真姫?「ニャー」


1 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:14:36.78 ID:0zkcfChvo
真姫ちゃんが猫になるおはなし

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410246866


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410246866/


2 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:15:20.51 ID:0zkcfChvo
絵里「海未!!大変よ!!」

海未「なんです!?」

絵里「私達が買い物に行ってる間に…」

海未「行ってる間に…?」

絵里「真姫が猫になっちゃったわ!」

海未「まさか…そんな訳…」

まきねこ「にゃー」ごろごろ

えりうみ(かわいい………)


3 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:18:45.94 ID:0zkcfChvo
海未「どうしましょう……」

まきねこ「にゃー」

絵里「とりあえず遊びましょ?」

海未「えっ?それより真姫を元に戻す方が先決じゃ」

絵里「ほーら真姫ちゃーん猫じゃらしですよ~」フリフリ

まきねこ「フニャッフニャッ」シュバッシュバッ

海未「絵里…一応真姫なんですよ…」

絵里「そうはいっても可愛いんだからしょうがないじゃない!!」ドン

まきねこ「フシャー」


4 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:20:41.25 ID:0zkcfChvo
絵里「ごめんね~真姫ちゃん怖かったでしょー?海未ちゃんがこわいもんね~」

海未「そ、そうですか…すみませんね…」

まきねこ「フニャ」ポンポン

海未「これは…どういうことでしょう?」

絵里「慰めてあげてるのね~ハラショーよ真姫ちゃ~ん」

海未「そうなんですか?ありがとうございます真姫…」

まきねこ「フニャァァン」

海未「ふふふ…こうやってみると中々猫の真姫も可愛いですね…」

真姫(何やってるのかしらあの二人)


5 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:22:43.00 ID:0zkcfChvo
真姫(本気で私が猫に変わったとでも思っているのかしら)

真姫(自室から戻ってきたら絵里がデレデレになった猫と遊んでるし)

真姫(そんなことよりあの絵里はなんなのよ、気色悪いわ)

真姫(海未も海未よ、どう考えても私が猫に変わるわけないのになんで信じてるのよ)

真姫(クールな三人でこの曲を歌おうって事だったのに大丈夫かしら…)

真姫(そういえば随分と私のペットにしては人に懐いてるわ…)

真姫(なにかに惹かれてるのかしら)


6 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:23:25.83 ID:0zkcfChvo
絵里「でも普段の真姫と違ってなつっこいわね~そんなとこもハラショーよ~」

まきねこ「にゃぁ」ゴロゴロ

海未「そうですね…普段からこれくらい懐いてくれたらいいんですが…」

真姫(全部聞こえてるわよ…)

まきねこ「!!」シュババ

絵里「あっどこいくのよ真姫!!」

海未「真姫!!今から曲の練習ですよ!!」


7 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:24:19.61 ID:0zkcfChvo
まきねこ「ニャァン」ゴロゴロゴロゴロ

真姫「よしよしいいこね」ナデナデ

絵里「あれ?真姫?」

海未「真姫が…二人いますよ!!」

真姫「あなたたち何言ってるのよ…これはぺっとの」

絵里「ほら真姫!!にゃーっていいなさい!!にゃー!!」

真姫「はぁ…イミワカンナイ…」

海未「そうですよ!!従順な真姫に戻ってください!!」

真姫「海未まで……」

まきねこ「ゴロニャー」


8 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:26:41.16 ID:0zkcfChvo
絵里「私は真姫のにゃーがききたいのよ!!」

海未「凛だってよく言ってますよ!?恥ずかしくなんかないはずです!!」

真姫「凛は関係ないでしょ…」

絵里「それにほら!!!飼い主はペットに似るのよ!!!!」

海未「そうですよ!!!!」

真姫「飼い主に似るからって鳴く意味がわからないわよ!!!」

絵里「ほら!!はやく!!」

海未「Out with it! 」

真姫「嫌よ!!」

海未「why!?」

真姫「嫌だからよ!!」

絵里「 Быстро Скажите, не говоря придирки!!」

真姫「何言ってるかわからないわよ!!」

絵里「いいからにゃーって鳴きなさいよ!!」

真姫「なんでちょっと怒ってるのよ!!」

絵里「なんとしても聴きたいんだからしょうがないじゃない!!!!」

まきねこ「にゃー」


9 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:28:07.29 ID:0zkcfChvo
絵里「こっちの真姫はすぐ鳴いてくれるわよ!!それに比べてこの真姫は鳴かない!!」

