-
1 : 2015/04/15(水) 21:20:35.19 -
比企谷家八幡「ふぅあぁぁ……もう朝かよ……」
八幡「昨日は読みかけの文庫本を一気に読破したからマジで眠い……」
八幡「学校行きたくねぇー……」グデー
ドタドタドタドタバダン!!
小町「おっにぃちゃあーん!おっはよーう!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429100434
ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429100434/
-
3 : 2015/04/15(水) 21:26:27.98 -
八幡「朝っぱらからテンション高いなお前……何か良いことでもあったのか?」小町「えっへへ〜。テレビの占いでなんと1位だったのです!小町的に今日は1日ポイント高い日だよ!」
八幡「はいはい良かったな。でもお前、5位以内に入ってなかった瞬間、いつもチャンネル変えてるじゃねーか。あれは不正行為じゃねーの?」
小町「だってあれ、5位以降は悪いことしか言わないんだもん。わざわざ悪い忠告聞いてテンション下げたくないし?小町的に朝からポイント下げるのはちょっとヤダかな〜」
小町「(ちなみにお兄ちゃんの徹夜明けのときの顔も朝一はチョットキツイんだよね~)」
八幡「……それは心の中だけにしまっといて欲しかったなお兄ちゃんは」
小町「え?何が?」キョトン
八幡「は?」
八幡「いや、俺の徹夜明けの死んだような顔も朝一見るのはキツイんだろ?」
小町「え」ギクリ
小町「あっれぇ……小町もしかして口に出してた?ゴメンちゃい☆」
八幡「口は災いの元って言うだろ。その点俺は大丈夫だ。何たって話す相手がいないからな。余計なことを言い様がない」
-
4 : 2015/04/15(水) 21:35:47.75 -
小町「いや、お兄ちゃんは絶対結衣さんや雪乃さんに余計なこと言ってると思うよ……」小町「(下手したらそれ以外にも言ってるかも。意外と天然ジゴロ入ってるし)」
八幡「天然ジゴロってなんだよ……」
小町「げっ!?あっれれー?小町また口に出してたっぽい!?」
小町「えー、えっと、とりあえずそろそろ支度しないと遅刻だから早く準備してねー!!」コマチハニゲダシタ!!
八幡「朝から慌ただしい奴だな……」
八幡「(それにしても、小町の様子が少し変だったな。俺への毒はよく吐くが、さっきのはまるで心の声を読まれたんじゃないかって感じの動揺っぷりだな)」
八幡「もしかして、エリートぼっちを極めた結果、とうとう読心術まで会得したのか?」
八幡「……アホらし。材木座じゃあるまいし。さっさと学校行く支度するか」
【総武高校】
八幡「……っしょ」ジテンシャカギカケ
由比ヶ浜「ヒッキー!やっはろー!」テヲフリフリ
由比ヶ浜「(あー、ヒッキー今日もやっぱカッコイイなー)」
八幡「おう、おハッ!?」
八幡「(……いや、おい、ちょっとまて。今コイツとんでもないこと言わなかったか?)」
由比ヶ浜「ちょ、ヒッキーってば、いきなり変な声出さないでよ!ビックリするじゃん!」
八幡「……いや、お前こそ公衆の面前でいきなりなんてこと言ってんだよ」
由比ヶ浜「はぁ?普通に挨拶しただけじゃん!挨拶だけでキョドるとかヒッキーなんかキモい!」
八幡「え?なんだって?」
八幡「(……おっと、動揺しすぎて思わずどっかのラノベ主人公みたいな突発性難聴になっちまった)」
八幡「(というか、確かに今俺の事カッコイイとか言ってたよなコイツ。なに、俺の幻聴なのん?だとしたら本当にマジやばいよヒッキー!)」
八幡「あー、あれだ。ちょっと今日は喉の調子が悪いんだよ。それだけでキモがられるとか鬼なの?悪魔将軍なの?」
由比ヶ浜「ひっど、鬼でも悪魔でもないし!ヒッキーマジありえない!」プンスカプンスカ!!
-
6 : 2015/04/15(水) 22:01:16.67 -
由比ヶ浜「(ヒッキー大丈夫かな?風邪気味みたいだし、か、看病とかしてあげたいなーなんて……ね)」八幡「!?!?!?」
八幡「(…………やっぱりだ。今度はしっかりと聞こえたな、由比ヶ浜の声が。だが、目の前の由比ヶ浜はそんなこと言った素振りは全く見せていない。至っていつもどうりな感じだ)」
八幡「(朝の小町の様子が変だった事といい、マジで無意識に他人の心の声が聞こえるようになったってのかよ……)」
八幡「…………」
八幡「(え、作品違くない?俺の腐った目のギアスが暴走でもしてんの?)」
八幡「(そういうのはブリタニアの忘れられた王子とC.C.のストーカーだけにして欲しいんたけど)」
-
7 : 2015/04/15(水) 22:07:02.36 -
八幡「(まさか、思春期過ぎた今頃になってこんな、材木座が狂喜乱舞して喜びそうな能力に目覚めるとかマジで嫌なんだが……)」八幡「…………」ハチマンハシンダヨウナメヲシテイル…
由比ヶ浜「ヒッキー?大丈夫?」
由比ヶ浜「(なんか突然黙り込んじゃったけどホントに大丈夫かな。もしかして急に体調が悪くなったとか……目もいつも以上に汚れてるような気がする!)」
八幡「いつも以上には余計だ」
由比ヶ浜「わひゃっ!!」
由比ヶ浜「え、ちょっ、なんで考えてることわかったし!ヒッキーなんか、うん、本当にキモイかも……」
-
8 : 2015/04/15(水) 22:16:29.08 -
八幡「おい、人をまるでストーカーを見るような目で見るんじゃない。はぐれメタルみたいな俺のHPが朝からゼロになるだろうが」八幡「それとな、ぼっちの基本スキルとして人間観察ってのがある。それを極めると前後の会話と顔を見ただけである程度何考えてるかわかるようになる」
八幡「この腐りきった現代社会でぼっちが生き残る為の防衛手段だ」
八幡「それにより、その後の対応を臨機応変に変えていく。媚びへつらったりおだてたり」
