ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464620014/
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2 : 2016/05/30(月) 23:54:02.53 -
・アイドルマスターシンデレラガールズ 渋谷凛と神谷奈緒のSS
・百合注意、キャラ崩壊注意
・ぷいきゅあです、プ○キュアではない
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3 : 2016/05/30(月) 23:54:31.32 -
凛の自室、PM9:40凛「28話…… だいぶ、物語も進んできたね」
奈緒「7巻まで見終わったし、半分は超えてるよ」
凛「1年で完結なんだっけ?毎週……ってことはざっと50話くらいってこと?」
奈緒「まあ、そんなとこ。今度来た時に続きも持ってくるからなー」
凛「楽しみにしてるね」
奈緒「ん」
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4 : 2016/05/30(月) 23:55:01.74 -
奈緒「しかし、あたしが熱心に勧めたとはいえ、凛がぷいきゅあシリーズにハマるなんてなー」凛「ハマるって言っても、まだ1作目だよね?まあ、楽しんでるのはほんとだけどさ」
奈緒「てっきりさ、こういうの受け付けないんじゃないかって思ってたよ」
凛「そう?そんなことないよ」
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6 : 2016/05/30(月) 23:55:29.57 -
奈緒「ちっちゃい頃に見てたってわけでもないんだろ?」凛「うん…… 朝のそのぐらいの時間って、もう開店の準備とかでお父さんもお母さんも忙しくてさ。
日曜日なんかは、近くのお祖母ちゃんちにひとりで行ってたから。TV、あんまり見てなかったんだ」奈緒「なるほど」
凛「それに、周りの子とそういう話をしなかったからね。TVの話でも、ドラマとか、バラエティとかの話が中心だったし」
奈緒「確かに、そんなイメージあるしなあ」
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7 : 2016/05/30(月) 23:56:00.49 -
凛「幼稚園でも小学校でもさ、大人っぽいねって周りからいつも言われてて。……多分、自分でも意識してたんだと思う」奈緒「そっかぁ……」
凛「だからこそ、今になってその頃の分を取り返してるのかもね」
奈緒「なら、良かった、のか?」
凛「うん、ありがと」
奈緒「べ、別にそんな…… 勧めたのあたしだし…… ま、どういたしまして?」
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8 : 2016/05/30(月) 23:56:29.65 -
凛「それに、さ」奈緒「なんだよ」
凛「好きな人の好きな事を知りたいって、変かな?」
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9 : 2016/05/30(月) 23:56:56.79 -
奈緒「……今の、ズルいだろ!?」凛「ふふっ、でもほんとのことだし」
奈緒「あ、あたしだって」
凛「どうしたの?」
奈緒「ちょっとは、その、花の事とか調べたりしてるんだぞ……」
凛「ふぅん…… じゃあ、この花は?」
奈緒「あ、や、わ、分かんない」
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10 : 2016/05/30(月) 23:57:24.58 -
凛「かすみ草だよ。花束の脇役によく使われるんだけど、単体でも結構好きなんだ」奈緒「み、見たことはあったんだよ。名前とかは、まだ知らなかっただけで」
凛「花言葉は…… 教えてあげない。後で調べてみてね」
奈緒「むぅ……」
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11 : 2016/05/30(月) 23:57:52.00 -
凛「奈緒」奈緒「なんだよー」
凛「焦らなくったって、逃げたりしないから」
奈緒「でもさ、なんか、悔しいじゃん」
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12 : 2016/05/30(月) 23:58:23.75 -
凛「そんなに考えなくたって、例えば、花屋になるってだけなら簡単なんだよ」奈緒「簡単か?」
凛「ほら、花屋さんに嫁入りすればいいんだし」
奈緒「……」
凛「婿入りでも、いいんだよ?」
奈緒「だからぁ!ズルいってば、そういうの!」
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13 : 2016/05/30(月) 23:58:51.70 -
奈緒「……ごほん。でも、実際そういうのって、やっぱりずるいっていうか、正面からじゃなくていいのかっていうか」凛「そうかな?順番が前後するだけで、私は変わらないと思うけど」
