比企谷八幡「ゲスの極み?」


1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 01:53:55.79 ID:7KOG9uby0
関連作:比企谷八幡「肉ベッキー?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1452278186/

ある日、奉仕部にて……、

雪ノ下雪乃「突然なのだけれど、本日から奉仕部は学校以外の外の人達の相談も受けることにしたわ」

由比ヶ浜結衣「え、なんでまた!?」

比企谷八幡「おいおい、随分と突然だな」

雪乃「奉仕部の需要が意外にもあることに気がついたのよ。それに、せっかくの部活動なのだし、時間を持て余すのは勿体無いわ。というわけで、学校の外の人達の相談にも乗ることにしたわ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454086425


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454086425/


2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 01:54:59.02 ID:7KOG9uby0
結衣「え、でも一体どうやって?」

雪乃「パソコンのメールでを使って学校外の人達からの相談を募集したわ。意外にもこの奉仕部は名が知られていてね、きっと困っている人達が私達を頼ってメールを送ってくるはずよ」

八幡「なんか万屋みてえになってねえか?俺達はあくまでも魚の釣り方を教えるだけだろ」

雪乃「パソコンのメールに限定しているところ、この部の方針に反していないわよ。それに、あなたみたいな目の腐った人をアウトサイダー相手に見せたのではこの部どころか学校全体の評判にかかわるわ、自覚しなさいクズ谷君!」

八幡「なんでそこまで言われなきゃいけねーんだよ」


3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 01:55:57.32 ID:7KOG9uby0
結衣「まあまあ二人共、せっかくの奉仕部学校外進出なんだし喧嘩はよそうよ」

ピロローン!

結衣「あ、早速パソコンにメールが届いたみたいだね」

雪乃「そうね。ええっと………?」

八幡「ん?どうかしたのか?」

雪乃「随分と情報がアバウトな相談者ね。書かれている情報だと、関東圏在住で男性としかわからないわ」

結衣「え、名前とか年齢とか書いてないの?一体どんな内容なの?」

八幡「怪しい奴からのメールなら読まずに消しちまえよ」


4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 01:57:10.68 ID:7KOG9uby0
雪乃「そうわいかないわ。せっかくの初メールなのに邪険にはできないわ。ええっと……、背景奉仕部の皆様___」

『_____奉仕部の皆様。早速でありますが私の悩みを聞いてください。
お恥ずかしい話ですが、私は既婚の身でありながらとある女性と不倫をしてしまいました。相手の女性は私よりも歳上で、イギリスと日本のハーフの方なのですが、とてもポジティブで素敵な人です。しかし、私達の愛は何者かによってネット上に故意にさらされてしまいました。
実は、私は作品を作って人々に披露するという仕事をしており、そこそこ知名度のある身なのですが、今回の不倫が発覚し、いろんな人から心ないバッシングを受けてとても悩んでおります。私のツイッターやホームページに毎日のように誹謗中傷のコメントが書き込まれ、精神的に疲弊しております。
私は一体、どうすればいいでしょうか。奉仕部の皆様、是非ともご教授ください。』

雪乃「____と、書かれているわ」


5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 01:58:24.18 ID:7KOG9uby0

結衣「うわ、なにそれ!?超自分勝手な相談じゃんッ!!」

八幡「これは酷いな……、不倫しといて完全に自分は被害者面かよ」

雪乃「そうね。比企谷君に酷いと言わせるなんて相当なクズよね」

八幡「おい、さりげなく俺のことをdisるのやめてくれるッ!? 俺だってこのメールの奴ほどクズじゃねえよ」


6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 01:59:38.73 ID:7KOG9uby0
結衣「それにしてもこの相談者、自分勝手でなんだか許せないよね!可哀想なのは裏切られた奥さんじゃん」

八幡「確かに、このメールを見る限り自分のことしか考えてねえなコイツ」

結衣「ねえゆきのん、こんな最低な奴の相談を受けるの?」

雪乃「そうね、こうしてメールが届いた以上は奉仕部としては仕事をしなければならないけれど、確かにあまりにも身勝手な相談者ね」


7 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 02:00:30.48 ID:7KOG9uby0

八幡「なら、相談に乗るというより、まずはこいつのした行いを咎めさせればいいんじゃねえのか?」

結衣「うん、それがいいよ。こんなゲスの極みみたいな奴の相談なんてムカつくから受けることないし!」

雪乃「確かにそれがいいわね。なら、早速返事を書きましょう」

カタカタ…

『ゲスの極みさん、初めまして。こちらは総武高校奉仕部です。
あなたの身勝手かつ反吐が出そうな相談内容のメールからあなたの人間性をこちらでイメージし、ゲスの極みという呼び名であなたを呼ぶことにしました。
さて、まずゲスの極みさんに言いたいのは、あなたは自分の奥さんの気持ちを無視し、自分の都合しか考えていないのではないのかしら。だとすればゲスの極みさんは虫けら以下の存在だわ。
あなたは被害者ではなく、奥さんを傷付けた立派な加害者ではなくて?もちろん、あなたのような男と不倫に走った相手の女もとんだビッチだと思います。
相談メールに心ないバッシングがとありますが、バッシングに心ないとはおかしいな言い方です。心ないのはあなたの行いの方で、当然バッシングを受けて当然よ。あなたのツイッターに届く誹謗中傷だって自業自得です。
それと、自分の職業を作品を作って人々に披露すると紹介しているけれど、一体どれ程の知名度があるのかしら。少なくとも我々奉仕部はあなたとあなたの作る作品とやらに毛ほども興味ないし、不倫しておいて被害者ぶる人間のくれるクズが作るような作品なんてたかが知れているわ。
ゲスの極みさんは自分のことをスターとでも思い込んでなさるのかしら?
それから______』


8 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 02:01:52.48 ID:7KOG9uby0
結衣「うわ、ゆきのん超ボロクソ書いてるね!!」

八幡「まあ雪ノ下の書いてる内容はど正論だけどな。でも、さすがに長すぎだろ」

雪乃「そうね、所詮は安易な返信用のメールなのだし、あまり長文にする必要もないわね。本当はもっと言ってやりたいことがあるけれど、この辺りでやめて送信しましょうか」

カタカタ、ポチッ!

八幡「いや、それでもかなりの長文だよな……」

結衣「でも、それくらい言ってやった方がいいよ!」

雪乃「まあ、私の書いたメールをゲスの極みがきちんと理解するかどうかは別の話だけれどね」


9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/30(土) 02:02:45.61 ID:7KOG9uby0
そして数日後、

結衣「ねえ、ゆきのん?あれから数日経つけど、ゲスの極みから返事来た?」

雪乃「いいえ、パソコンの方はこまめにチェックしているのだけれど、あれから一向に返事が来ないわ」

八幡「雪ノ下のメールを読んで凹んでんじゃねえのか?あ、そういえばお前ら聞いたか?俺もさっき知ったんだけどよ」

結衣「え、なになに?」

雪乃「一体なにかしら、比企谷君?」

八幡「材木座の奴、学校辞めたってよ」

結衣・雪乃「…………………えッ?」

END

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