由比ヶ浜「自分が下手に出るのは決まってるんだ……」
八幡「ねぇ、ちょっと?憐れな小動物を見るような目で俺を見ないでくんない?そういうのがぼっちは一番辛いんだよ?」
由比ヶ浜「あはは、ゴメンゴメン。ってそろそろ急がないとチャイムなっちゃうよ!早く教室行こ!」
由比ヶ浜「(朝からヒッキーといっぱいお喋りしちゃった。えへへ、今日も一日がんばろーっと!!)」
八幡「……そうだな」
-
16 : 2015/04/15(水) 23:10:26.38 -
【教室】八幡「(……さて、そろそろ真剣にこの能力の事について考える必要がある。)」
八幡「(というか、能力って……なんか、すごく厨二です本当に有り難うございます。……そうだな、能力って呼ぶのはアレだから現象ってことにしよう。どっかの3組みたいにぽんぽん死人が出そうで怖いが)」
八幡「(あれ、ちょっと待って?あの作品もいないモノとかいうぼっち生成システムがあったし、現にこの学校における俺の存在感とかまさにいないモノじゃね?)」
八幡「(何この共通点怖いんだけど。今に海老名さんとかがはや×はち妄想こじらせて鼻血の出血多量で死んだりしないよね?)」
八幡「(つかもう考えるのが面倒くさい。あれだ、全部陽乃さんのせいでよくね?この世の不可思議な出来事ってだいたい陽乃さんの仕業っていわれても納得できる気がするんだが)」
-
22 : 2015/04/15(水) 23:58:08.52 -
八幡「(……自分で言っといてなんだが全然真剣に考えてねぇな俺)」八幡「(まぁ、今は原因を考えても仕方が無い。現状をどうするか、だ)」
八幡「(といっても、普段通りに振舞うということくらいしか出来ないんだが)」
八幡「(今までに小町、由比ヶ浜と話してわかったのは、俺と話している相手限定の心の中の声みたいなものが聞こえてるってことだ)」
八幡「(常に周りの人間の声が聞こえる、なんていう変態ストーカーよりはマシだな)」
八幡「(あんな風になったら絶対に引きこもる自信があるぞ)
八幡「(あ、でも戸塚の天使ボイスが常に頭の中で聞こえるんなら大賛成だわ。)」
八幡「(なにその幸せな能力。この現象と交換してくれませんかね)」
-
24 : 2015/04/16(木) 00:24:36.67 -
八幡「(おっと、話が脱線したな。とりあえず今日をなんとか乗り切る。明日になったらこの現象も消えてるかもしれんし明日は明日考える)」八幡「(正直、今更他人にどう思われようとどうでもいいが、それはあくまでどう思われているか知る由が無かったからだ)」
八幡「(今日までの俺の人生で、他人からの悪意や嘲笑や蔑み、そういった負の感情を持たれたことなんざ一度や二度じゃない。)」
八幡「(実際面と向かって言われたこともあるしな。でもそれは少数派だと思う。ほとんどのやつは面と向かって言うことはしない。裏で、ましてや心の中で、その毒を吐くはずだ。)」
八幡「(そんな負の感情が直接俺に届くとしたら。いくら他人にどう思われても構わないといえど、俺は悪意を向けられて喜ぶような人間じゃない。)」
八幡「(過去から学び、俺は期待することを止めた。期待して、勘違いなんかを起こさないように。)」
-
26 : 2015/04/16(木) 00:33:36.62 -
八幡「(そうして生きてきたってのに、なんでこんな変な現象に巻き込まれないといけないんだよ。)」八幡「(他人の心なんか知らない方が楽なのにーー)」
平塚「ほう。いい度胸だな比企谷。よりにもよって私の授業の時に余所見とは」
八幡「ひゃいっ!!……え、いやそんな余所見なんてしてないですよ。母ちゃんにいつもヨソはヨソ、ウチはウチって言われてるんで……」
平塚「君の家の教育方針の話はしていないよ比企谷。私の授業中に余所見をしていた君にはペナルティをプレゼントしよう」
平塚「放課後、職員室まで来たまえ」
-
27 : 2015/04/16(木) 00:46:06.99 -
八幡「いやちょっと……今日は用事がアレでして……」平塚「もし来なければ私のこの手が光って唸ることになるが覚悟はいいな?」アアン?
八幡「……善処します」
平塚「(……週末の婚活パーティー失敗したし比企谷に慰めてもらうとしよ……)」
八幡「(そっちが本音かよ!というか慰めてもらうのがペナルティでいいんですか先生……だれか、本当にこの人貰ったげてよぉ!)」
平塚「ではな。む、時間か。今日の授業はここまでとする。比企谷、放課後を楽しみにしているよ」キーンコーンカーンコーン
八幡「(……セリフだけ聞いたら女教師とのいけない関係ぽいんですけどね。)」
八幡「解せぬ……」
-
50 : 2015/04/17(金) 02:01:23.92 -
【放課後】八幡「疲れた……」ハァ
八幡「あの人本当どんだけ俺の事好きなんだよ……」
八幡「(最近どうだ?なんていう会社の上司みたいな質問から始まり、失敗した婚活パーティーの参加者への愚痴。それから最近ハマってる漫画やアニメの話題)」
八幡「(しかも愚痴ってる最中から、もう比企谷でいいから結婚してくんないかなーとかいう心の独り言が聞こえた気がするが気のせいだ。そうに違いない。)」
八幡「(それはともかく、なんだかんだ言って俺と趣味あってるから話してて楽しいんだよな……)」
八幡「(男子高校生と同じ趣味のアラサー女教師……)」
八幡「(悪くはない、悪くはないんだ……。美人だし、その辺の男より男らしい)」
八幡「(だが女だ!)」
八幡「(平塚先生に、幸あれ)」
-
51 : 2015/04/17(金) 02:05:06.14 -
「」が全角半角なったりしてますがミスです
気にしないでくれると助かります -
53 : 2015/04/17(金) 02:06:44.20 -
「」が全角半角なったりしてますが
気にしないでもらえると助かります -
54 : 2015/04/17(金) 02:10:16.82 -
