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1 : 2013/07/02(火) 18:37:32.42 -
奉仕部部室
八幡「うっす」雪ノ下「こんにちは。比企谷くん。まだ由比ヶ浜さんが来ていないのだけれど、貴方何か知らないかしら」
八幡「ああ、由比ヶ浜なら今日は来ねえよ。なんか三浦たちとカラオケ行くんだってさ」
雪ノ下「そう。なら今日は貴方と二人っきりというわけね。不快だわ。死んでくれないかしら」
八幡「いつものことだが自然に俺の死を願うのはやめろ」
雪ノ下「あら、何を言っているのかしらこの虫けらは。私に気を向けられたことを感謝することはあっても文句を言う筋合いはないと思うのだけれど」
八幡(何という暴論……俺だって来たくて来てるわけじゃねえよ)イラッ
ソース: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1372757852/
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4 : 2013/07/02(火) 18:44:13.71 -
雪ノ下「ねえ比企谷くん。息が臭いわ。二時間ほど息を止めてくれるかしら」
八幡「チッ……」イライラ
雪ノ下「ねえ聞いているのかしら。私を無視するとはいい度胸ね」
八幡「いい加減にしろよ……」ボソ
雪ノ下「何か言ったかしら」
八幡「いい加減にしろって言ってんだよこのクソアマああああ!!!!!!」ボコ!!!!!!
雪ノ下「グバア!!!」
八幡「フー……フー……」
八幡(……やべえ。やっちまった。俺の人生終了だわ。今日は何でかいつもより雪ノ下の暴言が耳障りに感じてつい手が出ちまった……)
-
9 : 2013/07/02(火) 18:48:26.59 -
八幡「……あ、すまん」
雪ノ下「ヒッ……!」ブルブル
雪ノ下「あ、あの、その……ごめん……なさい……」ダッ
八幡「あ!待ってくれ!」
八幡(行っちまった……職員室か警察かはたまたあいつの親か……どのみちもうおしまいだな……)
八幡(軽率な行為に後悔しながら、観念して大人しく部室で座っていたものの、結局雪ノ下は下校時刻になっても帰ってこなかった……)
-
12 : 2013/07/02(火) 18:55:18.38 -
翌日朝比企谷家リビング
八幡「おはよう……」小町「おはようお兄ちゃん!……ってどうしたのその顔!?ただでさえ死んでる目が隈のせいでますます死んで見えるよ!?」
八幡「ああ、ちょっと眠れなくてな」
八幡(昨日のことを考えてたら結局一睡もできなかった)
小町「ははぁん……さてはお兄ちゃんHなこと考えてたんだね?でも大丈夫。小町はそんなお兄ちゃんを軽蔑したりしないから!あっ、いまの小町的にポイント高いかも」
八幡「はいはい、かわいいよ」
小町「もーお兄ちゃん朝だからってテンション低すぎ」
八幡(なんとかして雪ノ下に謝らないとな……)
-
19 : 2013/07/02(火) 19:02:41.97 -
放課後総武高校
八幡(昼休みに雪ノ下は部室に来なかった)八幡(国際教養科の教室をちらりと覗いてみたが姿は見えなかった。もしかしたら今日は来ていないのかもしれないが……)
八幡「でも、もしかしたら……」
八幡「……うっす」ガラガラ
雪ノ下「ヒッ・・・・・・!」ブルブル
八幡「ゆ、雪ノ下……」
雪ノ下「ひ、比企谷くん……」
八幡「あの、昨日は」
雪ノ下「比企谷くん、昨日は、いえ、いままでごめんなさい」
八幡「……え?」
-
21 : 2013/07/02(火) 19:06:59.64 -
雪ノ下「貴方が私の言葉であんな風に怒るなんて思ってなかったの……。いままで普通に受け入れてもらっていたから……」
雪ノ下「あ、貴方が悪いとかそういうことを言っているのではないのよ。悪いのは私、私の傲慢さが貴方を傷つけてしまっていた。深く反省するわ。本当にごめんなさい」
雪ノ下「だから、そのもう殴らないで……」ブルブルガクガク
八幡(何この可愛い生き物)
-
26 : 2013/07/02(火) 19:12:55.29 -
八幡「いや、俺の方こそ悪かったよ。ついカッとなって手が出ちまった。てか悪いのは俺だ。ごめん」
雪ノ下「謝らないで比企谷くん。確かに一般的な視点では男が女に暴力を振るうのは悪とされる行為だわ。だけど私はそんな目にあって当然の仕打ちを貴方に強いてきた」
雪ノ下「考えてみれば当たり前よね。友達でもない女子に毎日毎日罵詈雑言を浴びせられたらどんな聖人君子だって傷つくにきまっているじゃない……」
八幡「雪ノ下……」
雪ノ下「だから、その、今までのお詫びに私が貴方の言うことを何でも聞いてあげるわ……私から提案するのなんておこがましいと思うかもしれないけど、今の私にはそのくらいしか比企谷くんにしてあげられることはないの……」
八幡(なんでも!?)
-
31 : 2013/07/02(火) 19:20:34.69 -
八幡(女子になんでもしてあげるって言われた……なんだよこれなんてエロゲ?)
八幡(もしこれが戸塚相手だったら一も二もなく飛びついていたところだが……)
八幡(いや、今だってそうしたいのはやまやまなんだが、流石にそれは……)
八幡(ここは冗談で片づけてお茶を濁すのが得策か)
八幡「なんでもしてくれるんだよな?」ニヤニヤ
雪ノ下「ええ、私の出来ることならなんでも。……でも、あの出来たら痛いことは、止めて、欲しいのだけれど」ブルッ
八幡(おびえる雪ノ下可愛すぎる)
八幡「そうだなー、何にしようかねえ……あ、じゃあ俺と付き合ってくれない?」
雪ノ下「……!」
八幡「なーんて」
雪ノ下「……本当に?」ポロポロ
-
36 : 2013/07/02(火) 19:25:39.58 -
八幡「え?」
雪ノ下「私と、付き合ってくれるの?あんなにひどいことしたのに……」
雪ノ下「嫌われて当然だと思ってた……貴方のことが好きだったけど素直になれなくて……いつも罵倒してしまって……」
雪ノ下「昨日あんなことになって、もう私の初恋は叶いそうにないと諦めたのに……」
雪ノ下「本当に私と付き合ってくれるの……?」
八幡(え?何このマジな空気。冗談って言える空気じゃねえよ。エロゲなら挿入歌とかで盛り上がっちゃってるくらいマジだよ……)
八幡「……あ、ああ俺と付き合ってくれ、お前のことが好きだ」
雪ノ下「はい、こちらこそ……!」
八幡(やっちまった……)
-
41 : 2013/07/02(火) 19:33:00.32 -
結衣「やっはろー!ってゆきのんどうして泣いてるの!?」
八幡「由比ヶ浜?」
結衣「あ!もしかしてヒッキ—ゆきのんになんかしたでしょ!なにしたのよ!」
八幡「ち、違う!あ、いや違うくはないんだけどこれはなんというか……」
結衣「ヒッキ—!ゆきのんに謝って!」
雪乃「違うのよ由比ヶ浜さん。その目にゴミが入ってしまって、比企谷くんは悪くないのよ」ニッコリ
結衣「えーほんとに?でもゆきのん、ヒッキ—に何かされたら私に言ってよね!」
雪乃「ええ、ありがとう由比ヶ浜さん」
八幡(こうして俺の間違ったセイシュンラブコメが始まってしまったんだが……どうしようマジで)
第一話「きっかけは腹パン」終了 -
44 : 2013/07/02(火) 19:34:00.56 -
ちょっと飯行ってくる
第二話はデートとか書くんでよかったら保守してくれ -
79 : 2013/07/02(火) 20:30:43.53 -
八幡(なんだかんだで雪ノ下と付き合うことになった最初の週末、雪ノ下とデートすることになった)
八幡(なんでリア充(笑)は外来語を間違った意味で使いたがるんだろうな。日付が何を間違って逢引という意味になり替わるんだよ何アライブだよこれ)
八幡(まあ相手はデレさせるまでもなく既にデレデレになっているんだが)
八幡(あれから雪ノ下は俺への罵倒を一切しなくなった。由比ヶ浜の手前、部室で甘え来はしないが、帰りは必ず俺と一緒に帰りたがるし。なんなら分かれ道まで手を離してくれないまである)
八幡(そんな調子が何日か続いた後の金曜日、雪ノ下からデートに誘われ、俺は今指定された待ち合わせ場所にいるのだが……)
雪乃「比企谷くん」
-
80 : 2013/07/02(火) 20:31:25.50 -
八幡「……雪ノ下」
雪乃「ごめんなさい、待たせてしまったかしら。すこし準備に手間取ってしまって総武線を予定より一本遅いものにせざるを得なかったの」
八幡「いや、俺も今来たところだしそもそもまだ待ち合わせ時間になってないから気にすんなよ。総武線は今から乗る武蔵野線と違って本数多いから一本くらいじゃ大した遅刻にはならん」
雪乃「そう、ありがとう比企谷くん。そういってもらえると嬉しいわ」ニコ
雪乃「それで、どうかしら?」ソワソワ
八幡「どうって?だから別に時間なら平気」
雪乃「いえ、そうではなくて、今日の私の私服について尋ねたつもりだったのだけれど。変じゃないかしら。私、デートって初めてだからどんな服で行けばいいのか分からなくて」
八幡「いや、別に変じゃないぞ。て言うか普通に似合ってる」
雪乃「本当?」
八幡「知ってるだろ。俺はお世辞なんて言えねーよ」
雪乃「ふふ、そうだったわね。そういってもらえると、遅れてまで選んだ甲斐があったというものだわ」
-
82 : 2013/07/02(火) 20:35:52.45 -
八幡「おい雪ノ下何遅れてんだよ!」ボゴォ
雪乃「グバア!!!」
八幡「お前はいつもいつも」パァンパァン
雪乃「グボ!!グバア!!!」ガクガクブルブル
こんな展開を期待していた
-
88 : 2013/07/02(火) 20:39:00.53 -
JR舞浜駅
雪乃「着いたわね」八幡「ああ。でも意外だな。お前がこんな人の多い場所に行きたがるなんて」
雪乃「あら、そうかしら」
八幡「そうだろ。お前のことだから図書館とかそういう場所に行きたがるものだとばかり思ってた。総武線沿いなら市川市の図書館とかデカイし」
雪乃「確かに図書館は好きだけど、ここは、その、……パンさんがいるもの」テレ///
八幡「ああ、そういえばお前パンさん好きだったな」
雪乃「ええ。だから、貴方にもパンさんを好きになってほしくて……、初めてのデートはここにしようと思ったの」
八幡「へぇ……」
雪乃「モノレールでランド前まで行けるけれど、折角だから歩いて行きましょう?」ギュ
八幡「あぁ、そうだな」
-
90 : 2013/07/02(火) 20:42:04.45 -
八幡「ほらよ、大好きなパンさんだ!」ズンッ
雪乃「グボアッ!」
-
94 : 2013/07/02(火) 20:43:04.41 -
八幡「気が変わった」
雪乃「グボア!」
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96 : 2013/07/02(火) 20:43:34.97 ID:NzdXATqj0 - 市川にデカい図書館ってあったか?
