提督「熊野とギャルゲーの世界に迷い込んだ」


1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 19:55:58.20 ID:aAazZn1i0
熊野「あら、提督」

熊野「熱心に何を見てらっしゃいますの?」

提督「変態これくしょん、略して変これだ」

熊野「仕事はできて、女ができないのも納得ですわね」

提督「うまくねえよ!」

熊野「大体、そんなゲームの何が面白いんですの?」

提督「ヒロイン達がまぶしいほど可愛いらしいんだ」

熊野「まぶしいのはPC画面のほうではありませんこと?」

提督「変だな、確かに画面がチカチカしてる」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437303348


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1437303348/


2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 19:58:58.80 ID:aAazZn1i0
熊野「わたくし、なんだか立ちくらみが」フラッ

提督「大丈夫か?一旦、目を離したほうg・・・」クラッ

熊野「」ドサッ

提督「」ドサッ

・・・・・・・・・。
・・・・・。
・・・。


3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:01:30.42 ID:aAazZn1i0

提督「熊野!起きろ」ユサユサ

熊野「ん・・・んぅぅ・・・ふぁぁ・・・」

熊野「あら?わたくしいつの間か寝てしまいましたのね」

提督「俺達、執務室にいたはずだよな」

熊野「えぇ。で、なんで山の中にいますの?」

提督「分からん」

熊野「そもそもここは、鎮守府なんですの?」

提督「分からん」

提督「だが、似ているんだ」

熊野「何にですの」

提督「ギャルゲーの舞台にそっくりなんだ」


5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:04:51.46 ID:aAazZn1i0

熊野「ゲームの世界に入ってしまったとでもいいますの?」

提督「あくまで仮説だがな」

熊野「ど、どうしたら鎮守府に帰れますの!?」

提督「おそらく方法はただ一つ」

提督「全ヒロインの攻略だ」


6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:08:28.26 ID:aAazZn1i0
響「ここで何をしているんだい」

熊野「きゃぁっ!?」

提督「その、少し道に迷ってしまってな」

響「ここから先は禁足地だ」

響「鬼に食われたくなければ近づかないことだね」

熊野「鬼ってどういうことですの?」

響「この島の人じゃなさそうだね」

響「着いてくるといい。家に案内しよう」

熊野「提督、この子信用していいんですの?」

提督「今はそうするしかない」


9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:12:08.80 ID:aAazZn1i0
響「二人はどうしてこの島に?」

提督「ギャルゲーしてたはずが、気付けばここにいた」

響「ヤるゲー?ずいぶん卑猥だね」

提督「ギャ・ル・ゲー・な!」

熊野「泣きゲーというジャンルらしいですわ」

響「抜きゲー?やっぱり卑猥じゃないか」

提督「こいつ難聴属性だ!」

熊野「先が思いやられますわ・・・」


11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:17:10.60 ID:aAazZn1i0
雷「雷よ!かみなりじゃないわ!」

電「電です。どうか、よろしくお願いいたします」

暁「暁よ。一人前のレディーとして扱ってよね!」

熊野「なんですの提督、このメンツは」

提督「いやー同僚がどうしてもって薦めてくるからなー」

提督「ロリばっかりなんて知らなかったわーマジ知らなかったー」

熊野「ありえませんわ・・・」ドンビキ


12 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:20:18.27 ID:aAazZn1i0
提督「さて、誰から攻略しようか」

   雷
  
  電
 
→響
   
   暁


14 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:23:49.00 ID:aAazZn1i0
響「これ似合うかな?」

電「とてもかっこいいのです」

熊野「でも、どうして制服を着ていますの?」

雷「明日は響が出撃する日なの!」

提督「どういうことだ、電」

暁「どうもなにも、昨日開戦したばかりなんだから」

電「深海棲艦の脅威がこの国にも迫っているのです」

電「だから人民、資源、領土を守るため、軍は反攻作戦を発令したのです」

響「沖ノ島沖艦隊決戦」

響「沖ノ島を絶対防衛ラインとして、それを押し上げるのさ」


15 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:27:01.59 ID:aAazZn1i0
熊野「でもどうして響が?」

雷「沖ノ島を失うと次はこの島が危ないの」

提督「軍の接収か」

暁「命令でここを出て行かされるかもしれないわ」

暁「絶対に嫌よ、私達の島を軍に明け渡すなんて」

雷「でも響の持つ天性の砲雷撃センス」

雷「それがあれば島の防衛は有利なはずよ」

響「司令官、この制服似合ってるかな?」


16 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:30:41.23 ID:aAazZn1i0

  「あぁ、似合ってるぞ」

 →「全く似合ってないな」


17 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:32:11.16 ID:aAazZn1i0
響「そろそろ脱いでもいいかな」シュン

暁「ちょっと!嘘でもいいから気をつかいなさいよ!」

熊野「それ、暗に似合わないって言ってるようなものですわ」

暁「あっ」

全員「あははははは」


19 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:36:56.14 ID:aAazZn1i0
響「司令官、ちょっといいかな」