奈緒「あたしはさ、やっぱりちょっと違うと思う」
凛「私だって奈緒だって、アイドルになる前は歌もダンスもしてこなかったでしょ?それと同じだよ」
奈緒「そう、なのか?うーん」
凛「もちろん、知りたいって思ってくれるのは嬉しいからね」
奈緒「だったら、あたしもがんばるからな」
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14 : 2016/05/30(月) 23:59:19.47 -
ーーー凛「そう言えば、なんで奈緒はぷいきゅあを私に勧めてくれたの」
奈緒「それは…… まあ、単純に好きな作品だからってのもあるけどさぁ」
凛「うん」
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15 : 2016/05/30(月) 23:59:48.62 -
奈緒「あたしたちの最初の衣装、あったじゃん」凛「あー、あれね」
奈緒「あたしと凛でちょっとだけ色違いのやつな。
袖の部分とかはちがったけどさ、それでも、おそろいだったってあたしは思ってる」凛「私が黒で、奈緒が濃い目の灰色だったよね」
奈緒「あの頃はさ、ユニット名こそなかったけど、よくあたしと凛で組んでただろ」
凛「そうだね。今では、NGがあって、TPがあって、……他にも色々あるけど。
最初はいっつも奈緒といっしょだった」奈緒「それを思い出すから、かなぁ」
凛「そっか」
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16 : 2016/05/31(火) 00:00:19.77 -
奈緒「あーいや、今のユニットが嫌って訳じゃないんだけどな?」凛「うん、それは私もおんなじかな」
奈緒「まあ、とにかくな。ぷいきゅあって、1作目はずーっと2人組なんだよ。2人で、戦っていくんだ」
凛「2作目から増えてくんだっけ?」
奈緒「ん。続編とか、後作とかはさ…… 3人とか、4人5人って仲間が増えてくんだ。
それはそれで面白いんだけど、なんていうか、凛と観るならこれが良いかな、って」凛「なんか、嬉しいな」
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17 : 2016/05/31(火) 00:00:51.28 -
ーーー奈緒「2人でいる時の凛って、なんだかいつもとちがうよなー」
凛「そうかな?」
奈緒「いつもより、子供っぽいっていうか」
凛「子供っぽい、か。そうだね、それは多分……」
奈緒「多分?」
凛「奈緒の前だからだよ。今は、ふたりっきりだから」
奈緒「……」
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18 : 2016/05/31(火) 00:01:19.87 -
凛「奈緒、今のわかってて言ったんでしょ?」奈緒「いや、あの、その」
凛「私、奈緒のそういうところが好きなんだと思う」
奈緒「もー!」
凛「ふふっ」
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19 : 2016/05/31(火) 00:01:48.35 -
奈緒「でも、本当にそんな感じなんだよ」凛「ちょっとは自覚ある、かな」
奈緒「あたしだけの凛、っていうかさ」
凛「その言い方、なんかくすぐったい」
奈緒「……ダメか?」
凛「ううん、嬉しいよ」
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20 : 2016/05/31(火) 00:02:15.00 -
ーーー凛「奈緒ってさ、大人じゃん」
奈緒「あたし、あんましそんなこと言われないけどな?」
凛「私より大人ってこと。年もだけど、振る舞いが私みたいに自分勝手じゃないところとか」
奈緒「そうか……?」
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21 : 2016/05/31(火) 00:02:49.79 -
凛「私はさ、なんだかんだ言ってもまだ子供だから。意見が違ったら我を通そうとしちゃうし、だから喧嘩になったりもしてさ。
そんな時に『まあまあふたりとも』って割って入って宥めてくれるのが奈緒で、」奈緒「あたしは……ただ、皆仲良くがいいっていうか」
凛「それでも、私にはそれが出来ないんだし。
守って貰えてる、って嬉しくもなるけど……私、子供だなぁって」
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22 : 2016/05/31(火) 00:03:16.52 -
奈緒「子供、ねぇ……」凛「大人っぽく振る舞ってるつもりだけど、まだまだ、ね」
奈緒「振る舞ってるっていうか、気を張ってるよなー。今は、少しましになったけどさ。
最初は、危なっかしくてさ、怖かった」凛「色々迷惑とかかけちゃってごめんね」
奈緒「んーん。別に、あたしがしたくてしてることだし」
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23 : 2016/05/31(火) 00:03:43.14 -
奈緒「今の凛を誰かがみたら、驚くだろーな」凛「いいじゃん、見せるつもりもないんだから」