海未「鳴く能すらないのですか?」

真姫「…ひどい……ううっ…」

海未「泣けばどうにかなるとでも?」

絵里「泣くぞ?すぅぐ泣くぞ? 絶対泣くぞほぉーーら泣くぞ 」

真姫「うわぁぁあぁぁん!!」

海未「求めていたものと違いますね」

絵里「そうね」

海未「やっぱり飼い主はペットには似ないのでは…?」

絵里「そうかもしれないわね…」

真姫「な゛によあんだだぢぃ……」

まきねこ「ニャァ」ポンポン


10 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:28:58.89 ID:0zkcfChvo
真姫「ううう………」

絵里「ちょっとやりすぎたかしら…」

海未「そうかもしれません…あの…真姫?」

まきねこ「マァオ」

真姫「…マァオ……」

絵里「えっ?」

まきねこ「ニャァマオマオニャァ」

真姫「マーーーーーーオ………」

海未「えぇ?」

まきねこ「マァーーーーーーーオォ……」

真姫「マーーーーオ………」

絵里「ちょっとどうしたのよ真姫」


11 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:29:48.85 ID:0zkcfChvo
まきねこ「マァーーーーーーーーーーーオォ」

真姫「マァーーーーーーーーーーーーーーオ」

海未「落ち着いてください真姫」

真姫「何よ?邪魔しないでくれる?」

海未「はい」

まきねこ「…………」

絵里「マァーーー」

まきねこ「シャァーーーーーー!!!!」

絵里「ヒィ!?」

真姫「分かったわ…ありがとう」ナデナデ

まきねこ「ゴロゴロ」

真姫「よしよし…」ナデナデ

えりうみ「…………」


12 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:32:18.13 ID:0zkcfChvo
海未(これはみんなはに伝えるべきですね)

絵里(そうね、任せたわ)

真姫「あら?どうしたの二人揃って正座なんかして……?」

絵里「いや…あの…真姫って……その猫なんだね…あはは」

海未「μ'sのみんなには伝えてあるので安心してください」

真姫「はい?」

海未「大丈夫ですよ、私達はどんな真姫でも受け入れますから!!!!」

絵里「そうよ?何か困った事があったらいつでも相談してきていいんだからね?」

真姫「え?」

絵里「あっ流石に発情期の相手は無理だから」

海未「そうですね」

真姫「は??え??」


13 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:36:01.79 ID:0zkcfChvo
——

穂乃果「真姫ちゃん猫だったんだって!!!」

希「スピリチュアルやね~真姫ちゃんが猫ちゃんだなんて…」

ことり(真姫ちゃんはネコなんだ……タチっぽいのに)

穂乃果「発情期……?ってなんだろう?」

希「あー…それは…うん、アレよ…友達が沢山欲しくなる時期のことをいうんやで!!!」

穂乃果「そうなんだ!!なら穂乃果は年中発情期だね!!!!」

希「それ人前で言ったらアカンよ」

ことり(真姫ちゃんの発情期かぁ…衣装に取り入れたらどうなるんだろう……)

——


14 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:37:43.19 ID:0zkcfChvo
——

にこ「真姫がネコねぇ……まぁネコみたいに素直じゃないし確かに言えてるわね」

花陽「あれ?でも凛ちゃんはアレルギー反応起こしてなかったよ?」

凛「真姫ちゃんは特別な猫なんだね!!凛のアレルギーに反応しないしさすが真姫ちゃんだにゃー!!!」

にこ「………発情期?」

花陽「エ゛ッ゛!?」

凛「うわぁ………」

にこ「あんたたちドン引きしないの」

——


15 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:38:45.54 ID:0zkcfChvo
真姫「何してくれんのよあなたたち!!!」

