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1 : 2013/12/17(火) 21:41:06 -
女「お迎えにあがりました」
男「え?」
女「男様でらっしゃいますね?」
男「違います」
女「え?」
男「……そうです」
女「なぜ嘘をつこうとしたのですか。怒りますよ?」
男「あなたが怪しいからです」
ソース: http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1387284066/
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2 : 2013/12/17(火) 21:46:12 ID:WzLjHfUY -
女「怪しいとは失礼な」
男「平日の昼間に家にいきなり迎えにきたと言いながら尋ねる見知らぬ人は怪しいでしょ」
女「……いえ、怪しくないです」
男「今確かにって思ったでしょ」
女「それを言うならば平日に家にいらっしゃる男様の方が怪しいとも言えます」
男「話題を逸らした」
女「逸らしてません。本題に入ろうとしているだけです」
-
9 : 2013/12/17(火) 22:25:35 -
女「着きましたよ男様」
男(……でかっ)
女「こちらです」
男「……」
女「お父様もお待ちですよ」
男「はぁ……」
ガチャ
「「「「「「「「おかえりなさいませ」」」」」」」」
男「!?」ビクッ
-
12 : 2013/12/17(火) 23:08:05 -
男「てかじぃちゃん死んだのにえらく気楽だなおい。悲しめよ」
父「だって死んでねーもん」
男「え!?」
父「引退するんだと表世界から」
男「なんで死んだ事にしてんだよ!?」
父「今辞めたら相当経済界がうるせーらしいので、死んだ事にしたみたいだな」
男「え、影響力があるのか?経済界に?」
父「そりゃお前この日本で1番金持ってる会社グループのトップだったんだ。あるべ影響」
男「じぃちゃんがマジでそのレベルなら死んだとか言ってもマスコミが嗅ぎつけたりするんじゃねーの?」
父「それだよな、俺も疑問に思ってた」
男「おい」
-
16 : 2013/12/19(木) 22:01:44 -
父「さてと、まぁそれじゃ俺はこれで失礼する」
男「来たばっかでもう帰るのかよ」
父「正直お前がここに辿り着くのを見届けるためだけの為に来たからな。ミッションコンプリート」グッ
男「じぃちゃん生きてるなら会わねーのかよ」
父「なんかもう隠居完了しちゃったらしくてな、山奥に引きこもったそうだ」
男「何言ってんのこの人」
女「男様のお父様が仰ってる事は事実です」
男「死んだって嘘つかれて金持ちって知らされてここに連れてこられた俺に対する説明を要求したいんでじぃちゃんを呼んでください」
女「それについてはこちらをご覧下さい」ピッ
-
65 : 2013/12/29(日) 06:58:32 -
男「ん?」黒宮「あら」
「黒宮さんですよね?少しランク会の事でお話がありまして」
男「ランク会?」
黒宮「ランクB以上の学生200人からなる相互交流を目的にした組織よ、あんたはまず入れないから気にしなくていいわよ」
男「あーそういうの苦手だからいいです」
黒宮「……ランクBにしましょうか?」ボソッ
男「車戻ってるわーHAHAHAHA」
黒宮「ったく……10分待ってて」
男「了解」
黒宮「さてと……それじゃ、行きましょ?」
「はい!ではあちらの講義室へ」
-
66 : 2013/12/29(日) 07:18:42 -
とある講義室
ガチャ
「……」黒宮「……」
バタンッ
黒宮「……勢ぞろいね」
「あちらの席へ」
黒宮「どうも、案内係さん……じゃなくて【白】の人間か」
「……」
黒宮「で、なんです?【白】の方々が揃いも揃って20人程集まるなんて、只事ではないようね」
「なぁに、説明してもらおうかと思ってね」
黒宮「なにを?」
「しらばっくれるな!貴様ら【黒】の人間が我々との協定を破った件に決まってるだろうがっ!!」
黒宮「協定ねぇ……何のことやら」
-
71 : 2013/12/29(日) 07:57:13 -
白川「……【黒】だという証拠は!?」
黒宮「そうですねぇ、じゃあ」パチン
ガチャ!!
「「「「「「動くな」」」」」」
白川「なっ!!?」
ウワッ!!
ナンダオマエラ!!
コノヤロ!……イタイイタイハナセ!!
コウサンコウサン!!「制圧完了しました。次の指示を」
黒宮「有難う、助かったわ。さがっていい」
「はっ!」
白川「…………」
黒宮「帰っても?」
-
73 : 2013/12/29(日) 08:08:07 -
白川「も、申し訳ありません……でした」
黒宮「いいわ。協定の大事さは貴方よりもよっぽど理解してるし、行動は評価します。【白】には何も言いません。ただし」
白川「ただし?」
黒宮「私が誰か、ここにいる人間以外の【白】の人間が知る自体になるならば……貴方がた……」
白川「……」ゴクッ
黒宮「消しますよ?」
白川「ヒィィィィ!!!!!」
-
89 : 2014/01/13(月) 21:09:25 -
家
「「「「おかえりなさいませ」」」」
男「……ただいま」
黒宮「元気がありませんね男様。どこか具合でも?」
男「具合は別にいいんだけどさ。ちょっと新しい環境に適合出来るか不安でさ、気分は滅入ってる」
黒宮「そうですか、まぁ初日ですしお気持ちは分かる気がします」
男「あんな周り金持ちのぼっちゃん嬢ちゃんばっかで俺やっていけんのかね」
黒宮「彼等の誰よりもお金持ちの男様が何を仰いますか」
男「正直じぃちゃんが頑張ったから出来た財産なんだろ?俺は何もしてないのに威張る気にもならねぇ」
-
97 : 2014/01/13(月) 22:00:50 -
黒宮「着替えを手伝いましょうか?」
男「結構だ、入ってくるなよ?」
黒宮「しょんぼりです」
バタン
「「「「「…………」」」」」
黒宮「やはり、あの方は……お優しい」
黒宮「【黒】として命ずる」
「「「「「…………」」」」」
黒宮「あの方を、何としてでも守り抜け。命をかけてな」
「「「「「はっ!」」」」」
-
112 : 2014/01/21(火) 22:11:58 -
「「「「おはようございます男様」」」」男「おはようございますー今日も朝ご飯ありがとう」
黒宮「この者たちはお金を貰ってここに仕えているのです。別に感謝しなくてもいいのですよ?」
男「関係ないな。いただきまーす」
「「「「……」」」」
黒宮「左様ですか、ふふっ」
男「なんで笑う」
黒宮「はて?笑いましたか?」
男「笑ったよなぁ?」
「「「「え?」」」」
黒宮「……」ギロッ
「「「「……存じません」」」」
男「? そっか」
黒宮「あっ、そういえば男様」
-
127 : 2014/01/22(水) 00:00:30 -
男「あ、すみません!」
教授「出席をとっている。名前と学部、ランクを言いなさい」
男「えーと、工学部の男といいます。ランクは……D、です」
ざわざわ
男(はぁ……)
教授「では次」
白鷺「はい。医学部の白鷺雪菜と言います」
白鷺「……」チラッ
男「?」
白鷺「ランクはSです」
-
135 : 2014/01/24(金) 23:25:54 -
男(なんですかい?)
白鷺(さっきの「ふーむ」というのは何を考えてたの?)
男(あーあれ?)
白鷺(あれあれ)
男(いやぁ、ぶっちゃけると俺たちの周りにいる人達って白さん先輩の友達かなぁって思ってみたり……てかボディーガード的な?取り巻き的な?)
白鷺「どうしてそう思ったの?」
男「……」シー
-
136 : 2014/01/24(金) 23:34:20 -
白鷺(ごめんなさい)
男(まぁつまりさっきランクSって白さん先輩が言った時にさ、ここにいる半分ぐらいの学生はざわついたわけだけど)
白鷺(あーなるほど。ここの子達はざわつかなかった)
男(だからランクSってぐらいだしグループ的なのが秘密裏に形成されてて白さん先輩の護衛でもしてるのか、と)
白鷺「ふふっ」
男「?」
白鷺「半分正解かな、やっぱり貴方は……」スタッ
男「あ、立ったらまた教授に」
教授「こら!講義中だ……ぞ……
チャリーン
-
137 : 2014/01/24(金) 23:41:27 -
白鷺「……」
教授「……」
チャリーン
教授「退出を許可します」
男「ん!?」
白鷺「さてと、それじゃあ行きましょうか」
「「「「「「……」」」」」」
ガタガタガタ
男「……」
白鷺「私の周りにいる人達の存在は生徒の殆どの人が知っているの。秘密裏ではないわ」
男「なる、ほど」
白鷺「また会いにくるわね、男君、またね」
男「はぁ」
-
148 : 2014/01/29(水) 21:08:29 -
黒宮「ったく……あっ、てかまだ外出ちゃだめだって」
男「もう面倒くさいわ待つの。時間も時間だしいいだろ?」
黒宮「5分も待てないとか本当早漏なんだから」ボソッ
男「泣くぞこのやろ」
黒宮「あーあ、じゃあ行きますかね」
男「ま、さっさと行ってくれ。今日もどうせ黒宮ファンクラブ(仮)の皆さんがあなたの周りを占拠って寸法だろう?……あっほら来たぞ続々と」
黒宮「……」
男(ん?全員昨日みたいな矢継ぎ早の質問はなし?てか昨日のファンクラブにこんな美人ばっかいたか?)
