少年「スライムだ」スライム「にゃー」


1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:35:56.87 ID:mzFN9jD9O
少年「逃げなきゃ」

スライム「にゃー」

少年「殺される」

スライム「にゃー」

少年「・・・」

スライム「にゃー」


ソース: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318005356/


3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:37:43.03 ID:mzFN9jD9O
少年「?」

スライム「にゃー」

少年「にゃー」

スライム「にゃー」

少年「ねこなの?」

スライム「ちがうよ」


4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:37:44.61 ID:n3MpXxzq0
俺「少年のケツにチンコいれよう」ズブ

少年「にゃー」

俺「気持ちいい」

少年「にゃー」


5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:38:55.35 ID:mzFN9jD9O
少年「じゃあなに?」

スライム「スライムだよ」

少年「?」

スライム「たたかうのはきらいだから」

少年「だから鳴くの?」

スライム「いかくしてるの」


6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:39:44.21 ID:mzFN9jD9O
スライム「にゃー」

少年「・・・」

スライム「・・・」

少年「面白い」

スライム「こわくないの?」

少年「うん」


7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:41:14.18 ID:mzFN9jD9O
スライム「ばかな」

少年「・・・」

スライム「いかくにはもってこいのなきごえとおもってた」

少年「スライムだね」

スライム「うん」

少年「すごく平和てき」

スライム「にゃー」


10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:42:33.55 ID:mzFN9jD9O
少年「あっ、怒った」

スライム「ばかにするなっ!」

少年「本当のことだよ」

スライム「ぼくはつよいんだ!」

少年「でもスライムなんでしょ?」

スライム「にゃー」


11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:43:50.73 ID:mzFN9jD9O
少年「だってお父さんもお母さんも村長もスライムは怖くないって」

スライム「にんげんにくらい」

少年「だったら闘う?」

スライム「にゃー」

少年「にゃー」


13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:45:28.38 ID:mzFN9jD9O
スライム「にゃー」

少年「てやっ」

スライム「いてっ」

少年「ほらあ」

スライム「まだまだ!」

少年「きかない!」

スライム「あいたっ!」

少年「僕の勝ち」

スライム「にゃー・・・」


14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:46:39.97 ID:mzFN9jD9O
スライム「にゃー」

少年「ほらね」

スライム「なっとくいかない」

少年「だったらもう一回やる?」

スライム「のぞむところだ!」

少年「にゃー!」

スライム「にゃー」


15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:47:50.83 ID:mzFN9jD9O
少年「ふふふ、また僕の勝ち」

スライム「なんで・・・」

少年「気合いが足りない」

スライム「にゃー」

少年「にゃー!!」

スライム「!?」

少年「気合いが足りない」

スライム「むむ」


17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:49:15.75 ID:mzFN9jD9O
少年「なにもかも負け」

スライム「ばかにするなっ!」

少年「ふふ」

スライム「にゃー」

スライム「に、」

スライム「にゃー!・・・げほごは・・・」

少年「声量足りないね」


18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:50:31.78 ID:mzFN9jD9O
スライム「くそー」

少年「もう夕方だから帰らなきゃ」

スライム「えー」

少年「明日またくるね」

スライム「ぜったい」

少年「うん」

スライム「やくそく」

少年「約束」


20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:51:36.34 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・」

父「少年」

少年「なにパパ」

父「お前最近スライムと遊んでるのか」

少年「ぎく」


21 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:52:50.34 ID:mzFN9jD9O
父「なにしてるんだ!」

少年「ごめんなさい」

父「もうするなよ」

少年「・・・」

父「返事は?」

少年「はい」

父「いくらスライムでも魔物だからな」


22 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:54:32.24 ID:mzFN9jD9O
スライム「・・・きょうはおそいなあ」

スライム「なにしてるんだろ」

スライム「まあこんなひがあってもいいよね」


23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:55:29.18 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・」

少年「今日も行かなかった」

少年「行かなくなって一週間・・・」

少年「スライムなにしてるのかな」


24 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:56:16.43 ID:mzFN9jD9O
少年「うう」

少年「もう我慢できないっ!」

少年「お父さんごめんなさい」

少年「僕はいきます!」


26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:57:15.43 ID:mzFN9jD9O
少年「走れ、走れ」

少年「ん?」

ざわざわ

少年「なにがあったんですか?」

老人「ああ」

少年「?」


28 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:58:48.36 ID:mzFN9jD9O
老人「魔物退治だってさ」