海未「いえ事実を伝えただけですが……」

絵里「そうよ!!何も間違ってないわよ!!!」

真姫「私は人間よ!!!」

絵里「さっきの挙動はどう見ても猫だったじゃない!!!そう見えたんだからしょうがないじゃない!!!!」

海未「そうですよ!!!」

まきねこ「にゃー」

真姫「もーー!!!絵里と海未なんで知らない!!!!」

絵里「海未!!!今の聞いた!?」

海未「ええ聞きました…なんて恐ろしい……」

真姫「……え?」

絵里「真姫……あなた牛だったのね……」

真姫「もう!!!バカ!!!!!」

こうして真姫ちゃんはμ'sで動物としての扱いを受けることになったの

おわり(・8・)チュンチュン


17 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 16:44:28.51 ID:0zkcfChvo
こんにちは!makinyanです
真姫ちゃんを動物にしたくなったので書きました
また書きます

25 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 18:18:07.67 ID:0zkcfChvo
荒れないで(´?ω?`)
20時頃に真姫うさぎ書きますね

30 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 19:56:36.12 ID:0zkcfChvo
盛り上げようとしてくれた気持ちは嬉しいです(・8・)
無断転載はダメですけどね!
皆さんが楽しく読んでいただければ幸いです。
更新します。

31 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 19:57:28.95 ID:0zkcfChvo
今日は十五夜!!
ということで穂乃果の家にみんなで集まってもらいました!!!

穂乃果「みんな来てくれてありがとう!!!」

海未「まぁわたしとことりは恒例行事みたいなものですから」

花陽「あぁ~はやくおもちたべたいなぁ~」

凛「かよちん食べ過ぎたらダメだよ!」

にこ「でもこういうのもいいわね…」

希「そうやね…月を見ながらのおだんご…」

絵里「私こういうの初めてだからわからないけど団子ともちって別なんじゃ…」

穂乃果「よーしおもちつきはじめるよ!!!」


32 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 19:58:10.62 ID:0zkcfChvo
ことり「みんなぁ~」

海未「どうしました?ことり?」

ことり「真姫ちゃんにうさぎさんの衣装着せたのに降りてこないの~」

花陽「真姫ちゃんならしょうがないよぉ」

凛「どうせ降りてくるにゃ、はやくおもちつきやるにゃー!!!」

希「ほら玄関から出てきたや……!?」

海未「真姫遅いですよ…」

うさぎ「………」ゴゴゴゴ

絵里(真姫ってこんなに大きかったかな…)


33 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 19:59:15.28 ID:0zkcfChvo
穂乃果「じゃあせっかくだし真姫ちゃんについてもらおうよ!!!はい真姫ちゃん!!!」テワタシー

うさぎ「…………」スッ

穂乃果「じゃあ穂乃果が最初餅をホイーってやるから真姫ちゃんが突いてね!!!いくよー!!!」

うさぎ「………!!」ズドンズドンズドンズドン

穂乃果「えっ」

絵里「餅をスイーってやらないの?」

海未「どうしたんです穂乃果?」

うさぎ「…………」ダンダンダンダン

凛「真姫ちゃん?なんで地団駄してるの?」

花陽「あれはうさぎ特有の地団駄だよぉ~機嫌悪い時とか気に食わないことがあると地団駄するの~」

希(いやこれ真姫ちゃんじゃないでしょ)

にこ(どうみても身長170cmくらいあるし真姫じゃないわよ)

絵里(真姫餅つき上手いなぁ~)


34 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 19:59:59.66 ID:0zkcfChvo
穂乃果「じゃ…じゃあもう一度やってみよっかあはは……」

うさぎ「………」コクリ

ことり「せーのっ」

うさぎ「カッ!!!!」ズドドドズドドドズドド

穂乃果(一度振りおろして三回も突いてるよ…)

穂乃果(恐ろしく早いふりおろし…私じゃなきゃ見逃しちゃうね……)