黒宮「さぁて」
男「な、なぁ黒宮さんこの方達は?」
黒宮「全員美人でしょ?まぁ私が選んだから当然だけどね」
男「お前は顔でファンクラブの人を選ぶのかよ……」
黒宮「あ、い、いや違うのよ?この人たちはファンクラブではないの。本当だから、信じて」
-
149 : 2014/01/29(水) 21:14:11 -
男「幻滅したわぁ」
黒宮「ち、違うから……信じてよぉ」
男「わかった信じる」
黒宮「へ?」
男「まぁファンクラブって感じじゃないのはわかった」
黒宮「あんた分かってて私を焦らせたわけね?死ねばいいのに」
男「からかってたの分かってた方は何人かお前の横で笑い堪えてたけどな」
黒宮「なんですって……」ギロッ
「「「「「……」」」」」
男「これがお前の取り巻きって奴かな?」
黒宮「もう無視するわ。せいぜい見失わない事ね」
男「あっおい!」
-
151 : 2014/01/29(水) 21:35:17 -
男(まぁそれはそれで集中出来ていいか)
「横、いいかい?」
男「あ、どぞ」
「ありがとう」
男「あ、でもあれですよ。この講義多分計算いっぱいするんで俺から発生する消しカスの嵐直撃コースかもですよ」
「大丈夫大丈夫」
男「いや大丈夫って」チラッ
男「……わぉ」
-
159 : 2014/01/29(水) 22:17:17 -
×踊ってた君 こと
◯男君 このプシュッ!!
男「え?あ……れ……」コテッ
赤城「!!」
青城「……」
黒宮「お楽しみのところ悪かった。私も混ぜてもらえるかな?」
-
162 : 2014/01/29(水) 22:41:40 -
黒宮「確かにないな。しかし我々の下部組織であったお前が【赤】と行動をともにするのは異例。気になったから聞いてみただけさ」
青城「そのような関係であったのはもう数百年も前の事。今更その言い方は癪に障る」ギロッ
黒宮「ほぅ……」
赤城「さてと、何の話かと思えばつまらない話でしたね」
黒宮「もうお開きにするのか?つまらん」
赤城「我々は男様と交流するのに忙しいのです。側にはいれるが指を咥えている事しかできない【黒】様は引っ込んでいてくださいね」
黒宮「……」
-
163 : 2014/01/29(水) 22:47:02 -
パチッ
男「……ん?」
青城「講義中に寝るのは感心しないな男君」
赤城「おはよ」
男「あれ……いつのまに寝ちまったんだろ」
青城「講義が始まってすぐさ。まぁ内容がわからなかったら教えるから遠慮なく言ってくれ」
男「う、うむ。さんきゅ」
赤城「男君の寝顔、可愛かったよ」
男「惚れた?」
赤城「うんうん」
男「そっかぁ」カリカリ
赤城「どうでもいいみたいねあなた」
黒宮(さてと、仕掛けたわけだが……向こうはどう出るか……)
-
172 : 2014/02/05(水) 00:01:58 -
男「え!?」
青城「!!」
赤城「あ……」
白鷺「はろーみなさん。男君を探して三千里、やっと見つけたら両手に華ね」
男「う、後ろから抱きつかないでくれビックリするから!それに」
白鷺「おっぱい当ててるんだけどダメ?」
男「言う前に言われたー!」
白鷺「まぁまぁ減るもんじゃないし♪」
青城「やめてあげて下さい。男君が困ってるじゃないですか」
赤城「そ、そうですよ。やめて下さい白様」
白鷺「んー?」チラッ
青城*赤城「!」ビクッ
-
173 : 2014/02/05(水) 00:09:14 -
白鷺「ふーんそっかぁ、やめて欲しいのかぁ」
青城「!!」
男「……」zzz
赤城「な……」
白鷺「やめて欲しいのはこっちなんだけどなぁ」ニコニコ
青城(周り全員か、しまった)
赤城「し、白様。私は……ただ」
白鷺「【黒】に大そうな口をきいてたじゃない。見てて面白かったわ」
赤城「……」
白鷺「でもー、何であんたが青城ちゃんと一緒にいるの?」
赤城「……か……な……です」
白鷺「ん?」
-
176 : 2014/02/05(水) 00:30:16 -
「追いますか?」白鷺「やめときなさい。貴女達じゃ追いつかない」
「はっ」
白鷺「まーったく、何はっぱかけてくれちゃってんだか……黒ちゃんは」
白鷺「まぁそれは私もか。うーむ」
白鷺「……ま、とりあえずぎゅーってしとこ」ギュ
男「ううーん」
白鷺「ふふっ、貴方は誰にも渡さない」
白鷺「絶対に」
-
182 : 2014/02/07(金) 03:30:06 -
男「ん……」 パチッ
黒宮「じー」
男「……うおっ!」ビクッ
黒宮「反応遅いわねあんた、そんなのでジャングルで生きていけんの?」
男「ジャングルで生きる人生を送る予定はない……てかどこだここ」
黒宮「大学テラスのベンチだけど?」
男「俺講義受けてたはずなんですがね」
黒宮「眠りの小五郎ばりに眠りこけてたんだけど?病気なの?」
男「……わかんない」
黒宮「あ、ごめんごめん。病気ってのは嘘嘘、あんたが病気なら私わかるから」
男「なんでだ?」
黒宮「ないしょ」
-
183 : 2014/02/07(金) 03:35:07 -
男「?」
黒宮「てかあんた他にもっと聞くべきことあるんじゃないの?」
男「赤城さんと青城さんと講義受けてたんだけど彼女らは?」
黒宮「あんたが寝たらどっか行ったわよ、嫌われたかもねあはは」
男「やべぇ、ダメ人間の烙印を押される。ただでさえランクDなのに」
黒宮「もう5000回ぐらい押されてるだろうから気にするなって♪」ポンポン
男「頭を叩くな」
黒宮「他に質問は?」
男「そういや白さん先輩……あ、えーとその白鷺さんも途中で俺のとこ来たような」
黒宮「うんうん見てた見てた。あんた彼女が来てから即効寝たから私爆笑」
男「oh……てか何かの話題の最中だったんだよなぁ……なんだっけ」
黒宮「知らないわよバカ……と、というか」
男「?」
黒宮「他にもっと気になる事態が発生してるでしょうが!疑問に思え!」
-
185 : 2014/02/07(金) 03:43:02 -
男「ひどい奴だ」
黒宮「確信犯で私のひざまくらを堪能してたなんて許せないわ」
男「勝手に講義室からここへ連れてきて膝枕しておいてその言いぐさかい」
黒宮「私みたいな美人に膝枕されたのよ!?ちょっとは動揺するとかなんかないわけ!?」
男「正直すごく動揺はしてた」
黒宮「そんな顔してないけどあんた」
男「まぁラッキーぐらいにしか思ってなかったのは事実」
黒宮「あっさり撤回するな!ちょっとは迷って!」
男「てかどうやってここまで運んだんだ?」
黒宮「はぁ……そこにいるでしょ何人か」
男「ん? ああ朝の人たち」
「「「「「……」」」」」
黒宮「この子達に運ばせたわ。結構注目浴びてたわよあんた」
男「……想像したら帰りたくなった」
-
186 : 2014/02/07(金) 03:49:37 -
黒宮「……はぁ」
男「落ち込むなよいいことあるって。ちなみにさっき確信犯の使い方間違ってたぞ」
黒宮「殴られたいのね」ニコッ
男「お、待ってくれ。次の講義に遅れる」
黒宮「次の講義なんてないわよ今日は」
男「そうなのか?」
黒宮「じゃなかったら講義終わった時点であんた叩き起こしてたわよ」
男「もうちょっと優しく起こそう的なのはないのか」
黒宮「さっき優しく起こしたでしょ?」
男「あ、そうか……ありがとう」
黒宮「いや、うんまぁ、いいけど」
男「えーと……それじゃあ図書館どこだ?」
黒宮「ん?帰らないの?」
男「うむ」
-
188 : 2014/02/07(金) 04:08:59 -
黒宮「あ、あんた達じゃないわよ」ギロッ
「「「「「!」」」」」
男「いや皆可愛いと思うが」
「「「「「!!」」」」」
黒宮「こほんっ えーと、んで何の勉強?」
男「今日寝た講義の勉強。なんなら先に帰っててもいいぞ」
黒宮「帰るわけないでしょ、その理由は……わかるでしょ?」
男「うーん……じゃあ悪いけど付き合ってくれ」
黒宮「今日の講義の内容はこの本のこのページから10ページ分ぐらいね」
男「有能だなおい」
黒宮「当然」
黒宮(相も変わらず……素でそういうセリフが出るのには驚かされます)
-
189 : 2014/02/07(金) 04:21:36 -
男「……」カリカリ
黒宮「……」ジー
オイアレ
クロミヤサンダ
サイキン3ブロックデニンキノ?
