-
1 : 2015/09/09(水) 23:45:05.43 -
焼肉屋
三浦「そのロースもう焼けたんじゃない?」
八幡「そうか?じゃあ、もらう」パク
三浦「どう?味は?」
八幡「うまいなっ」モグモグ
三浦「そりゃ、あーし自慢の店だし?」
八幡「さすがグルメのあーしさん」
三浦「まあね」
八幡「グルメだったの、お前?」
三浦「隼人と色々まわってるし?」
八幡「そうか、付き合ってるんだったっけ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441809905
ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441809905/
-
2 : 2015/09/09(水) 23:55:29.22 -
三浦「ま、まあね」
八幡「…」
八幡「あ、ビールきたな」
三浦「んじゃ乾杯っ」
八幡「乾杯」チン
三浦「つーかあんたと、こんなところ来るとか信じられないんだけど?
八幡「こっちのセリフなんだけど…」
三浦「隼人に知れたらあんま良くないかも」
八幡「うまくいってんの?」
三浦「…」
-
8 : 2015/09/10(木) 07:18:06.10 -
三浦「あんまり……」
八幡「そうか…」
三浦「うまくいってたら、他の男と飲みに行ったりしないし」
八幡「その相手がなんで俺なんですかね」
三浦「たまたま?あんたに聞きたいこともあったし」
八幡「あんまりいい予感はしないんですが…」
三浦「ちゃんと答えなよ」
八幡「な、なんでしょうか」
-
9 : 2015/09/10(木) 07:22:53.03 -
三浦「あんた、結衣とうまくやってるでしょうね?」
八幡「……」
三浦「大学同じっしょ?最近付き合いだしたって聞いてるし」
八幡「あ、当たり前じゃないですか…」
三浦「なんでそんな棒読みなん?」
八幡「…色々あって…うまくいってるかはわかんねぇよ」
三浦「怒らないから言ってみな」
八幡「由比ヶ浜と付き合い始めてから…その」
三浦「その?」
八幡「雪ノ下と疎遠になってな…俺も由比ヶ浜も」
-
10 : 2015/09/10(木) 07:27:34.14 -
三浦「ふ~ん、そういうことか」
八幡「信じられないことだが…雪ノ下も俺のこと好きだった?みたいで…」
三浦「確かに信じらんないね、ヒキオなんかを…」
八幡「ほっといてくれませんかね…どうせモテないですよ」
三浦「自虐だし、それで?結衣とも気まずいってこと?」
八幡「まあ、それまで普通に会ってた3人が会えなくなったしな」
三浦「高校の時も似たようなことなかった?」
八幡「あったよ…でももうあれから何年も経過して大学に入ってるし、特に気にしてなかったんだが」
三浦「ま、普通の大学生にはよくあることじゃん」
-
13 : 2015/09/10(木) 13:36:23.67 -
八幡「よくあることか?」
三浦「あーしの友達でもメンドくさそうな三角関係になってたよ」
八幡「俺もこんな面倒は嫌だ…」
三浦「役得って思えば?」
八幡「思えねぇよ…」
八幡「お前の方は?どうなってるんだ、葉山と」
三浦「あーし?あーしは…」
三浦「付き合ってみて思ったけど…なんか違うかなって…」
八幡「あいつ猫かぶりだしな」
三浦「そうそれ」
-
14 : 2015/09/10(木) 13:40:07.50 -
三浦「一緒にいて楽しくはあるんだけど…思ってたのと違うというか…」
八幡「お前、葉山に理想押し付けすぎたんじゃないか?」
三浦「そうかもね…」
八幡「それで?」
三浦「それで…ちょっと距離を置いて、落ち着こうって話になってさ」
八幡「別れるの時間の問題じゃないのか、それ」
三浦「言うなっての…怒るよ」
八幡「ごめんなさい」
三浦「でも、あんたちょっと変わったよね」
八幡「俺か…?」
三浦「堂々とするようになったっていうか…落ち着いた雰囲気になってる」
-
28 : 2015/09/12(土) 04:53:49.59 -
八幡「三浦に言われると、凄い恥ずかしいんですが…」
三浦「じゃあ今日は布団の中で悶えてな」
八幡「そうなりそうだ」
三浦「あんたって今、一人暮らしなん?」
八幡「そうだが…お前は?」
