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1 : 2014/08/31(日) 01:37:35.38 -
さやか「誰?中沢って」
まどか「ほら、あの1話で早乙女先生にムチャぶりされてた人」
さやか「あー。あのクラスメイトの人ね」
さやか「ただのモブなんじゃないの?」
まどか「でもエンドクレジットにナカザワって書かれてるよ?」
さやか「名前があるだけでしょ?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409416645
ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409416645/
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2 : 2014/08/31(日) 01:38:18.41 -
さやか「名前のあるモブなら別に珍しくもないよ」
さやか「あのホスト二人組だって、片方は名前で呼ばれてたし」
まどか「ショウさんって呼ばれてた人もエンドクレジットでは『ホストA』扱いなんだよ!」
さやか「あ、そうなの?」
まどか「中沢君だけがおかしい……これは一体……?」
さやか「うーん。 ま、考えすぎだよ」
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3 : 2014/08/31(日) 01:38:54.11 -
まどか「これが第一話のやりとりだよ」
早乙女「今日は皆さんに、大事なお話があります!」
早乙女「目玉焼きとは、堅焼きですか?半熟ですか?
はい!中沢君!」中沢「え!? ど、どっちでもいいんじゃないかと…」
早乙女「その通り!どっちでもよろしい!」
さやか「そういえばこんなシーンあったね」
まどか「ねっ!あの早乙女先生を納得させる答えを出してるんだよ!?」
さやか「そんなの偶然…」
ガラッ
ほむら「話は聞かせてもらったわ!!」
さやか「転校生!?」
まどか「ほむらちゃん!!」
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4 : 2014/08/31(日) 01:39:58.74 -
ほむら「私が魔法少女じゃなかった頃も、
彼は先生の問いに正解を出していたわ」早乙女「今日は皆さんに、大事なお話があります!」
早乙女「シュークリームを食べるときは、お皿を出しますか?
そのまま食べますか?はい!中沢君!」中沢「え!? ど、どっちでもいい……といいますか
あとで洗うのが面倒だからそのままでいいんじゃないかと…」早乙女「その通り!どっちでもよろしい!」
さやか「いやだから偶然……」
ほむら「『シュークリームを食べるときの皿の有無』なんて不毛な問いに対して
ピンポイントで彼女の望む答えを言った」ほむら「つまり、彼は最初から答えを知っていたのよ」
まどか「なるほど…!」
さやか「うーん……」
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5 : 2014/08/31(日) 01:40:37.68 -
さやか「ちょっと待ってよ。『どっちでもいい』って答えてるだけじゃん
その中沢君の性格が早乙女先生と合ってるだけじゃない?」ほむら「普通に考えればそうね。でも……」
まどか「偶然にしては、できすぎてる気もするよね…」
さやか「いやー、卵の焼き加減なんて好みの問題じゃん
キュウべぇだって好き嫌いせずに食べるよ」まどか「卵……キュウべぇ……」
まどか「…………まさか!」
さやか「まどか?」
まどか「分かったよほむらちゃん!」
ほむら「ほんとなの!?まどか!!」
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6 : 2014/08/31(日) 01:42:32.28 -
まどか「キュウべぇの本名はインキュベーター、孵卵器
つまり卵を孵化させる機械」まどか「そして卵の焼き加減という問題……」
ほむら「そうか!半熟は魔法少女を、堅焼きは魔女を表している!」
さやか「えぇっ!?」
まどか「そう、つまりこの問題は———」
まどか「魔法少女側か、魔女側かを迫る質問の暗喩だったんだ!!」メタファー!
ほむら「な、なんだって!」
さやか「な、なんだって!」ほむら「どういうことなの、まどか!」
まどか「つまり、中沢君の発言には全てメッセージが込められている!」
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7 : 2014/08/31(日) 01:44:31.81 -
まどか「だけど、その意味まではわからないよ…」
ほむら「これは詳しく調べる必要があるわね」
まどか「よーし!まどか☆マギカ☆リサーチャー出動っ!」バッ
ほむら「いえっさー!」ビシッ
さやか「なにこれ……」
——
————
まどか「と、いうわけで巴マミさんの家へやってきました!」
マミ「こんにちは、超常現象の専門家・巴マミです
なんでも聞いてくださいね」さやか「うわぁ。マミさんノリノリだぁ」
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8 : 2014/08/31(日) 01:44:58.33 -
マミ「なるほど……名前を持ったモブ……ですか」
まどか「はい」
マミ「んー、モブ・中沢君には確かに不思議な力を感じるわ」
さやか「会ったこともないのにですか」
マミ「モブという言葉でで一括りにするのは、あまりにも非凡ね
"モーブル・オブ・ファーステスト・ナカザワ"というのはどうかしら」まどか「ですね」
マミ「あと私の中では、彼はどっちでもいいっていうわけじゃないのよね」
さやか「はあ」
マミ「不当な"問い"を"破壊"してるの」
マミ「"選択肢を超越せし者共"ね」
さやか「今は中沢君一人の話ですよ」
マミ「それとね……」
さやか(そういや転校生はどこに行ったんだろ)
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10 : 2014/08/31(日) 01:47:11.62 -
一時間後
まどか「20XX年、地球はホスト軍団による"救済"によって、
滅亡の危機に瀕していた
しかし、これを『私ガイナイト彼ハ駄目ダカラー』と
受け入れるものもいた」さやか「完全に脱線しちゃったね」
まどか「マミさん、今日は貴重な話をありがとうございました」