ランクSダッテヨ
ユウガネー
マワリニイルオンナノコタチモレベルタケーヒソヒソヒソ
男(集中できねぇな)ボソッ
黒宮「!」 チラッ
「「「「「」」」」」 スッ
男「いや周りのヒソヒソしてる人たちを遠ざけて欲しいわけじゃなくてだな
黒宮さんがずっと見てくるのが気が散る」黒宮「!」ガーン
-
190 : 2014/02/07(金) 04:36:16 -
黒宮「……申し訳ございません」ボソッ
男「おお敬語に戻った」
黒宮「! え、えーと……いつまでやってんのよこのバカ、早く頭に叩き込みなさいよ」
男「なんだその棒読みは」
黒宮「うるさい」
男「んーと、もう少しで終わる」
黒宮「あっそ……ところでさ」
男「なに」
黒宮「サークルとか、入る?」
-
199 : 2014/02/20(木) 22:25:51 -
男「んー」
黒宮「……」
「「「「「……」」」」」
男「……天体観測的な」
黒宮「ふーん」チラッ
「「「「「……」」」」」コクッ
男「まぁプラネタリウムとかでも綺麗なんだけどさ、やっぱ実際に満点の星空ってのを見るのがいいよな」
黒宮「なんかロマンチストな感じ」
男「そうか、まぁそれでも好きなもんは好きだ」
黒宮「そう、りょーかい」
男「?」
-
200 : 2014/02/20(木) 22:31:31 -
家
「「「「「おかえりなさいませ男様」」」」」男「ただい……え?」
黒宮「どうかなさいましたか?男様」
男「気のせいか?なんか天井に満点の星空が」
黒宮「気のせいですね」
男「そっか、じゃあここにあるプラネタリウムそっくりな装置はなんだろうな」
黒宮「存じません」
男「えーと、切っていいかな」
黒宮「なぜですか」
-
201 : 2014/02/20(木) 22:36:27 -
男「落ち着かない」
黒宮「星空がお好きだと小耳に挟んだのですが」
男「確かに言ったが四六時中見てたい訳じゃないんだ。それにここは夜には結構星見えるだろ?だから満足してんだ」
黒宮「褒めてはくださらないと?」
男「黒宮さん俺に褒めて欲しいのかよ」
黒宮「黒とお呼びください。何故なら私は男様にお仕えするメイドですから。そして質問の答えですが」
黒宮「ないしょです」
男「取り敢えずプラネタリウムの電源は切っておきましょうね」カチッ
黒宮「ああ!」
-
222 : 2014/03/08(土) 22:35:47 -
休日 朝
男「……」ムクッ
男「…………」
黒宮「二度寝ですか男様」
男「うお」ビクッ
黒宮「おはようございます」
男「……寝ていい?」
黒宮「起きていただきたくございます」
-
224 : 2014/03/08(土) 22:48:34 -
食堂
男「あれ?」
黒宮「どうしました?」
男「いつもの皆さんは?」
黒宮「我がグループは休ませる時はしっかり休ませるのがモットーですので、彼女達は今日は休みです」
男「そういう感じか、んじゃみんな部屋にいたりするのか」
黒宮「外出したり上の階でのんびりしていたりと様々ですね」
男「まぁ休日ならそんなもんか」
黒宮「ただし、男様が部屋の隅に置いてある呼び鈴を鳴らせば彼女達はすぐにやってきます」
男「この鈴とは違うのか」チャリーン
黒宮「それは【黒】を呼べる世界でただ一つの鈴です。部屋に置いてあるただの呼鈴と一緒にしたいで頂きたいわけです」
男「なんかプライドみたいなのがあるのか君は」
黒宮「私は男様にお仕えするメイドの【黒】ですから」
-
231 : 2014/03/08(土) 23:31:11 -
男「違うのか」
黒宮「はい。しかし、それは男様の器が大きい、懐が大きいという事に他ならず……」
男「はい!この話やめ!」
黒宮「!」
男「俺の感覚が『そういう世界』の中では変なのかもしれない事はわかった。でもそれだけで器がでかいとかそういう話になるのは黒宮さんが考えすぎ」
黒宮「……」
男「休みに普段助けてくれてる人とかにメシでも作ろうかってのは誰でも考える感覚だと思うぞ俺は。
どんな立場になろうが、関係ない。そんなに大袈裟に騒ぐ程のものじゃないと思うよ」黒宮「……しかし」
男「さてさて」ポン
黒宮「!」
男「卵焼きと炒飯でいいですかね」
黒宮「……」コクッ
-
232 : 2014/03/08(土) 23:35:39 -
男「あってかそうだ」
黒宮「え?」
チリーンチリーン
「お呼びでしょうか……え!?」
男「あっ、えーと。今上に何人ぐらいいる?みんなメシ食べた?聞いてきてくれないかな」
「!!!……す、すぐに!!」
2分後
「「「「…………」」」」
黒宮「……」
男「んじゃ待っててくれ。大したもんは出来ないけど」
-
234 : 2014/03/08(土) 23:50:54 -
男「炒飯と卵焼きな。なんかウインナーもあったからついでに焼いといた」
「「「「……」」」」
男「あー、んーと、まずかったら残していいからね。俺が食える程度の味付けだからみんなにとっては不味いかもしれねぇし」
「!!そ、そんな!違うのです」
「は、はい。違います」
「違うのです男様」
男「な、なにが?」
黒宮「男様、彼女達は今まで主人となった者から何かを与えられた事はないのです。
給料はそれはありますがそれだけです。他には何ももらってこなかったのです」男「そ、そうか。え、えーと!俺は何か恩返し出来るような事が見つかったら恩返しするからね。
まだ俺と出会って日は浅いけどいつも身の回りの世話をしてくれてありがとう」「「「「……」」」」
-
235 : 2014/03/08(土) 23:57:36 -
男「!?ちょ!な、泣かないでくれ」
黒宮「大丈夫です男様、彼女達はただただ、嬉しいだけなのですから」
男「大げさだなぁ、取り敢えず食べようぜ!腹減っただろ?ほら黒宮さんも」
黒宮「はい、いただきます」
「……おいしい、です」
「今まで食べた食べ物の中で、1番おいしいです」
「……ヒック……………エグっ……」
男(ただ朝飯作っただけなのになんだこれ)
黒宮「ふふっ……外出している奴等に教えてやれ。羨ましがるぞ」
「「「「はい」」」」
男「いや別の機会にその人達にもメシ作ればいいだろ俺が!」
-
250 : 2014/03/19(水) 23:35:00 -
3時間後 男の部屋
男「さてと、出かけるかな」
コンコン
男「え?はい」
黒宮「どちらへ?」
男「おいこの部屋盗聴器あるだろ」
黒宮「まさか、あり得ません」
男「……」
黒宮「……通りかかった際に男様の独り言が聞こえまして」
男「なぜ4階全部俺の部屋なのに通りかかるんですかね」
黒宮「ふしぎですね」ニコッ
男「……」
-
254 : 2014/03/20(木) 00:10:35 -
「「「「……」」」」
黒宮「……聞いての通りだ」
「似合っています黒様」
黒宮「そこではない」
「私が選びました黒様」
黒宮「主張しなくていい、男様が外出なされる」
「「「「……」」」」
黒宮「恐らく来るだろう、備えろ」
「外に出ている者たちは如何なされますか?」
黒宮「半分は我々に加わり、もう半分は散開させて情報収集」
「はっ」
「……仕掛けて来ますかね」
黒宮「大学内では各勢力とも大人しい、だが大学外ではそうとも限らん」
-
257 : 2014/03/20(木) 00:31:17 -
黒宮「さて、と……それでは準備して出ようか」
「「「「はっ」」」」
黒宮「気は抜くなよ、何がなんでも男様を奪おうと画策する可能性もあるからな」
-
258 : 2014/03/20(木) 00:39:49 -
同時刻 とある大豪邸
白鷺「そっか、外出の準備始めたのね」
「如何なされます?」
白鷺「様子見、と言いたいところだけど……黒ちゃんと黒龍来るでしょ多分」
「恐らくは」
白鷺「それじゃあまぁ、こっちも行かないとね。白龍を呼べ」
「既に」
白鷺「よろしい♪」
白鷺「さて……では行きましょう。男様に何かあった時に我々が居ない、そんなのは論外。いいわね?」
「「「「「「「「……」」」」」」」」
白鷺「男様を守護するのは我々の役目よ」
-
268 : 2014/03/23(日) 02:04:19 -
黒宮「……」男「ふんふんふーん」
黒宮「楽しそうね」
男「かわいい女の子とデートだしなー」
黒宮「で、でーと!?」
男「いやまぁ普通にゲーセン久々だから」
黒宮「……」
男「……どういう顔してんだお前」
黒宮「べっつに (……集中しろ【黒】 男様はからかっているだけだ)」
男「さってゲーセンゲーセン」
黒宮「……先にデパート行くわよ」
男「ええ!?」
黒宮「なにか?」 ギロッ
男「いいえ」
-
272 : 2014/03/23(日) 02:24:51 -
男「……たっか」黒宮「似合ってるんじゃない、その黒い服」
男「そりゃまぁいいと思ったから手に取ってはみたものの」
黒宮「そう、すみませーんこれください」
「かしこまりました」
男「ちょ!」
黒宮「? なによ」
男「買わんでいいから!」
黒宮「え?なんでよ。これいいと思うわよ私も」
男「高いだろうがだって」ボソッ
黒宮「値段隠せばよかったわね」ボソッ
男「聞こえてるぞ」
黒宮「あんたはここらへんは気にしなくていいの、堂々としてなさい」
男「むり、俺庶民だし手出せない」
黒宮「なら私が手出すから眺めてなさいよったく……あ、カードで」
-
280 : 2014/03/23(日) 03:27:18 -
男「なんてな、黒宮さんにここらへんの場所を案内してもらってたんだよ」
赤城「そ、そう。ふーん……黒宮さん、こんにちは」
黒宮「……ええ。珍しいわね、普段はゲームなんてしないと聞く貴女がこんな所へ」
男「え?そうなのか?」
赤城「さ、最近はじめたんだー!結構楽しいよね意外と!ゲーセンって!」
男「そっかー、まぁ結構いろいろ楽しめるからな。スポーツと絡めたゲームもあるしね」
赤城「……」 ギロッ
黒宮「……」
男「あれ?そういえば二人はもう友達になったのか?」
赤城「え?あ、ああうん。こないだ話せたから」
男「そっかそっか」
黒宮「まぁ[知り合い]にはなったわね」ニコッ
赤城「そう、だね」ニコッ
男「んじゃせっかくだし、ちょっと3人で回るか?」
青城「私も混ざりたいんだが、いいかな」
-
284 : 2014/03/23(日) 04:08:37 -
男「そっか……んじゃよかったよ取れて、帰ったら食べな」
黒宮「……」コクッ
青城「男君」
赤城「こ、こっちも!」
男「え?お、おう(なんだこのがっつきは)」
黒宮「……」
10分後
男「時間かかったなぁすまん」
青城「ありがとう!これで部屋のコレクションが増えるよ」
赤城「えへへーこのぬいぐるみかわいい。ありがとう!」
男「どういたしまして」
黒宮「それじゃあ、そろそろ帰る?」
-
287 : 2014/03/23(日) 04:23:21 -
キィン!!!赤城「チッ!!!……」
青城「後ろか」
パッ
黒宮「……なんの、マネだ……」
男「…………」zzz
黒宮「【白】……」
白鷺「はぁい♪」
-
289 : 2014/03/23(日) 04:32:46 -
黒宮(応答しろ、おい!)