三浦「あーしも同じ。一人暮らし満喫中」
八幡「一人暮らしいいっすよね~」
三浦「いいよね~~っ、仕送りも受けてるからあれだけどさ~」
-
29 : 2015/09/12(土) 04:59:08.26 -
八幡「大学生で全部支払うの厳しいだろ?」
三浦「あーしの知り合いで、月30とか稼いでやってる奴とかいるし」
八幡「それ絶対授業受けれないよね…」
三浦「確実に留年するって言ってたかな」
八幡「意味ないだろ、それ…」
三浦「稼ぐの楽しすぎるんだって、サイゼの店員とコンビニ掛け持ちとか」
八幡「ほぼフルで入ってるよねそれ」
三浦「30日の内で休み3日とかじゃない?」
-
30 : 2015/09/12(土) 05:10:55.01 -
八幡「もう社会人と変わらんくらい稼いでるし」
三浦「30万稼いで、月10万貯金したとして…」
八幡「年間120万円だな」
三浦「30歳になる頃には1200万円じゃん。けっこう安泰じゃん」
八幡「いや、月に10万の貯金し続けられるかよ…30万の稼ぎで」
三浦「ま、社会人は色々面倒なやつ引かれるしね」
八幡「そういえば、将来の職業とか決まってるのか?」
三浦「あーし?まだわかんないけど」
八幡「そっか」
三浦「あんたは?」
八幡「……司法書士…行政書士かも…」
-
31 : 2015/09/12(土) 05:16:05.02 -
三浦「照れながら言うことないし」
八幡「しょうがないだろ…由比ヶ浜と暮らすとか考えるとな…」
三浦「え?もうそんな約束してんの?」
八幡「いや、してないけど」
三浦「ヒキオ、恋愛経験なさそうだしね~」
八幡「くっ…」
三浦「付き合ってから、一人で重く考えてたんじゃないの?」
八幡「まあ…そうだな」
三浦「もっと軽く考えた方がいいかもよ」
-
32 : 2015/09/12(土) 05:20:03.07 -
八幡「いや、でもな」
三浦「あーしだって、隼人と結婚とか別に考えてないし」
八幡「そうなのかよ…」
三浦「隼人は格好いいし、優しいけど、学生の恋愛の一人なんだなって思ったし」
八幡「それで最近冷めてきたんですね」
三浦「うるさいっ」
八幡「三浦もなんか変わった気がするな」
三浦「はあ?」
八幡「なんか丸くなった気がする。高校の時はもっと威圧的だったよな」
三浦「そんなことないし…失礼だし」
-
34 : 2015/09/12(土) 06:36:38.21 -
三浦「あんたも雰囲気落ち着いたし」
八幡「由比ヶ浜と付き合ってから、精神的に落ち着かないんだよ…」
三浦「三角関係だしね、雪ノ下さんと」
八幡「うるせーよっ、悪かったな」
三浦「あーしも隼人と付き合えて、なんか方の力抜けたっていうのはあるかも」
八幡「安心したって感じか」
三浦「まーね、隼人ライバル多かったし?生徒会長とか」
八幡「一色だろ、名前で呼んでやれよ…」
三浦「先輩先輩~って、あんたの後ろによくいた気がする」
八幡「いたな…高校受験邪魔されまくった…」
-
35 : 2015/09/12(土) 06:42:58.98 -
三浦「ヒキオに惹かれてたんじゃないの?」
八幡「今にして思えば…そんな気もする」
三浦「最近は連絡とってないの?」
八幡「たまにな、違う大学進学したし」
三浦「可愛かったし彼氏いるんじゃない?惜しいことしたねっ」
八幡「いや、意味わからん…」
——————————–
三浦「で、なに?そのタイムリープのアニメは面白いん?」
八幡「それはもう。途中中だるみあるかもだけど、最後のところは必見だ」
三浦「あーしらくらいの学生がタイムマシン作っちゃうとか…」
八幡「まあ一度見てくれ」
-
36 : 2015/09/12(土) 06:47:10.76 -
三浦「わかった、ていうかなんでアニメ談義してんの?あーしら」
八幡「焼肉店でな…」
三浦「姫菜もそういう話好きみたいだけどさ…」
八幡「苦手か?」
三浦「そりゃね、よくわかんないし」
八幡「苦手なら、無理にってわけじゃないからな」
三浦「見てみるって。あとはセミの鳴くころにだっけ?」
八幡「おう」
-
37 : 2015/09/12(土) 06:51:41.35 -
三浦「さすがにそろそろ出る?焼肉店にしては少し長居しすぎたし」
