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1 : 2015/04/18(土) 17:03:04.44 -
灰原「良いアイディアだと思うわ」
灰原「いつも市販のルーで作るカレーじゃ、あの子達も飽きるでしょうし」
阿笠「そうじゃろ?」
灰原「ところで、どんなカレーを作るつもりなの?」
阿笠「いくつか候補はあるんじゃが……哀君はどれが良いと思うかのぉ?」
①ミックスベジタブルカレー
②鶏手羽元とトマトのカレー
③ほうれん草のミルクカレー※上記3つのどれか一つを選んで下さい
※勝手に候補を増やさないようお願いします
>>210で一番得票が多いもので進めていきますSSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429344184
ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1429344184/
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2 : 2015/04/18(土) 17:03:37.06 ID:Fkx21EXAO - 2
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11 : 2015/04/18(土) 17:11:43.66 -
回答ありがとうございます
では③のほうれん草のミルクカレーでいきます
ちょいと書き溜めしてきますので少々お待ちを -
14 : 2015/04/18(土) 19:39:05.53 -
灰原「そうね……ほうれん草のミルクカレーが良いんじゃないかしら」
阿笠「おぉ、哀君もそう思うか」
灰原「ええ」
灰原「カレーのルーは茶色……なんて固定観念を取り払ってあげるのも、面白そうだもの」
灰原「それじゃ、早速買い物に行きましょう」
灰原「お昼には間に合うように作らないと、あの子達が拗ねてしまうわ」
阿笠「そうじゃの。スパイスは米花デパートの地下に、良いものを揃えておる店があるんじゃよ」
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15 : 2015/04/18(土) 19:40:25.28 -
灰原「そういう情報を持ってるってことは、材料の入手方法や作り方まで、下調べも済んでるわけね?」
阿笠「フフ……実は前から計画しておったんじゃよ」
阿笠「……おっと、いかん。もう10時を過ぎておるわい」
灰原「あらあら。博士、早く車を」
阿笠「分かった。哀君、先に外で待っていてくれぃ」
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16 : 2015/04/18(土) 19:41:43.62 -
——米花デパート・地下1階・スパイス専門店——
阿笠「この店じゃよ」
灰原「……随分と豊富な品揃えね」
阿笠「美人の女性オーナー自らが世界中を飛び回り、厳選したものだけを輸入しておるんじゃ」
灰原「ふ~ん」ジト…
阿笠「な、何じゃ。そんな目で見なくても、ワシはやましいことはしておらんぞい」
灰原「別に……」フイ
阿笠「え~と……財布に材料メモを入れたはずじゃったな」ゴソゴソ…ピラッ
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17 : 2015/04/18(土) 19:42:23.96 -
阿笠「ほうれん草のミルクカレーに必要なのは、カイエンヌペッパーにホワイトペッパー」
阿笠「ターメリック、ガラムマサラ、それにクミンシードじゃの」
灰原「そんなにたくさん買って大丈夫なの? 博士……」
阿笠「あぁ、心配いらんよ。この店は必要な分量を伝えれば、量り売りしてくれるんじゃ」
阿笠「だから大きな瓶や袋を買って、残った分をダメにしてしまうようなことは無いんじゃよ」
灰原「へぇ……」
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18 : 2015/04/18(土) 19:43:20.30 -
オーナー「いらっしゃいませ~」ヒョイ
阿笠「おぉ、こんにちは」
灰原「……どうも」
オーナー「こんにちは♪ お孫さんですか?」
灰原「違います」
阿笠「あ~……わけあって親戚の子を預かっておるんじゃよ」
オーナー「あら、そうなんですか」
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19 : 2015/04/18(土) 19:44:55.68 -
オーナー「ところで、先程仰っていたのが聞こえたので、ご所望の品目は分かりましたけど」
オーナー「必要な分量を教えて下さいます? 」
阿笠「え?」
オーナー「ウチはお客様の要望に応じて、スパイスの調合もやってるんです」
オーナー「ご自宅でされるより、手間も省けて良いと思いますよ」
阿笠「おお、それは助かるのぉ。是非お願いします」
オーナー「はい♪」
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20 : 2015/04/18(土) 19:46:18.53 -
灰原「……ねぇ、博士。そのメモだと、4人分の分量が書いてあるけど」
灰原「小嶋君が食いしん坊なことを考えると、倍は用意した方が良いんじゃない?」
阿笠「そうじゃなぁ……では、これの倍の分量で頼めるかの?」