(黒様)
黒宮(何故こない!お前らの任務はどうした!)
(申し訳ございません、我々の4倍の人数の白龍に……しかも全員)
黒宮(お前らと、同等だというのか……?)
白鷺「……」ニヤッ
赤城「……どうするかな」
青城「決まってる、突破だ」
赤城「そうね」
青城「警告しておこう。我々に触れたら怪我をするぞ」
白鷺「そう?確かにあなたたちのスペックは高いわ。でもあなたたちの半分ほどの力は
持っているであろう私の白龍たち10人に囲まれている現状でやけに余裕ね」赤城「……」ニヤッ
青城「油断大敵という言葉は知らないのかな?白様は」
白鷺「殺されたいの?」ニッコリ
-
290 : 2014/03/23(日) 04:40:00 -
黒宮「おかしい……」
白鷺「?」
黒宮「お前たち……何者だ」
赤城「聞かれてるわよ」
青城「見てわかるだろう?青と赤だよ。昔から知っているだろうに」
黒宮(なんだこの違和感は……さっきまでとこいつら……)
白鷺「何のやり取りだか知らないけど、男様を殺そうとしてることに変わりはない」
白鷺「断じて許されざる事ね。お仕置きレベルじゃ済まさないわよ」
赤城「白様、そんなこと言ってる余裕があるならさっさと仕掛けてきたらどうですかぁ?」
白鷺「……あ?」
赤城「……」ニヤニヤ
黒宮(やはり……こいつら……)
-
292 : 2014/03/23(日) 04:51:17 -
5分後
白鷺「さっさと運び出せ!!病院へ!!」
白鷺「……なんてこと」
黒宮「いい加減に拘束を解け。私を拘束している15人を回して早く傷を負った奴らを病院へ」
白鷺「……」ギロッ
黒宮「やつら、契約している」
白鷺「ええ。そうね」
黒宮「……おそらく、乗っ取られている」
白鷺「まだ確証はない、検証の余地はあるかもしれないけど」
黒宮「…………」
白鷺「とりあえず、今日はもう帰れ。処理は私が行う」
黒宮「……何が起きている」
白鷺「知っていて男様と接触したんでしょうに」
黒宮「こちらにも事情があってな、そういうわけでもないんだ」
-
312 : 2014/04/12(土) 22:28:36 -
同日夜 男の部屋
男「……ん」パチッ
黒宮「起きられましたか」
男「あれ?俺」
黒宮「男様は急に街中でおやすみになられる特殊能力でのあるのですか?」
男「寝たのか……覚えがないな」
黒宮「色々複雑な環境に突然放り込まれた事による疲れだと思われます。大丈夫です、身体の方は元気だと思いますので」
男「……」
黒宮「男様?」
-
316 : 2014/04/12(土) 22:56:39 -
「連れて参りました」
「「「「「「……」」」」」」
黒宮「今はこれだけか、他は出ているんだな?」
「はっ」
男「…………」
黒宮「どこから、説明すればいいものか。悩んでいます」
男「まぁ、俺に分かりそうな感じで話してくれるなら長くてもちゃんと聞こうと思う。自分の事だし」
黒宮「……分かりました」
-
322 : 2014/04/13(日) 00:59:51 -
白鷺「そういう訳にはいかないのですよ?男様」
男「え?」
白鷺「そこの女が【黒】として男様と話をしている現状下では、私も【白】として話をしなくてはならないのです」
男「白さん先輩は、白鷺先輩だろ?」
白鷺「はい、そして【白】という組織を束ねている立場でもあります。お初にお目にかかります、男様」ニコッ
男「……混乱してきた」
黒宮「先程の話の続きをしましょう、そうすれば分かりますよ男様。こちらに」
-
323 : 2014/04/13(日) 01:14:20 -
「ホットココアです。どうぞ」
男「ありがとう」
黒宮「ありがと」
白鷺「ちょっと、私にはなし?」
「白湯でいいか?」ギロッ
白鷺「教育がなってないわね」
黒宮「皆、この場所にお前がいることにイライラしているのさ」
白鷺「わざわざ1人で来てあげたのに、黒龍勢ぞろいとは……こわやこわや」ボソッ
男「ねぇ君」
「は、はい!」
男「白さん先輩にも、同じものを頼むよ」
「……かしこまりました」
黒宮「……男様ぁ」
-
324 : 2014/04/13(日) 01:16:25 -
男「ジド目で見るなよ、白さん先輩はお客さんだろ?当然だ。それに俺は別にここに白さん先輩来てても大丈夫だしさ」
黒宮「男様以外の我々は心の中でいやだいやだーってダダをこねてますがね」
白鷺「流石は男様♪本当にお優しい。このご恩に報いるために、私のお家に今度招待しますね?というか一緒に住むことになっても私は大歓迎なんだけど」
男「飲み物出そうとしてるだけだぞ白さん先輩」
黒宮「……だから嫌だったのに」ボソッ
白鷺「ふふふっ、さてと、それで?どこまで話したのかしら【黒】」
-
326 : 2014/04/13(日) 01:39:27 -
男「まぁ確かにイメージはわかったけど。そしてその戦略組織っていうのが?」
白鷺「我々、【白】です」ニコッ
男「……」
黒宮「そうして【黒】と【白】、二つの巨大な組織を統括するようになった一族は更なる勢力拡大を続け、最初の能力を得た人物が死ぬまでに、日本の半分を統べる程の規模になったわけです」
白鷺「何か質問はありますか?男様」
男「日本の半分って、俺の習った日本史の歴史にはそういう展開の一族みたいなのはいなかった気がするんだが……?」
黒宮「まぁ、確かにそうなのですが……」
白鷺「その説明は私からするわね」
-
329 : 2014/04/13(日) 02:45:41 -
男「漫画でそういうのあるよな」
白鷺「現実逃避してはダメですよ男様。それとも私の胸で現実逃避されますか?」
黒宮「黙ってろ」ギロッ
男「……そ、それで、なんかあれか。どんどん色んな能力持った人が現れて俺の一族はここまできて、今では」
白鷺「ええ、日本を代表する企業連合体を操る一族となっているのです。ふふっ」
男「もしかして、爺ちゃんや父さんも?」
白鷺「ええ、男様の祖父は【富】の能力。お父様は【探】の能力を発現されています」
男「なんか……しっくりくる、のか?」
黒宮「とりあえず、説明は一区切りといったところでしょうか」
-
331 : 2014/04/13(日) 03:00:42 -
白鷺「停電が起きてすぐに眠らせて、2人が殺気を放ち停電が直った際には男様はまだ寝ていたはずですよね?」
男「いやあの時にはもう意識あったよ。ただ何か金縛りみたいに身体がまったく動けなくて、目も開けられなかったから寝てるように見えたかもだけどさ」
白鷺「そう、だったのですか」
男「俺って、なんか危険な能力を持ってるのか?だから狙われてるのか?」
白鷺「それは……」チラッ
黒宮「男様、実は我々も知らないのです」
男「へ?」
-
335 : 2014/04/13(日) 03:29:47 -
黒宮「……確かなんだな?」
白鷺「ええ。大丈夫、裏もとった。ただ……」
黒宮「なんだ」
白鷺「次にいつ仕掛けてくるのか、分からないのが、ね」
黒宮「……ならば私が常に男様を守ればいいだけの事」
男「な、なんか能力とかを使うんだろ?大丈夫なのか?黒宮さんに何かあったら嫌だぞ俺は」
黒宮「男様……」
男「自分の事を第一に考えてくれ。自分がヤバイってなったら俺はほっといていいからさ」
黒宮「出来るわけないでしょ、そんな事」ボソッ
男「え?」
黒宮「なんでもありません。とにかく大丈夫です。赤城や青城がまとめて攻撃してきても、私は勝てます」
-
338 : 2014/04/13(日) 04:01:08 -
