モバP「智絵里がヤンデレになった」


1 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:07:26.32 ID:rVkH2qBl0
智絵里「あー、マジさみー」

こずえ「さみー……」

仁奈「さみーです」

智絵里「こういう日はPさんに抱きしめてもらってあったかくなりてーなー」

こずえ「なりてーなー……」

仁奈「なりてーですなー」

ちひろ「これが巷で噂のヤンキーデレ、略してヤンデレというやつですか……」

P「違うと思います」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447682836


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447682836/


3 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:11:36.12 ID:rVkH2qBl0
ちひろ「違うんですか?」

P「いやだって全然ヤンキーじゃないじゃないですか。言葉遣い真似ようとしてるだけで雰囲気めっちゃ穏やかだし」

P「もはや子どもとじゃれあうちょっと口の悪いお姉ちゃんですよ」

ちひろ「そもそもどうしてあんなしゃべり方をしているんでしょう?」

P「それは本人に聞いた方が早いでしょう。おーい、智絵里。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

智絵里「なんだこのやろー」

こずえ「このやろー……」

仁奈「このヤロー」

P「これほど威圧されない『この野郎』は初めてだ」


4 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:14:43.92 ID:rVkH2qBl0
智絵里「実は……こういう強そうな言葉を使った方が、物怖じしないですむかなと思って」

智絵里「勇気を出して、素直になれるかな、と」

P「なるほど。で、後ろのちびっ子二人は?」

智絵里「いつの間にかついて来ていました」

こずえ「へーい」

仁奈「ヘーイ!」

P「それはヤンキーじゃなくて世界レベル」

ちひろ「面白そうな遊びだと思ったんでしょうね」


5 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:17:13.53 ID:rVkH2qBl0
智絵里「でも、おかげでいつもより元気に話せてる気がします……じゃなくて、気がするぜ!」

P「そうなのか?」

智絵里「マジだぜ!」

こずえ「だぜー……」

仁奈「ですぜ!」

智絵里「余裕だぜ!」

ちひろ「ヤンキーというより熱血キャラですね」


6 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:19:37.01 ID:rVkH2qBl0
P「本当にマジか?」

智絵里「マジだぜ!」

P「本当の本当に?」ズイッ

智絵里「ま、まじだぜ」

P「本当の本当の本当に? シロツメクサに誓えるか?」

智絵里「ま、まーじ……」

こずえ「まじ……」

仁奈「まじーろ?」

P「懐かしいな、その呪文」

P「で、どうなんだ智絵里」

智絵里「う、うぅ……」

こずえ「ぷろでゅーさー……いじめちゃだめぇー」

仁奈「めっ! ですよ」

P「はは、ごめんごめん。ちょっと意地悪してしまったな」


8 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:23:26.87 ID:rVkH2qBl0
P「実際、はっきりものが言えるようになるのはいいことだからな。できれば言葉遣いはもう少し丁寧でいてほしいけど」

ちひろ「さっきも普通にプロデューサーに抱きしめてもらいたいって言ってましたからね。ばしばし言えるようになってますね」

智絵里「えへへ」

P「発言内容自体に若干問題がある気もする」

仁奈「智絵里おねーさん! 今度はPに直接言ってみるですよ!」

智絵里「えっ? ちょ、直接って……面と向かって?」

こずえ「ちえり……こんどは……だいれくとあたっくー」

智絵里「そ、そうだね……今のヤンキーなわたしなら、そのくらい朝飯前だぜ」

ちひろ「ヤンキーデレのデレの出番ですね」


9 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:26:04.98 ID:rVkH2qBl0
智絵里「……すー、はー」

P「………」

智絵里「………」

P「………」

P「……智絵里?」

智絵里「み」

P「み?」

智絵里「みなまで言わせるな察してくださいこのやろー!」

P「何も言ってないのにどこをどう察しろというんだ」


10 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:30:01.83 ID:rVkH2qBl0
智絵里「うぅ……だめでした」カアァ

