凛「絵里ちゃんと真夜中に」


1 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:32:40.88 ID:Ad3PmJIS0
・えりりんです
・十レス前後です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416497550


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416497550/


2 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:33:24.65 ID:Ad3PmJIS0
——公園

絵里(気まぐれに公園に来たのは良い物の……暇ね)

絵里(夜中に誰かを呼ぶ、なんていうのも迷惑だろうし——もう帰ろうかしら)

凛「あっ、絵里ちゃんだ!」

絵里(着込んではいるけれど、寒いわね。コーヒーでも買おうかしら)

凛「おーい、絵里ちゃーん!」タッタッタッ

絵里(ブラック、なんて気分でもないし)

凛「絵里ちゃん?」

絵里(微糖にしましょう)スクッ


3 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:34:10.16 ID:Ad3PmJIS0
凛「えーりーちゃーん!」ダキッ

絵里「わひゃあっ!? なによもう! ……って、凛!?」

凛「やっと気づいた! こんな時間にどうしたの?」

絵里「特に理由は無いのだけれど……って、それはこっちのセリフよ。凛こそどうしてこんな時間に?」

凛「凛はねー、眠れなくて、ランニングだにゃ!」

絵里「だからそんなに薄着なのね……。それじゃ風邪引くわよ。これ、着なさい」ヌギッ

凛「えっと、それじゃ絵里ちゃんが寒いんじゃないかな?」

絵里「私は大丈夫よ、厚着してるし。いいから着なさい」


4 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:34:36.87 ID:Ad3PmJIS0
凛「えへへ、ありがと、絵里ちゃん!」

絵里「ふふ、いいのよ」

絵里「そうだ、凛さえ良かったら、すこし話さない?」

凛「うんっ、喜んで!」

絵里「ありがと、凛。じゃあ、立ちっぱなしっていうのもなんだし、座りましょ?」スタッ

凛「そうだね」スタッ


5 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:35:12.46 ID:Ad3PmJIS0
絵里「凛は眠れない時はいつも走ってるの?」

凛「うんっ! 身体を動かすとよく眠れるんだ」

絵里「私も眠れない時は走ってみようかしら」

凛「その時は凛も誘ってね?」

絵里「ええ、わかったわ」

凛「やったー! じゃあ、一緒にお風呂だねっ」

絵里「お、お風呂!? なんで?」

凛「だって、汗を流したら身体を洗わなくちゃでしょー?」

絵里「そうじゃなくて、なんで一緒に?」

凛「絵里ちゃんは凛と一緒はいや?」ウルウル

絵里「そ、そんなことないわよ!」

凛「なら決まりだね!」ニコッ

絵里(その顔は反則でしょう……)


6 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:35:43.99 ID:Ad3PmJIS0
凛「絵里ちゃんは眠れない時はどうしてるの?」

絵里「そうね、私はキルティングとか、アクセサリーを作ったりするわね」

凛「わっ、かっこいい! ねぇねぇ、それって凛でもできるかな?」

絵里「ええ、練習すれば誰でもできるわよ。良かったら、今度教えるわよ」

凛「いいの? 絵里せんせ、その時はお願いするにゃ!」

絵里「ふふっ。ええ、任せて」

凛「完成したのはいちばんに絵里ちゃんにプレゼントするね!」

絵里「それは嬉しいわね」フフッ


7 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:36:21.20 ID:Ad3PmJIS0
凛「そうだっ、絵里ちゃん、これ食べる? チョコレート、好きだったよね?」

絵里「あら、メルティキッスじゃない。これ、美味しいのよね。一つ頂こうかしら」

凛「じゃあ、絵里ちゃん、あーん」ハイッ

絵里「えっ。って、ちょ、ちょっと凛っ!」アタフタ

凛「——? どうしたの?」

絵里「その、恥ずかしいというか、なんというか……」

凛「ほえ? 食べないの?」


8 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:37:06.64 ID:Ad3PmJIS0
絵里「あー、もうっ。食べる、食べるわっ」パクッ