白鷺「部屋がないなら男様の部屋にお邪魔になっちゃおうかなぁ……ね?」 ぎゅー
男「お、俺の部屋はその……」
白鷺「大丈夫大丈夫、アッチノお世話もすれば快適な生活が送れると思うし……あ、でもごめんなさい。私経験ないから最初はぎこちないかもしれないけど
黒宮「な、なな何を言ってるんだこのビッチが!!!!」
白鷺「あらぁ?私もう19よ?男様も18。興味がないわけないわよねぇ?ね?」
男「…………」
白鷺「ウブな反応は可愛いですわね男様」
黒宮「おい黒龍!!こいつを全力で排除しろ!!!急げ!!!おいったら!!!?」
男「あっ(大学で見た白さん先輩の取り巻きの人達)」
黒宮「き、貴様らぁ」
「白様、家具をお持ちいたしました」
白鷺「ありがと、黒龍は離してあげなさい。ここは【黒】の屋敷よ。
そんな力の差を見せつけてプライドズタズタにしたら可哀想でしょ?」「「「「「……(こいつらぁぁぁぁ!!!!!)」」」」」
-
339 : 2014/04/13(日) 04:10:49 -
黒宮「お前、白龍へ力を……」
白鷺「非常時非常時♪」
黒宮「くぅ……」
男「おおい、何か分からんがメイドさんたちを苛めるなよ。優しいいい子達なんだからさ」
「「「「「!!!」」」」」
男「そんな事ばっかするんなら白さん先輩には悪いけど」
白鷺「ごめんなさい、ふざけただけなんです。どうかここで私にも男様をお護りさせてください」
男「正直、俺に護られる価値があるのかは微妙な気もするが確かに殺されたくはないからなぁ」
「「「「「男様は我々がお護りします!!」」」」」
男「!……ありがとう」ニコッ
黒宮「はぁ……お前は男様とは別室を与える」
白鷺「えー?」
黒宮「嫌なら本当に排除する。黒龍に力を与えてな……非常時、なんだろ?」ギロッ
白鷺「ちっ……お世話になりまーす」
男(……どうなるんだよ、俺の生活。夢であってくれ……何の能力だってんだ……)
-
360 : 2014/05/07(水) 01:46:08 -
「横暴だぁ強制は時代遅れなのだぁ」
青黒「ったく手間取らせないでよね。なんで数ある一族の中からあんたみたいなヘナチョコが……」ブツブツ
「そう思ってんなら離せよぉ俺もまったくもって同意見だからよぉ。な?」
青黒「主様のお考えは絶対よ。能力者だもの」
「俺嫌なんだってあれ」
青黒「私だってあんたに使われるのなんて嫌」
「だろ?」
青黒「だから早く主様にあんたが跡継ぎに相応しくないって判断してもらうためにも連れてくわ」
「おめぇメシ食いたいだけだろ!」
青黒「着いたっと。ほら観念しなさいってば!」
-
363 : 2014/05/07(水) 02:10:01 -
主「なにがだ?」
赤白「戦帰り故、体力を早く回復したいので思いっきり全力で力を貰いたいのですが」チラッ
「それはまずいって!てかそもそも2人同時に力やるなんてのはやった事ねぇしよ!」
主「かまわんやってみろ」
「てめぇこのクソジジイ!ふざけんな!」
赤白「御意に。それでは、力を貰おう」スッ
「ひぃぃ!」
青黒「私も同時に、ですか?」
主「ああ、心配せずとも此奴は死なぬ」
青黒「べ、別に心配などしておりません!」
赤白「月夜、はやくしろ」
青黒「ったく(死んでもしらないわよ……)」スッ
-
364 : 2014/05/07(水) 02:26:18 -
主「二人とも待て」
赤白「どうされました?」青黒「?」
主「今まではお前達側から勝手に力を取っていたが、今回からこやつに与えさせる」
赤白「……この方にできるので?」
「できねぇ」
青黒「……」
主「できるまで晩飯は無しだ」
赤白「!?そ、そんな……」
青黒「あんまりです主様!我々に断食をしろと!?」
「……(絶対恨まれる予感がする)」
主「そろそろ大丈夫の筈だ、力の渡し方については知っているはずだな?」
「手握るだけと聞いたが」
主「それでできるまでこの道場から出るな。わかったな」
「はぁ!?ちょ、ちょっと待てジジイ前やった時手握っただけじゃ出来なかったのを忘れたか!!」
主「なんとかしろ」
-
370 : 2014/05/07(水) 03:25:42 -
「てっめぇまさか……」
主「勿論お前の能力開花の一助となればと思い放置したまで」
「くそがぁ!!」ガンッ
赤白「もうやめろ!やめ……て……」グスッ
主「俺が憎いか」
「雪菜に怪我させておいて放置するような輩が憎くないわけねぇだろ!!」
主「ふむ、赤白は俺の部下だ」
「雪菜と月夜は俺の大切な人だ!!!」
赤白「!!」
「こいつらを粗暴に扱うなら、容赦しねぇ……」
赤白「…………」
主「いい目だ」
-
372 : 2014/05/07(水) 03:37:51 -
主「わかった、今回は私の非を認める」
「……すぐに雪菜を休ませろ」
主「わかった、お前は青黒へ力を与えるまで稽古に戻れ」
「……ちぃ」 スタスタ
赤白「ぁ……」
「気づいてやれなくて、ごめんな。痛かったろうに」ボソッ
赤白「!……」フルルッ
「ゆっくり、休めな」ポンッ
スタスタスタスタ
赤白「…………」
-
375 : 2014/05/07(水) 04:04:11 -
【現代】
男「……」スゥーー
白鷺「……」ツンツン
男「ん?……んー?」ゴシゴシ
白鷺「おはよう男様」
男「白さん先輩!?」
白鷺「えへへっ」
男「メッチャ目紅いんですけど!?」
白鷺「うふふっ、とってもラブリーな夢見ちゃって早起き&男様のもとへなぁう♫」
男「ラ、ラブリーな夢って?」
白鷺「ん?ううん。内緒……でもあの時の男様って、ふふっ」
男「俺出てくるんですか!?」
白鷺「うふふ、うん。あのね……」
黒宮「何をしてるんだお前はぁ!!!!」
-
392 : 2014/05/21(水) 00:05:11 -
男「黒宮さん!?」
白鷺「あら、おはやいご到着で」ギラッ
黒宮「不穏な気配がしたのでな……というか何故お前が男様のベッドにいる」
白鷺「怖い顔するわねぇ、男様助けてくださいな♫」
男「と、取り敢えず落ち着こう。俺は白さん先輩と寝てる自覚はなかったですはい」
黒宮「そんなことは分かっております」
男「目が怖いです黒宮さん」
黒宮「気の所為でしょう」
-
393 : 2014/05/21(水) 00:10:31 -
男「あっというか目で思い出した白さん先輩の目が」
白鷺「ん?どうしました?」
男「紅かった……ような?」
白鷺「うーん欠伸したりしてたからですかね、もっと近くで眼を見てもいいですよ?」グイっ
男「え!?いや……その」
黒宮「男様」
男「ひゃいっ!?」
黒宮「朝食が用意してあります、下へ行きましょうか」
男「さ、先に行くっ!」タタタッ
バタン
白鷺「あーあ」
-
410 : 2014/05/31(土) 21:56:27 -
食堂
男「2人とも遅かったな、もう食べ始めちゃったぞ俺」
黒宮「あらあら男様の食い意地の張りっぷりには……あらあらまぁまぁ」
男「そのリアクションはひどすぎねぇか!?」
白鷺「私達がお待たせしたのが悪いのにあんまりですよねぇ」ナデナデ
男「え?何故なでる」
白鷺「お待たせしてしまってごめんなさいヨシヨシ♫」
黒宮「だから何をしてるんだお前は!」
男「てかまぁ怒ってはないんだが料理が冷めちゃうからさ、せっかくこの子達が作ってくれたんだし」
-
411 : 2014/05/31(土) 22:13:53 -
黒宮「この子達……ってお前ら!」
白鷺「あら、どうしたの貴女達。黒龍……じゃなくてここではメイドさんたちの仕事取っちゃったのぉ?」