八幡「(……少し遅くなったが、奉仕部に顔出しとくか。)」八幡「(こんな状態で行きたくねぇーけど、行かなかったら行かないで怪しまれそうだしーー)」
???「ーーアンタ、これから部活?」
八幡「うおっ!?」ビクッ
川崎「……人見てビビるとか失礼じゃないの?」
八幡「いきなり話かけられたら誰だってビビんだろ」
川崎「いきなりじゃない。何度か呼んだんだけど」
川崎「(愛してるって言った。愛してるって言った。愛してるって言った。愛してるって言った。愛してるって言った。)」
八幡「っ!?!?!?」
-
55 : 2015/04/17(金) 02:12:05.92 -
川崎「どうかした?」八幡「あ、え、いや…………」
八幡「(な、何?なんなのコレ?)」
川崎「今のアンタ凄く挙動不審」
川崎「(アタシに愛してるって言った。愛してるって。どういうこと?どういう意味?)」
八幡「か、勘違いするな。俺は元からこうなんだよ。なんなら保育園の前を歩いているだけで事案になったことすらあるくらいだ」
八幡「(……落ち着け、まずは落ち着くんだ八幡。これは恐らく川崎の心の声……だと思う)」
-
56 : 2015/04/17(金) 02:13:59.03 -
八幡「(だがこれは……なんというか、本当にコイツの声なのか?)」八幡「(確かに文化祭のとき、相模を探すヒントを貰ってついポロッと冗談で口にしちまったけど……)」
川崎「アンタさぁ、それ自分で言ってて悲しくならないの?」
川崎「(なに?あれは冗談だったの?でも普通冗談で愛してるなんて言わないだろうし……。でも、特にコイツからなんかアプローチとかそんな感じのもの無いし)」
八幡「悲しいからネタにしてんだよ。そうでもしないとガラスのハートがブレイクしちゃうんだよ」
八幡「(川なんとかさん、見た目とは裏腹に凄まじいほどのピュアさだった……)」
-
57 : 2015/04/17(金) 02:15:52.57 -
八幡「(もともと見た目の割に三浦と同じくオカン属性の高い奴だとは思ったが)」八幡「(ここにきて、乙女属性も兼ね備えていたとは……)」
八幡「(しかし、今ここであれは冗談だったから忘れろなんて言えるわけがない。そもそも文化祭からどんだけたってると思ってんだ。急にその話を今から盛り返すのも不自然だ)」
八幡「(仕方が無い、かくなる上は……)」
八幡「すまんが、ただでさえ平塚先生に呼ばれたせいで遅くなってるし、そろそろ部活向かうわ」
八幡「(戦略的撤退だ)」
川崎「そ。」
川崎「(ホント、なんなのアイツ。こっちはアンタのせいで……バカ)」
-
76 : 2015/04/23(木) 14:30:08.43 -
【奉仕部部室前】八幡「……ふぅ」
八幡「(まさか、川崎があそこまで引きずっていたとは)」
八幡「(まぁ、所詮は俺なんかが言ったことだ。時間が経てばアイツも忘れるか、冗談だったんだと気づくだろう)」
八幡「(俺はこの程度では勘違いしたりはしない。なぜなら、訓練されたエリートぼっちだからな)」
八幡「(それに本当に心の声かどうかなんて誰にわかんだよ)」
八幡「(もしかしたら、今までのは全部俺の妄想あるいは幻聴って線もありえなくもない)」
-
77 : 2015/04/23(木) 14:33:28.29 -
【奉仕部部室前】
八幡「……ふぅ」
八幡「(まさか、川崎があそこまで引きずっていたとは)」
八幡「(まぁ、所詮は俺なんかが言ったことだ。時間が経てばアイツも忘れるか、冗談だったんだと気づくだろう)」
八幡「(俺はこの程度では勘違いしたりはしない。なぜなら、訓練されたエリートぼっちだからな)」
八幡「(それに本当に心の声かどうかなんて誰にわかんだよ)」
八幡「(もしかしたら、今までのは全部俺の妄想あるいは幻聴って線もありえなくもない)」
-
78 : 2015/04/23(木) 14:37:12.32 -
すみません。
ミスって2回投稿しちゃいました八幡「(その場合、コクってフラれてトラウマ再発からの精神科へGO!って未来まで見えちゃう……見えちゃうのかよ!)」
八幡「(よって俺をそう簡単に攻略出来ると思ったら大間違いなんだからね!)」
八幡「(……さて)」
八幡「(そうこうしてるうちに奉仕部前まで着いた訳だが)」
-
79 : 2015/04/23(木) 14:38:48.08 -
八幡「(……行きたくない!超絶行きたくないでござる!なんならついでに働きたくもないでござる!)」八幡「(今のこんな状態で雪ノ下と会話するのが恐いオレガイル……)」
八幡「(あの毒舌の申し子のことだ。きっと外と内からのWブレイクを仕掛けてくるに決まってる)」
八幡「(俺の心のシールドが雪ノ下の攻撃に耐えられるかどうか)」
八幡「(それにこの現象がいつまで続くかわからない以上、雪ノ下とずっと会話をしないなんてことは不可能だ)」
八幡「(ならもう覚悟を決めるしかない!)」ガラガラ
-
80 : 2015/04/23(木) 14:41:02.35 -
【奉仕部部室】八幡「うーっす」
由比ヶ浜「あー!ヒッキーやっと来た!遅すぎだよ!」
雪ノ下「あら、やっと来たのね。今日はもう来ないと思ってたわ。サボリヶ谷君」
八幡「サボってねーだろ。こうして来てんだから」
雪ノ下「活動時間ギリギリに来るのはサボリとほとんど同義よ」
雪ノ下「(……よかった。ちゃんと来てくれた。あまりにも遅いから何かあったんじゃないかと心配しちゃった)」
八幡「」キョトン
雪ノ下「……どうしたの?」
雪ノ下「まるで鳩が豆鉄砲……いえ、不審者が警察を呼ばれた様な顔をして」
雪ノ下「(由比ヶ浜さんから聞いていたとおり、本当に体調が良くないみたいね。いつもより顔色も悪い気がするわ)」
-
81 : 2015/04/23(木) 14:43:54.41 -
度重なるミスの連発申し訳のうござる
上のも俺です【奉仕部部室】