穂乃果「こんなの無理だよ!!!!」

にこ「なんでよ!!ちゃんとついてるじゃない!!」

穂乃果「早すぎるもん!!」

海未「確かに余裕がないですね…」

凛「真姫ちゃん?もう少しゆっくりでいいんだよ?」

うさぎ「………」コクリダンダン


35 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:00:58.92 ID:0zkcfChvo
真姫(あれどうみても二足歩行のうさぎじゃない)

真姫(どうして私に見えるのよ)

真姫(身長からしてどう考えても違うし筋肉質すぎるでしょあれ)

真姫(毎朝プロテインと生卵飲んでる人間の体よあれ)

真姫(ボディービルダーやれば世界進出できるよあれ)

真姫(みんなの元に向かいたいけどもし不審者だったら…)

真姫(どうしたらいいのよ)

トントン

真姫「ヴェッ」

ほのパパ「………」コクリ

真姫「え、えっと……」

スタスタ

真姫「行っちゃった……」


36 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:02:49.58 ID:0zkcfChvo
うさぎ「…………」ズンズンズンズンドコ

凛「真姫ちゃんフェイントは危ないよ!!!!」

海未「穂乃果も恐怖のあまり震えて動けないですし…」

穂乃果「ダレカタスケテダレカタスケテダレカタスケテ」

絵里「部長としてにこが行きなさい」

にこ「嫌よ!!」

ことり(真姫ちゃんに作った衣装はこんなにリアルじゃなかったような……)

ツンツン

ことり「ちゅん?」


37 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:03:46.18 ID:0zkcfChvo
ほのパパ「………」ゴゴゴゴ

穂乃果「パパぁ………」

ほのパパ「…………」ナデナデ

海未「ついに穂乃果のお父様が出てきましたね…」

花陽「イッタイドウナッヂャウノォ!?」

うさぎ「………………」ゴゴゴゴ

ほのパパ「……………」ゴゴゴゴ

海未「すごい迫力ですね…」

うさぎ「…………」クイックイッ

凛「あれは!!カンフー映画でよくある挑発だにゃ!!!!」

ほのパパ「…………」スッ

希「………始まる」


38 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:04:28.97 ID:0zkcfChvo
うさぎ「………」ズドンズドンズドンズドン

ほのパパ「…………」ソイヤソイヤソイヤ

穂乃果「すごいよパパ余裕で追いついてる!!」

うさぎ「……!!……」ズドドドズドドド

ほのパパ「…………!!」ソイイイヤソイイイヤソイイイヤ

絵里「ハラショー………」

うさぎ「……………」ズンズドンズドンズン

ほのパパ「………」ソイソイヤソイヤソイ

凛「フェイントにも対応してるにゃ………」

うさぎ「…………」スッ

ことり「穂乃果ちゃんのお父さんに真姫ちゃんが握手求めてるよぉ」

ほのパパ「…………」グッ


39 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:05:10.06 ID:0zkcfChvo
和菓子……いやお餅に対するあつい友情が結ばれた。
うさぎは月から名だたる和菓子職人を何千年と見てきた。
たがここまで和菓子に対する思い、職人技を得ていたものは初めてだった。
この握手はほのパパに対する敬意を示した握手だったのだ!!

40 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:05:58.81 ID:0zkcfChvo
うさぎ「…………」スイー

凛「あっ!!真姫ちゃんが飛んだにゃ!!」

うさぎ「………」グッ

絵里「あれは………」

穂乃果「I'll be back………」

花陽「真姫ちゃんはターミネーターだったのォ!?」

凛「それであんなに筋肉質だったの…?」

海未「月へと帰っていきますね…」

ほのパパ「……………」

にこ「真姫…………」

希(真姫ちゃん………)

真姫(どうしよう、本格的に出られなくなった)


41 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:06:50.52 ID:0zkcfChvo
穂乃果「そうだ!!真姫ちゃんが最期に作ってくれたこのお餅を食べないと!!」

希「そうやな…真姫ちゃんありがとう」

海未「真姫…」

真姫(私死んだことにされてる?)