八幡「そうだな」ガタッ
店員「ありがとうございましたっ、12300円になりま~すっ」
八 浦「たかっ!」
八幡「思った以上の出費だ…」
三浦「ま、ここは高いしね。でも旨かったでしょ?」
八幡「確かに、また由比ヶ浜つれて来てみるかな」
三浦「そうしなよ」
-
38 : 2015/09/12(土) 06:56:15.63 -
八幡「それじゃあ……」
三浦「飲みにでも行く?」
八幡「へ…?」
三浦「バーか居酒屋でも」
八幡「金があんまりないんですが…」
三浦「あーし、バイト代あるし奢ってもいいよ」
八幡「マジっすか?」
三浦「ただし、今度返せよっ」
八幡「それ奢りじゃないからね?」
-
40 : 2015/09/12(土) 07:07:52.32 -
バー
八幡「ほ~~」キョロキョロ
三浦「あんまキョロキョロすんなっての、みっともないし」
八幡「あんまり来ないし…雰囲気がな」
三浦「ヒキオには似合ってないしね」
八幡「こういう所来たの、高2の時以来か」
三浦「へ?」
八幡「川崎がバイトしてたのとっちめた時だな」
三浦「ああ、奉仕部か」
八幡「そういうこと」
-
41 : 2015/09/12(土) 07:12:00.64 -
三浦「そういや奉仕部とか面倒なのやってたよねあんたら」
八幡「してたな…」
三浦「他人の悩み聞くとか…あーしだったらごめんだわ」
八幡「俺も好きでやってたわけじゃ…平塚先生がな」
三浦「怖いしねあの人もなんだかんだ」
八幡「うむ」
三浦「そういえば、結婚したらしいじゃん」
八幡「驚いたっていうか…今までできなかったのが不思議だ」
三浦「へえ…意外な発言」
八幡「美人だし、資産もあるしな」
三浦「なに?すきだったん?」
八幡「そうじゃねぇけど……年齢近かったら求婚してたかも…」
-
42 : 2015/09/12(土) 07:14:44.29 -
三浦「うわ…クサい台詞…結衣に言ってやろ」
八幡「やめてくださいね…ほんと…」
三浦「冗談だけど…えっと、何にする?」
八幡「え~なにがいいんだ?」
三浦「じゃあ、ウイスキーで」
八幡「え?アルコール高くない?」
三浦「ま、平気でしょ」
-
43 : 2015/09/12(土) 07:17:36.30 -
八幡「…」
三浦「どうしたの?早く飲みなっての」
八幡「お、おう…」
三浦「じゃ、かんぱ~い」カン
八幡「か、かんぱい」カン
三浦「お、うまいっ」
八幡「喉が焼けそうになるな…」
三浦「そりゃ度数高いしね」
八幡「大丈夫かね……俺…」
-
44 : 2015/09/12(土) 07:22:25.82 -
—————————–
外
三浦「ちょっとヒキオ…ちゃんと歩きなってのっ!」
八幡「うう……」
三浦「さすがに足もつれ過ぎだっての…」
八幡「あう…視界がぼやける……」
三浦「ったく…情けない…」
三浦「ていうかもう終電になるし……」
八幡「……」
三浦「こいつも帰れないじゃん、こんなんじゃ」
三浦「仕方ないな…たく」
-
45 : 2015/09/12(土) 07:28:05.92 -
三浦「ほら、そこに横になって」
八幡「ううう…ここって…?」
三浦「ネカフェの和室。ここなら朝まで過ごしても安いし」
八幡「す、すまん…ホント…」
三浦「いいから、無理に飲ましたの、あーしだし」
八幡「お、おう…」
三浦「あーし、向こうの席とってあるから。たまに見にくるね」
八幡「ううう……」
三浦「寝てるし…ん?」
三浦「携帯落としたし…あれ、着信?」
三浦「結衣か…回数凄いし…!」
-
46 : 2015/09/12(土) 07:31:43.83 -
三浦「こりゃ、明日大変だねヒキオ…」
チラ
三浦「あーしの方は…隼人から着信はないか…」
三浦「まあ、当たり前なんだけどさ…あ~あ」
スタスタ
次の日
八幡「う…ん…」ムク
三浦「あ、起きた?ヒキオ」
八幡「あれ…?ここは?三浦…?」
三浦「あんたに無理やり襲われた…あーしの貞操返せっ」
八幡「いやいや…」
三浦「ま、冗談だけど」
八幡「ここネカフェだよね?」
-
57 : 2015/09/13(日) 18:08:43.17 -
三浦「ま~ね、あんた体調は平気?」
八幡「ああ、大丈夫かな」
三浦「ん、なら帰ろっか?」