八幡「うーっす」
由比ヶ浜「あー!ヒッキーやっと来た!遅すぎだよ!」
雪ノ下「あら、やっと来たのね。今日はもう来ないと思ってたわ。サボリヶ谷君」
八幡「サボってねーだろ。こうして来てんだから」
雪ノ下「活動時間ギリギリに来るのはサボリとほとんど同義よ」
雪ノ下「(……よかった。ちゃんと来てくれた。あまりにも遅いから何かあったんじゃないかと心配しちゃった)」
八幡「」キョトン
雪ノ下「……どうしたの?」
雪ノ下「まるで鳩が豆鉄砲……いえ、不審者が警察を呼ばれた様な顔をして」
雪ノ下「(由比ヶ浜さんから聞いていたとおり、本当に体調が良くないみたいね。いつもより顔色も悪い気がするわ)」
-
82 : 2015/04/23(木) 14:48:08.34 -
八幡「…………え、あ、いえ、大丈夫です」八幡「(やべぇ……。あまりの衝撃につい敬語で返しちゃったよ)」
雪ノ下「どうして急に敬語を使い始めたのかは知らないけど貴方、挙動不審すぎるわよ?」
雪ノ下「本当に大丈夫なの?」クビカシゲ
雪ノ下「(丁度切り上げようと思っていたし、比企谷君のためにも今日はこれくらいにしておきましょう)」
八幡「す、少し風邪気味なだけだ。心配すんな」
雪ノ下「……別に心配なんてしてないわ。ただ、私と由比ヶ浜さんに比企谷菌、の風邪をうつして欲しくないから」
雪ノ下「(……できるものなら比企谷君の風邪を私が変わってあげたいのだけど)」
八幡「……ダレダコイツ」ボソッ
雪ノ下「?」
八幡「……いや、つーか今さり気なく名前比企谷菌って呼んだよな?体調悪い奴にトラウマでダメージ与えるのやめてくんない?」
雪ノ下「ごめんなさい。無意識だったわ」
八幡「絶対ワザとだったろ……」
雪ノ下「……もう時間ね。今日はこれくらいにしましょう」
雪ノ下「(明日には比企谷君が元気になっていますように)」
八幡「そだな」
由比ヶ浜「ゆきのーん、途中まで一緒に帰ろ!」チョットユイガハマサンダキツカナイデ…
-
84 : 2015/04/23(木) 14:51:30.34 -
本当にすみません
上のも俺です… -
86 : 2015/04/23(木) 15:26:08.47 ID:lp2V/SDSO -
>>84
IDで大体分かるからそんなに気にしなくてもいいんじゃない? -
87 : 2015/04/23(木) 15:45:15.69 -
>>86
そう言ってもらえると助かります -
99 : 2015/04/30(木) 22:10:14.73 -
新人社畜なもんで
全然書き込みできなくてごめん!
気長に待っててくだしあ!
少し投下させてもらいます -
100 : 2015/04/30(木) 22:13:53.37 -
比企谷家 【八幡の部屋】
八幡「……はぁ。今日は疲れた」グダー
八幡「(それにしても……)」
八幡「(あの雪ノ下が俺を心配?)」
八幡「(……いや、特に深い意味はないはずだ。ただ、同じ部活の人間を気遣ったに過ぎない)」
八幡「(でも、雪ノ下も一応、俺の事を心配してくれるんだな……)」
八幡「(…………)」
八幡「……寝よ」
-
101 : 2015/04/30(木) 22:14:29.73 ID:KiQXXxH8o -
キニスンナ
リアルが大事 -
102 : 2015/04/30(木) 22:20:33.54 -
次の日【総武高校】八幡「(……まぁ、そこまで期待はしてなかったが、まだ消えてないか)」
八幡「(一刻も早く消えてくれるとありがたいんだがーー)」
???「はちまーん!おはよっ!」
八幡「戸塚、おはようさん」
戸塚「八幡、昨日は具合悪そうだったけど、今日は大丈夫そうだねっ」ニコパッ
戸塚「(八幡、昨日は具合悪そうだったけど、今日は大丈夫そうだねっ)」
八幡「(結婚しよ……)」
八幡「結婚しよ……」
八幡「(ヤバっ、あまりの戸塚の可愛さに心の声が出てしまった……ん?)」
戸塚「は、はちまん?け、結婚って、ぼ、ぼく男の子……///」
戸塚「(は、はちまん?け、結婚って、ぼ、ぼく男の子……///)」
八幡「(……?少し気になってたが、聞こえてくる心の声も一緒?こんなケースは初めてだな)」
八幡「あ、いや、なんでもない。気にしなくていいから」
戸塚「う、うん」
八幡「あー、あれだ。この二、三日かなり冷え込んでたからな。少し調子を崩しちまったんだよ」
八幡「けど、もう大丈夫だ。戸塚も風邪には気をつけた方がいいぞ」
戸塚「うん、気をつけるね!」
戸塚「(うん、気をつけるね!)」
八幡「(やっぱ聞こえてくる心の声も一緒だな)」
八幡「(ってことは戸塚は俺との会話には裏表なしのありのままでいるってこと……)」
八幡「(流石ラブリーマイエンジェル戸塚!!)」
八幡「(虚偽はびこる腐った現代社会に舞い降りた唯一の女神!!)」
八幡「(戸塚になら……戸塚になら……八幡のありのままの姿見せるよ!!)」
-
103 : 2015/04/30(木) 22:28:20.48 -
>>101りがとな、愛してるぜ。八幡「…………」ニタニタ
戸塚「……ちまん?」
戸塚「もぉっ、八幡ってば!」ムゥー
八幡「……スマン。ボーッとしてた」
戸塚「もう、急に黙り込むから心配したんだよ?病み上がりなんだし無理はダメだからね!」
八幡「ん、気をつける」
八幡「(怒った顔すらも可愛いとか、どこの女神ですか?もうラブでライブのメンバーに入って欲しい。推しメンにするから)」
戸塚「じゃあ僕は席に戻るから」テヲフリフリ
八幡「じゃあな」
戸塚「(……僕がもし女の子だったら、八幡は僕と結婚、するのかな……///)」
八幡「ぐふぉ!!」バタン!!
由比ヶ浜「ヒッキー!?」
戸塚「はちまん!?」
八幡「」
オイ!ヒキタニクンガタオレタ!!ホケンシツニツレテイカナイト!!
オレガハコブヨ!!ア、アタシモツイテク!!
ハヤマクンガヒキタニクンヲオヒメサマダッコ!?キ-マ-シ-タ-ワ-!!