少年「こわいですね」

老人「こわなくないさ」

少年「こわいですよ」

老人「今回の魔物はスライムらしいから」

少年「え」


29 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 01:59:43.46 ID:mzFN9jD9O
少年「まさか」

少年「そんな」

少年「うそだ」

少年「まちがいだ」

少年「違うスライムだ」

少年「にゃー」

少年「無事だろ」

少年「にゃー」


30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:00:46.82 ID:mzFN9jD9O
少年「ここがいつもの待ち合わせ」

少年「にゃー」

少年「・・・」

少年「にゃー」

少年「今まで来なくてごめんにゃー」

少年「あやまるから出てきてにゃー」


31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:01:46.70 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・」

少年「にゃー」

少年「・・・」

少年「やっぱり・・・」

少年「この地面の赤いのはスライムのなんだね」


34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:03:02.65 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・」

老人「・・・」

少年「・・・」

老人「つらい?」

少年「・・・」

老人「にくい?」

少年「・・・」


35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:04:34.02 ID:mzFN9jD9O
少年「おじさん魔法使える?」

老人「もちろん」

少年「僕におしえて」

老人「それは無理だ」

少年「なんで?」

老人「教える資格を持ってないと教えちゃいけないきまり」


38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:05:54.81 ID:mzFN9jD9O
少年「こっそり」

老人「だめ」

少年「なんで」

老人「資格がない」

少年「こっそり」

老人「君の目が汚れてるから」

少年「・・・」


39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:08:20.16 ID:mzFN9jD9O
老人「そんな人には教えられんわい」

少年「だったら目を綺麗にします」

老人「水では落とせないんだよその汚れは」

少年「だったらどうすれば?」

老人「血」

老人「さらに汚れるけどなあ」


40 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:09:17.20 ID:mzFN9jD9O
少年「だったらどうすれば」

老人「がまん」

少年「・・・」

老人「そうやって何人もの人が我慢してきたんじゃ」


42 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:10:18.75 ID:mzFN9jD9O

少年「さよならお父さんお母さん」

少年「さよなら僕の村」

少年「ぼくは魔法を学ぶため旅に出ます」


43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:12:11.45 ID:mzFN9jD9O
小屋

魔法爺「いらっしゃい」

少年「弟子にしてください」

魔法爺「いいですよ」

少年「やった」

魔法爺「魔法は使えますか?」

少年「まったくゼロです素人です」


44 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:13:43.61 ID:mzFN9jD9O
魔法爺「ならばまず魔力を目覚めさせねば」

少年「へえ」

魔法爺「こちらへ」

少年「はい」


45 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:15:45.68 ID:mzFN9jD9O
少年「まっくら」

魔法爺「ぱちん」

にゅるにゅるにゅるにゅる

少年「なにこの触手」

魔法爺「刺激を与えて魔力を目覚めさせる触手です」

にゅるにゅるにゅるにゅる

少年「にゅるにゅる」

魔法爺「これに一週間刺激され続けてください」


48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:17:25.85 ID:mzFN9jD9O
少年「一週間も?」

魔法爺「はい」

少年「長い」

魔法爺「死ぬ可能性もあり」

少年「びく」

魔法爺「本来ならば貴方は早すぎる」

少年「やる」

魔法爺「では命運を祈る」


50 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:18:38.87 ID:mzFN9jD9O
少年「はあ・・・はあ・・・」

にゅるにゅるにゅるにゅる

少年「ふう・・・」

じゅびゅるびゅるびゅる

少年「は・・・ふぅ・・・」


52 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:19:26.80 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・」

うじょうじょうじょ

少年「・・・」

べちゃりにゅるにゅるにゅる


54 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:23:41.35 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・」

ぐちょぐちゃじゅぐじゅ

少年「・・・・は」

少年「あはぅ・・・」

少年「が、ま・・・」

にょろにょらにゅるにゅるにゅるにゅる・・・

少年「ぁ・・・」


56 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:26:18.15 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・・・・」

うじゃうじゃうじょうじょうじょ・・・

じょろじょろじょろじょろ

少年「・・・・・・あふぅ・・・」

少年「・・・」

魔法爺「生きてますか?」


57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:27:59.02 ID:mzFN9jD9O
魔法爺「あらあらこんなに痙攣して」

少年「・・・」

魔法爺「相当我慢していたのですねえ」

少年「・・・」

魔法爺「ぱちん」

魔法爺「合格です」


59 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:30:48.61 ID:mzFN9jD9O
魔法爺「これだけ我慢できたのならいいでしょう」

魔法爺「オークションにかけても」

少年「ま、ほぅ」

魔法爺「ふふ、魔法をかけて癒してあげなさい」

少年「・・・」

魔法爺「これから貴方を買うご主人様に」


62 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:33:11.93 ID:mzFN9jD9O
少年「ひどいよ」

魔法爺「悪いな、世の中金なんじゃ」

少年「今までの苦労はなんだったの?」

魔法爺「大人への階段」


64 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:36:07.32 ID:mzFN9jD9O
ガタンゴトン

少年「んーんー」

馬車を引く人「商品が静かにせんか!」

少年「うぅ」

少年(ぼくは物なの?)