真姫(まずいわ……あっ)

真姫(空に戻ったなら、空から来れば………)

花陽「美味しいね…凛ちゃん」

凛「そうだね……」

ことり「ねぇ…このお餅真姫ちゃんのお墓に供えよう?」

海未「そうですね………」

真姫「その必要はないわ!!!!!!!!」

穂乃果「えっ!?」

絵里「今の声は……もしかして……」

真姫「とぅ!!!!」ヒューー

スタッ グギッ

真姫「オ゛マ゛ダゼ」


42 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:07:42.63 ID:0zkcfChvo
凛「真姫ちゃん!!!!」

花陽「真姫ちゃん!!!!」

穂乃果「すごいよ……人間やろうと思えばなんでもできるんだよ!!!!」

海未「宇宙から戻ってくるなんて……」

希「スピリチュアルやね……」

ことり(さっきと全然違うような)

にこ(すごく鈍い音がしたけど)

絵里「さすがね真姫!!!!」

真姫「ええ、まぁね」ヒヤアセー

穂乃果「よーし!!!!みんな揃ったし改めて十五夜のお餅会始めよー!!!!」


43 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:10:42.40 ID:0zkcfChvo
———西木野総合病院

真姫「……………」

真姫パパ「右脛骨骨折、左膝蓋骨にヒビ…一体何をしたんだ………」

真姫「不思議だね、今の気持ち♪」

真姫「空から降ってきたみたい~♪」

真姫パパ(真姫…………)

うさぎ編おわり


44 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 20:31:40.04 ID:0zkcfChvo
次なんの動物にしようまきちゃん

46 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/09(火) 21:45:13.88 ID:0zkcfChvo
パンサー了解チカ

48 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 03:02:49.50 ID:hKvG97rJo
朝起きたら更新します~
豹編はシリアスにしてみました宜しくお願いします!

49 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 05:57:48.64 ID:hKvG97rJo
雨が激しく降る夜
肌に当たるその日の雨粒はいつもより鋭く思えた

絵里「はぁ………はぁ……」

私は今逃げている
肌に濡れて張り付く服の質感が気持ち悪い

私は今何から逃げいるのだろう?

『真姫であって真姫ではないもの?』

自分でも分からなくなってきた。

絵里「……大丈夫よ」

ただ………メンバーのため。
やるしかない

『誰といるの?ダメよダメよ?私以外はダメよ?』

聴こえてくる歌声
数時間前までは心地の良い物だったのに
今となっては最大の恐怖の対象。
私は……


50 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 05:59:28.30 ID:hKvG97rJo
——屋上——

事の発端は真姫が持ってきたある薬だった

海未「動物の気持ちになれる薬ですか?」

真姫「ええ、そうよ」

希「これを飲んだら動物の気持ちがわかるようになるんやな…」

花陽「すごいね!!何がいいかなぁ…」

にこ「にこはぁうさぎさんがいいなぁ」

穂乃果「うさぎ……イヤダダレカタスケテイヤダダレカタスケテ」

ことり「大丈夫だよ穂乃果ちゃん!!」

絵里「もう、にこったらいじめるのはやめなさい!!」

凛「大人気ないにゃ」

にこ「そんなつもりなかったのよ…」

真姫「そうだ、次のBiBiの曲ってたしか女豹がテーマよね?」

絵里「ええ、まぁそうね」

希「女豹の真姫ちゃんかぁ…ええなぁ」

真姫「なにがいいのよ…」

穂乃果「けど曲の雰囲気つかめるんじゃないかな?」

にこ「そうね、せっかくだし作曲者が飲むべきじゃないかしら…」


51 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:01:21.18 ID:hKvG97rJo
花陽「でも大丈夫かなぁ…」

凛「なにが?」

花陽「ほら豹って肉食だから…わたし達のことを襲ったりしないかなって…」

真姫「ちょっと人を食べたり私がするわけないじゃない!!」

ことり(女豹の真姫ちゃんかぁ…)

海未「無理して飲まなくてもいいんですよ?」

真姫「いや飲むわよ」

絵里「無理なら私が飲むわよ?」

真姫「大丈夫よ、これくらい」ヒョイーゴクン

凛「あっ飲んじゃったにゃ」

花陽「…………」

真姫「…………」ピョコン

穂乃果「見て海未ちゃん!!耳が生えたよ!!」

海未「しっぽも生えてますね……」

真姫「…………」テクテク

にこ「ちょっとどこ行くのよ!!」テクテク

真姫「………」


52 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:02:05.63 ID:hKvG97rJo
花陽(ん?なんか落ちてる…これは…薬の説明書?)

