まゆ「Pさんにつく悪い虫は取り除きます」凛「ふーん」


1 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 22:36:12.71 ID:0my1L9Y80
~事務所~

凛「出来るの?」

まゆ「出来ますよ?」

凛「本当に?」

まゆ「どうして疑うんですか?」

凛「だって、まゆってポンコツじゃん」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437226562


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1437226562/


3 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 22:41:54.61 ID:0my1L9Y80
まゆ「ふふっ……そんなことありませんよ?」

凛「どうかな」

まゆ「信じられませんか?」

凛「じゃあ、見せてみてよ。そしたら信じるから」

まゆ「いいですよ。……今、雪美ちゃんがプロデューサーさんの膝の上に乗っていますね?」

凛「うん」

まゆ「羨ましいです」

凛「そう」

まゆ「違いました。お仕事の邪魔になっているので、離れてもらいます」

凛「へえ」


4 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 22:48:20.78 ID:0my1L9Y80
まゆ「雪美ちゃん? プロデューサーさんがお仕事していますから、遊んでもらうのは後にしましょう?」

雪美「………プロデューサー……迷惑?」

まゆ「まゆ達のために頑張ってくれてるから、今は我慢しましょ? いい子ですから、ねっ?」

雪美「…………うん…………わかった」シュン

凛(シュンとしちゃったけど、このままにするつもり?)

まゆ(ナチュラルに脳に直接話しかけてきますね)

凛(蒼の力……かな)

まゆ(そうですか蒼の力すごいですね)

凛(それほどでもないよ)


5 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 23:00:00.04 ID:0my1L9Y80
まゆ(もちろん、このままだと可哀想ですし、プロデューサーさんへの心証も悪いですから)

まゆ「お仕事が終わるまでは、まゆと遊びましょう? 猫さんの話とか、聞きたいです」

雪美「…………うん。ペロの話……する……」

まゆ(後はこのまま雪美ちゃんと遊んでいれば、プロデューサーさんとはくっつけません)

凛(なるほど、完璧な計画だね。実現不可能だってことを除けばね)

まゆ(まだそんなことを言うんですか?)


6 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 23:08:36.34 ID:0my1L9Y80
雪美「…………じー」

まゆ「どうしました雪美ちゃん?」

雪美「……私……猫みたいって……言われる……」

まゆ「はい、猫さんみたいに可愛いですよ」

雪美「……まゆも……猫になる……にゃん」ネコポーズ

まゆ「え、ええ……? ちょ、ちょっと恥ずかしいですけど……にゃ、にゃん……」ネコポーズ

雪美「まゆも……可愛い……プロデューサーは……どう思う……?」

雪美「……二人共可愛い? ……ふふっ」

まゆ「まゆが可愛いですかぁ……? プロデューサーさんが褒めてくれました……うふふ……」トロン


7 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 23:19:51.46 ID:0my1L9Y80
まゆ「猫のまゆが可愛いって……今度みくちゃんから猫耳を借りて……そうしたらもっと……」

雪美「……? もう……お仕事……終わり……?」

雪美「じゃあ……膝……いい……?」

まゆ「猫なら擦り寄ってもいいですよぇ……だって猫だもの……」

雪美「まゆ……ありがと……」

まゆ「プロデューサーさんにスリスリ……考えたら、体が熱くなっちゃう……」

雪美「……ん。プロデューサー……あったかい……」スリスリ


8 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 23:27:25.08 ID:0my1L9Y80
まゆ「うふふ……プロデューサーさんに褒められちゃいましたぁ……」

凛「良かったね。それで、何のために雪美と遊んだんだっけ?」

まゆ「ええ? そんなことどうでもいいじゃないですかぁ? だって、プロデューサーさんが褒めて……」

まゆ「……あれ?」

凛「結局、雪美のレッスン始まるまでプロデューサーにべったりだったよ」

まゆ「……ほら、雪美ちゃんはまだ子どもですから。ライバルにはならないかなぁ、っていう無意識の手加減がですね」

凛「うん、わかるわかる」

まゆ「イラッと来ますね……。いいです、今度はお弁当を渡してアピールしますから」


10 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/18(土) 23:56:28.92 ID:0my1L9Y80
まゆ「プロデューサーさん? お昼は何処かに行くつもりですかぁ?」