-
98 : 2013/07/02(火) 20:45:19.58 -
千葉デスティニーランド
八幡「入口で結構待たされたな。どいつもこいつもゴキブリみたいに集まってきやがって。死ねばいいのに。特にカップル」雪乃「比企谷くん、そんなことを言ってはダメよ。今は私たちもそのカップルなのだから」
八幡「へいへい。それにしても混んでやがるなあ。雪ノ下お前まずどこ行きたい?」
雪乃「そうね、当然パンさんと言いたいところだけれど、あれは結構奥まったところにあるから、貴方の行きたい場所でかまわないわ」
-
100 : 2013/07/02(火) 20:46:00.57 -
>>96
コルトンの横の図書館でかくね? -
105 : 2013/07/02(火) 20:50:36.93 -
八幡「そうだな、俺は別にどこでもいいけど……効率を考えるならまずはカリブ海の海賊王かジャングルクルーザーなんてどうだ」
雪ノ下「……詳しいのね。ちょっと意外だわ」
八幡「あ?ああ、小町の奴がデスティニー好きでな、昔はよく家族で来てたんだよ」
八幡(俺が中学に入った途端置いてきぼりにされるようになったけどな。中学生は子供料金じゃねえし)
雪乃「そう。じゃあカリブ海のほうにしましょう。私そっちは乗ったことないの」
八幡「了解。じゃあ行こうぜ」
-
114 : 2013/07/02(火) 21:00:20.14 -
カリブ海の海賊王
八幡「40分待ちか。まだ午前だしこんなもんだろ」雪乃「そうねでは並びましょうか」
八幡「……」
雪乃「……」
八幡「なあ、こんな話知ってるか?ディスティニーランドでデートしたカップルは別れるとかなんとかいう都市伝説」
雪乃「今まさにデートしている最中でそれを言うのはどうかと思うのだけれど……ええ、聞いたことがあるわ」
雪乃「長時間アトラクションの時間待ちで会話が続かなくなり、気まずくなって、相手のことが好きじゃないと感じてしまうというアレでしょう」
雪乃「でも、それは私たちには当てはまらないでしょう。私たちは二人とも無言が苦にならない性格だし、それに……」
八幡「ん?」
雪乃「こうして二人で列に並んでいるこの瞬間も、私はとても楽しいもの」ニコ
八幡「……!ああ、そうだな」
-
127 : 2013/07/02(火) 21:10:42.01 -
八幡(さて、このアトラクションにはちょっとした仕掛けがある)
八幡(ここでは暗闇のボートで施設内を巡っていくわけだが、序盤にちょっと急な降下がある)
八幡(カリブの海賊王はジェットコースタではないので大したスピードは出ないが、視界が悪いうえに、降下の直前、ゲストは上方の喋る骸骨に意識が集中している)
八幡(雪ノ下にしてみれば、心の準備もなくいきなり急降下に遭遇してしまったというわけだ)
八幡(びっくりして俺にしがみつくその姿は、普段のクールな様とのギャップで実に可愛らしかった。あと、ささやかな胸部の脂肪が俺の腕に当たっていた)
雪乃「驚いたわ……まさか急に落ちるなんて、人が悪いアトラクションね」
八幡「まぁ、あれは初見だとびっくりするよな。でもこのランドの3つのジェットコースターと比べたら全然スピードも出てないし」
雪乃「けれど、教えてくれてもよかったじゃない……意地悪ね、比企谷くん」プイ
八幡「悪かったって。ほら次行こうぜ。機嫌直してくれよ」
-
133 : 2013/07/02(火) 21:21:35.20 -
八幡(その後、ジャングルクルーザーで精巧なライオン(ネコ科)のロボットを見た雪ノ下は機嫌を直し、一緒に昼飯をとったあとも次々とアトラクションに挑んでいった)
八幡(3つのジェットコースターを制覇した後、ちょうど始まったパレードを眺め、雪ノ下待望のパンさんのアトラクションから出た時には、すっかり日が沈み、閉館時間が近づいていた)
八幡「ふう、いろいろ回ったな。一日人ごみにいてクタクタだ」
雪乃「そうね……私も少し疲れたわ。でも、とても楽しかった。今日のことは一生忘れないと思う」
八幡「大げさな奴……。さて、帰りの電車も混むし、体力が尽きるまえに帰ろうぜ」
雪乃「……あの、そのことなんだけど……」
八幡「あ?」
雪乃「実は、その、デスティニーランドホテルに部屋を取ってあるの……。それで、そのもしよかったら、泊まっていくのはどうかしら……?」
八幡「え、え?えとそれってその……」
雪乃「今夜は、一緒に居たいの……」///
エロシーン飛ばしていいよね
-
149 : 2013/07/02(火) 21:39:43.22 -
翌朝 ホテル
八幡(やっちまった……)八幡(昨晩、雪ノ下にホテルに誘われ、そのままなし崩しで事に至ってしまった。フロントで『ゆうべはおたのしみでしたね』って言われたらどうしよう)
八幡(まだ何者の侵入も許したことのない雪ノ下の秘所は、想像を絶する締め付け具合で、俺はパンパンパンと三回腰を打ち付けたらもう果ててしまった。たった三回って、何オロさんだよ俺は……)
八幡(もっとも、すぐに回復して、行為は日付が変わっても継続したわけだが……)
雪乃「……八幡、おはよう」
八幡「ああ、おはよう雪ノ下。身体はもう平気か?」
雪乃「ええ、平気よ。昨日の5回戦目ごろにはもう痛みは引いていたし。もっとも今は筋肉痛の方が少しね……」
八幡「はは……俺もだよ」
雪乃「それよりも、八幡、ゆうべのように雪乃とは呼んでくれないのかしら」
八幡「そうだったな……。おはよう雪乃。…………愛してるぞ」
雪乃「ええ、私もよ」ニコ
第二話「初体験はパンパンパン」終了 -
162 : 2013/07/02(火) 21:55:17.74 -
八幡(その後、ルームサービスで朝食を済ませ、時間ぎりぎりまで、その、なんだ致した後、IKSPIARIで土産を買って帰宅した)
月曜日 奉仕部部室
結衣「やっはろー!」八幡「よう、由比ヶ浜」
雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん」ニコ
結衣「あはは、二人とも微妙にはもってるよ!」(最近のゆきのんなんだか穏やかだなあ。笑うことも増えたし。いいことだね!)
