平塚「はぁ……」 八幡「先生?」


1 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:37:18.68 ID:BiOGon9D0
キャラ崩壊注意

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456634238


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456634238/


2 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:38:28.90 ID:BiOGon9D0
マリンピア
平塚「比企谷 ……! どうしてここに……」

八幡「そりゃあ買い物ですよ」

平塚「そ、それもそうだな! じゃあ、私はこれで……」

八幡「いいんですか?」

平塚「……なにがだ?」

八幡「服買わなくて、ですよ。長いこと物色してたみたいですから」

平塚「見てたのか!?」

八幡「ええ。にやにやしながら服を選んでるところから、試着して見たら似合わなくて泣きそうになるところまで、バッチリと」


3 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:43:07.68 ID:BiOGon9D0
平塚「まさか見られていたなんて……」

八幡「服を買ってたところを見られたくらいで、そんなに落ち込むことないじゃないですか」

平塚「君に見られたことが問題なんだ!」

八幡「なんでですか? 誰かに話したりしませんよ」

平塚「……本当か?」

八幡「はい。先生がピンク色のフリフリしたワンピースを買おうとしてたなんて、誰にも言いません」

平塚「や、やめろー!!」ベシッ


4 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:48:41.82 ID:BiOGon9D0
八幡「なにするんですか。誰にも口外しないって言ってるのに……」

平塚「だ、だって、私が選んでた服を言ったじゃないか!」

八幡「別に恥ずかしがる必要ないじゃないですか」

平塚「そ、そうだけど……。でも、私のイメージと合わないだろ……?」チロッ

八幡「……」

平塚「……比企谷?」

八幡「あ、ええっと……」

八幡(先生の上目遣いに不覚にもキュンとしてしまった……)


5 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:50:02.34 ID:BiOGon9D0
八幡「ま、まぁ、イメージとは違うかもしれないですけど……。でも、別に変じゃないですよ」

平塚「そう、かな……?」

八幡「そうですよ」

平塚「なら、よかった」ニコッ

八幡(はにかむように笑うな! 可愛いと思っちゃうだろ!)


6 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:53:00.04 ID:BiOGon9D0
八幡「……でも、なんで買おうと思ったんですか?」

平塚「聞きたいか?」

八幡「あ、いえ、そこまで聞きたくないですけど」

平塚「聞きたいか?」

八幡「いや、だから……」

平塚「聞きたいか?」

八幡(ローラ姫かよ! 囚われの姫気取ってんじゃねえぞ!)


7 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:54:30.37 ID:BiOGon9D0
八幡「教えて下さい」

平塚「そうかそうか! 君がどうしてもって言うなら仕方ないな! 実はナンパされたのだよ!」

八幡「……は? 誰がですか?」

平塚「私に決まってるだろう。この間、ここで買い物してたら声を掛けられたのだ。『お姉さん、この後お暇ですか?』とな!」ドヤッ

八幡「宗教? それとも絵ですか? まさか、ビデオの撮影!?」

平塚「……比企谷」

八幡「じ、冗談ですから! 殴るのは……」

平塚「僻む気持ちはわかるが……」

八幡「……その憐れむような目やめてくれませんかね?」


8 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 13:58:58.53 ID:BiOGon9D0
八幡「それで、ナンパされてどうしたんですか?」

平塚「食事して、そのあとはもちろん……」

八幡「帰宅したんですね?」

平塚「勝手に決めつけるなよ!」

八幡「違うんですか?」

平塚「……合ってるけど。誰のせいだと思ってるんだ」

八幡「誰って……。誰ですか?」

平塚「さ、さあな! そうだ、帰り際に今度の土曜日にデートの約束をしたぞ!」

八幡「あー。だから、似合わない可愛い服を買おうとしたんですね」

平塚「似合わないって言うなー!」ベシッ


9 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 14:59:50.47 ID:BiOGon9D0
平塚「比企谷の馬鹿……。似合ってないのなんて、自分でもわかってるもん……」

八幡(なんだ、この人。キャラ変わりすぎだろ)

平塚「でも、少しでも可愛いって思われたいから……」

八幡(……なんか腹立ってきた)

平塚「比企谷! 聞いてるのか!?」

八幡「聞いてますよ」

平塚「なぁ、私はどうしたらいいんだ……。このチャンスを逃したくないんだよ……」

八幡「……別に逃せばいいんじゃないですか」ボソッ

平塚「えっ?」

八幡「なんでもないです」


10 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 15:05:36.96 ID:BiOGon9D0
八幡「相手は何歳なんですか?」

平塚「20歳だ。いまはT大に通ってるらしい」

八幡「T大……。めっちゃ頭いいじゃないですか」

平塚「ああ。それだけでなく、気さくで優しい人だよ。比企谷とは大違いだな!」

八幡「……そうですね」


11 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 15:07:53.17 ID:BiOGon9D0
八幡「……」

平塚「比企谷、どうしたんだ……?」

八幡「なんですか?」

平塚「お前、さっきから黙って……」

???「あれー? 静ちゃんじゃん!」

平塚「お、男くん!」

ナンパ男「静ちゃん、なにしてんのー?」

平塚「私はその……」

ナンパ男「つーか、この男、誰?」

平塚「彼は私の生徒だよ」

ナンパ男「ふーん」

八幡「……」


12 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:11:06.34 ID:BiOGon9D0
八幡「あーあ。先生をナンパした相手がどんな奴かと思ったら、こんなチャラ男かよー!」