ギタイシロシ!! -
104 : 2015/04/30(木) 22:33:15.80 -
一応、今回はここまで
次の投下をあの夏まで待ってて!(大嘘) -
126 : 2015/05/07(木) 23:16:23.69 -
【保健室】
八幡「……ん」パチクリ
八幡「保健室……?」
八幡「……そうか、俺は戸塚の心の声を聞いてぶっ倒れたのか」
八幡「(……それにしても、あんな不意打ち反則ですよ戸塚さん)」
八幡「(あまりの可愛さに一瞬、天に召されたかと思った……)」
八幡「(まぁ、大天使トツカエルに連れて行ってもらえるなら悪い気は正直しないんですけどね!)」
八幡「っと、時間は……17時過ぎか」
八幡「この時間ならまだ部活はやってるな。行くかーー」ガララッ
-
127 : 2015/05/07(木) 23:18:18.87 -
八幡「ん?」葉山「やぁ、起きたのか」
八幡「げっ」
葉山「随分と嫌われたもんだな……」ハハハ
八幡「何の用だ。つーか、何の用だ」
葉山「……そんなに俺が君の様子を見に来るのがおかしいかな?」
八幡「おかしいだろ。俺とお前にそんな知り合いみたいな関係性は無い」
葉山「同じクラスなんだから、関係性はあるだろ。それに一応、顔見知り程度の知り合いだとは思ってるよ」
-
128 : 2015/05/07(木) 23:20:18.29 -
葉山「同じクラスなんだから、関係性はあるだろ。それに一応、顔見知り程度の知り合いだとは思ってるよ」八幡「アホか。顔を知ってるだけで知り合いとかテレビのアイドルを知り合いって言ってるようなもんだ。」
八幡「それに、クラスメイトになっただけで関係性があるなら同じ高校に通ってるだけでみんな何となく友達、って言ってるのと大して変わんねぇよ」
葉山「それは流石に暴論過ぎじゃないか?」
八幡「それくらい俺とお前の認識に温度差があるってことだ」
八幡「それに俺はぼっちだからな。誰かが見舞いに来ること自体不自然なんだよ」
-
129 : 2015/05/07(木) 23:22:00.45 -
葉山「……」イラッ葉山「……本当にそう思ってるのか?」
八幡「あ?」
葉山「君を心配する人間なんかいないと、自分はいつも一人だと、本当にそう、思ってるのか?」
葉山「(比企谷、どうしてお前はそうなんだ。そんなに歪んでいるんだ?)」
葉山「(君は俺には出来ないやり方でたくさんの人を助けた。俺には無いモノを持っていて、君の周りの人達はいつも笑顔だ)」
葉山「(それは本当に綺麗で、俺にはそれが……君が、羨ましいよ)」
葉山「(だが君は彼女たちから、周りの人間から、遠ざかろうとする。どうして踏み込もうとしない?)」
葉山「(俺が手に出来なかったものが君には手の届く範囲にあるのに)」
-
130 : 2015/05/07(木) 23:24:19.74 -
葉山「(君の過去に何があったかは知らないし、知ったところでどうにもならない)」葉山「(……だから、俺と君は友達にはなれないんだろうな)」
葉山「(そうやって逃げ続けた先には、後悔しか残らないぞ、比企谷)」
葉山「(……少なくとも、俺はそうだったんだ)」
八幡「…………」
葉山「……悪い。今のは忘れてくれ」
葉山「君の様子を見に来たのはたまたまここを通りがかったのと、倒れた時に運んだのは俺だったから少し気になったからだ。ただそれだけさ」
-
131 : 2015/05/07(木) 23:25:50.11 -
八幡「……そうか、面倒かけて悪かった」葉山「困った時はお互い様だ」
葉山「それじゃ、俺は行くよ」ガララ
八幡「ああ」
葉山「最後にさっきの話だけど、彼女たちの前ではあんな事言わない方がいいと思うぞ」ピシャン
八幡「………………」
八幡「…………」
八幡「……知ってんだよ、そんな事」
-
132 : 2015/05/07(木) 23:29:22.04 -
>>128一行目はミスです無かった事にして -
133 : 2015/05/07(木) 23:35:23.86 -
今回はこれだけ!
今全体の三分の二くらいだから後ちょっとで終わるはず! -
143 : 2015/05/17(日) 23:03:19.72 -
遅くなってすいません
また少し投下! -
144 : 2015/05/17(日) 23:05:23.35 -
【廊下】八幡「……はぁ」グッタリ
いろは「ちょっと、なんで出会い頭にため息なんですかぁ!」プンスカ!!