八幡「なんだか由比ヶ浜にすっげー久しぶりに会った気がするな」
雪乃「奇遇ね。私もそう感じていたところよ」
結衣「たった二日間が空いただけで大げさだよー」
雪乃「そうかもしれないわね。さて、三人そろったしお茶にしましょうか。今日はお茶うけにクッキーを持ってきたのよ」
結衣「あ!ネズミ—マウス!ねえねえゆきのん!これどうしたの?」
-
166 : 2013/07/02(火) 22:04:34.55 -
雪乃「週末にデスティニーに行ってきたの。お土産として買ってきたのだけれど、よかったら食べてくれないかしら」
結衣「わー!私のためにお土産買ってきてくれたの?ありがとーゆきのん!」
雪乃「別に気にしなくていいわ。どうせ同じものをもう一つ八幡も買ったのだし」
結衣「……え?えっとゆきのんそれってどういうこと?なんでヒッキ—の名前、ていうか八幡って……」
雪乃「そういえば言ってなかったかしら。先週から私たち付き合うことになったのよ。デスティニーには初デートとして行ってきたの」
結衣「え……、あ、そ、そうなんだ……え?ヒッキ—とゆきのん付き合ってたんだぁ」
八幡「えっと、由比ヶ浜」
結衣「わ、わー全然気が付かなかったよー!えーなにそれ凄ーい!」
八幡「おい、」
結衣「あ、そうだ、ごめん今日優美子たちと約束があったの忘れてた!もう行かなきゃ!ごめんね!」ダッ!
-
179 : 2013/07/02(火) 22:12:46.98 -
八幡「ちょ、由比ヶ浜!……言っちまった……」
雪乃「由比ヶ浜さん、どうしたのかしら急に出て行ってしまったけれど」
八幡「そりゃ、おまえ急に私たち付き合ってますなんて言われたら誰だってそうなるだろ。ましてやここは三人しかいないんだぜ?気まずさ半端ないだろ」
雪乃「別に私は気まずくないわよ?」
八幡「由比ヶ浜は俺らと違って空気に敏感だからなおさらアレだろ……。大体何で急にあんなこと言ったんだよ。先週はそんなそぶり全く見せなかったじゃねえか」
雪乃「別に私は由比ヶ浜さんに隠すつもりはなかったのだけれど。八幡も秘密にしようなんて言ってなかったじゃない」
八幡「そりゃそうだけど……」
雪乃「既成事実があれば諦めもつくだろうし」ボソ
八幡「あ?何か言ったか?」
雪乃「いいえ何でもないわよ。八幡」ニッコリ
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195 : 2013/07/02(火) 22:27:49.65 -
八幡(由比ヶ浜が部室に顔を見せなくなって3週間が過ぎた)
雪乃「今日も依頼人来ないわね。まあ、その方が貴方と二人きりでいられてここちよいのだけれど」///
八幡(雪乃はまるで由比ヶ浜なんて初めからいなかったように振る舞っている)
雪乃「ねえ、八幡、来週はどこに行きたい?私はマザー牧場なんてどうかしらって思っているのだけど。あそこ、キャンプ場もあるじゃない?だから、その、良かったらまた一泊……なんて」///
八幡(雪乃とは毎週末デートを重ねている。そのたびに「ああ、俺はこいつを愛しているのだな」と実感する)
八幡(ひょんなことから始まった交際だが、今のこの気持ちに偽りはない。ひねくれモノの俺がこんな気持ちを持っているなんて思わなかった)
八幡(けれど何故だろう。こうして部室で過ごしていると、あの日の由比ヶ浜の泣き出しそうな顔が幾度となくフラッシュバックしてくる……)
雪乃「八幡、ねえ八幡?聞いているのかしら」
八幡「え、ああマザー牧場だっけ。いいじゃないか」
雪乃「じゃあ決まりね。楽しみだわ」
-
206 : 2013/07/02(火) 22:40:10.52 -
同週金曜日 昼休み
雪乃「どう八幡、おいしいかしら?」八幡「ああ、凄く美味いよ」
八幡「そういって貰えると作った甲斐があったわ。誰かに料理を食べてもらうのがこんなに幸せなことだとは思わなかったわ」
八幡(最近、雪乃は俺に弁当を作ってくるようになった。専業主夫を目指す俺としてはむしろ作ってあげるべきなのではと思うが、雪乃には到底かなわないのでされるがままにしている)
八幡(ここまで尽くされると流石に居心地が悪いのだが、恋人の善意を無下にはできない。俺も甘くなったものだ。これでは主夫というよりヒモだ)
雪乃「ああ、八幡、言い忘れていたけど、今日の放課後、奉仕部はお休みにするわ。実家の方でどうしても出なければならないパーティがあって……だからその帰りも一緒に帰れないのだけれど……」
八幡「ああ、わかった。頑張ってこいよ」
雪乃「ふふ、ありがとう。明日のデート、楽しみにしているわ」
八幡「……俺もだよ、雪乃」
八幡(今日は久々に早く帰って小町の相手でもしてやるかな)
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216 : 2013/07/02(火) 22:58:16.39 -
平塚「ここで李徴は……、むっ時間だな。今日の授業はここまでとする」
八幡(六時間目の現国が終わり、みなめいめいに帰る準備を始めた)
八幡(そういや、最近平塚先生も最近全然部室に来てないな。色々気付かれてんのか?早く誰か貰ってください。俺はもう無理だけど)
葉山「ヒキタニくん、ちょっといいかな?」
八幡「葉山?なんだよ今日は奉仕部は休業だ。相談は受け付けてない。悪いが日を改めてくれ」
葉山「いや、そっちの方が都合がいい。ちょっと来てくれないか?」
八幡「あぁ?何だよ」テクテク
葉山「この辺でいいか。ヒキタニくん、今日は君個人に頼みがあるんだ。君の気が付いているかも知れないが、最近結衣が落ち込んでいるようでね。僕や優美子もいろいろ慰めはいるんだがどうも効果が薄くてね。そこで、同じ部活に所属している君に慰めてやってほしいんだ」
八幡「慰めるっていっても、俺最近由比ヶ浜に避けられてるし、正直お前らにできなかったことが俺にできるとは思えん」
葉山「避けられてる?そんなことはないと思うけどな。最近の結衣は授業中もずっと君の方を見ていたけれど、気が付かなかったのかい?」
八幡「由比ヶ浜が、俺を」
葉山「ああ。……ヒキタニくん、もしかして結衣と何かあったのか?」
八幡「いや、別に……」
葉山「頼む!正直他に手がないんだ。結衣は皆でカラオケに行こうってことで裏の自転車置き場を集合場所に指定して呼び出してある。良かったら行ってやってくれ」
八幡「……分かったよ」
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223 : 2013/07/02(火) 23:15:26.62 -
自転車置き場
結衣「隼人君も優美子も姫奈も遅いなあ。大体私だけ先に待っててって意味わかんないんだけど」ブツブツ八幡「……由比ヶ浜」
結衣「え、ひ、ヒッキ—!?なんでこんなところにいるの!?ストーカー!?」
八幡「アホか。なんで俺がお前をストーキングせにゃならんのだ」
結衣「そ、そうだよね。ヒッキ—彼女いるもんね……」ズーン
八幡「あー俺は葉山達に伝言を頼まれたんだよ。部活関係で緊急の用事が出来たからいけなくなったゴメン、だとよ」
結衣「え?でもみんな違う部活」
八幡「俺が知るかよ。あいつらは別に友達でも何でもないんだし。どうせ今日は奉仕部も休みで帰る途中だったから引き受けただけだ。事実かどうかは知らん。お前があの三人にハブられてるのだとしても知らん」
結衣「何それ酷い!って、ヒッキ—今日部活無いの?」
八幡「ああ、雪乃の奴が用事なんだとさ」
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224 : 2013/07/02(火) 23:16:03.14 -
結衣「そうなんだ……じゃ、じゃあさ、ヒッキ—、どっか遊びにでも行かない?」
八幡「はあ?なんでそうなるんだよ」
結衣「ヒッキ—どうせ家帰っても千葉テレビ見てるだけでしょ!それに、文化祭の時の約束。ハニトーおごってくれるっていったよね?」
八幡「ぐ……、そういえばそんなものもあったな……」
結衣「うん、これはただの約束なんだから、大丈夫だよ」
八幡(何が大丈夫だというのか)
結衣「そんじゃいこ!急がないと日が暮れちゃうよ!」
八幡「へいへい」
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230 : 2013/07/02(火) 23:32:07.27 -
京成千葉中央駅
結衣「さて、着いたよヒッキ—!」八幡「てか何で京成?千葉に出るならJR使った方が早かっただろ」
結衣「ふっふっふふ、それはね、アレがあるからでーす!」
つパセラ千葉中央駅前店八幡「パセラ……、前に言ってたハニトーの店か」
結衣「そうそう。千葉駅からだと十分くらい歩かないといけないからね」
八幡「稲毛から京成稲毛までが大体十分くらいだから変わらない気もするが」
結衣「いいの!さあ行くよ。約束守って貰うからね!」
店内
八幡「え、なにここ個室なの?聞いてないんだけど」結衣「うん。ここレストランっていうよりカラオケ店だからね。優美子や姫奈ともよく来るんだよ」
八幡「そういうことは先に言っとけよ……。俺一応彼女持ちなんだからな」
結衣「だから言ったでしょ、約束だからノーカンだって。あ、ハニトー二つお願いしまーす。ドリンクは飲み放題で」
八幡(手慣れた様子で注文をする由比ヶ浜。その表情に影はない。この程度で元気が出るのならまぁ御の字だろう)
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231 : 2013/07/02(火) 23:34:23.80 ID:kMdxaMG10 -
これ本当に個室席なの?