ちひろ「やっぱり智絵里ちゃんにはハードルが高かったみたいですね」

こずえ「だいれくとあたっく……」

仁奈「は、難しいでごぜーます」

智絵里「もっとがんがん攻める感じで言葉を出していかないと……」

智絵里「あげぽよでいきます!」

P「ヤンキーじゃなくてギャルだな」

ちひろ「もう懐かしい単語ですね」

P「うちにはいまだに現役で使ってそうな子がいるような」


11 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:32:35.34 ID:rVkH2qBl0
智絵里「さ、作戦ターイム! です」

P「認める」

智絵里「ごにょごにょ」

こずえ「こしょこしょ……」

仁奈「く、くすぐったいですよっ」キャッキャッ

仁奈「だったら仁奈は智絵里おねーさんに!」コショコショ

智絵里「きゃっ! ふ、ふふっ、くすぐったい……!」

5分後

智絵里「決まりました」

P「ほとんどくすぐり合いしているように見えたが」

智絵里「いいえ、大丈夫です」

こずえ「だいじょーぶ……」

仁奈「ダイジョーブですよ!」

P「カタカナ表記だと40パーセントくらいしか信用できない」

友紀「パワプロあるあるだね」

ちひろ「友紀ちゃんどこから出てきたんですか」


12 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:38:08.01 ID:rVkH2qBl0
智絵里「とにかく、今度は勢いありまくりです」

P「ほう」

智絵里「YO!」ズンチャ

こずえ「よー」ズンチャ

仁奈「YO!」ズンチャッチャ

P「もうただのラッパーじゃないか」

ちひろ「勢いはありますよね」

智絵里「Pさんのことがす、すすうすすきなんだにょっ!」

P「しかも結局噛みまくりで言えてないぞ」


13 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:41:35.59 ID:rVkH2qBl0
智絵里「ま、まだです。まだわたしには——」

こずえ「ふわぁ……こずえ、そろそろおひるねするぅー」

ちひろ「あらあら、少しお疲れみたいですね」

P「レッスンまで時間あるし、少し寝てていいぞ」

こずえ「わかったー……ふわぁ」ポフッ

智絵里「! し、自然な動きでPさんの膝を枕に……」

仁奈「仁奈もお昼寝していいですか?」

P「ああ、いいぞ」

仁奈「わーい」ポフッ

智絵里「(に、仁奈ちゃんまで!)」

ちひろ「プロデューサーさん、大人気ですね」


14 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:45:29.30 ID:rVkH2qBl0
智絵里「………」ソワソワ

智絵里「あ、あのっ。わたしもちょっとだけ眠いかもしれません……」

P「おう。仮眠ならあっちの部屋のベッドが空いてるぞ」

智絵里「………」

智絵里「なんでやねんっ」

P「うおっ」

ちひろ「今日一番の言葉の強さでしたね」


15 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:50:09.40 ID:rVkH2qBl0
智絵里「むぅ……」プクー

P「いや、そうツッコまれてもな。こずえや仁奈ならともかく、智絵里を俺が膝枕するとなると……いろいろと問題が」

智絵里「な、なら、私がPさんを膝枕しますからっ」

P「何が『なら』なのかわからないが、まったく解決になっていないことはわかる」

智絵里「………」ジーー

P「………」

智絵里「だめ……ですか?」

P「うぐっ……仕方ないな。すでに二人乗ってて狭いけど、俺の膝を貸してやろう」

智絵里「ありがとうございます♪」パアァ


16 : ◆C2VTzcV58A 2015/11/16(月) 23:51:21.00 ID:rVkH2qBl0
ちひろ「押し切られちゃいましたね。プロデューサーさん」

P「無意識の上目遣いにやられました」

P「しかし……ヤンキー言葉なんか使わなくても、随分押しが強くなったと思いませんか?」

ちひろ「それだけプロデューサーさんが信頼されているってことです」

P「だと、いいですけどね。ははっ」

こずえ「すー……すー……」

仁奈「むにゃむにゃ」

智絵里「……♪」

おしまい

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