八幡「(なんで今日はめんどくせぇ奴ばっかとエンカウント率高いんだよ……)」
八幡「(ゴールドスプレーどっかに落ちてねぇかな」ボソッ
いろは「今ゴールドスプレーって言いました?言いましたよね?なんですか、私は草むらから出てくるポケモンか何かですか!?」
-
145 : 2015/05/17(日) 23:07:19.10 -
八幡「(やべっ、口から出てた)」八幡「そうだな、洞窟ダンジョンで出てくるズバットくらい出会いたくないまである」
いろは「あやしいひかりなんてしませんよ!怪しいのは先輩の存在そのものです!」
八幡「なに、お前にとっての俺って常にこんらん状態の痛い奴って意味なの?酷くない?」
いろは「最初に酷いこと言ったのは先輩の方ですからね!」
いろは「(しょぼくれた顔の先輩可愛いです)」
八幡「っ」ドキッ
-
146 : 2015/05/17(日) 23:08:48.67 -
いろは「それはそうと先輩、今日倒れたって聞きましたけど大丈夫なんですかー?」いろは「最初聞いたときは本当にびっくりしたんですから!」
いろは「(本当に、心配したんですからね……)」
八幡「(え、だ、だれ?)」
いろは「嫌われ者の先輩が、とうとう誰かに闇討ちされたんじゃないかと思いましたよ」
いろは「(もし先輩が居なくなったら私、何の為に生徒会長やってるかわかんなくなっちゃうじゃないですか……)」
八幡「(お前が生徒会長やってんのは葉山に対するアピールの為だった筈だろ)」
八幡「安心しろ。そもそも闇討ちされる程存在を認識されていないしな」
八幡「良く言うだろ。愛情の反対は憎悪じゃなく無関心ってな」
いろは「ドヤ顔でそんなしょうもないこと言わないでくださいキモイです」
いろは「(先輩に少しでもこの学校での生活を快適に過ごせるように生徒会長として、頑張りますから!)」
-
147 : 2015/05/17(日) 23:10:16.43 -
八幡「(いろはすが、あざとくない……だと?)」八幡「(てか、なんなのさっきから。この子いい子過ぎない?外と内のギャップ激しすぎて八幡こんらんしそう、ってしてるじゃんよ!じゃん!)」(黄泉川先生風)
いろは「とにかくですっ。こんな可愛い可愛い後輩を心配させたバツとして、先輩は私のお願いを1つ聞いてもらいます!」
-
148 : 2015/05/17(日) 23:11:34.29 -
八幡「いや、その理屈はオカシイ」八幡「(可愛いって自分で2回言ったなコイツ。やっぱいろはすだわ。あざといわ)」
いろは「先輩の意見なんて却下です!」
いろは「事実、私は先輩のことを心配しすぎて生徒会の仕事もなかなか進みませんでしたよ!これは、業務営業妨害ですよ!」
八幡「業務執行妨害な。それと、お前の仕事が進まないのはいつものことだから心配しなくていいぞ」
いろは「全く、先輩ってば本当に捻デレさんですね。素直に喜んでいいのにー」フフッ
-
149 : 2015/05/17(日) 23:13:23.73 -
八幡「(口元に手を当ててはにかむな!あざとくて可愛すぎるから)」八幡「まぁ、なんだ。心配させたのは悪かったな。倒れたっつっても風邪が少しぶり返しただけだ。大したことじゃねーから、心配すんな」
八幡「あと、お願いなら一つくらいなら聞いてやらないこともない。つか、もう何回もお前のワガママ聞いてるしな」
いろは「ちょっ、急に真面目にならないでくださいよ!私が先輩のこと心配してたみたいじゃないですか!」
-
150 : 2015/05/17(日) 23:14:57.03 -
八幡「おい」八幡「(八幡泣いていいかな?いいよね?)」
いろは「でも、言質は取りましたからね!お願いはこれから考えるんで後日メールします」
いろは「(先輩ってやっぱり優しいですね。いつも誰かを気遣って、捻くれているけど、なんだかんだ手を差し伸べてくれて)」
いろは「(そんな先輩だから、こんな気持ちになっちゃったんです)」
-
152 : 2015/05/17(日) 23:19:55.52 -
いろは「(その迷惑料としてなんですから、一度や二度のお願いじゃ許してあげません!)」いろは「それじゃ、先輩。私はそろそろ生徒会室に戻りますから」
いろは「お願い、覚悟しておいて下さいね。では!」タタタッ
いろは「(何回だって、お願いしちゃいますから!)」
八幡「……ホント、あざといな」
-
177 : 2015/06/10(水) 00:40:46.65 -
【雑貨屋】
八幡「(結局、今日は部活の方に顔を出す気にはなれず、家に帰ってぐっすり休もうと思ったわけなんだが……)」チョ、コレヒサビサニミタンダケド!!ウケルー!!
折本「ねぇ比企谷っ、コレみなよ!まだファービーとか売ってんだけどこの店。ウケるくない?」
八幡「(ヤバイ帰りたい……)」
-
178 : 2015/06/10(水) 00:42:23.81 -
八幡「(今日ってホント一体なんなのマジで?)」八幡「(何?オールキャスト集合?名探偵コナンの10周年記念劇場版なの?)」
八幡「(ぼっち達のレクイエムなの?)」
八幡「(いや、ぼっちに鎮魂歌捧げても元から静まってるから意味ねぇな。静かすぎて存在を認識されてないまである)」ハハハ
折本「ちょっと、比企谷聞いてんの?てか、何もないトコみて一人でニヤついててウケるんだけど」ケラケラ
八幡「え? あ、お、おう」
-
179 : 2015/06/10(水) 00:42:52.76 ID:MtXXdF3fo - この野郎生きてたのか!(歓喜)
-
180 : 2015/06/10(水) 00:44:13.88 -
折本「超キョドってるし。比企谷ってほんと見てたらウケるよねー」八幡「いや、ウケねぇから……」
八幡「(俺を見ていて楽しい気分になるって意味じゃなく、笑いものとして見てるからウケるってことですか?ことですよね?)」
折本「あ、そろそろ次の店回ろ。時間あんまり無駄にしたくないし」
八幡「おい、ちょっと待て。さっき付き合うのは一軒だけっつっただろ」
折本「はぁ?あたしが言ったのは友達の誕生日プレゼント買うから付き合ってって言ったんだけど?」
八幡「いや、お前がじゃなくて俺が一軒だけ付き合うって言ったんだけど……」
折本「聞いてないし。はい解決!次行くよ」タッタッタ
-
181 : 2015/06/10(水) 00:49:11.46 -
>>179正直書くのサボってた!ごめん!八幡「強引すぎるだろ……」
八幡「(走れメロスの王様だって身代わりを立ててくれるくらいの情けはあったぞ)」