教えて千葉県民 -
238 : 2013/07/02(火) 23:42:29.26 -
店員(お待たせしました、こちらハニートーストになります。ドリンクはセルフサービスとなっておりますのでご自分でお取りください。ではごゆっくりどうぞ)
結衣「ありがとーございまーす」
八幡「ども……」
結衣「さーきたきた!これ凄くおいしいんだよ」
八幡「うわ、凄いなこれ」
結衣「そう?これはフレンチメープルだから一番普通の奴だけど?」
八幡「これで普通て。スイーツ(笑)は頭おかしいな」
結衣「あー!馬鹿にして!おいしくてびっくりするんだからね!」パクパク
八幡「どれ……お、これ以外と美味いな」
八幡(プロの手によるものなのだから当然だが、文化祭の素人モノよりも格段に洗練されている)
結衣「へへーん!そうでしょ!ヒッキ—のバーカ!」
八幡「何でお前が誇らしげなんだよ……」
-
239 : 2013/07/02(火) 23:43:24.93 -
>>231
行ったことないけど調べたら個室の画像が出てきた -
247 : 2013/07/02(火) 23:55:14.11 -
結衣「かのん、ひゃくぱーせんと♪」
八幡(ハニトーを食い終わったら、由比ヶ浜がせっかくだしカラオケしていこうと言い出した)
八幡(文化祭の時も思ったがこいつやっぱ歌上手いな……)
結衣「はい!次はヒッキ—の番だよ!」つマイク
八幡「いや、俺お前が知ってるような歌とか知らないし」
結衣「えー別に気にしなくていいよー」
八幡「しょうがねえな……」
♪~
八幡「壁にもたれて一晩中考えてみたんだ自分のこと……」結衣「わー!ヒッキ—意外と歌上手じゃん!」
八幡「そ、そうか?」
結衣「うん!それに知らない曲だったけど楽しめたよ!」
八幡(まあお前が知ってたら逆に驚くよ、俺が)
八幡(それから二時間、俺達は休憩も挟みつつ交互に歌を歌い続けた)
-
251 : 2013/07/03(水) 00:08:40.32 -
prrrrrr
結衣「はい、あ、十分前ですね分かりました。はい延長は無しで」八幡(そんなこんなであっという間に時間は過ぎ、退出十分前になった)
八幡「……なあ、由比ヶ浜」
結衣「なに?ヒッキ—?」
八幡「お前さ、もう奉仕部来ないの?」
結衣「……あはは、なんでそんなこと聞くのかな……」
八幡「だってお前もうずっと顔だしてないだろ」
結衣「うーん、やっぱりさ、行きづらいよ。二人の邪魔しちゃ悪いし」
八幡「別に邪魔だとかそんなこと思わねえよ。雪乃だって、そうだと思うぞ。お前らすげー仲良かったじゃねえか」
結衣「うんそうだね。仲良かったよ……」
八幡「だったら」
-
255 : 2013/07/03(水) 00:14:10.63 -
結衣「でも行かない」
結衣「だって、行ったら、ヒッキ—のこと諦められなくなるもん」
八幡「……」
結衣「私ね、ヒッキ—のことずっと好きだったんだよ。サブレを助けてもらったあの日からずっと。私、こんな性格だからさ、声をかけるのに一年もかかっちゃったけど。毎日ヒッキ—のこと考えてた」
結衣「初めて奉仕部に行った時のクッキーだって、本当はヒッキ—に渡したくて作ったの。あそこにヒッキ—がいたのは予想外だったけどね」
結衣「私はヒッキ—が好き。でもそれと同じくらいゆきのんが好き。だから、二人には幸せになってほしいんだ……」
結衣「さよならだよヒッキ—。最後にこうして遊べて楽しかった。まあクラスは一緒だから顔は合わせることはあるかもしれないけどね」
八幡「由比ヶ浜、お前って本当に優しい奴だよな。……俺みたいなボッチにも優しくして、こうやって一緒に遊んでくれて、笑いかけてくれて、幸せであれと願ってくれる」
八幡「……ずっと必死だったよ。お前を好きにならないようにさ。お前はただ優しいから俺に話しかけてくれるんだ。勘違いして恥をかきたくなければ大人しくしてろってさ」
八幡「でも、やっぱ無理だわ。俺、お前のことが雪乃と同じくらい好きだ」
-
262 : 2013/07/03(水) 00:20:22.36 -
八幡「だから、また奉仕部に……」パン!!
八幡「……」
結衣「最低……最低だよヒッキ—。今更何でそんなこと言うの?せっかく諦めようと思ったのに。忘れようと思ったのに。これじゃあ私、ヒッキ—のこと忘れられないよ……」
八幡「……すまん」
結衣「でも、もっと最低なのは、私……だって今、ちょっとゆきのんのこと嫌いになっちゃったもん」チュッ
八幡「……!……」
結衣「えへへ……、ファーストキスだよ?」
prrrrrrrrr
八幡「はい。やっぱり延長します。はい、オールで」
結衣「ヒッキ—、それって……」
八幡「結衣……」
-
272 : 2013/07/03(水) 00:24:17.29 -
三時間後 雪ノ下自室
雪乃(疲れたわね……父の仕事の同伴なんて姉さんがすればいいのに全くどこをほっつきあるいているのかしら)携帯「ピロリン!」
雪乃「メール?八幡から」
携帯「すまん小町が風邪をひいた。明日は無理だ」
雪乃「………………」
第三話「由比ヶ浜に一発ぶん殴られたらめちゃくちゃ深い中になった」終了
-
363 : 2013/07/03(水) 13:14:57.00 -
八幡「それにしてもまさか由比ヶ浜とあんなことになるとはなあ……」
八幡(期待すれば裏切られる。だから期待しない。由比ヶ浜とは住む世界が違うのだ。そう自分に言い聞かせ続けてきた)
八幡(けれど、ふとした瞬間に、あいつの何気ない仕草や言葉で、俺の感情を揺さぶられるのを制御しきれなかったこともまた事実だ)
八幡(あいつの胸、柔らかかったな……)
八幡(由比ヶ浜との性行は、雪乃とのそれとはまるで違うものだった。まず、性器の感触。凶暴な締め付けでもって力づくで精液を奪い取ろうとする雪乃とは対照的に、由比ヶ浜はまるで絡み付くようなくすぐったさでこちらの射精を誘った。
また、初めてだというのに対して痛がりもせず、すぐに積極的に腰を動かすようになった。雪乃より痛みに強いのだろう)八幡(後戻り、出来そうもないよなあ……)
八幡(昨夜の行為を一夜限りの過ちにしてしまうのは不可能ではない。雪乃のことを思えばそうするべきなのだろうし、由比ヶ浜もきっと承諾してくれるだろう。だけど、俺の心がそれは嫌だといっている)
八幡「やっぱ選べねえわ……」
-
364 : 2013/07/03(水) 13:20:59.81 -
日曜日 比企谷自宅
八幡「小町ー、飯なんかないかー?」八幡「ってあれ?まだ寝てんのかあいつ。まぁもうすぐ受験だしな。昨日も遅くまで勉強してたんだろ」
八幡(念のため小町の部屋の前に行ってみたら、起こさないでくださいと可愛らしい文字と若干いらっとする動物のイラストが描かれた紙が扉に張ってあった)
八幡「ま、いいけどな。どうせあいつは風邪ひいたことになってるんだし」
八幡(なんなら家から出られたら困るまである)
八幡(結局この日、俺は一度も小町の姿を見ることはなかった)
-
366 : 2013/07/03(水) 13:28:18.09 -
月曜日 奉仕部部室
八幡「おっす……」雪乃「こんにちは比企谷くん」
八幡「あのさ、一昨日はすまなかったな。折角のデートだってのに」
雪乃「あなたが謝ることではないでしょう?小町さんが風邪を引いたのなら仕方ないわ。貴方、妹想いだものね」
八幡「……」
雪乃「デートのことなら気にしなくてもいいわ。マザー牧場は次の休みにしましょう?昨日はそのための買い物にいったの。キャンプって色々準備した方が楽しめるものね」
八幡「買い物か。大変だったんじゃないか?」
雪乃「いいえ、楽しかったわよ。いろいろと有意義なお話もできたし」
八幡「え、誰かといったのか?」
雪乃「ええ、小町さんと」
八幡「……は?」
-
374 : 2013/07/03(水) 13:37:56.88 -
八幡「え、それってどういう……」
雪乃「あ、間違えたわ。買い物は姉さんと行ったのだったわ。ふふ、いくらさっきまで小町さんの話をしていたからって、自分の姉と未来の妹を取り違えるなんて、我ながら馬鹿ね」
八幡「あ、あはは……お前が間違えるなんて意外なこともあるもんだな。びっくりしたぞ。小町昨日も一日寝てたし、よもや分裂して二人になったのかとぬか喜びするところだったぞ」