少年「ひっく、ひっく」

少年(お父さん、お母さん)


66 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:37:48.74 ID:mzFN9jD9O
バギャ

馬車を引く人「うわあああ!」

魔物「このオークションの品もらうぞ」

ワーワー

馬車を引く人「ぎゃっ!」

魔物「奪えー奪えー!」

ワーワー

少年「・・・」


67 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:39:28.58 ID:mzFN9jD9O
少年「はっ」

魔王「よう」

少年「ひっ」

魔王「起きたか」

少年(なにこの人、怖い)

魔王「なにか喋ろ」

少年「すいません!」


69 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:40:50.80 ID:mzFN9jD9O
少年「あなたは?」

魔王「魔王」

少年「ひい!」

魔王「安心しろ殺さねーよ、殺すならとっくに殺してる」

少年「・・・」


70 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:42:40.10 ID:mzFN9jD9O
少年「では」

魔王「お前がこの年で魔力が開発されてることに興味をもった」

少年(あれ魔力開発は本当だったんだ・・・)

魔王「俺の仲間になれ」

少年「え」


71 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:45:06.67 ID:mzFN9jD9O
魔王「一緒に世界制服を夢みないか」

少年「・・・」

魔王「いやだと言ったら殺す」

少年「やります」

魔王「なにか裏があるんじゃないかと思うくらいすんなり」

少年「ええ」

少年(僕の復讐にはもってこいじゃないか)


72 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:46:52.28 ID:mzFN9jD9O
魔王「いちおう覚悟を見せよ」

少年「かくご?」

魔王「気合いとか」

少年「にゃー」

魔王「!」

少年「にゃー」

魔王「合格」


74 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:48:06.31 ID:mzFN9jD9O
魔王「なんでそれ知ってるわけ?」

少年「スライムの友達から」

魔王「これを知ってるスライムは一人しかいないな」

少年「知ってるんですか」

魔王「ああ親友」


76 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:49:32.08 ID:mzFN9jD9O
少年「スライムと魔王様が?」

魔王「俺だって最初から魔王だったわけじゃねーし」

少年「そんなものですか」

魔王「昔は魔物A扱いだったし」

少年「ほえー」


77 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:50:32.56 ID:mzFN9jD9O
魔王「そうかアイツと親友」

少年「はい」

魔王「元気か?」

少年「死にました」

魔王「は」

少年「殺されました」

魔王「は?」


78 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:51:24.40 ID:mzFN9jD9O
魔王「・・・そうか」

少年「はい・・・」

魔王「・・・」

少年「・・・」

魔王「泣きたいのなら泣けよ」

少年「魔王様こそ」


79 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:52:20.58 ID:mzFN9jD9O
魔王「じゃあなく」

少年「どうぞ」

魔王「にゃー」

少年「・・・」

魔王「にゃー」

少年「僕も」

魔王「どうぞ」


82 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:53:15.02 ID:mzFN9jD9O
少年「にゃー」

魔王「・・・」

少年「にゃー・・・」

魔王「・・・」

少年「ううぅ・・・」

魔王「・・・」

少年「うわあああああああん」


84 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:54:36.46 ID:mzFN9jD9O
少年「友達だったのに」

魔王「俺も」

少年「もっとにゃー対決したかったのに」

魔王「俺も」

少年「スライムは僕と会ったせいで死んだ」

少年「僕が殺したんだ」


85 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:56:31.69 ID:mzFN9jD9O
魔王「落ち着いたか」

少年「はい」

魔王「あれ俺が教えたんだ」

少年「察しがつきます」

魔王「地方に派遣する時にめちゃくちゃビビってたヤツに教えたおまじない」

少年「にゃー」

魔王「にゃー」


86 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:57:12.64 ID:mzFN9jD9O
少年「にゃー」

魔王「・・・」

少年「・・・」

魔王「・・・」

チュッ


89 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 02:59:45.70 ID:mzFN9jD9O
チュウウウウウウウウウ