八幡「(俺にもそれくらいの猶予をくれよ、ってぼっちだから身代わりになってくれる人なんてだせないね!てへ☆ぺろ!)」
・・・・・・・・・
折本「んでさ、友達のプレゼントなんだけどどんなのが良いと思う?」
八幡「いや、まずそいつのことを俺は何も知らないんだが……」
折本「……だよねー!比企谷って友達少なそうだし!」
-
182 : 2015/06/10(水) 00:51:56.84 -
折本「(でも、今の比企谷にはスッゴイ素敵な友達がちゃんと居るんだよね。あたしよりもメッチャ綺麗で可愛いあの子達が)」折本「(葉山君にあの時言われるまで、あたしは比企谷のことなんて中学の頃の告った告られた、振った振られた程度の思い出バナシのネタに使う感じでしか意識してなかった)」
折本「(比企谷の気持ちなんて考えたこともなかった)」
折本「(それから、クリスマスイベントの会議でまた比企谷と会って、厳しいスケジュールの中でも色々案を考えてくれて、雪ノ下さんや由比ヶ浜さんたちと協力して頑張ってる比企谷はなんか、中学の時と違うあたしの知らない比企谷だった)」
八幡「…………っ、いや、俺の友好関係の人数とお前の友達を知らないことは関係ないだろ」
八幡「(今度は折本の声まで聞こえてきたか。……こう、立て続けに人の心の声ってのを聞いちまうと結構精神的にくるな……)」
-
184 : 2015/06/10(水) 00:53:28.60 -
折本「だよねー、あたしも自分で言っといてそう思った(笑)」八幡「……えー、あー、なんだ、その友達の趣味とか好きな物とか、そういう路線で探してみるってのが定番なんじゃねぇの?」
八幡「(とにかく、一刻も早く終わらして今日はもうさっさと帰ろう)」
折本「ちょっ、あっははっ、比企谷、なんで急におっさんみたいな口調になってるし!」
八幡「(わからん……。今時の女子高校生の笑いのツボが。てか、こいつの笑いのツボがわからん!)」
八幡「(今俺ボケてないよね?至って真面目にいい案出してたよね?)」
八幡「(俺の存在が既にボケてるってことなのん?)」
八幡「で、どうすんだ?その路線で探すのか?」
折本「あ、うん。それあるし、それで探そっか!」
八幡「おう。それで早速だが、その友達は一体何が好きなんだ?」
折本「えっとー、好きな物っていうか趣味ってのとは違うんだけど、最近編み物始めようかなって言ってたかなー」
-
185 : 2015/06/10(水) 00:55:59.54 -
八幡「(あれれー?おっかしいなー?さっき俺の言ったこと普通に全スルーされてね?)」八幡「(まぁ、あながち的外れな意見でもないからいいけど)」
折本「いつか彼氏にマフラー編んであげたいって言ってた」
八幡「これから始めようとしてんなら、初心者用の教本とか、道具一式とかが良いんじゃねーの?」
八幡「けど、あんまり高価な奴は駄目だ。編み物って意外と敷居が高いらしくてな、始めても続かないような奴がほとんどらしい。ソースは俺の妹」
折本「なるほどねー。あたしも昔やってたけど難しくてやらなくなったなー」テヘヘ
-
186 : 2015/06/10(水) 00:58:01.96 -
折本「(……やっぱり、あたし比企谷のことって何も知らなかった)」折本「(妹がいることも。見た目はヘタレっぽさそうだけど、話すと意外と頼りになるとこも)」
折本「(なんにも知らなかった)」
折本「(それなのにあたしは、比企谷の告白をネタにして、笑って、クラスのみんなとかと馬鹿にしたりして)」
折本「(今更後悔しても遅いかな。……ううん、違う。後悔に気づいたことすら遅かったよね)」
八幡「(っ、なんでだよ…………)」ズキッ
八幡「(………なんでこいつは今更……!)」ズキッ
-
187 : 2015/06/10(水) 01:01:56.46 -
八幡「……だから、買うにしても安いやつの方がいい。もし、途中でやめたとしても、あまり罪悪感を持たなくてすみそうなくらいのものがその子の為だ」折本「……なんかお願いしといてあれだけどさー、比企谷って絶対夢とかないっしょ?現実主義っていうか」
八幡「バカお前、俺にだって夢くらいあるぞ」
折本「なになにー?」
八幡「専業主婦になって嫁さんに養って貰うことだ」
折本「~〜っっっっ」ダンダンダン!!
八幡「(いや、笑い過ぎじゃない?)」
-
188 : 2015/06/10(水) 01:03:42.35 -
・・・・・・・・・折本「今日はありがと。プレゼント選び、チョー助かったかも!」
八幡「人を強引に連れて来といてかもなのかよ……」
折本「そんな細かいこと気にしない!」
折本「(……もし、今から中学のあの瞬間に戻れたとしたら)」
折本「(好きとか嫌いとかの前に、比企谷の気持ちに対してちゃんと向き合わないといけないべきだったんだよって)」
折本「(あの時の私に伝えたい)」
八幡「(…………折本)
折本「(自意識過剰かもしれないけど、てか絶対、自意識過剰だけど)」
折本「(その時の比企谷の気持ちは、きっと本物だったと思うし)」
八幡「っっっ」カオマッカー
-
190 : 2015/06/10(水) 01:06:00.17 -
折本「? なんか、比企谷顔メッチャ赤くなってない? リンゴみたいでウケるw」八幡「いや、ウケねぇし……」
八幡「(なんていうか、ものすごく恥ずかし過ぎる……拷問かよ!)」
折本「じゃ、あたしこっち側だから」
八幡「ああ。じゃあな」
折本「(……きっとこの言葉は届くことなんてないけど)」
折本「(比企谷、あの時あんたの気持ちとちゃんと向き合わなくて)」
折本「(ホント、ごめん……)」
-
191 : 2015/06/10(水) 01:13:34.57 -
以上、今回はここまでです!長い間待たせたけどクオリティが
上がったとは言ってない(白目)この折本に言いたいことはたくさんあると思うが
折本だって少しくらいいい子だと思うんだ!
さがみんよりはきっとよい子!!
あ、ざいつくんはどうでもいいです。どうせ出しません -
220 : 2015/08/18(火) 23:39:46.02 -
酉ミスった -
222 : 2015/08/18(火) 23:46:33.90 -
【八幡の部屋】
八幡「…………」
八幡「(後悔に気づいたことすら遅かった、か)」
八幡「(全くもってその通りだ)」
八幡「(それに、俺自身もう吹っ切れてるからどうということは無い)」
八幡「(……と、思ってたんだが)」
八幡「クソッ」ダンッ!!