八幡「なんか悪い…世話になったみたいで…」
三浦「あーしの方はいいけど、結衣には心配かけちゃだめだよ」
八幡「ん?」
三浦「着信がすごいから」
八幡「マジか…」
-
58 : 2015/09/13(日) 18:11:35.18 -
駅
三浦「んじゃ、あーしこっちだから」
八幡「おう…あ、三浦携帯番号教えてくれ」
三浦「は?」
八幡「だから携帯…」
三浦「なにそれ?ナンパしてんの?」
八幡「違うっての…昨日のお礼とか、お金とか返さないと駄目だろ。次落ち合うためだ」
三浦「あ~そういうことか~」
八幡「な?」
三浦「あんまり気のりしないけど…」ピピ
-
59 : 2015/09/13(日) 18:16:10.05 -
三浦「じゃあこれで完了…と、じゃね」
八幡「ああ、またな」
八幡「はあ……今から、由比ヶ浜に電話か…」
八幡「さて、どうするかな?怒ってるかな…」
————————————————–
大学の食堂
結衣「ビックリしてたんだからね?ヒッキー昨日から全然でないし…」
八幡「悪い…」
結衣「しかも、今日の一限目来ないし」
八幡「まあ体調悪くてな…」
結衣「お酒飲んだからでしょ?」
八幡「う…」
結衣「心配したんだからねっ?」
八幡「ご、ごめんな…由比ヶ浜」
結衣「うん…まあ、無事でよかったけど」
-
60 : 2015/09/13(日) 18:20:51.56 -
八幡(しまった…三浦のこと言うタイミング逃したな…)
結衣「それよりヒッキー、誰かと飲んでたの?」
八幡「え?」
結衣「お酒…」
八幡(なんか勘ぐってるな、由比ヶ浜…)
結衣「も、もしかしてさ…」
八幡「雪ノ下じゃないぞ」
結衣「じゃ、じゃあ…だれかな?」
八幡「……」
八幡「と、戸塚…」
-
62 : 2015/09/13(日) 19:01:39.56 -
結衣「えっ?彩ちゃん?」
八幡「お、おう…」
結衣「あ、そうなんだ…よかった…」
八幡「…」(うわ…なんかまずったか?いや、でも大丈夫だよな?)
八幡(別に言う必要あるわけでもないし…)
結衣「久しぶりに積もる話とかしたんだ?」
八幡「まあ、したかな」(三浦とだけど…)
結衣「そっか~」
八幡「……」
結衣「あ、あとさ…ヒッキー」
八幡「なんだ?」
結衣「今日さ、講義終わったらデート…しない?久々だし…」
八幡「そ、そうだな…行くか」
結衣「うんっ!」
-
64 : 2015/09/17(木) 21:25:25.36 -
それから別の日 喫茶店
三浦「で、結衣とのデート楽しんだと…」
八幡「まあな」
三浦「なに?当てつけ?こっちうまくいってないからって」
八幡「そんなわけあるかっ」
三浦「ヒキオって、彼女できたからって性格さらに悪くなった?」
三浦「あ、元々悪いか」
八幡「おい…勝手に俺の悪口進めないでね…」
-
65 : 2015/09/17(木) 21:31:22.38 -
八幡「…まだ、葉山とはそのままか?」
三浦「ま、しばらく離れよってなったしね」
八幡「…」
三浦「これはあーしの予想だけど…雪ノ下さんのこと忘れられてないのかも」
八幡「なるほどな」
三浦「なんかわかんの?」
八幡「そりゃな、奉仕部でもそうだが、葉山の依頼もやったわけだし」
三浦「隼人って雪ノ下さんのこと好きだったのかな?」
八幡「かもな、少なくとも高校の時は」
-
66 : 2015/09/17(木) 21:37:55.61 -
八幡「でも卒業してからお前と付き合ったんだろ?」
三浦「うん」
八幡「あいつそんな中途半端なことする奴か?」
三浦「それはないと思う。だから、あーしのことはちゃんと考えてくれたと思うし」
八幡「なら大丈夫だろ。今疎遠なのとは関係ないかもな」
三浦「うん…だといいけどさ」
八幡「疑心暗鬼ってやつか?」
三浦「さあ…隼人が雪ノ下さん忘れられないのはこの際いいんだけどさ」
三浦「このまま別れるのかなって…」
八幡「三浦…」
-
67 : 2015/09/17(木) 21:47:19.41 -
三浦「そういう意味ではデートとかしてさ、いい感じじゃん」
八幡「う、うるせぇ…」
三浦「照れんなってのっ」
三浦「雪ノ下さんとは?」
八幡「まだなんもなってないな」
三浦「ふ~ん
-