花陽(……………あ………ああ)

花陽「みんな逃げて!!!!!!」

絵里「え?」

花陽「ここに真姫ちゃんを閉じ込めないと!!」

凛「どうしたのかよちん?落ち着いて?」

花陽「落ち着いてる場合じゃないよ!!!!早く逃げないと……あ………」

海未「どうしたのです……か………!?」


53 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:02:50.84 ID:hKvG97rJo
花陽が屋上入口を凝視したままかたまっていた。

恐る恐る振り返るわたし達。

そこにいたのはにこの喉元に食らいつく真姫の姿だった

にこ「あ………ああ………」

真姫「ツカマエチャウ♪」

1人真姫を追いかけたにこが襲われていた。
首元からは血を流しそのまま倒れている。


54 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:03:38.19 ID:hKvG97rJo
真姫「狙いをつけて密かに背後から~♪」

歌いながらこちらににじり寄る真姫。
その歌声はとても喜びに溢れている様に感じる。
わたし達は立ち尽くすことしかできずにいた。

真姫「ん~……」

真姫は悩んでいた。
品定めをするかのように舌をぺろりとだし舐め回すように私たちを見比べる。

ことり「いや………」

ことりが声を漏らす。

真姫「…ツカマエチャウ♪」

目標を決めた真姫は地を蹴り、こちらに跳んでくる。

ことり「いやぁぁぁ!!!!」

穂乃果「ことりちゃん!!!!」

跳んだ真姫はことりにのしかかる。
余った勢いでことりの首を噛む。


55 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:04:38.75 ID:hKvG97rJo
真姫「んふふ♪」

ゆっくりと真姫の口から流れ落ちる鮮血。

穂乃果「真姫ちゃん!!!!許さない!!!!」

海未「落ち着きなさい穂乃果!!!!今は逃げましょう!!!!」

穂乃果「でも……!!でも!!!!」

絵里「行くわよ…希」

希「えりち………」

絵里「このままじゃ全滅してしまうわ…なんとか逃げないと…」


56 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:05:29.75 ID:hKvG97rJo
ことりが襲われたおかげで屋上の入口は誰も防いでいる状態ではない。
不幸中の幸いといったところだろうか…

花陽「……………」

凛「かよちん!!かよちん!!」

絵里「…………どうしたらいいの…」

呆然と立ち尽くし現実を飲み込めない仲間とこの場から逃げないといけないという現実に焦る仲間。

足を引っ張る仲間を見捨てるなんて…

窮地に立たされる私たちをさらに追い詰める言葉が聴こえた。

真姫「ツカマエチャウ♪」


57 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:06:39.94 ID:hKvG97rJo
穂乃果「やめて!!!!真姫ちゃん!!!!」

海未「穂乃果!!!!ことりから離れてください!!!!」

穂乃果「真姫ちゃん……元に戻って……」

真姫「ダレトイルノ?ダメヨダメヨ?」

穂乃果「真姫ちゃん………」

手を差し延べる穂乃果
それを叩き落とす真姫

真姫「ワタシイガイハダメヨ?」

貪るように噛み付く。
飛び散る肉片、屋上は赤く染まる。

海未「穂乃果!!!!」


58 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:08:15.67 ID:hKvG97rJo
決心がついた。
これしか道はない