平塚「比企谷!?」

八幡「こんな、木の股を見て発情しそうな男のどこがいいんすか?」

ナンパ男「ああ!?」

八幡「先生、いい身体してるから、それ目的なんじゃないっすか」

平塚「……比企谷」

八幡「やりたいだけなら風俗にでもいけよな。金ねえのか?」

ナンパ男「このクソガキ……! 黙ってりゃ、いい気になり……」

平塚「比企谷、もういい。もういいから」ギュ


13 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:15:25.41 ID:BiOGon9D0
八幡「な、なにすんすか!?」

平塚「相談した私が間違っていた。君はこういうやり方を選んでしまう男だったのに……」

八幡「……なんの話ですか」

平塚「本当にすまない……」ギュウ

八幡「……」

ナンパ男「……」ポカーン


14 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:21:41.81 ID:BiOGon9D0
ナンパ男「なんなんだよ……」

平塚「うちの生徒が失礼なことをしてすまなかった。ほら、比企谷。ちゃんと謝罪するんだ」

八幡「……すみませんでした」

ナンパ男「お、おう……」

平塚「男くん、今度のデートなんだが、急用が入ってしまって行けなくなってしまったんだ。だから、日を変えくれるかな」

ナンパ男「まぁ、いいけど……」

平塚「ありがとう。また連絡するよ」


15 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:25:13.11 ID:BiOGon9D0
オリンピア カフェ
八幡「……さっきはすみませんでした」

平塚「彼には誠意をもって謝罪したんだ。それで充分じゃないか」

八幡「でも……」

平塚「いいんだよ。私と彼はどの道うまくいかなかっただろうから。それに比企谷の言ったこと、あながち間違ってないんだ」

八幡「えっ?」

平塚「彼は前のデートで、食事中も私の胸をチラチラ見てはニヤニヤしていたし、あわよくばホテルに連れ込もうとしていたからな。君の言うとおり、身体目的だったんだろうな」


17 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:28:46.80 ID:BiOGon9D0
八幡「相手の思惑に気付いてたのに、どうして次のデートの約束なんてしたんですか……」

平塚「……私を必要としてくれるなら、どんな形でも受け入れてしまおうと思ってしまったんだ」

八幡「……」

平塚「だから、君に感謝しなきゃいけない。もし、次のデートを決行していたら、取り返しのつかないことになっていたかもしれないよ……」


18 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:30:19.08 ID:BiOGon9D0
平塚「今回も君に助けられたよ」

八幡「……も? 俺、前にもなにかしましたか?」

平塚「あ、いや……。そうだ! ラーメン食べに行かないか!?」

八幡「なんですか急に……」

平塚「ダメか?」チロッ

八幡(だから、その上目遣いやめろって……)

八幡「まぁ、いいですけど……」


19 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:34:41.20 ID:BiOGon9D0
移動中
八幡「ラーメン屋行く前に寄りたい店あるんですけど」

平塚「どこかね?」

八幡「ここなんですけど」

平塚「お前、からかってるのか!? さっきの店じゃないか!」

八幡「そんなつもりはないですよ。ただ、さっき試着してた服、買ったほうがいいと思って」

平塚「……似合わない服なんていらないよ」

八幡「そんなことなかったですけどね」

平塚「えっ?」

八幡「似合ってましたよ。……正直、可愛かったです」

平塚「……か、買う! 私、何着でも買うぞ!」

八幡「いや、同じ服を何着も持ってても仕方ないでしょう」


20 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:36:54.43 ID:BiOGon9D0
平塚「買ってきたぞ!」

八幡「遅かったすね。……えっ?」

平塚「早速、着てみたんだけど、どうかな……?」

八幡「……いいんじゃないですかね」プイッ

???「あれー? 比企谷くんだー!」

平塚「……陽乃?」

陽乃「静ちゃんも一緒なんだ? って、比企谷くん、どうしたのー? 顔真っ赤じゃん」

八幡「そ、そんなことないっすよ!」


21 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:43:02.84 ID:BiOGon9D0
平塚「なにしてるんだこんなところで?」

陽乃「んーと、ここに来れば比企谷くんと会えそうな気がしたんだよねー」

八幡「あー、そうっすか」

陽乃「信じてないでしょ? 酷いなぁ。私の比企谷くんレーダーは高精度なのに!」

八幡「確かに。盗聴機とか発信器仕込まれてんじゃないかってくらい、遭遇しますね」

陽乃「やだなー。まだしてないよ」

八幡「まだってなんだ。まだって」


22 : ◆LbeDggmp36 2016/02/28(日) 16:44:21.76 ID:BiOGon9D0
陽乃「静ちゃんこそ、そんなおめかししてどうしたのー?」

平塚「こ、これはな……」

陽乃「ああ、ごめん。デートに決まってるよね」

平塚「ち、違う! 私達はただ出くわしただけだ!」

陽乃「違うんだ? 私はてっきり、この間の話があったから勘違いしちゃったよ」

平塚「この間?」

陽乃「ほら、二人で飲みに行った時に静ちゃん言ってたじゃん。酔っぱらってたから忘れちゃったかもだけど」

平塚「なんの話だ?」

陽乃「んとね。大学生にナンパされたときに、寂しさのあまり身体を許しそうになったけど、比企谷くんの顔が浮かんで、出来なかったって言ってたよ」

八幡「えっ」

平塚「う、うわ……!」カァァ

陽乃「それってつまり、静ちゃんは比企谷くんのことが……」

平塚「や、やめろー!!」

END

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