様は友達だよ』だっけ」ニヤニヤ
男「やめてくれえええええええええ!!!」
友「あとボクは女だ」
男「まじでぇ!?」
友「うそだ」
男「え……あ、そうなの」
友「ふふ、なんでがっかりするんだい」
男「してねぇし!」
-
207 : 2015/03/16(月) 21:48:20 -
義妹「ホントですか?」
男「ホントです」
お嬢様「クスクス」
男「どうした」
お嬢様「いえ、ただ仲がよろしいと思っただけですよ」クスッ
義妹「そんなことありません」
男「だな」
-
209 : 2015/03/16(月) 21:50:04 -
元気娘「え、可愛いよ友くん」
友「ボクは男だぞ!」
義妹「でも可愛いですね」
委員長「可愛いね」
お嬢様「可愛いですね」
男「可愛いな」
友「お、男まで!?」
義妹「ヤダ男、そんな性癖があったのですね」ヒキッ
男「やめてくださいお願いします」
友「全く……」
男「……そうえば、昨日までの盛大のドッキリは誰が提案したんだ」
お嬢様「私ですよ」
男「やっぱりか……、なんか悪巧みしてそうな顔してるもんな」
-
212 : 2015/03/16(月) 21:53:29 -
義妹「当然男はダメですよ」
男「ひどい……、流れ的には俺も入るだろ……」
義妹「流れ的にも入りませんよ」
男「そっかー、ひとりでいこうかなー」チーン
義妹「じょ、冗談ですよ!」
委員長「よしよし」ナデナデ
男「うっ……」シクシク
———
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213 : 2015/03/16(月) 21:53:59 -
-放課後-
-民宿-
男「(散歩でもするか……)」
男「(親友からメールきてるな)スッ」
親友『おまえがお世話になってる民宿って予約制なのか?』
男「(いきなりどうしたんだこいつ)」
男「『予約制じゃないけどどうしてだ……』っと)」スッ
親友『いや別に』
-
215 : 2015/03/16(月) 21:55:23 -
男「(そろそろ飯の時間だしこのへんで折り返すかな)」クルッテクテク
男「(ん? 誰かいるな……、もたれている原付はあの人のかな……)」テクテク
女「……」フッー
男「(若いな……、タバコ吸ってるのか……)」
女「……」スパー
男「(不良ってやつか? あぁ、携帯灰皿持ってるのね……)」
女「……」チラッ
男「(こういう田舎で吸うタバコってのは人によってはいいんだろうな……、会釈だけでもしとくか)」
男「ども」ペコッ
女「ん、煙ごめん」グリグリ
男「別に大丈夫です(俺が近づいたらタバコも消してくれたのか……)」
———
——
— -
225 : 2015/03/30(月) 22:59:56 -
-教室-
ミーンミンミンミン……
男「今日も暑いなぁ……」
友「そうだね」
友1「朝から女の子を連れて登校とはいいご身分だな!」ガシッ
友2「そうだな!」ガシッ
男「ぐえっ!?」
男「暑いからやめてくれ」バタバタ
友1「そうだな」
友2「許してやる」
友「クスッ」
-
230 : 2015/03/30(月) 23:06:40 -
お嬢様「もう~」プク~
友「まあまあ」
義妹「今週の土、日でいいでしょうか?」
お嬢様「私の家でしたら大丈夫ですよ」
元気娘「大丈夫だよー」
委員長「うん」
男「泊りかよ」
友「楽しくなりそうだね」
男「まぁ……」
友「?」
男「そうだな」
ミーンミンミンミーン……
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235 : 2015/04/06(月) 01:01:45 -
カナカナカナカナカナカナカナ……
男「はぁ……」テクテク
「(メールは来てないな)」
女「ん、昨日の……」
男「あぁ、どうも」
「(後ろにあるのってキャンプ道具か?)」
女「なに?」
男「旅ですか?」
女「あぁ、これか……」
男「キャンプ道具っぽいですけど」
女「まぁ、適当に全国を回ってるって感じ」
男「へぇ、目的地とかあるんすか?」
女「別にないけど」
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236 : 2015/04/06(月) 01:02:19 -
男「なんかいいっすね、どのぐらいの期間ここにいるんですか?」
女「気が向いたら、場所によって1日で離れたり1ヶ月近くいたりって感じだよ……」
男「虫とか多いから大変そうですね」
男「(学校とかどうしてるんだろう)」
女「ああ、近くに宿が見つからない時だけだよ」
男「ですよね……(あれ……?)」
男「宿、見つかってないんすか?」
女「そうだけど」
男「宿なら知ってますよ」
女「本当に? 変なところじゃないでしょうね」ヒキッ
男「違いますよ……」
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238 : 2015/04/06(月) 01:03:45 -
-民宿-
義妹「私がお風呂に入っている間に男がまた女性の方を……」
男「俺がたらしみたいに言うな」
義妹「違うんですか?」
男「違う」
義妹「それでどういった経緯であの女性を?」
男「日本中を旅してて宿を探してるって聞いたからだよ」
義妹「そうですか」
男「なんか怒ってる?」
義妹「いえ別に」プイッ
男「?」
———
——
— -
240 : 2015/04/06(月) 01:05:59 -
ゲコゲコゲコゲコ…
男「この下駄を履いて行くってわけ」
女「ん」
女「蛙の鳴き声がすごいね」
男「そうだな」
女「ふぅ……」スッ カチッ シュボッ
男「おいおいまだ未成年だろ」
女「うっさい」フゥー
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241 : 2015/04/06(月) 01:06:48 -
女「誰もいないからいいでしょ」
男「俺が居るのですが」
男「親御さんとか心配するぞ」
女「……別に心配してくれる人とかいないから」スパー
男「……」
女「……」スッ
男「その灰皿って客室に置いてあったやつだろ、わざわざ持ってきたのかよ」
女「小さい携帯灰皿に入れるのもめんどくさいからね」トントン
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253 : 2015/05/05(火) 16:00:08 -
男「ほどほどにしろよ」
女「ん」グリグリ
女「てかさっきアンタと話してた子って彼女?」
男「違うけど、それと俺の名前は男」
女「自己紹介がまだだったね、女です」
男「よろしく」
女「いつまでいるか分かんないけどね」
男「黙って消えるなよ」
女「なに? 消えて困ることでもあるの?」ニヤニヤ
男「ねぇよ」
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256 : 2015/05/05(火) 16:02:06 -
女「そっか、私は女だよ」
義妹「私は義妹です」
女「よろしく」
義妹「はい」
男「もう行くぞー」
女「気をつけて」フリフリ
義妹「ではまた」
男「ん」
ミーンミンミンミーン…
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259 : 2015/05/05(火) 16:04:52 -
委員長「そうね」
元気娘「テストが終わればすぐに夏休みだから頑張らないと~」
委員長「赤点で欠点補修なんていうことにはならないように」
元気娘「うぅー…」
義妹「そのための勉強会のようなものですからね」
友「だね」
お嬢様「みなさん頑張りましょう!」
男「そうだなー」チラッ
ミーンミンミンミーン……
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286 : 2015/06/20(土) 15:35:03 -
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいま した!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです (正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、 これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じていま す。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸 れたのか、それは人それぞれだと思います。 少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちに なってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にあり がとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお 願いします! ではこれにて。
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