春香「バブ!」P「おおどうしたんだ春香」


1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:05:54.97 ID:TYnjddpKO
春香「プロデューサーさん!」

P「おお」

春香「プロデューサーさん!」

P「どうした」

春香「こっちにくるの!」

P「はいはい~」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429830354


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429830354/


2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:08:01.81 ID:TYnjddpKO
春香「ぶー」

P「こらこら、そんなに怒るな」

春香「プロデューサーさん!」

P「おう」

春香「アイスが食べたい」

P「おうそうかそうか、今買ってくるから待ってるんだぞ」

春香「うー」


3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:14:11.39 ID:TYnjddpKO
P「ほうら買ってきたぞ。アイスはバニラがいいか、チョコがいいか、それともストロベリー…」

P「抹茶もあるぞ」

春香「ストロベリー!」

P「おぅそうかそうか、分かった!」

P「ほうらストロベリーだ、いっぱい食べろぅ」

春香「うっひひ」

P「そうだ沢山食べるんだ。スプーンはここにあるから自分で食べるんだぞ」


4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:18:31.24 ID:TYnjddpKO
春香「プロデューサーさん!プロデューサーさん!」

P「なんだどうした」

春香「目が重い〜」

P「ん、なんだ眠たいのか。仕方ない、そこのソファーで横になってるんだ」

春香「は〜い」

P「掛け布団を用意してやらないとな、律子!」

P「って、今は誰もいないのか、毛布はどこにあったかなっと」


5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:21:33.17 ID:TYnjddpKO
春香「うっうっうっ」

P「…お、どうしたんだ」

春香「うっうっうっ」

P「なんだ寝言か」

P「何か、怖い夢でも見てるのか」

春香「うっうっうっ」


6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:22:44.82 ID:TYnjddpKO
春香「うっうっうっ」

春香「うっうっうっ」

春香「…………………うっ」

春香「……………」

春香「……」


7 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:23:41.88 ID:TYnjddpKO
……

……………

………………………

目の前に花がありました。


8 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:25:41.24 ID:TYnjddpKO
              ,,-''‾`'ヽ、
         /`''-,,,___/     _-`–,l
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9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:28:23.89 ID:TYnjddpKO
風に吹かれ、そよそよと揺れるその花は

私にこう呼びかけるのでした。

『起きろ!春香!』


10 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:31:29.00 ID:TYnjddpKO
…なぜでしょう

その声は、とても私に響いて
じんわりと涙が溢れてくるのです。

とても大事なことを忘れていたかのような

いつか遠い昔の出来事を思い出したかのような

数々の声が、私に呼びかけるのです。


11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:43:15.24 ID:TYnjddpKO
「頑張るんだ!」
「こーら、心配かけて…早く目を覚ますのよ」
「目を開けるの!」
「もうだめなのかな」
「何言ってるんだ!」
「しかし…もう随分とお眠りに」
「このまま…目を覚まさないのか」
「いやだ!目を開けてよ!」
「うんうん、開けてよ!」
「私よりも迷うなんて…うっふふ、あまり心配はかけないでね」
「目を開けて!」
「おーーーーーーーーーい!」
「こんなの嫌ですー!」
「あーあーもぅ…ったく、いい加減にしなさいよ」

いつの出来事なのか…分からないけど

皆が私を囲んでいて、呼びかける声は涙混じっていて

私もポロポロと涙を流します。


12 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:46:47.61 ID:TYnjddpKO
はっと周りは静かになり、おそるおそる私に呼びかける皆に、私はこう答えます。

「ごめんね、みんな」

それは長い間眠っていたからではなく、

もう私はダメだということ

みんなと一緒にはいられないということ

その意味を込めた言葉でした。

そのままみんなの顔は遠くなっていき

周りの視界は暗くなっていき…

いつかの出来事を私は思い出しました。


13 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:48:02.78 ID:TYnjddpKO
私の周りにはあの時のみんながいる

それが分かった時、私はそれがただただ嬉しかった

『起きろ!春香!』

『はい!』


14 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:52:29.77 ID:TYnjddpKO
P「やっと起きたか…」

春香「すみませんプロデューサーさん」

P「ん、もう赤ちゃんごっこはいいのか?」

春香「赤ちゃんごっこって…あれは芝居ですよ、芝居」

P「あっはは、そうだったなぁ」

伊織「ったく…早くいくわよ」

春香「……うん」

社長「あぁ待ってくれ天海君!他の諸君は先に行ってて貰えないかい?」

P「はい、分かりました」


15 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:56:10.51 ID:TYnjddpKO
春香「社長…どうかしたんですか」

社長「いやいや、芝居の稽古を事務所でも実践してて感心感心…少し楽しんでるようにも見えたがね」

春香「っはは、楽しんではないですよ」

社長「まぁそんなことはどうでもいいんだがねぇ、うーん」

社長「……」

春香「……社長?」

社長「君は思い出してしまったんだね」

春香「…えっ?」

!!!!!!!!!!

高木「……」


16 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 08:59:46.11 ID:TYnjddpKO
高木「……」

春香「しゃ…ちょう?」

社長「おっほん!!!いやーこれからもトップアイドル目指して、頑張ってくれたまえ」

春香「…は、はい」


17 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/24(金) 09:05:24.69 ID:TYnjddpKO

『完結』

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