凛「ひゃぁっ、ちょっと絵里ちゃん、指までくわえられるとくすぐったいよっ」

絵里「ごめんね、凛。その、こういう食べ方は、あまり得意じゃないの。指、拭ってあげる」

凛「大丈夫! 自分のハンカチ、持ってるから」

絵里「それじゃあ私の気が済まないの。ほら、指出して?」

凛「う、うん」


9 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:38:30.13 ID:Ad3PmJIS0
絵里「——前々から思ってはいたけど、凛の指って綺麗よね」フキフキ

凛「ええっ!? そんなことないよ。絵里ちゃんの手のほうが、すらっとしてて、長くて、綺麗だよっ」

絵里「ありがとう。でも、凛の手だって——」

凛「この話はおしまいっ! ほら、もう拭けたでしょ?」カァッ

絵里「あら、そう? ——赤くなってる凛もかわいいわね」ボソリ

凛「もうっ! からかわないでってば!」

絵里「うふふ、ごめんね」

絵里(本当に、かわいいわね)フフッ


10 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:41:03.93 ID:Ad3PmJIS0
凛「冷えるねえ」

絵里「そうね。もっとくっつきましょ?」

凛「そうしよっ」ギュッ

絵里「凛は体温が高いのね。希が言ってたとおり、あったかいわ」ギュッ

凛「希ちゃんの湯たんぽですからにゃ」ムフー

絵里「どうしてそんなに誇らしげなのか分からないけど、それなら私も湯たんぽにさせてもらおうかしら?」

凛「凛も絵里ちゃんを湯たんぽにするにゃ!」

絵里「あったかいわね」ギュッ

凛「そうだねー♪」ギュッ


11 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:42:33.54 ID:Ad3PmJIS0

凛「絵里ちゃん、変わったよね」

絵里「μ’sに入る前と、後で?」

凛「うん。最初はちょっと怖かったけど……」

絵里(やっぱりそんな風に思われてたのね)シュン

凛「でもね、かっこいいなって思ってた」

凛「会長って立場で、重い物を背負って、それでも頑張ってて——かっこよかった!」

絵里「凛……」

凛「でね、凛は今の絵里ちゃんも好き」

凛「優しくて、一緒にいて楽しくて、やっぱりかっこいいの!」

絵里「私も、凛と居ると楽しいわ」ウルウル

凛「あれ? 絵里ちゃん泣いてるの?」

絵里「ふふ、泣いてないわよ」


12 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:43:02.80 ID:Ad3PmJIS0
———
——

凛「それでね、この前ね~、かよちんとお話した時ね~」ウトウト

絵里「どうしたの?」ナデナデ

凛「希ちゃんがお母さんなら、絵里ちゃんはお父さんだなあって」

凛「やさしくて、かっこよくて、とってもあったかいの」

絵里「ふふっ、じゃあ、凛達は私と希の娘なのね?」

凛「うん! それでね~、にこちゃんは面倒見のいいお姉ちゃんで~、海未ちゃんはかっこいいお姉ちゃんで~、ことりちゃんはやさしいお姉ちゃん!」

絵里「穂乃果は?」

凛「おもしろいお姉ちゃんっ」

絵里「ふふっ、確かにそうかも」

凛「でね、かよちんと真姫ちゃんと凛は妹で——ふわぁ」

絵里「大丈夫?」

凛「えへへ、らいじょうぶ」ウトウト

絵里「ろれつも回ってないし……」

絵里「時間も遅いし、そろそろ帰りましょ? ほら、おんぶしていってあげる」

凛「ごめんねえ、絵里ちゃん」ウトウト


13 : ◆CX0HNqeKIQm0 2014/11/21(金) 00:43:55.77 ID:Ad3PmJIS0
——帰路

絵里「——寝たのかしら」

絵里「凛は、あたたかいわね」

絵里「あなたと居ると、心まであたたかくなるの」

絵里「私も、希も——μ’sのみんなが、あなたに元気をもらっているの」

絵里「みんな、凛のことが大好きなのよ?」

絵里「もちろん、私も」

絵里「うふふ、こんなこと、凛が起きてる時は言えないわね。顔から火が出ちゃうわ」

絵里(——もう少し、凛であったまってもバチは当たらないわよね?)

絵里(なんてね。風邪をひかれたら困っちゃう)

凛「絵里ちゃん……大好き……すぅ」
絵里「ふふっ、私もよ♪」

おわり

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