「「「「「……」」」」」
男「いや何か降りて行ったらこの子達がいてさ、メシ作ってくれたみたいで。
いつものメイドさん達は洗濯とかやってるみたいだぞ」
黒宮「ほぉう……?ご説明願おうか」
白鷺「ふむふむ何々?せっかく男様の住む屋敷に私が住むんだから、
部下である我々も男様のお世話をしたいと思って料理でも作ろうと
食堂に行ったら、黒龍がいてちょっと【軽い勝負】をして料理当番を
譲ってもらったと…………なるほどぉ♫」黒宮「何白々しい事言ってんのよ!かんっっぜんに最初から計画的犯行でしょうが!!」
白鷺「いやぁ私と同じく男様に尽くしたいという思いの強い部下をもって幸せだわぁ、うふふ」
-
412 : 2014/05/31(土) 22:14:29 -
黒宮「男様も何か言ってください!」
男「え?んーと……家事分担って形になれば今日だけでもメイドさん達の負担が減った形になるしいいんじゃないか?」
黒宮「た、確かにそういう考え方も出来ますけれど」
男「まぁせっかく作ってくれたんだし、食べようぜ。皆さんも改めてありがとう、とてもおいしいよ」ニコッ
「「「「「……」」」」」ペコッ
白鷺(そんなに真っ赤にならなくてもいいだろうお前ら。黒龍と変わらんぞそれじゃ)
黒宮「ぐ、ぬぬ……」
白鷺「やっぱり徐々に慣らさないとだめみたいね」ボソッ
黒宮「何か言ったか? あ?」
白鷺「なんでもなぁい」
-
413 : 2014/05/31(土) 22:24:17 -
男「ご馳走様ー」
黒宮「さて、それでは大学へ行きましょうか男様」
男「よし、今日は2,3,4限だったな。鞄取ってくるよ」
「男様、鞄をお持ちしました」
男「え?あ、ありがとう」
「男様、服をお持ちしました」
男「あ、うん」
「男様、今日はどの靴になさいますか?」
男「えーと、じゃあこれにするよ。ありがとう」
黒宮「流石我が家のメイド達ですね。もう既に男様の身の回りの世話は完璧です」
白鷺「む」
「「「「「我々もそれぐらいの事は」」」」」
「「「「「「「「絶対にさせない」」」」」」」」
男「何のバトルしてんだ君らは」
-
414 : 2014/05/31(土) 22:49:52 -
大学内駐車場
男「なぁちょっといいか」
黒宮「なにか?」
男「俺ってあんまりこう、目立たない方がいいんじゃないか?大学内で。
身バレ防止的な意味で」黒宮「まぁどちらかと言えばそうですね」
男「じゃあ何故今から講義室に行こうって時に白さん先輩達と一緒なんですかね!?」
黒宮「私が聞きたいですよ!」
男「逆ギレ!?」
白鷺「男様?今は非常時です。我々は出来るだけ男様のお側にいた方がいいのです」
男「うーん……なんか大学内の人達に変に思われないかなぁってさ」
白鷺「お言葉ですが男様。このランクSの黒と一緒に行動してたり黒の取り巻き集団と歩いたり等の行動を既にされてる時点で……です」
黒宮「!!」ガーン
男「いや、んーとそこはちょっと俺も諦めてる部分もあるんだけど」
黒宮「諦めてたんですか!?」
-
421 : 2014/06/01(日) 23:21:57 -
黒宮「対策とは、なにをする気だ」ギロッ
白鷺「怖い顔しないでよぉ……えーと、男様」
男「ん?」
白鷺「少し先に車を降りて待っていて頂くわけにはいきませんでしょうか?
勿論何かあればすぐに男様をお護りできる態勢は維持しますので」男「大学じゃ赤城さんや青城さんは襲ってこないん……だよな。いいよ」 バンッ
黒宮「それで?」
白鷺「ランダムでいい、黒龍の中から3人ぐらい選んで」
黒宮「? どういうことだ」
白鷺「いいから」
黒宮「……この3人だ」
白鷺「おーけぃ、こっちも3人かな。えーと……」
黒宮「選んでどうする」
白鷺「こうするのよ」
-
422 : 2014/06/01(日) 23:23:07 -
バンッ
男「 」
「「「……どう、でしょうか」」」
「「「……」」」
男「なんでいきなりジャニーズみたいな人らが車から!?」
黒宮「男、この3人はうちのメイドよ」
白鷺「そしてこっち3人はうち部下ね」
男「はっ!?……うそ、だろ?」
白鷺「男装させてちょちょいと目の錯覚を起こさせる細工を……ね?」
男「面影は言われればあるかも知れないが完全に男に見える……」
黒宮「この馬鹿女のアイデアなんだけどどう?嫌ならすぐに言って」
白鷺「あらぁ?大学内では先輩なんだけどなぁ私」ニコニコ
黒宮「というか私の黒龍たちもそうだがお前の白龍は本当にひどいな」
白鷺「は?聞き捨てならないわね」
黒宮「こんなに顔真っ赤にしてモジモジしてる奴らが男には男性に映ってるんだぞ?」
-
423 : 2014/06/01(日) 23:24:34 -
男「……」
白鷺「……」
黒宮「せめて男には男装してる女に映るようにすればいいのに」ボソッ
白鷺「さ、最初からそのつもりだったわよ」パチン
男「あ、うん。さっきの人達だな」
白鷺(お前らは私に恥をかかせるのが好きなようね)
(か、勘弁してください白様)
(我々は男様どころか男性とも話した事ないんですよ?)
(は、恥ずかしい……何を喋れば……)
白鷺「はぁ……とにかく私も講義に出なきゃだから、頼んだ」
黒宮「わかってる……さてと、これで文句はないわよね?」
男(外からの見た目的にはいいんだろうけど俺の視点的にはあんまり変わらないな)
黒宮「取り敢えず今日はこの6人と特に行動を共にするようにしてみて」
男「ふむ……じゃあよろしく」ポンッ
「ひゃっ!」
-
427 : 2014/06/01(日) 23:30:04 -
数時間後
男「よーし終わった終わった」
黒宮「すぐに帰る?」
男「いや、白さん先輩のサークルを見学したいんだけど」
黒宮「ああ、それなら」チラッ
「男、さん……サークル棟はあちらです」
男「今聞こうと思ってたとこだ。さんきゅ」
「い、いえ」
男「白さん先輩講義始まる前に君たち残して医学部行っちゃったし聞きそびれてさ」
「白様が医学部に姿を見せない日は、医学部が暴動を起こしかねないので」
男「すげぇけど、どういう事なのか全く分からん」
黒宮「白は第1ブロックの顔みたいなもんだからね。あいつが医学部に現れないと医学部の連中は刀を失ったただの鞘だけ状態になるのよ」
男「前から聞きたかったんだがブロックってなんだよ」
-
444 : 2014/07/01(火) 22:24:51 -
黒宮「え?」
ランクSノクロミヤサン、デスヨネ!ジブンハ○×トイイマス!
オ、オレハ○○ッテイイマス!オヤジハビョウインヤッテテガヤガヤ
男(なんだなんだ?男連中がみんな群がってるし)
黒宮(チッ、やはり……)
白鷺「……」ニヤリ
男(ま、可愛いからなぁ黒宮さんは……あっち見てみるか)スタスタ
黒宮「あ、こら」
ねぇあなた、男さんっていうの?
男「はい?」
-
447 : 2014/07/01(火) 22:52:25 -
「ひどいです」
白鷺「貴女は私の右腕。本当に男様が危ないときには頼りにさせてもらうわ」
「やれやれ」
黒宮「ねぇ!」
白鷺「あら、どうしたの?」
黒宮「ひとつ教えてくれないかしら」
白鷺「ええ、なぁに?」
黒宮「このグループの人選はいつしたの?」ニッコリ
白鷺「き、の、う♫」ニコニコッ
黒宮「……私をハメるとはいい度胸だ」ボソッ
白鷺「お前がこのサークルに望む役割を果たしてるだけなんだけどなぁ」ボソッ
黒宮(男様の表での人脈形成……確かにそうだが私に人脈に飢えた男共を充てがう理由はぁ?)