阿笠「あぁ、クミンシードだけは別で」
オーナー「分かりました」
~5分経過~
オーナー「ありがとうございましたー♪」
阿笠「さて、次は具材を買いに行くとするかのぉ」スタスタ
灰原「そうね」スタスタ
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21 : 2015/04/18(土) 19:48:00.77 -
—— 米花スーパー ——
灰原「まずは、ほうれん草ね」
灰原「葉っぱは肉厚で張りがあり、緑色が濃いものが良いわ」
阿笠「では、これ良いかのぉ」
灰原「待って、博士。根っこの部分が鮮やかな赤で、濃いものかどうかチェックしてちょうだい」
阿笠「ふむ……それじゃあ、こっちの方が良さそうじゃの」スッ
灰原「あと必要な野菜は……トマトに玉ネギ、ニンニク、ショウガ、シシトウガラシね」ポイポイポイ
阿笠「それに鶏のミンチ肉と牛乳があれば、材料は全て揃うのぉ」
灰原「案外、早く買い物が済んで良かったわ」
阿笠「哀君が良いものを素早く見極めてくれたおかげじゃよ」
阿笠「では会計をしたら、帰って調理開始じゃ!」
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22 : 2015/04/18(土) 19:49:09.41 -
——午前11時20分・阿笠邸——
阿笠「哀君、準備はできたかの?」
灰原「ええ」
【ほうれん草のミルクカレー(8人分)】
鶏ミンチ肉:800g
ほうれん草:2束
トマト:3個
シシトウガラシ:10本
玉ネギ:2個
ニンニク(すり下ろし):大さじ1杯分
ショウガ(すり下ろし):大さじ1杯分
水:200ml
牛乳:1000ml
クミンシード:小さじ1杯
☆スパイス
カイエンヌペッパー:小さじ2杯
ホワイトペッパー(パウダー):小さじ2杯
ターメリック:小さじ0.5杯
ガラムマサラ:小さじ2杯
サラダ油:大さじ3杯
塩:適量 -
23 : 2015/04/18(土) 19:49:57.25 -
阿笠「さて。忘れん内に、炊飯器に米をセットしておかんとな」
ジャー…ザッザッザッ、ジャー…ザッザッザッ
ジャー…
ピコ♪
阿笠「これで良し」
灰原「こっちも始めましょうか」
灰原「まず、トマトは粗めのみじん切り、シシトウガラシは小口切りにする」トントントントン
灰原「博士。フードプロセッサーで玉ネギをみじん切りにしておいて」
灰原「あと、ニンニクとショウガの皮をむいて、すり下ろしてちょうだい」
阿笠「分かった」
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24 : 2015/04/18(土) 19:51:44.31 -
阿笠「では、玉ネギをある程度刻んで……」トントントン
阿笠「フードプロセッサーに入れ、スイッチオンじゃ!」カチ、ギュイィィィン
阿笠「よし……こんなもんかのぉ」カチ
阿笠「ニンニクとショウガは、すり下ろして別々の小皿に入れておく」シャリシャリシャリシャリシャリ
灰原「博士。それが終わったら、玉ネギを炒めてくれる?」
阿笠「おぉ、良いぞぃ。鍋にサラダ油とクミンシードを入れ、弱火で熱して……と」
カチ、チチチ…ボッ
阿笠「香りが出てきたら玉ネギを入れ、黄金色になるまで強火で炒めるんじゃ」ザラザラ
ザッザッザッ
灰原「しっかり炒めてね。結構時間かかるわよ」
阿笠「心配いらんよ。任せてくれぃ」
灰原「それは頼もしいわね」フッ
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25 : 2015/04/18(土) 19:52:47.97 -
~20分経過~阿笠「フゥ……だいぶ腕が疲れてきたのぉ」ザッザッザッ
灰原「良い色合いね。そろそろ、ニンニクを入れましょうか」サッ
灰原「ここへショウガ、トマト、シシトウガラシを加えて……」ジュー…
阿笠「おぉっと……具材の量が多くなってきたから、混ぜづらいのぉ」ザッザッ
灰原「頑張って、博士」
ザッザッザッ
灰原「全体が馴染んだら、お店で調合してもらったスパイスを加えて、よく炒める」サッサッ
灰原「中火にして、鶏のミンチ肉を加えて……と。博士、腕が止まってるわよ」ジュー…
阿笠「フゥ……さすがに疲れるのぉ~」
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27 : 2015/04/18(土) 19:53:38.68 -
昴「では、私が替わりましょうか?」
阿笠・灰原「「え?」」
灰原「……何で貴方がここに?」
昴「玄関、開いてましたよ?」
灰原「博士。また玄関に鍵を掛けてなかったの?」ジロッ
阿笠「す……すまん、哀君」ハハハ…
灰原「で? 何の用?」
昴「こちらで新しい発明品を見せてもらう約束を、博士としていたのですが……」
昴「時間を間違えてしまいましたか?」
阿笠「おっと……いかん。すっかり忘れておったわい」
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28 : 2015/04/18(土) 19:55:22.36 -
昴「構いませんよ。それより博士、あとは私がやりましょうか?」
昴「このままだと、腕が筋肉痛になってしまいますよ?」
阿笠「おぉ、助かるわい」
昴「……次はどうすれば?」ニコッ
灰原「………………」フゥ
灰原「水、牛乳の順で、鍋に注ぎ入れて、弱火で15分以上煮込むの」
昴「分かった」ジャー…
灰原「じゃ、そっちはお願いね」
灰原「私はその間に、別のお鍋でほうれん草を茹でて刻んでおくから」