まゆ「考え中? でしたら、お弁当なんてどうですか?」

まゆ「まゆがお弁当を作って——」

ガチャ

幸子「プロデューサーさん! 可愛いボクがお弁当を作って——」

凛「あっ」

幸子「……あっ」

まゆ「……」


11 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:12:45.76 ID:w2Lxcv9Y0
まゆ(幸子ちゃんもお弁当作ってきたんですね……)

凛(みたいだね。どうするつもり?)

まゆ(……? まゆと幸子ちゃんのお弁当を食べてもらえば、それでいいですよ)

まゆ(本当はまゆのお弁当だけ食べて欲しいですけど、それは我儘過ぎますから)

凛(ふーん。けど、幸子は弁当隠しちゃったよ)

まゆ(えっ、どうして……)

凛(幸子は自信家だけど、自分のことはちゃんとわかってるから。まゆの料理に勝てないのはわかってるんじゃない?)

凛(負けるとわかってる勝負には、なかなか挑めないよ)


12 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:22:40.99 ID:w2Lxcv9Y0
幸子「な、なんでもありません! なんでもないんですよ! なんでも……」

まゆ(プロデューサーさん、幸子ちゃんのお弁当見えちゃいましたよね……)

凛(だね、困った顔してるし)

まゆ(……まゆが何食わぬ顔でお弁当差し出したら、食べてくれると思います?)

凛(食べてはくれると思うよ。嬉しそうにかは、わからないけど)

まゆ(……そうしたら、幸子ちゃんはどうすると思います?)

凛(『ボクのお弁当を食べれないなんて、プロデューサーさんは可哀想な人ですね!』って」

凛(上擦った声で言いながら、自分で弁当を食べるんじゃないかな)

まゆ(……ハッキリ言いますね)

凛(聞かなくてもわかってたでしょう?)

まゆ(…………)


13 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:23:48.52 ID:w2Lxcv9Y0
まゆ「プロデューサーさん、まゆがお弁当を作ってきましたよぉ。食べてくれますか?」ニコッ

幸子「……」

凛「……」

まゆ「はい、どうぞ。あっ、ちょっと待ってくれますかぁ? 味見を忘れたので、ちょっと確認させてくださいねえ?」

まゆ「んー……少し味が薄いですね。確か塩があったと思いますから、待っててください」パタパタ

凛(……まゆ)

まゆ(いいんです……これで)


16 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:25:49.80 ID:w2Lxcv9Y0
まゆ「ああ、ありました。これをかけて……ああっ!」ダバァ

まゆ「ごめんなさいプロデューサーさん……うっかりかけ過ぎちゃいました。これじゃ食べれませんね……」

まゆ「ああ……偶然お弁当を持った自称カワイイ子が通りかからないでしょうか……」チラッチラッ

幸子「あっ……じ、自称じゃないですがカワイイボクが、たまたまお弁当を二人分持ってきたのであげてもいいですよ!」

幸子「ほ、ほら遠慮せず食べてもいいんですよ! ボクの手料理なんて、国宝級なんですからね!」

まゆ「良かったですねぇ、プロデューサーさん。幸子ちゃんがお弁当を二人分作ってきていて」

凛(……まゆは、それでいいの?)