68 : 2015/09/17(木) 21:53:01.04 -
八幡「時間おけば、普通に戻ると思ってるけどな」
三浦「あんたらって、けっこう信頼関係あるんだ」
八幡「ま、一応奉仕部とかいう面倒な部をやってたからな」
三浦「あれ、最悪に面倒な部活だったでしょ?」
八幡「まあ、他人の悩み聞いて解決に導くって感じだし」
三浦「そんなのやるんなら、サッカーとか自分の好きなことやりたいでしょ」
八幡「そりゃそうだ。今度、新婚さんのところにお邪魔して聞いてやる」
三浦「それいいじゃん、ちょっとおもしろそうだし」
-
71 : 2015/09/19(土) 17:06:49.23 -
三浦「ところで、今日はあんたの奢りでいいんだよね?」
八幡「ああ、いいけど」
三浦「じゃあ、メッチャ高い店にも連れていくし」
八幡「やめてください、破産してしまいます。そういや」
三浦「ん?」
八幡「この前の焼肉店好評だったぞ、由比ヶ浜に」
三浦「へえ、そりゃよかった」
八幡「高くてびっくりしてたけどな」
三浦「彼女と行くんならあれくらいするっての」
-
72 : 2015/09/19(土) 17:15:58.13 -
八幡「そうか?」
三浦「うん、だから今日はもう少し高い店にも」
八幡「やめてね?」
————————————-
結衣「ヒッキー、こっちこっち」
八幡「おう…」
結衣「おう…って、もうちょっと元気出して行こうよっ!」
八幡「なんで図書館で勉強なんだ…あんまり気乗りしない…」
結衣「う…だってさあたし勉強できないし」
八幡「俺だって特別やってるわけじゃないぞ?」
結衣「二人の時間、もっと作ろうかなって思ってさ」
八幡「由比ヶ浜…」
結衣「ほら、ゆきのんと微妙な関係になっちゃったしさ…あたし達…」
-
73 : 2015/09/19(土) 18:24:26.09 -
八幡「微妙な関係ね…」
結衣「で、でもでも、最近はあたし達はいい感じじゃない?」
八幡「そうかもな」
結衣「そうかもなじゃなくってっ!いい感じでしょっ?」
八幡「はいはいいい感じですね」
結衣「なんでそんな適当な感じ!?」
八幡「図書館での勉強が面倒」
結衣「そこなの!?」
八幡(まあ、三浦とも話すようになって…気分は晴れてるか)
八幡(誰かに悩み打ち明けるのって…大切かもな…)
-
74 : 2015/09/19(土) 19:15:47.52 -
結衣「今度さ…ゆきのんと話してみない…?」
八幡「……」
結衣「やっぱりさ…会わないと…ずっと微妙なままだと思うし」
八幡「かもな…わかった」
結衣「うん、ありがとう、ヒッキー」
————————————–
居酒屋
八幡「ていうことで、雪ノ下と会ってな…」
三浦「ふ~ん」
八幡「なんだ、興味なさそうな声で」
三浦「興味はあるけど…なんでまたあーしかと飲んでんの?」
三浦「そかも二人っきりとか…」
八幡「なんか俺たちで飲むのも普通になってきたな…」
三浦「ホントにね」
-
76 : 2015/09/20(日) 09:46:40.33 -
三浦「それで?どうだったん?」
八幡「まあ、一言で言えば……」
三浦「一言で言えば?」
八幡「うまく言った…と思うぞ」
三浦「マジで?」
八幡「マジマジ」
三浦「へえ~やるじゃん、ヒキオっ」
八幡「俺も緊張してたんだけどな…お互い微妙な関係になったの謝って終了した」
八幡「完全に解決したわけじゃないけどな」
-
77 : 2015/09/20(日) 10:00:54.23 -
三浦「そっか~良かったじゃん、ヒキオ。結衣も安心だし」
八幡「まあな」
三浦「…」
八幡「そっちは?葉山とはどうなんだ?」
三浦「隼人とは…別れた」
八幡「……そっか」
三浦「隼人は雪ノ下さんのこと忘れられないっていうのは本当だったし」
八幡「そうなのか?」
三浦「うん、隼人も肯定してた」
八幡「だから別れたのか?」
-
79 : 2015/09/20(日) 10:06:22.72 -
三浦「うん、もう無理かなって思ってさ。あーしの方から」
八幡「……ま、いいんじゃねぇの」
三浦「簡単に言うし」
八幡「結果はどうなろうと前に進まないとな」
三浦「あんたの口からそんな言葉出るんだ」
八幡「お、俺だってたまには…」
三浦「結衣落としたから、やっぱり余裕あるでしょ」