昴「あぁ」コトコトコト
灰原「ほうれん草は、サッと塩ゆでして」グツグツ
灰原「水気を絞って」ザーッ…ギュー
灰原「ざく切りにすればOKよ」トントントン
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29 : 2015/04/18(土) 19:57:10.69 -
~15分経過~昴「そろそろ良いかな?」コトコトコト
灰原「ええ。仕上げにほうれん草を加え、塩で味を調えれば……」ザラザラ…サッサッ
灰原「完成よ」カチ
昴「ふむ。食欲をそそる香りだ」
阿笠「……この匂い、たまらんのぉ~」クンクン
グゥゥ…
阿笠「あ……」
灰原「全く……おかわりは一度だけよ」
阿笠「おぉ、良いのか!?」
灰原「今回だけよ」
阿笠「やった~!」ヒャッホウ
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30 : 2015/04/18(土) 19:57:57.79 -
ピーンポーン元太「よぉ!」
光彦「来ましたよー」
歩美「お邪魔しまーす!」
昴「やぁ、君達」
歩美・光彦・元太「「「こんにちは~」」」
コナン「こんにちは、昴さん。博士達も」
灰原「いらっしゃい」
歩美「……あ。何か、良い匂い!」クンクン
元太「博士、何作ったんだ?」
阿笠「ホホッ、何だと思うかのぉ?」
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31 : 2015/04/18(土) 19:59:00.11 -
光彦「これは……スパイスの香りでしょうか?」
歩美「じゃあ、もしかしてカレー?」
コナン「おいおい、またカレーかよ」
灰原「そう言うと思って、今日のは一捻りしてあるわ」
コナン「ん? ……へぇ、随分本格的なカレーに挑戦したんだな」
灰原「あら、匂いだけで分かるの?」
コナン「この店の袋だよ。米花デパートの地下にある、スパイス専門店のやつだろ?」
灰原「あのお店、貴方も知ってるの?」
コナン「あぁ。園子ん家の料理人も、あの店のスパイスを使ってるって聞いたからな」
コナン「天下の鈴木財閥が御用達にするトコだ。味は保証されてるも同然さ」
灰原「なるほどね」
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32 : 2015/04/18(土) 20:00:16.53 -
元太「おぉっ? このカレー、茶色じゃねーぞ!?」
歩美「ホントだ! オレンジ色……が、近いかな?」
光彦「これは、こういう色のルーなんですよ」
元太「え、じゃあコレ食ったら辛いのか?」
光彦「ええ。スパイスや、入れる材料によって、カレーの色は変わるんです」
歩美「へぇ~。歩美、こんなの初めて見たよ」
光彦「この色合いからすると……ホワイトカレーでしょうか?」
灰原「惜しいわね。正解は、ほうれん草のミルクカレーよ」
元太「えぇっ!? カレーにほうれん草なんて、合うのかよ?」
灰原「文句あるなら食べなくて良いのよ?」ジロッ
元太「い、いえ……ありません」コキン
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33 : 2015/04/18(土) 20:01:25.62 -
ピロリン、ピロリロリン♪昴「ご飯も炊けましたし、時刻も12時過ぎ……早速食べましょうか」
歩美・光彦・元太「「「賛成~!」」」
コナン「オメーら。手を洗って準備を手伝おうぜ」
歩美・光彦・元太「「「ほーい!」」」
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34 : 2015/04/18(土) 20:02:06.17 -
~10分経過~阿笠「みんな席に着いたかのぉ?」
灰原「ええ」
コナン「そんじゃ……」
歩美・光彦・元太「「「いっただっきま~す!」」」
パク…モグモグモグモグ
…ゴクン
元太「……うんめぇ~!」
歩美「うん、美味しいね♪」
光彦「結構辛いけど、病み付きになりそうです!」
阿笠「それは良かったわい」ホッホッホ
灰原「……どう?」
コナン「あぁ、美味いぜ」モグモグ
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35 : 2015/04/18(土) 20:02:42.83 -
昴「たまには、こういうのも良いですね」
阿笠(フッ……みんな喜んでくれて良かったわい)
阿笠「さてと。今日は哀君の許しもあることだし、おかわりさせてもらおうかの♪」ウキウキ
阿笠「……って、ありゃ!? ご飯が無い!!」カラッポ
光彦「元太君、食べるの早すぎですよ~」
歩美「それ、もう3杯目でしょ?」
元太「美味ぇんだから、しゃーねーだろ?」ガツガツ
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36 : 2015/04/18(土) 20:03:27.13 -
歩美「ねぇ、元太君。早食いは食べ過ぎの元なんだよ?」
光彦「もっとよく噛んで食べた方が……」
元太「良いじゃねーか。固いこと言うなよ」ガツガツ
コナン「ハハハ……相変わらずの食いっぷりだな」
灰原「あらあら。博士、残念だったわね」
昴「すぐに追加でご飯を炊きますから。ちょっと待って下さいね」パタパタ
阿笠「……とほほぉ~」
【おわり】
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