絵里「海未!!!!逃げるわよ!!!!」

海未「…………はい……」

絵里「凛と花陽も!!!!はやく!!!!」

凛「待って絵里ちゃん!!!!かよちん動かないの!!!!」

花陽「……………」

絵里「……行くわよ……」

凛「待ってよ!!!!置いていくの!?」

希「えりち………」

絵里「逃げるしかないのよ………」

海未「…………」

階段を駆け下りる。
屋上にはこちら側から鍵をかけた。
時間稼ぎにはなるはず……


59 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:09:06.50 ID:hKvG97rJo
凛「かよちん………」

希「凛ちゃん……ごめんな……」

絵里「……………」

海未「…どこに…逃げましょう……」

絵里「ひとまず薬を作った元に向かうしかないわよ……」

凛「となると……病院?」

海未「そうですね……特効薬があるかもしれません……」

玄関に向かう私達。
急いで校舎を出る。

絵里「病院はあっちね…徒歩でもそんなに離れてないはず…」

凛「急いで行こうよ……追いつかれるかもしれないし…」

海未「………」

絵里「そうだ、ねぇ希?」


60 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:09:51.94 ID:hKvG97rJo

絵里「のぞ………み?」

真姫「ツカマエチャウ♪」


61 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:11:32.91 ID:hKvG97rJo
倒れている希の上には真姫がいた。
屋上から飛び降りて希をクッションにした…?

真姫「誰といるの?」

海未「何故です!?扉はあかないはず…」

真姫「ダメよ?ダメよ?」

絵里「……早く逃げましょう………」

真姫「私以外はダメよ?」

凛「…………」

海未「走って!!!!」

凛「真姫ちゃん!!!!こっちだにゃ!!!!!」

絵里「!?」


62 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:13:28.33 ID:hKvG97rJo
凛「凛と追いかけっこするにゃ!!!!」

海未「まって凛!!!!」

真姫「うふふ♪」

凛「凛なら大丈夫!!絵里ちゃんたちは早く逃げて!!!!」

真姫「獲物はキミだよ♪」

絵里「行くわよ海未!!!」

海未「………はい!!!!」

凛「真姫ちゃん遅いにゃー!!!!」

私には自転車があった。
スポーツタイプの自転車、逃げ切れる確信があった。

真姫「楽しませてくれるわね♪」

凛「まだまだ余裕だにゃ!!!!」

水分はボトルが一本。
補給食はサドルポーチに入っている。
二、三時間は逃げれるはず。

待っててねかよちん

みんなを助けたら迎えに行くから………

ツカマエチャウ♪

耳元でそう聴こえた。


63 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:14:23.82 ID:hKvG97rJo
絵里「病院になんとかついたわね…」

海未「ええ……これも凛のおかげです……」

院内に入り真姫のお父さんに会いにいく。
受付の人に話を通してもらい院長室へ。
言われてから気付いたけどわたし達、返り血で真っ赤だったのね…あはは……


64 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:16:11.61 ID:hKvG97rJo
院長「………申し訳ない」

絵里「謝ってもどうしようもないんです……娘さんの治療薬はあるんですか?」

院長「………あるといえばある」

海未「よかった……ならいますぐ呼び戻して…」

院長「だが容易なことじゃないんだ…経口投与でしか効果は得られない」

絵里「口の中に……ですか……」

院長「ああ……」

海未「任せてください」

院長「…………」

海未「娘さんは元に戻してみせます、薬をください」

院長「……わかった……こんな若い子に任せるような形で申し訳ない……」

院長「君達のおかげで真姫は成長できたんだ、もう一度彼女を救ってあげてくれ……」

院長から薬を受け取った。

あとは真姫を探しこれを飲ませるだけだ。

凛が無事ならこちらに来てもらうだけで良いのだ。

早速連絡をする………


65 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:18:39.00 ID:hKvG97rJo
絵里「もしもし?凛?」

「……………」

絵里「凛?」

「大丈夫だにゃー」

絵里「本当!?よかった……」

「嘘よ♪獲物はキミだよ♪」

ブツッ

私はみるみる内に表情が崩れた。
恐怖に引き攣り、凛が捕まってしまったことに対する罪悪感。
様々な感情が私の中をかけ巡った。
それを見た海未も状況を理解した。

海未「……私の家に行きましょう、武器が必要です」

絵里「…………ええ」


66 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:19:49.14 ID:hKvG97rJo
——海未宅——