奈緒「ほんとに、誰も知らないんだよなー」
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24 : 2016/05/31(火) 00:04:10.59 -
凛「二人だけの秘密、だね」奈緒「……」
凛「奈緒?」
奈緒「秘密って、こういうこととかか」
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25 : 2016/05/31(火) 00:04:39.46 -
凛「んむっ」奈緒「……ぷはっ」
凛「……奈緒、ちょっと」
奈緒「凛」
凛「っ」
奈緒「……もっと、したい」
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26 : 2016/05/31(火) 00:05:09.67 -
凛「だめ、だよ」奈緒「なあ」
凛「……お願い。もう少し、待って」
奈緒「やだよ、あたし」
凛「ねえ、奈緒。私、まだ子供だよ」
奈緒「……そう、だよな」
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27 : 2016/05/31(火) 00:05:40.38 -
ーーー奈緒「やっぱり、凛はまだ怖い?」
凛「怖いっていうか、心の準備ができてないんだ」
奈緒「したくない?」
凛「そうじゃ、ないけど。……いつかはしたいって思ってるよ。でも、まだ」
奈緒「あたしだって、いつまでも大人しく待てるとは限らないからな」
凛「でも、無理やりしたりなんかはしないでしょ?」
奈緒「まあ、それはそうだけどさ……」
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28 : 2016/05/31(火) 00:06:09.72 -
凛「ごめんね」奈緒「いや、あたしがわるい」
凛「ううん、待たせてるのは私なんだし」
奈緒「あー、あたしだけ生殺しかよ……」
凛「しょうがないでしょ。さっきのだって、いきなりで、どきどきしたんだから」
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29 : 2016/05/31(火) 00:06:43.87 -
ーーー奈緒「10時かー」
凛「そろそろ寝よっか」
奈緒「いつも思うけど、凛って早寝だよな」
凛「その分早起きだからね」
奈緒「あたしは、あと二時間ぐらいは起きてたいんだけどなー」
凛「明日お休みなんだし。いっぱい遊ぼうよ。だから、ね」
奈緒「うん……」
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30 : 2016/05/31(火) 00:07:39.95 -
凛「それに、お父さんもお母さんも明日早いからさ、ゆっくり寝て欲しいし」奈緒「そりゃー、仕方ないか」
凛「ハナコももう寝ちゃったみたいだし。明日、五時起きだからね」
奈緒「五時、起きられるかなぁ」
凛「大丈夫、ちゃんと起こしてあげるから」
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31 : 2016/05/31(火) 00:08:08.97 -
奈緒「凛」凛「なに、奈緒」
奈緒「いつもみたいに、抱きしめて寝てもいい?」
凛「じゃあ私は奈緒の手握って眠るね」
奈緒「うん、あ、暑かったら離れてくれていいからさ」
凛「背中、汗かいちゃったらごめんね」
奈緒「いいよ、べつに気にしない」
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33 : 2016/05/31(火) 00:08:41.23 -
奈緒「あたしもだけどさ。凛って、こうやって寝るの好きだよな」凛「確かに…… 後ろから抱きつかれるの、好き、かも。ほら、いつもと逆でさ」
奈緒「逆、かぁ」
凛「奈緒がぎゅーって抱きしめてくれて、私は安心して、子供みたいに、ちっちゃく丸まって眠るんだ」
奈緒「確かに、あたしと一緒に眠る時の凛は、まんまるでさ、なんだか守ってあげたくなるっていうか」
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34 : 2016/05/31(火) 00:09:08.35 -
凛「起きてる時はさ。ほら、皆の前なんかでは、だいたい私がぎゅーってやって、奈緒がちぢこまってる」奈緒「しょーがないだろ? ……あたし、ちびだし」
凛「それが可愛いのに。ちっちゃくて、ふわふわで」
奈緒「こんにゃろ、ドサクサに紛れて触ってやる」
凛「やめて」
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35 : 2016/05/31(火) 00:09:41.96 -
奈緒「……嘘だよ。抱きしめてるだけでもいっぱい我慢してるのにそれ以上なんて、無理だ」凛「もうちょっと、待ってね?」
奈緒「わかってる」
凛「それじゃ、おやすみなさい」
奈緒「ん、おやすみ」
〈fin〉
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