雪乃「ふふ、本当に小町さんのことを大事に思っているのね。羨ましいわ。私の姉さんもそんな人だったら良かったのに」
八幡「お前の姉さんもなんだかんだお前のことよく見てると思うけどな。てか、お前ら一緒に買い物するほど仲良かったっけ?」
雪乃「私としては悲しいことなのだけれどね。貴方と今後交際するにおいて私の両親を説得するのは必要不可欠なの。姉さんを誘ったのは、その下準備と言ったところよ」
八幡「なるほどな……」
雪乃「気が進まなかったけれどね。でも、久しぶりに姉さんと昔みたいに話すこともできたし、楽しかったのも本当よ」
八幡「そっか。良かったな、雪乃」
-
379 : 2013/07/03(水) 13:50:14.25 -
放課後 奉仕部部室
結衣「や、やっはろ……!久しぶりゆきのん……」八幡「ゆい……がはま」
雪乃「……久しぶりね。雪ノ下さん。もう来ないものかと思ってたわ」
結衣「あはは、ゆきのんとヒッキ—が付き合うって聞いて、ちょっとびっくりしちゃってさ……やっぱ三人しかいないから気まずいじゃない?だから来づらかったんだけどね……先週やっと気持ちの整理がついたんだ」
雪乃「そう、なら好きにしなさい。私は去るものは追わないし来るものは拒まないから」
八幡「……由比ヶ浜。ま、まあ久々に三人そろったんだし、茶でも飲もうぜ」
雪乃「そうね……あ、でも、ごめんなさい。由比ヶ浜さん、貴方もう来ないものだと思って、貴方の分のカップは処分してしまったの。また持ってくるから今日は紙コップになってしまうのだけれど……」
結衣「い、いや大丈夫だよ、気にしないでゆきのん」
八幡「……」
-
382 : 2013/07/03(水) 13:55:44.38 -
>雪乃「……久しぶりね。雪ノ下さん。もう来ないものかと思ってたわ」
なにこれ怖い
2人ともつっこんでないのがさらに怖い -
383 : 2013/07/03(水) 13:56:31.85 -
八幡(結局どこかぎすぎすしたまま今日の部活動は終了した)
八幡(途中、一度トイレに行くために退出した際に材木座がウロウロ原稿を持ってしているのを見つけたが、「不穏な気配がする……気を付けろ!」といってどこかへ行ってしまった)
雪乃「じゃあね、八幡。ふふ、毎日こうして一緒に過ごすのも楽しいけれど、来週のデートがなによりも待ち遠しいわ」
八幡「ああ、じゃあな。俺も楽しみにしてる」
雪乃「先週みたいな「アクシデント」が起こらないことを祈っているわ」
八幡「そ、そうだな……」
-
394 : 2013/07/03(水) 14:19:28.13 -
比企谷家
八幡「ただいま……」
小町「あ、おにいちゃんお帰り!もう晩ご飯出来てるよ。今日はなんと、にくじゃがでーす。小町的にポイント高ーい!」
八幡「そうか……」
小町「どうしたのお兄ちゃん?また学校で陰口、はいつも言われてるか。無視、もされてるだろうし。まさか殺害予告でもされたの!?」
八幡「いや、ちょっと疲れてるんだ。部活でいろいろあってさ。」
小町「そうなんだ。奉仕部って大変だねぇ。もし小町が総武高受かったら手伝ってあげるよ!」
八幡「そっか。ありがとな」(新入部員が入ればあの空気も改善されるのだろうか)
-
399 : 2013/07/03(水) 14:33:04.38 -
八幡小町「いただきます」パクパク
八幡「そうだ小町、雪ノ下との買い物どうだったんだ?」
小町「あーうん、ってお兄ちゃん何で知ってんの!?あっ!ヤバお兄ちゃんゴメン!」
八幡(やっぱりか)
八幡「別に怒ってねえけど。その、何の話したんだ?」
小町「うーん、いつもメールでするような話とそんな変わんないよ。お兄ちゃんが家でどうしてるとか、学校でどうしてるかとかそんな情報交換だよ」
八幡(前からこの二人がメールをしているのは知っていたが、情報交換ということばに底知れない恐怖を感じるんだが……)
小町「そうそう、雪乃さんにぬいぐるみ買って貰っちゃった!買い物に付き合ってくれたお礼だって」
八幡「なにこれ?怪獣?」
小町「キバゴ!ポケモンだよ!」
八幡「そんなポケモン聞いたことねえぞ。変なデザインだな。やっぱポケモンは金銀までだわ」
小町「お兄ちゃん懐古厨!小町的にポイント低ーい。大体お兄ちゃんRS世代でしょー」
八幡「はいはい悪かった。かわいいかわいい」
小町「むー」
八幡(雪乃は俺の嘘に気付いているのは間違いない……だが由比ヶ浜とのことまで掴んでいるのか……一体何を考えている……?)
-
404 : 2013/07/03(水) 14:52:15.29 -
土曜日JR内房線車内
八幡(約束通り休日はマザー牧場に行くことになった)
八幡(部内の空気は未だ改善していない……由比ヶ浜はどこか怯えてるし、雪乃はそんな由比ヶ浜に対して刺々しい)
雪乃「~♪」
八幡(今日は久しぶりに雪乃の機嫌がいい。鼻歌なんて歌ってやがる)
雪乃「ねえ比企谷くん今日はお弁当を作ってきたのよ。現地に着いたら一緒に食べましょうね」
八幡「いつも悪いな、ああそれでこのこの鞄妙に重いんだな」
雪乃「ふふ、普段のお昼以上に気合を入れて作ったら、少し大きくなってしまったの。それに、いろいろとお泊りグッズも入っているのよ」///
八幡「そうか……楽しみだよ」
八幡(雪乃は先週のことを問い詰めようとしない。我慢しているのか、知らないふりをしているのかは分からないが。楽しげに振る舞う雪乃にどこかうすら寒いものを感じてしまった)
雪乃「次が君津駅ね。降りましょう」
八幡「ああ」
-
411 : 2013/07/03(水) 15:04:57.38 -
> 八幡「いつも悪いな、ああそれでこのこの鞄妙に重いんだな」
なんか危ないもの入ってそうですね
-
417 : 2013/07/03(水) 15:08:10.45 -
マザー牧場
雪乃「まずはコテージに荷物を置いて、昼食にしましょう。色々見て周るには邪魔になるわ」八幡「そうだな。流石に腕が痛くなってきた」
雪乃「ふふ、持ってくれてありがとう八幡。ひねくれているようでそういう優しいところ、私好きよ」
八幡「ありがとよ」
雪乃「地図によるとコテージは……、あっちね。もう少しよ。頑張ってちょうだい」
八幡「へいへい」
-
423 : 2013/07/03(水) 15:17:41.50 -
八幡(荷物をコテージに置いて、俺達は少し早目の昼食を取ることにした)
八幡(雪ノ下が作ってきた弁当は、所謂重箱であり、中身もデパートで買ったかのような豪華さだった)
八幡(いつも部室で食べる弁当より少し味が濃いような気がするが、気合が入りすぎてしまったといっていたしそんなものだろう。俺はこのくらいの味の方が好みだ)
八幡(そんなわけで昼飯を食い終えた俺達は、早速動物と触れ合うために牧場へ繰り出したのだが)
八幡「お!ウサギを抱っこしてみようだってさ。やってみないか?」(そういえば戸塚ともしばらく話してないなあ)
雪乃「本当ね。ふふ、可愛いわ。猫もいいけどウサギも悪くないわね」
八幡「癒されるよなあ、ウサギ」
雪乃「ふわふわしていてぬいぐるみみたいね。うふふ」
八幡(ぬいぐるみ……雪乃は何を考えてあのポケモンを小町に託したんだろう)
-
432 : 2013/07/03(水) 15:28:27.48 -
雪乃「ねえ八幡。せっかくだし馬に乗ってみない?」
八幡「馬?ガキの頃にポニーに乗ったくらいだな。そういやお前は乗馬とかするんだっけ」
雪乃「ええ。だから私が教えてあげるわ。……どうかしら」
八幡「いいんじゃないか。楽しそうだし」
八幡(馬なんて貧弱皇帝ですらオープニングで乗りこなすんだし、そんな難しいものじゃないだろ)
・・・・・・・・・・・・
八幡「うわ!高い!超高い!これヤバいって!」
雪乃「うふふ。大袈裟ね。混乱のあまり語彙が戸部君みたいになっているわよ」
八幡「いや、これマジでヤバいって、落ちたら死ぬって。初代鎌倉幕府将軍みたいになるって」
雪乃「そう、なら一緒に乗りましょうか。私が支えてあげるわ」ヒョイ
八幡「うわ!」(馬に上った雪乃は俺の背中に密着する形で手綱を握った。当然密着状態だ。やべえ超いいにおいがする)
雪乃「これで大丈夫よ。馬って利口な生き物なの。下手に刺激をしなければ安全よ」
八幡(雪乃が話すたびに息が首筋にかかる。おかしい。何でこんなに興奮してるんだ俺)
-
434 : 2013/07/03(水) 15:33:23.94 -