白鷺(えー?そもそもランクS公表してる時点でぇ、ねぇ?……ま、楽しんでるけど♩)
男「あの2人なんでニコニコしながら固まってるんだ?」
-
468 : 2014/08/04(月) 19:34:01 -
30分後
白鷺「えーと、それではいつものように木曜日に私が皆に活動内容を伝えますねー」
男「なかなか良さげなプランだった」
黒宮「そりゃそうでしょうね」
男「え?」
白鷺「さてと、それじゃあ今日は解散!みんなありがとうね」
ざわざわ がやがや
男「んーーーさて、と」ガタッ
黒宮「まっすぐ帰る?」
男「えーと、よそのブロックに入ることは?」
黒宮「え?……まぁ、できるけど」
男「ちょっと大学の全体像を把握したい」
黒宮「さっきえらく動揺してたけど、そんなにビックリする程の事?」
男「いやもう動揺はしてないけどさ、単純に興味が出てさ」
-
469 : 2014/08/04(月) 19:44:37 -
黒宮「……首突っ込むの何気に好きだもんねあんた」
男「なんでそうなる」
黒宮「ふふっ、いいわ。行きましょう」
白鷺「どこに行くって?」
男「おわっ」
白鷺「えへへー、どうだった?男君、私の名リーダーっぷりは♫」
男「え?えーと、かなり様になってたと思うけど」
白鷺「そう言ってもらえるように頑張ったんです、えへん」
黒宮「なにがえへんだ」ボソッ
白鷺「それで?他のブロックに行くの?」
男「ちょっと見てみたくてね」
黒宮「お前は来なくていいからな」
-
470 : 2014/08/04(月) 19:51:33 -
白鷺「行きたいところはやまやまなんだけどねー」
黒宮「いや誘ってないぞ」
白鷺「この後はちっとランク会に呼ばれてて」
男「あーえっとランクB以上の人たちの集まりだっけか」
白鷺「そうそう、やんなっちゃう」
黒宮「男s…は私と行くから。さようなら、さぁ行くわよ」 グイッ
男「あ、おい!」
白鷺「あらら、独占欲の塊みたいねあれじゃ」
白鷺「ふむ……」
白鷺「まぁいい、行くとしようか。お前たちは黒達周辺の見張り、いいわね?」
「「「「「「はっ」」」」」」
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471 : 2014/08/04(月) 20:00:32 -
車内
男「さてと、それじゃあ何処から行こうかな」
黒宮「ここからなら第4ブロックが1番近いですが」
男「また敬語になってるし」
黒宮「車内では既にプライベート空間ですので、メリハリは大事ですよ男様」
男「たまに大学内で会話してる時に棒読みなタメ口になったりするのを見てると
無理せずに自分の楽な喋り方でいいんじゃないかなって思ってしまうんだが」黒宮「発進します、舌を噛みますのでお静かに」
男「……」ズイッ
黒宮「な、ななっんですか」
男「バレてたのか、って顔してるのが面白くてな」
黒宮「怒りますよ男様」
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473 : 2014/08/04(月) 20:18:14 -
第4ブロック 入口
黒宮「ここが教育学部、音楽・文学部のある第4ブロックです」
男「3ブロックと似たような検問所?だな」
黒宮「普通は許可証を予め手に入れる等の手続きを踏まないと入れません」
男「なるほどなぁ、それじゃ……」
黒宮「まぁ、お任せください」
男「どうすんだよ」
「止まりなさい!身分証か許可証の提示を」
黒宮「ブロック3所属の黒宮月夜。ランクSです。」チリーン
「なっ!?……ご、ご用件は……」
黒宮「大学の機密事項に抵触するため教えられない、所要時間は15分ほどです」
「……畏まりました。どうぞ」
男「…………わぉ」
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476 : 2014/08/04(月) 20:46:52 -
黒宮「ちなみに各ブロック間のサークル棟への出入りに関してはサークルの代表者が書類を提出する事で入れたりします。
さっき白のサークル1ブロックの人達が3ブロックのサークル棟へ入っていたのはそういう理屈ですね。
ただしサークル棟以外には一切入れませんが」男「……すっきりしたよ」
黒宮「男様は粗探しが好きな思考回路をお持ちですもんね」
男「なんでそうなんだよ!てか前から思ってたけど俺の思考を読むなっての。
能力云々の騒動を経て確信したぞ、マジで読んでるだろ」黒宮「はて、何のことやら」
男「ったくあの時晩飯抜きになったのは確かに俺が力を……」
黒宮「!!?」
男「あれ?……なんでもないごめん(なんだ……?)」
黒宮(やはり白の言うとおり……私だって……)
黒宮「帰ったら試してみましょう」ボソッ
男「え?なにをだよ」
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477 : 2014/08/04(月) 20:55:58 -
黒宮「何でもないです」
男「変な料理を試して俺の脳を混乱、とかやめてくれよ?」
黒宮「男様は私にどういうイメージを持ってらっしゃるのですか!?」
男「冗談だよ、あははっ」
黒宮「まったく……ッ!」
男「ん?」
黒宮「……スピードをあげろ。男様申し訳ありません、やはり他のブロックも周るとなると
それなりの距離もありますし、晩御飯の関係もありますしで、その」男「分かった、それより黒宮さん。大丈夫か?」
黒宮「え?」
男「すごく険しい顔してるから」
黒宮「失礼ですね、私は別n」フラッ
コトンッ
男「黒宮さんっ!?」
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482 : 2014/08/04(月) 21:20:45 -
「あっ」
黒宮「く、黒宮月夜。用事が終わったので帰ります、通して下さい」チリーン
「ど、どうぞ……(な、なんだよ元気そうじゃないか)」
男「な、なんで……黒宮さんが2人!?」
「違います男様」 シュンッ
男「!!???」
「こ、こういう事ぐらいなら……お役に立てましたでしょうか?」
男「変装ってレベルじゃないな!すごいよ!よくやってくれた!」
「は、はいっ」 かぁぁ
男「さぁ!急いで家に!他のブロックはいい!今度にしよう!黒宮さんを早く!」
黒宮「……はぁ……くっ……」
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554 : 2014/11/16(日) 19:52:08 -
男「俺がこいつらの教育係だと?自分でやれよ!」
主「此奴らには我が一族の戦闘部隊を任せる予定なのだ。自分と同年代の奴らを率いる立場になる。
お前が適任と判断した」青黒「断ると言ったら?」
赤城「同じく」
主「殺す」
青黒「なっ……」ゾクッ
赤白「……恐ろしい殺気を放つな」
男(やべぇよこのおっさんやべぇよマジで殺る気だ)
主「さぁ、降りるのか、降りないのか、決めろ」
赤白「頼みがある。そこの男に我々のことは言ってないんだろう?」
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558 : 2014/11/16(日) 21:25:39 -
赤白「な、なんだ」
男「お前らは人間だ、普通の人間とは違うと言われればまぁそうかもしれん。
しかしそれは個性とも言い換えられるんじゃないか?人間には違いない。
何より俺と同じく温かい。お前らは人間だ」赤白「…………」パチクリ
青黒「お、お前……」
男「なんだ?」
青黒「い、いや……その」
主「何をモジモジしておるのだ。いくら人間の男との接触が私以外では初めてとはいえ」
赤白「…………」
男「なんだ?」
赤白「…………」プイッ
男「なんだよ」
主「さてと、それでは里へ戻るか、おとなしくついてくることだ」
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570 : 2014/12/21(日) 20:20:37 -
主「百聞は一見に如かずだな」チラッ
赤白「……はぁ」スッ
ボォゥッ
男「あちゃちゃちゃちゃぁ!!!!」
「!? 勝手に男の周りに火柱が!!」
「ど、どういう事だ!」
「というか何で男はあそこにいるんだ?」
主「……」チラッ
青黒「……」スッ
キンッ
男「おわわわわさみいいいいいいいいい!!!」
「こ、今度は氷の柱が……」
「信じられん……さっきまでの火柱が今度は氷の柱に……」
「男は本当になんであそこにいるんだ?」
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573 : 2014/12/21(日) 20:40:01 -
主「……解散と言ったが?」
ザワザワ……ザワザワ……
「ぬ、主様……そやつらは、大丈夫なのでしょうか」
主「何がだ」
「い、いえその……」
「俺は反対だ!!そんな怪しげな魔術を使う奴らと一緒なんか」
青黒「……」ギロッ
「ひっ……」
赤白「やめろ」
青黒「ふん」
主「これは決定事項だ。従わないのなら一族から去れ」
男(ダメな流れだなこりゃ)
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579 : 2014/12/21(日) 21:10:43 -
青黒「怖いとはなんだ」
赤白「わからん」
男「自分達にない力を持つ者を怖がるという感覚がないのかお前らは」
「「ない」」
男「はぁ……例えばだが自分よりも遥かに強い生き物がいるとする。
そいつが突然襲ってくるかもしれないが、近くにいなければならない。
怖いだろう? 皆が考えてるのはそういう類の事だ」青黒「我々より強い生き物なんて見たことがない」
赤白「いるのか?いるのなら力試しをしたいな」
青黒「ああ、どちらが先に殺せるか競おうか」
赤白「望むところ……それで?いるのかそんな奴は」
男「俺が悪かったから今の話は忘れろ馬鹿ども」
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616 : 2015/04/26(日) 23:53:48 -
【男の家】
男「ただいま」
赤白「……」
男「おかえりって言うもんだ、こういう時は」
赤白「帰って来たことぐらい気配で分かる。
何故いちいち声に出さねばならない?」男「礼儀と気持ちの問題だ、今はまだわからんでもいいが取り敢えず言え」
赤白「え?」
男「ほらはやく、ただいま」
赤白「……おかえり」
男「ああ」 ニコッ
赤白「……」
-
618 : 2015/04/26(日) 23:55:54 -
男「おら起きろ!!」
青黒「…………」ムクッ
男「やっと起きたかーったくっておおおわあ!!?」
キィン!!!