八幡「いや、ないし」
-
80 : 2015/09/20(日) 10:19:56.40 -
八幡「俺も元気もらったしな、三浦に」
三浦「え、どういう意味よ」
八幡「由比ヶ浜のこと話聞いてくれただろ?あれ」
三浦「あ~気が楽になったってこと?」
八幡「そういうこと」
三浦「あんたって、悩み話す経験とか少なそうだしね~」
八幡「友達いなかったしな」
三浦「あんなもん普通の会話でしょ、元気づけてないし」
八幡「俺にとってはありがたかったんだよ、まさか三浦とこんなこと話すとも思わないし」
-
81 : 2015/09/20(日) 10:27:05.71 -
三浦「じゃあ…」
八幡「ん?」
三浦「今日はあーしの、隼人と別れた記念ってことで」
八幡「別れた記念ってなんだよ……」
三浦「とにかく慰めてもらうしっ」
八幡「言い方が卑猥ですって…」
三浦「とにかく乾杯」
八幡「いや、乾杯っておかしいよね?」
-
83 : 2015/09/20(日) 10:31:54.45 -
夜
八幡「お、おい…三浦、平気かよ」
三浦「平気、平気だって~!」フラフラ
八幡「いや、足もつれてるし…」
三浦「なによ~~!今日はあーしの慰め会でしょ~もっと元気だして祝え~~」
八幡「祝うんじゃなくて、元気づけるんだろ…たく」
三浦「そうだった~~あはは~~~」
八幡「ったく…葉山と別れたのに全然へこんでないし…」
三浦「あはは~~~」
八幡「さすが三浦って感じか…」
-
85 : 2015/09/20(日) 10:38:15.60 -
三浦「うへ…気分悪いし…」
八幡「じゃあ、なんか飲み物飲み物でも買ってくるな」
ガシ
三浦「……」
八幡「ん?三浦?」
三浦「…行かないで…」
八幡「三浦……?」
三浦「行かないでよ、ヒキオ…」ギュウ
ポロポロポロ
八幡「お、おい、三浦…!?」
-
86 : 2015/09/20(日) 10:39:31.74 -
三浦「なんで……うぐ…ぐすっ…」
八幡(三浦が泣いてる?さっきまで意気揚々と飲んでたのに…)
三浦「隼人…
-
87 : 2015/09/20(日) 10:47:08.39 -
三浦「隼人……なんで…なんで…」ポロポロ
八幡「三浦…お前…」
三浦「ぐすっ…!」
八幡「…」
八幡(なんだかんだで無理してたのか…)
八幡(そりゃそうか…)
八幡「三浦…行かないっての、心配すんな」
三浦「ヒキオ…」
八幡「俺にできることあるか?」
三浦「やけに優しいじゃん…」
-
88 : 2015/09/20(日) 10:52:04.07 -
八幡「今日はお前の慰め会なんだろ?」
三浦「ちょっとキュンときたし…ヒキオのくせに…」
八幡「マジですか…」
三浦「ていうか、もう終電だしさ…あそこ…」
八幡「え?あそこって…」
三浦「泊まっていこ…」
八幡「……」
-
89 : 2015/09/20(日) 11:02:54.57 -
ホテル
結衣『え~~!?ヒッキー今日帰って来れないの?』
八幡「す、すまん…飲んでたら…終電逃してさ…明日の朝には帰るから」
結衣『飲みすぎたら駄目だよっ!せっかく泊まりに来たのに…』
八幡「わ、悪い…俺の部屋は自由に使っていいからさ」
結衣『へへ…じゃあ、お言葉に甘えるねっ』
八幡「あんまり無茶しないでね?」
結衣『エッチな本がないか探しておくね』
八幡「ごめんなさい…やめてください…」
結衣『ダメ、それじゃあねっ』ピッ
八幡「…秘蔵のコレクション君は終わったか…」
-
90 : 2015/09/20(日) 11:09:18.02 -
三浦「ヒキオ…ジャワー空いたし…」
八幡「お、おう…」
三浦「入ってくる?」
八幡「今日はいいかな…とか」
三浦「汚いっての、入ってきな」
八幡「わかった…て、三浦下着は…?」
三浦「替えの下着なんかないし…しょうがないじゃん…」
八幡「…」
三浦「なに想像してんの変態」
-
91 : 2015/09/20(日) 11:13:57.60 -
三浦「結衣から?」
八幡「まあな…」
三浦「もう同棲状態なんだ?」
八幡「しっかり聞いてるんですね…」
三浦「うらやましい」
八幡「はあ…」
三浦「ていうか、あーしと会ってること話してないの?」
八幡「そうだな…タイミング逃してな」