マミ「どういたしまして。また来てね、私も楽しかったわ」
まどか「それじゃあさやかちゃん、教室へ戻ろう」
さやか「あ、最初に話してた場所、教室だったんだ」
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11 : 2014/08/31(日) 01:47:54.04 -
—教室—
まどか「ほむらちゃんただいま!」
ほむら「遅かったわね。なにか収穫はあったの?」
さやか「いや全然」
ほむら「こっちはとんでもないものを見つけたわ!」
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│さやか「何この落書き」
ほむら「これは設定資料集のモブキャラのページの書きこみよ」
まどか「中沢君の絵の上にだけちょこんと書かれてる!」
ほむら「よく見てて、これを……」
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12 : 2014/08/31(日) 01:48:53.94 -
ほむら「まず「ナ」「ワ」を入れ替える」
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ヽ │ / / │ │
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│ほむら「そして「カ」の上部分と「ザ」の左部分を分解して、
「ワ」「ナ」に付け加える」│ ││ /
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ヽ │ / / │ │
│ │
│さやか「えっ、まさかこれは…」
まどか「そうか!私たちはとんでもない勘違いを…!」
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13 : 2014/08/31(日) 01:49:37.27 -
ほむら「あとは形を整えると……」
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┌─—─┐ —─—┐ │
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ヽ │ /__/ │ │
│ │
│ほむら「つまり中沢君とは!」
ほむら「脚本家・虚淵玄さんそのものだったんだよ!!!!!」
「「 な、なんだってー!!! 」」
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14 : 2014/08/31(日) 01:50:11.02 -
まどか「ど、どういうことなのほむらちゃん!!」
ほむら「彼の存在はなんらかのメタファー……ということまで推測したわよね?」
さやか(そうだっけ。1時間近くムダ話聞いてたから覚えてないや)
ほむら「卵の焼き加減がどっちでもいい
これは魔法少女と魔女には優劣、優先順位がないということを示している」ほむら「どちらかを悪者にして終わりではないってことね」
まどか「あ! そういえば虚淵さん「QBを倒して終わり、にはしたくない」って言ってた!」
ほむら「そう。彼はまどか☆マギカに色々な思いを詰めているわ
原作者と同時にファンなのよ」まどか「なんだか照れちゃうね」
ほむら「そして中沢君が本編で言ったセリフはもうひとつあるわ」
ほむら「美樹さやか。あなたは覚えてるはずよ」
さやか「…………あー」
さやか「 『上条、怪我はもういいのかよ』 」
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15 : 2014/08/31(日) 01:50:47.22 -
まどか「そうか!上条君が退院したときに話しかけたのも中沢君だ!」
ほむら「彼が虚淵さんの分身であるなら上条恭介の容態も知っていたはず」
ほむら「その上で「ケガ」と表現した」
ほむら「これは体についての話を早々に切り上げるため!
美樹さやかが上条恭介に『話せなかった』ではなく『話さなかった』状況を作るため!」まどか「そうか!先生の質問に『正解』で答えたのも余計な時間をとらせないため!
HRの時間にほむらちゃんを印象づけるためだったんだ!」さやか「時間を無駄にしない……さっきまでのマミさんの逆だ!」
ほむら「私の隣の席なのも、先生との会話を円滑にすすめるためだったわけね」
まどか「なるほど!」
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16 : 2014/08/31(日) 01:51:46.35 -
さやか「うん」
まどか「……」
さやか「もういい?」
まどか「あ、やっぱり気づいてた?」
さやか「さすがに飛躍しすぎかな」
ほむら「そう、私たちの世界は
中沢君のおかげで滅亡の運命から逃れていたのだ——」まどか「ほむらちゃん、もういいよー。バレちゃってた」
ほむら「あら、残念ね」
まどか「MMRごっこ楽しかったね」
ほむら「そうね」
さやか「ごっこ遊びだったのかー」
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17 : 2014/08/31(日) 01:52:49.18 -
まどか「次はどうしようか?」
さやか「まだやるの?」
ほむら「『なぜ感情のないQBが宇宙の寿命にこだわるのか』とかどうかしら」
まどか「それいいね!宇宙の意志により誕生したとか!」
ほむら「それは無理ね。地球を見つけた時驚いたと言っていたでしょう」
さやか「それ驚いた時点で感情あるじゃん…」
まどか「じゃあQBには上司がいるとか!」
ほむら「それならありえるわね。地球を植民地扱いする宇宙人」
まどか「おおっ!地球の危機っぽくなるね!」
さやか「…営業部長?」
まどか「実はそれは私たちのよく知る人物だった!とか」
ほむら「まずありえないけど、そっちのほうが盛り上がるわね」
まどか「調査を続けると謎の人物から手紙が届くとかもいいね!」
ほむら「ミスター〇〇とか書いてあるパターンね」
なかざわ「わたしです」
まどか「それでNASAに解析を頼むけど断られるの!」
ほむら「実際には無理だから次はそのあたりの役を巴マミにしましょう」
まどか「あとはそれっぽいナレーションを入れれば完璧だね!」
さやか「なんだ今の」
おわり
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