絵里「作戦としてはこうよ」

場所は神田明神よ。
まず、私が囮になるの。
真姫が私を襲いかかったら海未が不意打ちを狙って後ろからこの竹刀で何発か殴って気絶をさせる。
そして無理矢理口に薬を突っ込んで飲ませる。
これだけの単純な囮作戦よ。

海未「でもそれだと絵里が…」

絵里「私は大丈夫よ、決行は夜…」

みんなの敵私が取るから……


67 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:20:55.45 ID:hKvG97rJo
絵里「真姫出てきなさい!!!!」

私は神田明神から数十メートル離れた所で真姫を挑発していた。
激しい雨に打たれ体力は消耗しつつあった。
雨音の中でもしっかりと聞き取れる憎い声。

『ツカマエチャウ♪』

絵里「逃げないと……」

駆け出す私。
雨に当たっていたが体はいつでも動けるよう温めておいたおかげで自然と走れる。
後ろから聞こえる足音にも、動じずただ走る。


68 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:22:45.32 ID:hKvG97rJo
私は今逃げている
肌に濡れて張り付く服の質感が気持ち悪い

私は今何から逃げいるのだろう?

『真姫であって真姫ではないもの?』

自分でも分からなくなってきた。

絵里「……大丈夫よ」

ただ………メンバーのため。
やるしかない

『誰といるの?ダメよダメよ?私以外はダメよ?』

聴こえてくる歌声
数時間前までは心地の良い物だったのに
今となっては最大の恐怖の対象。

私は…最後の力を振り絞り階段を駆け上がる
…まるでレースみたいね

勝った。

神田明神の真ん中についた。

かかってきなさい、真姫


69 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:24:11.12 ID:hKvG97rJo
真姫『みぃつけた』

絵里「それはどうかしら?」

真姫『何度も同じことを言わせるの?』

絵里「何を言っているのかしら?」

真姫『誰といるの?ダメよ?ダメよ?私以外はダメよ?』

絵里「私は一人よ?」

真姫『…ツカマエチャウ♪』

私はいつまで経っても姿が見えず声だけが聞こえる真姫に違和感を覚えていた。


70 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:25:00.05 ID:hKvG97rJo
雨が止む。
するとひょこっと階段の方から頭が見えた。

真姫「みぃつけた」

絵里「さっきも見つけていたじゃない」

真姫「クスクス……そうね」

絵里「……何がおかしいのよ!!」

真姫「ツカマエチャウ♪」

跳びかかる真姫を私は避けなかった
何故なら海未が真姫を追い詰めるはずだからだ。


71 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:27:27.12 ID:hKvG97rJo
首元に感じる痛み。

それは快感にも思えた。

気持ちがいい…

真姫ってテクニシャンなのね…ふふ

私には冗談を言える余裕この時はあった。

助けが来る、そう確信できていたから。


72 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:28:33.95 ID:hKvG97rJo
真姫が私の喉に噛み付いてからだいぶ時間がたった。

真姫は美味しそうに私を食べている。

そんなに美味しいのかしら

血が止まらない

確信は不安へと変わりつつあった


73 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:30:06.64 ID:hKvG97rJo
ぼやける視界の中で私はあることに気がついてしまった

月明かりに照らされて異様なまでに輝く真姫の手

指に絡みつく長く濃い青髪

数十本は絡みついていた

私はそれを知っていた

見たことがあった

不安は絶望へと変わった。


74 : ◆lzM7T65Vr2 2014/09/11(木) 06:31:21.95 ID:hKvG97rJo
———

真姫「って言う『豹変』って話を考えたのだけど…どうかしら?」

絵里「いやよふざけないで!!!!ばか!!!!」

にこ「あたしなんて2回くらいしか喋ってないじゃない!!!!」

真姫「………そう」ショボン

豹編おわり(・8・)

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