三浦「バレたら大変じゃん」
八幡「そうなんですよね…」
-
92 : 2015/09/20(日) 11:19:25.63 -
三浦「今夜のことは黙っててあげるから…結衣には」
八幡「意味深げに言うのやめてね?泊まってるだけですからね?」
三浦「あーし、バスローブだし」
八幡「早く寝ろよ」
三浦「ノリ悪いっての」
八幡「ほっとけ」
三浦「あんた、結衣とこういう所入るの?」
八幡「ホテルは来ないな」
三浦「てことはヒキオの部屋か」
八幡「ま、まあ……」
-
93 : 2015/09/20(日) 11:26:39.70 -
八幡「とにかくもう寝ろよ…」
三浦「あ、話逸らしたし…」
八幡「俺、隣のベッド使うぞ?」
三浦「いいよ」
八幡「あっさりだな…」
三浦「あんた結衣いるじゃん、そういう意味では一番安心だし」
八幡「そうかもしれないけど…あんまこういうことするなよ」
三浦「うん…」
八幡「俺じゃなかったら、襲ってるぞ、多分」
三浦「じゃあ、今度する時もヒキオとするし」
八幡「いや、そういう意味じゃないからね…」
-
94 : 2015/09/20(日) 11:35:23.15 -
チッチッチッ
八幡「…」
三浦「…すやすや」
八幡「…予想以上にもやもやする…」
八幡(だ、大丈夫だ…俺は理性の塊…理性の塊…)
三浦「うん…ん…」
八幡「と、トイレ行こう…」
八幡「…こうして見ると…三浦って美人だな…」
八幡(なに考えてんだ、俺…)
八幡(ていうか由比ヶ浜に知れたら…いや、黙っとくのはルール違反か…?)
-
95 : 2015/09/20(日) 11:42:01.40 -
三浦「……隼人…」
八幡「…三浦……寝るか」
——————————–
三浦「き、昨日はごめん…色々と」
八幡「俺も、この間世話になったしな」
三浦「なんか誘惑まがいのこともしちゃったし…記憶あいまいだけど…」
八幡「あ~そういえば…」
三浦「あんま思い出さないでよ……」
八幡「照れてるあーしさんとか新鮮だな」
三浦「怒るよ」
八幡「すいませんでした…」
三浦「たく…そ、それじゃまた…ヒキオ…」
八幡「おう…またな…」
八幡(なんか微妙な雰囲気だった…)
-
96 : 2015/09/20(日) 12:22:31.17 -
しばらく経って…東京某所
葉山「久しぶりだな、比企谷」
八幡「そんなに前か?」
葉山「もう1年は会ってないように思えるが」
八幡「そういやそうか」
葉山「俺が東京に行ったからだけどね」
八幡「東大だもんな…」
葉山「ああ」
八幡「雪ノ下は?学校ではどうなんだ?」
葉山「学校で会うことなんてないからな、元気…というのは知ってるんだろ?」
八幡「まあな…」
-
97 : 2015/09/20(日) 12:29:39.80 -
葉山「君が結衣と付き合い始めたのは意外だったけど…俺にとっては良かったのかな」
八幡「おい…」
葉山「仲直りしたとも聞いたし、これでアプローチをかけられるかな」
八幡「おい…三浦は…」
葉山「優美子と別れたのは聞いてるのか?」
八幡「聞いてる」
葉山「仲がいいんだな」
八幡「ちょっとしたきっかけで、飲み仲間になっただけだよ」
葉山「そのあたりは俺がとやかく言えることじゃないな…優美子とは意志疎通がうまくいかなくてさ」
八幡「雪ノ下のことがまだ好きだったとも聞いてるぞ」
葉山「それも原因の一つではあるけど…優美子の方も俺に理想の彼氏を求めてきてたよ」
八幡「辛かったってことか?」
葉山「すこしね…」
-
98 : 2015/09/20(日) 12:38:11.00 -
八幡「それはお前が今まで演じすぎてたからじゃないのか?」
葉山「それを言われると頭が痛いな…否定ができないから」
八幡「その辺は俺がどうこう言えることじゃないけど…」
葉山「そう言ってもらえると助かるよ」
八幡「三浦のこと…好きだったのか?」
葉山「もちろんっ」
八幡「そっか…ま、俺が聞きたいのはそんくらいだ」
葉山「君は一体何のために東京まできたんだ…?」
八幡「俺もよくわかんねっ」
-
99 : 2015/09/20(日) 12:49:03.91 -
葉山「せっかく来たんだし、晩御飯でも一緒にどうだ?積もる話もあるだろう」
八幡「あるか…?」