八幡「おっ牛の乳搾り体験だってさ。やってみないか?」
雪乃「牛……。ごめんなさい八幡。私牛はあまり好きじゃないの。何故だか見ているといらいらしてしまって」
八幡「……そうなのか」(それはどこを見てイライラしているんだ……明らかに特定の部分を見てるよな)
雪乃「そろそろ日が沈みかけてきたわね。肌寒いわ。……そうだ、最後にあれに乗りましょう」
八幡「あれ?」
雪乃「見てのお楽しみよ」ニコ
-
439 : 2013/07/03(水) 15:46:13.73 -
八幡「へえ観覧車か」
雪乃「ここは動物と触れ合うだけでなくこういったアトラクションもあるのよ」
八幡「そういやデスティニーには観覧車ないよな」(すぐ隣の葛西臨海公園にはあるが、あれは東京都江戸川区だ)
雪乃「そうね。初めての二人で乗る観覧車……楽しみだわ」
車内
雪乃「ねえ八幡、二人きりの今だから言うけど、乗馬をしたあたりから貴方の私へ向ける視線が妙にいやらしいのだけれど、一体どういうつもりなのかしら」ニコ
八幡「い、いや、そんなことないぞ。気のせいじゃないのか?」
雪乃「八幡、女子は男子が思っている以上に異性の視線に敏感なのよ?実際それで嫌な思いもしてきたし」
八幡「そうか……すまん嫌な思いをさせて」
雪乃「いいえ、そんな視線もあなたに向けられるのなら悪くないわ。不快なのはその他有象無象のソレよ」
八幡「じつは、馬上でくっ付いた時から、雪乃を見ていると妙に興奮しちまって……」
雪乃「うふふ。照れる八幡、可愛いわね。素直に白状したいい子にはご褒美をあげるわ……」カチャカチャ
八幡「雪乃!なにを……!」
雪乃「……口でしてあげるわ。下に戻るまでに果ててちょうだい」
-
446 : 2013/07/03(水) 15:58:15.34 -
八幡(溜まっていた性欲は、雪乃の口淫ですぐに処理された。いろいろ器用な女だがこんなこともこなすなんてな)
八幡(ちなみに由比ヶ浜はあの見た目で実はフェラが苦手だったりした)
八幡(その後、牧場内のレストランで夕食を済ませ、コテージに戻った。今雪乃は風呂に入っている)
八幡「今日はなんか疲れた……」ドサ
八幡「ん?雪乃の奴こんなところに携帯が置きっぱなしで……」
携帯「ピロリン!」
八幡「うわ!……なんだメールか」
八幡(メールを受信しましたと表示された画面をなんとなく触ると、表示が消え、待ち受け画面がモニター映し出された)
八幡「何……だよ……コレ……!」
八幡(そこに映っていたのは猫などではなかった。薄暗い室内、半裸で抱き合う男女の艶姿、ていうか俺と由比ヶ浜だった……!)
八幡(やっぱり先週のことは気付かれていたのか……!でもなんでこんな写真が……?あいつは父親の仕事の付添だって言ってたはず……なんだよこれ……何考えてるんだよお前!)
-
455 : 2013/07/03(水) 16:11:26.28 -
雪乃「八幡、おまたせ」
八幡「うわあああああああ!」
雪乃「どうしたの?そんな声出して。もう興奮しているのかしら」クス
八幡「雪乃、あの……俺、俺……!」
雪乃「分かっているわ……目をつぶっていてちょうだい」
八幡(心が恐怖に染まった俺は雪乃の言うことに従った)
雪乃「……♪」ガシャン
八幡「ガシャン?……あの、雪乃?なにこれ……?」
雪乃「手錠よ。フフいままで貴方が責めるばかりだったから、たまには責められるのもいいのではないかと思って用意してきたの。喜んでもらえてかしら?……今夜は寝かさないわよ……覚悟してちょうだい、八幡」ニコ
八幡(……狂ってる……!)
八幡(雪乃の宣言通り、夜が白み始めるころまで俺は散々精液を搾り取られた。ひたすら恐怖に耐え続けながら)
八幡(翌日、二人の最寄駅に着いた瞬間、俺は雪乃から逃げるように自宅へ走った)
第四話「手錠」終了
-
473 : 2013/07/03(水) 16:50:49.13 -
八幡(もう無理だ……!雪乃が何を考えてるのか分からない何で黙ってるのか、何であんな写真を持っているのか、理解が追い付かない……もう嫌だ!!!)ダダダ
結衣「ヒッキ—!」
八幡「ゆい、がはま……」
結衣「えへへ、来ちゃった……ってちょ!ヒッキ—!?」アタフタ
八幡「由比ヶ浜!由比ヶ浜!!」ガシ!
結衣「ヒッキ—どうしたの!?……泣いてるの!?お、落ち着いて、とりあえずヒッキ—の家入ろう?」
八幡「…………」
比企谷家内部
結衣「ヒッキ—、一体どうしたのよ?そんな怯えたような顔して」八幡「俺、もう無理だ……雪乃が何を考えてるのか分からない……怖いんだ」
結衣「ゆきのんとケンカしたの?大丈夫、私が仲介してあげるから……」
八幡「嫌だ!もう雪乃には会いたくない!もう奉仕部さえあればいい!由比ヶ浜さえいれば俺はいいんだ!」ガバ!
結衣「ちょ!ヒッキ—!だめ!ヒッキ—の家族に見られちゃう……!あ……ああん……」
-
479 : 2013/07/03(水) 16:58:16.19 -
八幡(俺は錯乱状態でひたすら由比ヶ浜、いや結衣を乱暴した……家族が出払っていたのが幸いだった。小町にこんな姿は見せられない)
結衣「はあ、はあ……ン……酷いよヒッキ—……三回も中で出すなんて……赤ちゃん出来たらどうするのよ……?」
八幡「ごめん、結衣……」
結衣「ホントだよもー!……何があったの?」
八幡「……言いたくない」
結衣「言えないようなことなの?」
八幡「心配、かけたくないんだ」
結衣「こんなことしておいて今更だよ……」
八幡「でも……」
結衣「私なら大丈夫。ヒッキ—の力になりたいの?話してみて?他人に話すだけですっきりすることってあると思うよ?」
-
489 : 2013/07/03(水) 17:13:44.45 -
八幡「結衣……」
八幡(俺は結衣に牧場での顛末を語った)
結衣「そう、なんだ。あの時のことゆきのんにばれちゃってたんだ……」
八幡「でも、何より怖いのは、あいつが手に入れられるはずがない写真を持っていたってことだ……」
結衣「それなんだけどさ……多分陽乃さんじゃないかな。あの人いろんな場所で遊んでるっていってたし、パセラにいても不思議じゃないよね?」
八幡「なるほど……」
結衣「それで、ヒッキ—はこれからどうするつもりなの?」
八幡「雪乃とは縁を切る。奉仕部も辞める。もう二度とあいつには合わない。一緒に居てくれ、結衣」
結衣「……ヒッキ—、あのね、私は確かにヒッキ—が好き。だけど同じくらいゆきのんのことも好き。だからこうしてたまに二人でお話しできるだけで我慢できたし、できれば二人には幸せになって欲しい。
だから、もしゆきのんと別れて私を選ぼうって思うにしても、そんな逃げるようなやり方じゃなくて、キチンとゆきのんと話をしてから別れるべきだと思うの。それが礼儀だと思うし、きちんとけじめをつけないと私だって納得出来ないよ」八幡「結衣……でも、俺、怖いんだ……あいつが……雪乃が……だから少し時間を置かせてほしい。あいつと向き合うための……それじゃダメか?」
結衣「ヒッキ—……変わったね……昔はもっと強い人だった……」
八幡「ああ、俺はダメだ。すっかり情けなくなっちまった……」
結衣「そんなヒッキ—でも私は見捨てることが出来ない。惚れた弱みだね……分かったよ……じゃあ、言えるような気持ちの整理が付いたら、奉仕部に行こう?私もついて行ってあげるから」
八幡「結衣……」
-
493 : 2013/07/03(水) 17:21:34.44 -
結衣「じゃあねヒッキ—。また学校で会お!……名前で呼んでくれてありがと!あの時以来だね……」
八幡「ああ、ありがとう結衣。愛してる……」チュ
結衣「私も……」
八幡(話し合いを終え結衣は帰っていった)
八幡「けじめを付けなきゃ納得できない……か」
八幡(そりゃそうだよな。今の俺は結衣に甘えきっている……幽霊におびえて母親に縋る子供のように)
八幡「やるしか……ないよなあ」
八幡(月曜日……俺は雪乃に別れを告げる。由比ヶ浜には頼らないこれが俺のけじめだ)
携帯「ピロリン!」
八幡「ん?メールだ」
-
502 : 2013/07/03(水) 17:29:38.41 -
八幡「何でだよ……」
八幡「近くにいるのか!?いるのなら出てこいよ!」
八幡「わけわかんねえよ……なんでさっきまでの行動を……」
八幡「!?アレか!」
八幡「くっそおお!」
▽はちまん の きりさく! キバゴ は たおれた