青黒「誰だ貴様」
男「お前の記憶力はアリ並かいっ!昨日知り合っただろ!」
青黒「……ああ、おまえか」
男「寝ぼけてて凍らさせたら堪らんぞっ!?……ったく、飯だ」
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619 : 2015/04/26(日) 23:57:41 -
赤白「……」青黒「……」
男「いやお前ら挨拶ぐらいしろよ」
赤白「何がだ?」
青黒「何の挨拶をしろと?」
男「いやおはようとかよ」
青黒「ああ、人間どもが相手が起きているか確認できないから発する挨拶か」
男「違うわい!」
青黒「……じゃあなんだ?」キョトン
赤白「礼儀と気持ちの問題なんだそうだ」
青黒「なんだそれは」
男「いいから従え、じゃないとメシ抜きだ」
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620 : 2015/04/26(日) 23:58:44 -
青黒「ふざけるな」
男「おはよう、青黒と赤白」
赤白「……おはよう。というか私はさっき言っただろう」
青黒「ちっ…………おはよう」
男「よし!それじゃあメシだ」
男「うめぇなおい!」
赤白「……な、なにがだ」
男「お前らもしかして料理得意なのか?」
赤白「ただの汁物だろう、この程度山で暮らしていれば造作もない」
男「いやぁ山暮らしだから肉焼いて食ってるとかだけかと思ってたからよ。
期待してなかったんだが。これはうまい。本当にうまいぞ」赤白「……そ、そうか」
青黒「お前たちと似たようなものは食べてきたわけだが?失礼な奴だ」ギロッ
男「ひぃっ!」
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621 : 2015/04/27(月) 00:00:28 -
赤白「まぁ待て、明日はお前の番だろう。見返してやれ」青黒「え」
赤白「な?」ニヤッ
青黒「……」
男「?」
赤白「まぁその、料理をうまいと言われたら、悪い気はしなかった」
男「だから?」
赤白「教えてやろう、この青黒。獲物をよく取ってくるが、料理の方がな」
男「あ」
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622 : 2015/04/27(月) 00:01:33 -
青黒「なんだその「あ」 は!!!」
男「いや、えーと明日の当番は俺がしようか?」
青黒「何故そうなる!当然私がやる」
男「…………」
青黒「料理なんてものは、簡単だ。見てろ……なにか文句あるか?」
男「な、ない」
赤白「はははっ」
男「さてと、二人とも。今日は市場へ行くぞ」
赤白・青黒「「?」」
男「メシの材料を買いに行くんだ。場所を教える目的もある。来い」
赤白「材料なら取ってくればいいだろう山で」チラッ
青黒「そこで私を見るな」
-
624 : 2015/04/27(月) 00:03:18 -
男「…………」スタスタ
赤白「…………」
青黒「…………」
男「……気にするな」
赤白「気にしてなどいない」
男「そうか」
青黒「……雑魚どもが群がる様は滑稽だな。隠れて見張っているつもりらしい」
男「はぁ…………」スタスタ
-
626 : 2015/04/27(月) 00:05:49 -
赤白「……」
青黒「……」
男「あ、えーと。あそこが肉屋だ」
「へいらっしゃ……男」
男「よう!こないだ買った燻製が無くなっちまってさ、買いに来たぜ」
赤白「……」
青黒「……」
「…………ど、どれを買うんだ?また燻製でいいのか?」
男「ふむ、そうだなぁ、青黒。決めていいぞ」
青黒「……」ジッ
「ヒッ……」
男「おいおい、こいつらは別にお前を食いはしねぇよ。過剰反応すぎるぜ?
主様も言ってただろう?辺境からきた民族だって」 -
627 : 2015/04/27(月) 00:06:24 -
子供「嘘だ!!そいつら絶対化け物だってとーちゃん言ってた!!!」
母親「こ、こらっ!!!何てこと言うの!!」
赤白「…………」ジロッ
母親「ひぃぃ!!」
男「…………」
青黒「…………貴様ら」
男「やめろ、抑えろ」
青黒「何故だ」
男「相手は子供だ」
青黒「子供ならなにを言ってもいいと言うのか!!」
キィィン!!!!
ザワッッッ
-
628 : 2015/04/27(月) 00:07:17 -
「こ、凍ったぞあの娘の周りが!!」
「や、やはり化け物だ!!!」
「こ、ここ殺される」
「逃げろっ!!」
ザワザワ ザワザワ
男「……おい」
「ひ、ひぃ……」ガタガタガタガタ
男「この燻製とその肉をもらおうか、いくらだ?」
「ぁ……え、えーと20文」
男「値上がりしてんじゃーか……ったく」チラッ
赤白「……」スッ
「ひぃぃぃぃぃ!!!」
赤白「……」
男「金払うだけだよ!受け取れっての!」
-
629 : 2015/04/27(月) 00:08:05 -
「…………」
赤白「……これで、足りるか?」
「…………あ、あぁ」
赤白「そうか」
男「……帰ろうか、二人とも(他の店みんな逃げやがって……くそっ」
赤白「……わかった」
青黒「…………」
【男の家】
男「……」ガラッ
赤白「……」
青黒「……」
男「……みんな、まだお前らを怖がっているだけだ」
赤白「気にしていない」
青黒「そ、そうだ、あんな雑魚共」
男「すまない」
-
630 : 2015/04/27(月) 00:08:44 -
赤白「……何故、謝る」
青黒「……」
男「ここまでの反応とは、予想外だった。俺のせいだ」
青黒「……お前が、謝ることは、意味がないだろう」
男「そうかもしれない、しかし」
赤白「なんだ」
男「お前たち、深い傷を負った顔をしている」
赤白「ッ!」 青黒「そんなことはないッッッ!!」
男「…………すまない……」
青黒「……なぜ、お前がそんなに」
赤白「傷を負った顔をしているんだ」
男「…………必ず、俺が何とかしてみせる。時間をくれ」
青黒「…………」
赤白「…………」
-
633 : 2015/04/27(月) 00:10:50 -
「なにぃ!?化け物風情が」青黒「…………」ギロッ
「!?」ゾクッッ
「お、おいどうした!」
「泡吹いて倒れやがった」
「こ、こいつら……」
ザワザワ ザワザワ
主「そこまでだ」
ピタッ
男「お、きたか」
赤白「主よ、お前の手駒共、使い物になるのか?」
「なんだとっっ!?」
「聞き捨てならん!」
主「やめんか」
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636 : 2015/04/27(月) 00:13:42 -
男「…………」赤白「男……」
青黒「なんでお前……」
主「赤白に青黒」
赤白・青黒「「!」」
主「ここにいる者たちは、一族の皆を守る為にはどんな事でもやると誓った。
かけがえのない者たちだ。俺の宝だ」「主様……」
「…………主様」
主「そしてお前たち、この2人は俺の呼びかけに遥か彼方より来てくれた者たちだ」
「…………」
「…………」
主「彼女らを貶める言動は慎め」
「…………」
「…………」
-
637 : 2015/04/27(月) 00:15:08 -
主「双方、いいな」
「「御意」」
赤白「……わかった」
青黒「ああ」
主「男もそれでいいな」
男「……もちろんだ」
赤白「…………」
青黒「…………男」
-
640 : 2015/04/27(月) 00:18:27 -
主「ふっ……お前達には、これから自分達にどんな戦力が加わったのかを見てもらう。2人の後方にてあぶれて来た敵を始末しろ」
赤白「あぶれさせる?……どう思う?」
青黒「愚問だな」
主「では、行くか……ついてこい!!出陣!!」
赤白「……」チラッ
男「行ってこい、ケガするなよ」
青黒「……」チラッ
男「どうした?」
《どうか……どうか……こいつらを嫌わないでくれ……頼む》
赤白・青黒「「…………」」
-
641 : 2015/04/27(月) 00:19:12 -
男「?」
赤白「見ていろ」
青黒「そうだ。絶対に勝つから、見ていろ」
男「!…………わかった」ニコッ
赤白「ふっ」
青黒「……競うか」
赤白「いいだろう」
青黒「勝った方が……あいつに……戦勝報告を、しよう」
赤白「……なんだろう、魅力的に聞こえるな。何故だろう」
青黒「分からん……しかし、魅力的だろう?」
赤白「……絶対に勝つ」ニヤッ
青黒「勝つのは、私だ」ニヤッ
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681 : 2016/01/04(月) 05:03:13 -
◆読者の方へ
ここまで作者側に関することが多かったですが、読者側もローカルルールは守ってください。
また、読む側の皆さんにもお願いがあります。
・作者本人に断りを入れずに新しくスレッドを立てない
→次スレを勝手に立てる方が見かけられますが、作者本人が立てるのでその必要はありません。
ニュー速VIPや他の場所からこちらに移動する際も作者本人が立てるようにしてください。
作者以外が立てる場合は断りを入れてからにしてください。
作者が立てられない場合は誰かにスレ立て代行を依頼することをお勧めします。
また、「早く続きが見たい」という意図で勝手に他人のスレッドを立てる人もいますが、宣言なしにHTML化いたします。・書き込む時はsage推奨
→この板ではsageを付けての書き込みが好まれる傾向にあります。できればsageを付けておくと余計な問題を生みません。
sageを入れずに書き込み、上げてしまう→指摘される→言い合いの流れはよく見かけます。
指摘する人もいますが必要でない限りはできれば無視、問題があれば言葉を選んで注意位にとどめてください。
一番大事なのは言い争いをしないことです。
・荒らしはスルー
→必要以上に煽る、埋める、スレッド乱立等、行き過ぎた行為は荒らしと見なされます。
荒らしを見かけた際は作者も読者もスルーすることをお勧めします。荒らしに構うのも荒らしです。
・SSを見つけるために
→>>2にあるHTML化依頼スレッドには完結したスレが多く書き込まれています。
そこから探すと完結したスレを読むことができます。同じく>>2にあるスレタイサーチもご活用ください。
SS速報VIPに始めてきた方へより引用
Email欄にsageを付けましょう。作者様に迷惑をかけてしまいます
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