葉山「ほら結衣とのなれ初めや、優美子の現状とかね」
八幡「はあ…まあいいか」
—————————————-
千葉
八幡「…帰りたい…」
三浦「ヒキオ…」
八幡「三浦…おう」
三浦「ここにいろって言ったでしょ、帰ろうとしてなかった?」
八幡「寒かったんで…」
三浦「隼人のところ行ってたの?」
八幡「知ってんの?」
三浦「隼人から聞いたから、だから帰宅中のあんたを駅前で止めたの」
-
100 : 2015/09/20(日) 12:58:26.73 -
三浦「余計な気を遣ってくれてさ…ホント、奉仕部の頃から変わらないみたいだね」
八幡「否定できない…でもな…」
三浦「へ?」
八幡「お前、泣いてただろ…だからな…ちょっと話聞いておこうかと思って」
三浦「…あんた、前にあーしのこと面倒見いいとか言ってたけどさ…」
八幡「そんなこと言ったっけ、否定はしないけど」
三浦「あんたも大概だと思うよ」
八幡「それ、喜んでいいのか…?」
三浦「さあ…あんまりよくないかもよ?」
八幡「やっぱり…?」
三浦「はあ…あんたさ…」
八幡「はい?」
三浦「あーしを惚れさせたいわけ?」
八幡「…はい?」
-
101 : 2015/09/20(日) 13:05:47.93 -
三浦「あ~なんか変だ、あーし」
八幡「冗談ですよね…?」
三浦「知らない…なんであんたみたいな奴、あーしが惚れんのよ」
八幡「ですよね~」
三浦「結衣の気持ちわかる自分が嫌だ……」
八幡「ちょっ…洒落にならないですから…あーしさん…!」
三浦「そもそも、結衣に黙ってるあんたが悪いし…」
八幡「いやいやいや…」
三浦「どうせ、『やましくないから黙ってよう』とか思ってたんだろうけど」
-
102 : 2015/09/20(日) 13:11:14.21 -
八幡「図星です……」
三浦「じゃあ、たっぷり結衣に怒られな」
八幡「は、はい…」
三浦「ん、素直でよろしいっ」
八幡「じゃあ、もう二人で飲むのもやめた方がいいな」
三浦「…」
八幡「由比ヶ浜にも悪いし…」
三浦「それとこれとは話が別じゃない?」
八幡「はい?」
-
104 : 2015/09/20(日) 13:39:43.27 -
三浦「あんたと飲みに行くのは別に問題ないでしょ」
八幡「なんでだよ…?」
三浦「ヒキオが理性保ってればいいわけで」
八幡「…そういうもんか?」
三浦「そういうもん。深く考えんなっ」
八幡「それじゃ…今度由比ヶ浜もつれてくるな」
三浦「なっ…!」
八幡「いや、積もる話もあるだろうし」
三浦「どうせイチャつくんでしょ?」
八幡「そ、そんなことねぇし…」
三浦「やっぱり呼ぶのは禁止」
八幡「いや、でも…」
三浦「あんたと二人で飲みたいし」
八幡「そ、そういうこと言うのは卑怯だぞ……」
三浦「あんたも、あーしの心ちょっとだけ乱したしお相子」
八幡「納得できねぇ…」
三浦「じゃ、そういうことでよろしく~!」
-
106 : 2015/09/20(日) 13:43:48.48 -
おまけ
結衣「へ~~優美子と楽しく飲んでるんだ…」
八幡「あ、いや…楽しくというのはちょっと違うけど…」
結衣「…」
八幡「す、すみません…」
結衣「この前の彩ちゃんと飲んでたっていうのも嘘だったよね?」
八幡「いや…ウソってわけでは…」
結衣「彩ちゃん、知らないって言ってたけど?」
八幡「…ごめんなさい…三浦でした…」
結衣「む~~~!バカ…!」
八幡「ご、ごめんなさい…本当に…」
結衣「反省してる?」
八幡「そ、それはもう…」
結衣「まあ…正直に話してくれたから、今回は許してあげる」
-
108 : 2015/09/20(日) 13:52:55.37 -
結衣「あと他にはいけないこととかしてない?隠し事とかないよね?」
八幡「そ、それはもちろん…あ…」
結衣「なに?今ちゃんと言ってよ、ヒッキー」
八幡「い、いや…その…」
結衣「その?」
八幡「あーしさんとホテルの方へ…」
結衣「…」
八幡「も、もちろんちゃんと理由はあるし…なにもしてないし…!」
結衣「そっか…ホテル行ったんだ…そっか…」
八幡「あ、あの…拳に力が…由比ヶ浜さん…?」
結衣「この……うわきもの~~~~!」
八幡「ちが~~うっ!」
おしまい
最近のコメント