はちまん は なにか ひろった!八幡「何だこれ……カメラに、多分盗聴器か……!?こんなものまで用意してるなんて……やっぱり狂ってる……!」
-
509 : 2013/07/03(水) 17:47:04.69 -
八幡(それから俺は部屋に鍵をかけて布団をかぶりひたすら恐怖に震えていた)
八幡(夕暮れごろに帰ってきた小町が扉の向こうで何か言っていたけどよく覚えていない)
翌日
八幡「おはよう……」
小町「お兄ちゃん!私のキバゴに何してくれちゃってんの?努力値稼ぎたいなら他のことして稼いでよね!」
八幡「小町か……ああ、悪い悪い……今度新しい奴買ってやるから……」
小町「え?本当に?じゃあじゃあ等身大カイリューか喋るきゅうべえがいい!」
八幡「そんなもん売っているのか?……まあいいよその悪魔よりはよっぽどましだ……」
小町「お兄ちゃんキバゴ嫌いすぎじゃない?なんなの?親でも殺されたの?」
八幡(嫌いなのはその中身だよ……)「勝手に親父たち殺すなよ……本人が聞いたら泣くぞ……」
-
513 : 2013/07/03(水) 18:00:15.09 -
月曜日
八幡(週明け、出来れば学校に行きたくなかったのだが、小町に叩き出された)八幡(雪乃に遭遇しないことを祈りながら俺は全ての授業を聞き流した)
八幡(平塚先生が「悩みがあるなら相談に乗るぞ」と言ってきたが、恋愛ごとを相談しても仕方ないので丁重にお断りした)
八幡(六限のチャイムが鳴ると同時に、俺は結衣と連れ立って教室を後にした)
八幡(三浦や葉山がこちらをちらちら見ていたような気もするが、もはや結衣の評判を考慮する精神的余裕は俺にはなかった)
八幡(そんなこんなで奉仕部に顔を出さなくなって三日が過ぎた)
-
520 : 2013/07/03(水) 18:13:15.70 -
比企谷(今日も、あのメールが来るのか……雪乃……)
携帯「ピロリン!」
FROM不明なアドレス
八幡、今日はどうしたのかしら、どうして奉仕部に来なかったの?私ずっと待っていたのだけれど
もう三日目よ、牧場にいった日からずっと会ってないわよね。さみしいわ。あなたの顔が見たいの
返事をして頂戴?どうして返事をしてくれないのかしら?なにか怒らせることを私はしてしまったのかしら
なら、謝るわだから返事を下さい
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会いたい会いたい会いたい会 -
529 : 2013/07/03(水) 18:17:09.32 -
八幡(何度着信拒否しても新しいアドレスからメールが送られてくる……)
八幡(文章はまさに狂気を表現しているわざわざ同じこと何度も書く必要ないだろ)
八幡「いっそ携帯捨てちまおうかな……どうせ連絡してくる奴いないし」
八幡(でも、連絡つかなくなったらそれこそ何をしだすのか分からないし……)
-
543 : 2013/07/03(水) 18:41:56.19 -
翌朝
八幡(今晩は長かった……メールは午前三時ごろまで継続的に受信され、俺のメールボックスは容量が限界になりかけていた)八幡(いつまで続くのだろうか……こんなふうにおびえる日々が……)
八幡(あの時、雪乃を殴っていなければ、あの時、ふざけて告白なんてしなかったら)
八幡(いくつもの後悔が頭をよぎる。だが、それらはもはや何の意味もなさない思索だ)
八幡「もう、怖いとか言ってられないかもな」
八幡「……今日、決着をつける……できたら」
八幡(情けない決意を胸に俺は学校に向かった)
-
549 : 2013/07/03(水) 19:01:58.18 -
昼休み 奉仕部部室
八幡「おっす」雪乃「八幡!良かったやっと来てくれたのね。毎晩メールした甲斐があったわ。ここ最近どうして来てくれなかったのかしら。私とても寂しかったのだけれど。でもいいわ結局こうしてここに帰ってきてくれたんですもの。
それ以上を言うのは贅沢というものだわ。あ、そうそう今日もお弁当作ってきたのよ?昨日も一昨日も作ったけど今日は無駄にならなくてよかったわ。さあ一緒に食べましょう?」八幡「ごめん……雪乃、それは受け取れない」
雪乃「え?」ピク
雪乃「お腹がすいていなかったのかしら?それともダイエット。八幡は男の子だし太っていないからそんなことをする必要がないと思うのだけれど……。まあいいわ。だったら明日はきちんとカロリー計算したものを作ってくるわね。だから明日こそ……」
八幡「違う!そうじゃないんだ……雪乃、もう、俺達別れよう……」
雪乃「……どうして?どうしてそんなことを言うの?貴方、私に告白してくれたじゃない。
毎日一緒にお弁当を食べた、一緒にデスティニーランドへいった、マザー牧場にも言った、セックスだってたくさんしたなのになのになんでそんなこというのわからないねえどうしてこたえてよ八幡ねえ」八幡「お前のそういう重いところ、もう耐えられないんだ……正直一緒に居て辛い……ごめん。それじゃあ……」ダッ
雪乃「待って!」
雪乃「……そう、そういうことね。あの女が悪いのね。あの女が私の陰口をあることないこと八幡に言いふらしたのね。
私の周りの女はいつもそう。いつも私をねたんで私を貶めるばかり。そのくせ自分を高める努力は一切しない。一緒に寝てるくらいは容認してあげるつもりだったけど、こんなことされてはもう黙っていられない。
いいわ由比ヶ浜さん。私はあなたを許さない」雪乃「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない。絶対に許さないわ」 -
555 : 2013/07/03(水) 19:14:21.41 -
佐天「完結しててもつまんない奴も多いんだね……」
初春「本文がよくても、後書きや合いの手で興醒めするのもですね」
初春「糞スレが伸びてる理由もわかりませんし」
初春「百番煎じのSSは、書いてる奴も読んでる奴も何考えてるんですかねえ」
初春「独自性出せないなら創作やるんじゃないっつーの」
初春「臭過ぎて鼻が曲がるわ」
佐天「初春?」
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556 : 2013/07/03(水) 19:14:51.39 -
放課後
八幡「これで、終わればいいけど……」八幡(でも、あれだけ偏執的な雪乃がこれで諦めてくれるとは正直思えないんだよな。もしまだ続くようなら、その時は陽乃さんに相談しよう。あの人は味方ではないけど、雪乃が法を逸脱する前に何とか手を打ってくれるはずだ)
結衣「ヒッキ—!一緒にかえろう!」
八幡「ああ、そうだな……」
平塚「おい、比企谷、ちょっといいか?」
八幡「平塚先生?なんですか?」
平塚「いや、雪ノ下を知らないか?5時間目から姿が見えないと彼女の担任から報告があってな」
八幡「いや、分かんないです……」
平塚「所で八幡、おまえ本当に奉仕部を辞めるつもりか?」
八幡「……はい。もう俺はあそこで活動は出来ません」
平塚「……分かった。めんどくさいとかそういった適当な理由で行ってるわけではなさそうだな。この退部届、確かに受理したぞ」
八幡「はい……」
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559 : 2013/07/03(水) 19:26:41.72 -
結衣「平塚先生なんだって?」
八幡「いや、別になんでもねえよ」
結衣「えーなにそれ超気になる!」
八幡「はいはい、さっさと帰ろうぜ」
結衣「あ、うん!」
通学路
結衣「思ったんだけど、この道ってあんまり人いないね」八幡「ああ、わざわざそういった道を選んで帰っているからな。考えてもみろ。大して仲もよくないクラスメイトと帰り道がずっと同じな状況の気まずさを」
結衣「嫌な話……でも、ヒッキ—らしいね……」
ブロロロ
八幡「電車やバスだと更に最悪だぞ。密室だから基本逃げらんねえし気使って自分だけ座れなかったり、なんなら特に用もない場所で降りるまである」結衣「そこまでしなくてもいいと思うけど……ヒッキ—なんだか元気だね。もしかしてゆきのんと話を付けたの?」
ブロロロロロ
八幡「……まあな。今後どうなるのかは分からんが」結衣「そうだ、ねゆきのんに悪いことしちゃった。私も謝らないと・・・・・・」
ガシャン!!!!