-
224 : 2015/08/18(火) 23:53:51.61 -
八幡「(なんなんだ、このモヤモヤは?)」八幡「どいつも、こいつも、なんでそこまで俺に対して好意的なんだよ……」
八幡「(俺は他人の内側なんて知りたくない、踏み込みたくない)」
八幡「(誰も彼もがお互いに理解し合う事なんて不可能だ)」
八幡「(それに)」
八幡「(俺に優しい人間はほかの人にも優しくて、俺だけが特別って訳じゃない)」
八幡「(真実が時に残酷だというのなら、優しさは嘘だ)」
八幡「(それはずっと前から知っていることだった筈だ)」
八幡「(だから予防線を張り、期待することをしないと決めた)」
八幡「(だが今の俺はどうだ?)」
-
225 : 2015/08/18(火) 23:55:27.73 -
八幡「(この得体の知れない現象により、他人の本当かどうかも知れない心の声を聞いただけで)」八幡「(どうしようもなく期待しようとしている自分がいる)」
八幡「(…………卑怯な奴だな、俺は)」
八幡「(自分の意思は伝えず、人の心の中を土足で踏み込み)」
八幡「(自分は安全圏から見守っている)」
八幡「(その結果知り得た想いに、期待をしている)」
八幡「(俺のことをあんな風に想ってくれているあいつらなら、比企谷八幡という人間を理解してもらえる)」
八幡「(そう、期待してしまった)」
-
227 : 2015/08/18(火) 23:56:43.12 -
八幡「(ここまで自分が現金な奴だとは)」八幡「(理性の化け物だなんだと陽乃さんに言われたが、何処がだよ……)」
八幡「(自分自身で否定しておきながら、誰よりも何よりも欲しがってるのは)」
八幡「(紛れもなく、俺だ)」
-
228 : 2015/08/18(火) 23:58:19.36 -
八幡「…………もう、寝るかーー」プルルップルルッ八幡「……誰だよ、こんな時間に」
携帯「−雪ノ下陽乃−」
八幡「(今一番話したくない人ランキング一位の御方かよ……)」プルルップルルッ
八幡「(出るか?だが、危険すぎる)」プルルップルルッ
八幡「(この現象があるうちは会話はおろか、会うのも避けたい)」プルルップルルッ
八幡「(あの人だけには気付かれるのはだめだ)」プルルップルルッ
八幡「(けれど、もしかしたらこの現象の黒幕は本当にあの人の可能性もある)」プルルップルルッ
八幡「(リスクを覚悟で出るかーー)」プルルップ
八幡「……切れたな」
-
229 : 2015/08/19(水) 00:00:02.83 -
八幡「まぁ、切れちまったならしょうがない」八幡「大人しく寝るに限るーー」
小町「ジャッジャーン!呼ばれて飛び出て小町だよっ!お兄ちゃん、陽乃さんから電話!」キャルン☆
八幡「(あの人平塚先生と同じ手法を……)」
八幡「(というかウチの妹の交友関係一体どうなってんだ、マジで)」
小町「もー、お兄ちゃんだめだよ陽乃さんの電話シカトしちゃ」
小町「(まーゴミぃちゃんのことだからきっと寝る直前で掛かってきてめんどくさかったんだろうなー)」
小町「(しかも陽乃さんからだからねー)」
八幡「(……我が妹ながら魔王に対しても容赦のない一言、そこに痺れる憧れるゥ!)」
八幡「(いや、今回は取ろうとする気概は見せたよ?本当だよ?)」
八幡「……出るから電話くれ」
小町「はいはーい」テワタシ
小町「じゃ、小町は大人な会話の邪魔にならないようにたいさーん!」
小町「(小町的には陽乃さんより結衣さんや雪乃さんともっと仲良くして欲しいんだけどなぁ)」
八幡「(……何で、とは聞くまい)」
-
230 : 2015/08/19(水) 00:01:58.51 -
八幡「……もしもし、比企谷ですけど」陽乃「(もー比企谷君電話出るのおっそーい!お姉さん待ちくたびれたよー)」
八幡「……すみません、少し手が離せなかったもんで」
陽乃「本 当 に?」
八幡「(怖っ……!!)」ビクッ
陽乃「なーんてね、ビビった?」アハハ
八幡「……いきなり脅かさないで下さいよ、何処のヤンデレですか」
八幡「(ビビった、つかチビったかと思った……)」
陽乃「最近大学の友達がこういうキャラの出てくるアニメ見ててねー、比企谷君好きそうだなーと思って」
八幡「貴方がやると迫力があり過ぎて怖いのでやめて下さい」
八幡「(あなたの場合、某なく頃にキャラと同じ声だから怖過ぎて軽く引くまである)」
八幡「……それで、わざわざ小町の携帯に掛けるくらいなんですから何か用があるんじゃないんですか?」
陽乃「それなんだけど、明日って暇?暇だよねー、比企谷君友達居ないし」
八幡「友達居なくても予定くらい埋まりますよ。むしろ居ないからこそ予定しかないまでありますね」
八幡「(やっぱこの人雪ノ下の姉だな。俺に対する切り口がまるで一緒なんだけど)」
-
231 : 2015/08/19(水) 00:03:45.37 -
陽乃「えー?さっき小町ちゃんに聞いたら、土曜日はHDに録画してあるプリキュア見返してるだけって言ってたよー?」八幡「それも大事な予定の一つですよ、俺にとっては」
陽乃「へぇー、お姉さんからのお誘いを断るんだ?なかなかいないよ、そんな人」
八幡「なら、俺はそのなかなかいない特別な存在という事で」
八幡「(そんな彼にあげるのはもちろんヴェルタースオリジナル。あれ以外と美味いよな)」
陽乃「あっはは、比企谷君って本当面白いよね。お姉さんますます気に入っちゃった」
陽乃「でも、ごめんね?特別なキャンディはあげられなかったけど」
陽乃「ーー特殊な能力は、気に入ってくれた?」クスッ
-
232 : 2015/08/19(水) 00:05:30.10 -
八幡「……っっ!?」八幡「(…………もしかしたら、とは思ったが、やっぱりそうかよ)」
八幡「……わかりました。こっちも聞きたい事があるんで、明日の誘い受けますよ」
陽乃「本当?ま、そうだよね。色々気になってると思うし」
陽乃「お姉さんも色々とぉ、聞きたい事あるから」
陽乃「比企谷君が今の雪乃ちゃんやガハマちゃんの気持ち知ってどうするのかなーとか」
八幡「…………っ」
八幡「(本当、悪魔みたいな人だなこの人は)」
陽乃「じゃ、待ち合わせはこの前偶然あったあのカフェにしよっか。楽しみにしてるよ」
八幡「わかりました、では」プツ
八幡「……最悪だ」ハァ
-
233 : 2015/08/19(水) 00:10:52.46 -
こんだけ待たせて
これだかしか書いてなくてごめん
これから完結までなんとか頑張ってみるので
軽い気持ちで待っててください
最近のコメント