魔王「時間だ」

少年「どんな鐘ですか」

魔王「時計だ」

少年「とけい?」

魔王「時間を表すもの」

少年「進んでますね、魔界は」


90 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:01:50.86 ID:mzFN9jD9O
少年「どちらへ」

魔王「戦争」

少年「魔王様自ら?」

魔王「正念場だからな」

少年「・・・」

魔王「信じられないか?まあ腰抜けが多い人間界の王を見てきたからしょうがないか」


93 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:03:36.00 ID:mzFN9jD9O
少年「僕もいきます」

魔王「死ぬ」

少年「僕は強いんじゃないんですか?」

魔王「素質がありそうなだけでまだ弱い」

少年「・・・」

魔王「・・・」


94 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:04:55.48 ID:mzFN9jD9O
魔王「納得いかないのなら」

少年「!」

魔王「ぱちん」

う゛にょろう゛にょろう゛にょろう゛にょろう゛にょろう゛にょろ

少年「あ・・・」

魔王「俺が帰ってくるまでコイツに相手されてろ」


96 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:07:51.78 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・」がくがく

魔物「あれなんだ?」

魔物「修行中の人間らしい」

少年「・・・はっ・・・」

魔物「裏切ったらしいよ人間を」

魔物「へー珍しい人間」

少年「・・・ふはぁ・・・・・・っ」

魔物「あんな責め方されたら俺らでも死ぬよ」

魔物「実際何回も白目むいて死にかけてるらしいよ」

少年「・・・」


97 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:10:47.04 ID:mzFN9jD9O
にゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅるにゅる

魔王「ただいまー」

少年「お、かえり、なさ、いませ、ぇ・・・」

にゃらにゃらにゃらにゃらにゃら

少年「・・・・ふっ、ん・・・」

魔王「汗だくでキラキラしてて綺麗だな」

少年「・・・っ・・・」


99 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:12:39.12 ID:mzFN9jD9O
魔王「ぱちん」

少年「はぁぁぁ・・・」ガクッ

魔王「おつかれ」

少年「・・・」

魔王「あら」

少年「すー・・・」

魔王「寝たか」


101 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:14:35.12 ID:mzFN9jD9O
少年「・・・ぱち」

魔王「やあ」

少年「あれ・・・僕・・・」

魔王「にゃー」

少年「?」

魔王「お前ならば任せられるな」

少年「・・・?」


103 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:16:47.45 ID:mzFN9jD9O
魔王「俺、死ぬから」

少年「え」

魔王「戦争中、毒にやられた」

少年「・・・」

魔王「まあ俺は強いからさ、すぐには死ななかったけど」

少年「にゃー!」

魔王「!?」


104 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:18:02.52 ID:mzFN9jD9O
少年「そんな弱気!にゃー!」

魔王「・・・にゃー」

少年「にゃー!」

少年「毒なんか気合いで、にゃー!で吹っ飛ばしてください!」

魔王「・・・」


105 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:19:38.04 ID:mzFN9jD9O
少年「スライムは、諦めなんかしませんでした!」

魔王「・・・」

少年「にゃー!で弱気を吹っ飛ばしていました!!」

魔王「そうなの」

少年「にゃー」

魔王「・・・」

少年「もう仲が良い人が死ぬのはいやです」


106 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:20:36.26 ID:mzFN9jD9O
魔王「にゃー」

少年「びくっ」

魔王「にゃー」

少年「・・・」

少年「にゃー」


107 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:22:13.50 ID:mzFN9jD9O
数日後、魔王様は死にました。

医師の見込みでは数時間のところを
数日にのばしました

魔王様は最後まで雄叫びをあげていました。


112 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:24:23.16 ID:mzFN9jD9O
数十年後

人間はおそれました
魔物の雄叫びを

にゃーという声をきいたら、子供も大人も一目散
お城の兵士や王様も、顔が真っ青です


113 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:25:53.51 ID:mzFN9jD9O
魔物「魔王様」

魔王「にゃー」

魔物「にゃー」

魔王「今日は帰る」

魔物「えぇ!?なぜですか?」

魔王「人間恐がらせたから」

魔物「しかし・・・」

魔王「にゃー!」


115 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:28:36.41 ID:mzFN9jD9O
それはなんだかとても緊張感がない
それでいて誰からも恐れられる軍団

すべての始まりは一匹の魔物

彼のちっさな強がりが
畏怖の象徴へ


116 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/08(土) 03:30:27.44 ID:mzFN9jD9O
これが人間と魔物の和解になるとは

まだ誰も知らない

おしまい

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