結衣八幡「グバア!」八幡(突然の背後からの衝撃。薄れゆく意識の中、あの日俺を跳ねた黒いハイヤーが目の前に停車したのが見えた……)
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573 : 2013/07/03(水) 19:41:04.12 -
千葉県内某所 廃倉庫
八幡「ん……ここは……?」
雪乃「あら、八幡目が覚めたのね。良かったわ。貴方が死んでしまってはこんなことをする意味が無くなってしまうもの」
八幡「えっと俺は……」
八幡(俺は立ち上がろうとするがそれは適わなかった。理由は二つある。一つは全身を走る激痛。その痛みで、俺は車に跳ねられたことを思い出した
第二に俺を阻むのは、後ろ手に回された手錠。牧場で雪乃に使われたものと同じものだろう。わざわざ鉄柱を背に挟んで動けないようにしてある)八幡「雪乃、これはお前の仕業なのか?車ではねて監禁ってもはや立派な犯罪だぞ!?」
雪乃「八幡、そんなに怒らないで。これは貴方の為なのよ」
八幡「俺のため?」
雪乃「ええ、貴方にまとわりつく虫を始末するにはこうするしかなかったの。もっともこの女もまだ生きているのだけれどね」
つ結衣「」
八幡「結衣」
雪乃「かわいそう。余程この女に私の悪口を吹き込まれたのね。じゃなきゃ恋人の私を差し置いてそんな反応するわけないもの。不愉快だわ」
八幡「やめろ!結衣は関係ないだろ!」
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575 : 2013/07/03(水) 19:48:06.38 -
雪乃「そうね。この女は私たちとは関係のないただの部活が同じだけの取るに足らない凡人。だのに貴方の周りをうろついてあることないことぺらぺらと……」ゲシ!ゲシ!
結衣「イタっ!……ここどこ?あれゆきのん……?」
雪乃「やっと目が覚めたようね。じゃあ制裁を始めるわ」サク
結衣「え?……痛い!刺さった!ナイフ!何で?痛いよ!ゆきのん何するの!!!」
雪乃「たかが足の一本刺されたくらいで大袈裟ね。そんな痛みも耐えられないようではすぐに死んでしまうわよ」サク
結衣「キャアァァァァァアァァ!!!」
雪乃「へえ。なかなかいい声ね。八幡が傾いてしまうのも分かるわ」
八幡「やめろ!やるなら俺にしろ!悪いのは全部俺だろう!」
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581 : 2013/07/03(水) 19:54:44.27 -
雪乃「ふふ、次はどこにしようかしら。ねえ由比ヶ浜さん。その無様な脂肪があれば、胸くらい刺されても平気よね?」
結衣「嘘……でしょ……?ねえ冗談なんだよね?止めてよゆきのん!すごく痛いの!早く病院行かないと死んじゃう!誰にも言わないから許して!」
雪乃「質問に答えなさい。今すぐ殺してしまってもいいのよ?」
結衣「うう、ごめんなさい。私の……不様な脂肪があっ…ても、ナイフで胸……を刺されたら死んでしまいます。だから……お願いします……刺さ、ないで」
雪乃「そう、じゃあ心臓を指す前に子宮を潰しておきましょうか。もう二度とヒッキ—に引き寄せられないように」サク!サク!サク!
八幡「やめろおおおおおおお!」
結衣「いやあああ!!!!!助けてヒッキ—!!!!」
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593 : 2013/07/03(水) 20:07:29.51 -
結衣「痛いよ……こんなに血が出てる……死んじゃうよぉ……誰か……助けて」
八幡「結衣!ゆいいいいいいいいいい!!!!!」ガチャガチャ
雪乃「無駄よ八幡。貴方にその手錠は破れない。この虫が死滅した後、ゆっくり楽しみましょう」
八幡(まずい……!結衣はさっき腹を刺された。早く助けないと命に関わるぞ……!だけど手錠が外せないのはあいつの言う通り事実だ)
八幡(鍵は手元になく、鎖はちぎれるような強度じゃない……どうする!?俺の何を犠牲にしても構わない。結衣を助けるには、この手錠を外すにはどうすればいい!?)
雪乃「さて、そろそろ飽きてきたわね。ねえ由比ヶ浜さん、もうそろそろ死んでもらえないかしら」
結衣「助……けて………嫌だ……死にたく…………ないよ……」
八幡「クソ!止めろおおおおお!!」ズシャビリ
雪乃「八幡?え?嘘貴方一体どうやって立ち上がって……!!」
雪乃「八幡……貴方……手の肉を無理矢理手錠で引きちぎったの!?」
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601 : 2013/07/03(水) 20:15:16.67 -
八幡「いい……加減に……しろよ……」ボソ
雪乃「な、なんで怒ってるの?これは貴方の為にやっていることなのよ!?この女さえ死ねば全部元通りに!」
八幡「いい加減にしろって言ってんだよこのクソアマああああ!!!!!!」ボコ!!!!!!
雪乃「グバア!!!」
八幡「フー……フー……フー……」
結衣「……ヒッキ—?そこにいるの?」
八幡「結衣!しっかりしろ今病院に……」
結衣「ヒッキ—……大丈夫だよ……なんだか痛くなくなってきたの……きっと治ってきてるんだよ」
八幡「そんなわけあるか馬鹿野郎!!しっかりしろ!意識を保て!いま119番に連絡するからな」
結衣「それ……むずかしいよ……なんだかとっても眠いの……」
八幡「そんな、結衣!結衣!」
結衣「ねえ、これって……もしかして罰が……当たったのかな?ゆきのんと……ヒッキ—が……仲良くしているところに……割り込もうと……したから……」
八幡「そんなわけあるか!しっかりしろ!結衣!ゆいいいいいいいいいい!!!!」
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612 : 2013/07/03(水) 20:26:11.73 -
十年後
比企谷「んじゃ、いってくる」小町「お兄ちゃん行ってらっしゃーい」
結衣「あ、待ってあなた!忘れ物!」バタバタ
八幡「ああ、悪い。っておまえなあいい年なんだからそんな風に走るなよ……ただでさえ今は一人の身体じゃないのに」
結衣「えへへ。気を付けるよ!」
小町「ヒューヒュー!朝からお暑いですなあ」
八幡「小町、お前も大学行かなくていいのか?院生だからってサボりまくってると苦労するぞ」
小町「そーだったいっけない準備しないと!」
八幡「じゃ、こんどこそ行ってくるから」チュ
結衣「もう……行ってらっしゃい。気を付けてね」///
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632 : 2013/07/03(水) 20:43:17.33 -
八幡「おつかれさまでしたー」
平塚「比企谷、ああ、お疲れさん。私ももう上がるところなんだ。だから、その、どうだ、良かったらラーメンでも」
八幡「すいません、嫁が飯作って待ってるんで」
平塚「(´・ω・`)」
八幡(かつての恩師で今の上司、平塚先生、いや平塚学年主任は未だ結婚できていない。誰か貰ってやれよマジで)
八幡(数々の恩がある相手なのであまり無下にしたくないのだが、過去が過去だ。俺は家族以外の女性を自然と避けるようになっていた)
八幡「すいませんそれじゃ」
平塚「結婚……したいなあ……」
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644 : 2013/07/03(水) 20:52:25.49 -
比企谷家
八幡「帰ったぞー」八幡「あれ?結衣?小町?いないのか?」
八幡「また二人で飯食いに行ってるのかよ。本当に仲良いなあいつら」
八幡「こんなことなら主任とラーメン食いに行けばよかった……」
八幡「じゃ、俺も着替えて外で飯食いますかね」ゴツ
八幡「ん?」
小町「」
八幡「小町!どうしたんだしっかりしろ!」
???「あら、お帰りなさい。どうしたのかしらそんなに慌てて。あ・な・た」ニコ
最終回「やはり俺の青春ラブコメは間違っていた」終了
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657 : 2013/07/03(水) 20:59:00.66 -
せっかくなので
くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、ゆきの達のみんなへのメッセジをどぞゆきの「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」ゆい「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」さいか「見てくれたのは嬉しいけど出番がなかった・・・」
こまち「見てくれありがと!
正直、カイリューもきゅうべえも買ってもらえずじまいだったよ!」しずか「・・・けっこんしたい」ファサ
では、
ゆきの、ゆい、さいか、こまち、しずか、大岡「皆さんありがとうございました!」
終
ゆきの、ゆい、さいか、こまち、しずか「って、なんで童貞風見鶏が!?
改めまして、ありがとうございました!」本当の本当に終わり
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