まゆ(……まゆだけがいい思いをしても、プロデューサーさんが喜べないなら意味が無いですから)

まゆ(それに、幸子ちゃんは大切なお友達です。お友達を大切できない子は、プロデューサーさんに嫌われてしまいますから)

まゆ(……だから、今はいいんですよ)


17 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:27:48.75 ID:w2Lxcv9Y0
幸子「……プロデューサーさん、その……」

幸子「……わかってる?」

まゆ「……なんですかプロデューサーさん?」

まゆ「……ああ、お弁当なら気にしなくてもいいですよ? まゆがドジだっただけですからぁ」

まゆ「……また作ってきて欲しい? え、ええ……! ほ、本当ですかぁ……!」

まゆ「プロデューサーさんが、まゆのお弁当を食べたいって……」トロン

凛(まゆ、幸子)

まゆ「あっ、ええと、まゆはいいんですけど……」


18 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:29:08.89 ID:w2Lxcv9Y0
幸子「……」

まゆ「その……」

幸子「大丈夫ですよね、プロデューサーさん。二人分の弁当でも食べれますよね?」

まゆ「えっ……?」

幸子「ボクだって、今は料理が上手くなくても、これから上手くなりますからね! なんたって、ボクはやればできる子ですからね!」

幸子「だから、人の好意に甘えるのは一回だけです! 勝負に手加減は無用ですから! ねっ?」

まゆ「……幸子ちゃん、ありがとうございます」

幸子「お礼を言われるようなことはしてませんよ。ただ、まゆさんがドジって、今度は二人のお弁当を食べてもらおうってだけの話ですから」

幸子「けど、ボクはなんだかお礼を言いたい気分なので言っておきます。……ありがとうございました」

まゆ「……プロデューサーさん。そういうことで、いいですか?」

まゆ「……うふふ。楽しみにしていてくださいねぇ?」


19 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:30:45.72 ID:w2Lxcv9Y0
凛「良かったね、まゆ」

まゆ「はい……今から楽しみです……」トロン

凛「けど、やっぱり証明できなかったね」

まゆ「ですねぇ……。けど、この事務所じゃ出来ませんね」

まゆ「皆さんはお友達で、悪い虫じゃなくてライバルですから」クスッ

凛「……うん、そうだね」フフッ

まゆ「……そう言えば、凛ちゃんはいいんですか?」

凛「何が?」

まゆ「何って、プロデューサーさんを——」


20 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:31:59.84 ID:w2Lxcv9Y0
ガチャ

卯月「おはようございますっ」

凛「おはよう、卯月』

まゆさち「おはようございます」

卯月「プロデューサーさん、お疲れ様です。この間はありがとうございました」

凛「この間って?」

卯月「はい、この間動物園でイベントを行なったんですけど、その後一緒に園内を回ってもらったんです」

卯月「一人より、二人の方がいいって我儘言っちゃって……けど、楽しかったです!」

凛「……ふーん」

卯月「凛ちゃんは、動物園って好きですか?」

凛「まあ、悪くないかな。アルパカとか好きだよ」

卯月「そうなんですか! じゃあ、今度一緒に行きませんか?」

凛「えっ……けど、プロデューサーと回ったんでしょ?」

卯月「時間がなくて全部は見れなかったんですよ。だから、今度は凛ちゃんと一緒に行きたいなぁって」


21 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:34:00.91 ID:w2Lxcv9Y0
凛「……」

凛(卯月と動物園……ふーん、まあ、最高かな)

まゆ(ああ、そういうことですか……)

卯月「どうでしょうか?」

凛「……み、未央も誘って3人で行かない?」

まゆ(ここでヘタれるんですか)

凛(私は友達思いなの)

卯月「未央ちゃんは誘ったんですけど、用事があるからって断られちゃいました」

卯月「『しぶりんと二人で楽しんできなよ!』って言ってましたよ」

まゆ(友達思いなのは未央ちゃんですね)


23 : ◆QbMLM0d8YE 2015/07/19(日) 00:35:22.29 ID:w2Lxcv9Y0
凛「えっと……じゃあ、二人で行こうか」

卯月「はい! 楽しみにしてますね!」ニッコニコ

凛(かわいい)

まゆ(可愛いですね)

幸子(ボクには敵いませんけどね!)

凛「……」チラッ

まゆ「……?」

幸子「……?」

凛「……あげないよ」

さちまゆ「取りませんから」

卯月「?」

おわり

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