提督「構わんぞ」

響「笑わないで欲しいんだけど」

提督「なんでも言ってみろ」

響「夜が怖いんだ」

響「昔、夕方に山の中で迷子になってね」

響「暮れていく陽を見ていると、今でも一人取り残されるような」

響「暗闇の何かにさらわれそうな気分になるんだ」

提督「でも海戦ともなれば夜戦だって」

響「分かってるさ」

響「戦えない兵に意味はあるのかな」

提督「それは・・・」

響「こんな話して悪かったね」スタスタ

提督「おい!響!」


20 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:41:23.08 ID:aAazZn1i0
熊野「そんなことがありましたのね」

提督「響のために何かできないだろうか」

熊野「出撃は明日ですのよ」

提督「それでも俺は響の力になりたいんだ」

熊野「せめて恐怖心だけでも拭えればよいのですが」

提督「それだ!」

熊野「え?」

提督「現時刻をもって対暗闇撃滅作戦を発令する!」

提督「総員、ヒトハチマルマルに庭へ集合!」ニヤリ

熊野「はい?」


21 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:42:38.24 ID:aAazZn1i0

響「司令官、これは?」

提督「見てのとおり、バーベキューだ」

熊野「あら、このお肉なかなか上品な味ですわね」

暁「もう!暁が焼いたの取らないでよね!」

雷「暁、ニンジン焼けたわよ!」

電「ナスとピーマンもよそってあげるのです」

暁「あぁー!野菜はいらないっていったでしょ!」

ワイワイギャーギャー

響「ふふっ」

響「暁、お皿のお肉にレモン汁かけておいたよ」

暁「ぴゃぁぁぁぁああああ、響がいじめるー」

提督「どれ、俺もいただくとするか」


22 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:45:45.58 ID:aAazZn1i0
熊野「ふぅ、もう食べられませんわ」

電「おなかいっぱいなのです」

提督「なにいってるんだ、夏の夜はこれからだぞ」

雷「今度は何をしてくれるのよ」

提督「廃校に行くぞ、肝試しだ」

暁「ぴゃぁぁぁぁああああ」

提督「2人ずつペアを作るんだ」

提督「そうだな、俺は・・・」


23 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:47:39.36 ID:aAazZn1i0
  

  雷
   
  電

 →響

  暁

 熊野


24 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:51:01.60 ID:aAazZn1i0
提督「響、ついてこい」グイッ

響「ハラショー」スタスタ

熊野「お二人ともいい雰囲気ですわね」

雷「若いっていいわねー」ウンウン

電「雷、おばさんくさいのです」

暁「えっ、えっ、選ばれなくてもへっちゃらだし」


25 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:55:01.36 ID:aAazZn1i0
響「なかなか雰囲気のある建物だね」

提督「怖いか?」

響「少し」

響「でも司令官となら・・・嫌いじゃない」

提督「そいつは光栄だ」

響「暁、だいぶ怖がってたけど、女の子をいじめるのが趣味なのかい」

提督「肉にレモン汁かけたやつに言われたくないな」

提督・響「プッ、あははははは」

響「もしかして、今日は私のためにこんなイベントを?」

提督「バレたか。夜も怖いことばかりじゃないだろ?」


26 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:56:00.56 ID:aAazZn1i0
響「知らなかったよ」

響「夜がこんなにあたたかいとはね」

チュッ

提督「!」

響「ところで司令官の手は、あたたかいな」

響「もう少しだけ、このままで構わないかい?」

提督「もちろんさ」

【HAPPY END】


27 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:56:33.13 ID:aAazZn1i0
提督「さて、誰から攻略しようか」

   雷

   電

  →暁


28 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:57:20.91 ID:aAazZn1i0
次は4日後にプレイします
読んでくれた人スパシーバ


34 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:08:41.59 ID:XJs+qYPV0
提督「ふあぁ、もうだいぶ陽が高いじゃないか」

提督「少しばかり寝すぎたか」

ぴゃぁぁぁああああ

提督「朝から元気な奴だな」

暁「司令官のばかばかばか!なんで起こしてくれないのよ!」

提督「レディの一日は礼に始まり礼に終わるものだぞ」

暁「お、おはようくらいちゃんと言えるし」

提督「うむ、おはよう」

暁「って、そうじゃなくて!」

暁「昨日の約束忘れたの?」

提督「昨日?」

・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


35 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:11:55.83 ID:XJs+qYPV0
響「明日は、今年きっての猛暑日だそうだ」

熊野「では家でおとなしくしてたほうがよろしいですわね」

暁「嫌よ。雨続きだったし、遊びに行くんだから」

電「熱中症にかかったら大変なのです」

雷「塩分を摂れば、外でもいいじゃない」

響「私は涼しいところで過ごしたい」

暁「司令官は外で遊びたいわよね?」

電「司令官さんも家で涼みたいに決まっているのです」


36 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:15:21.96 ID:XJs+qYPV0
提督「そうだな・・・」

→「みんなで遊びに行こう」
  
 「今日はのんびりしたい」


37 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:18:40.34 ID:XJs+qYPV0
暁「当然よ!」

熊野「わたくしは遠慮させていただきますわ」

提督「まぁ聞け」

提督「現時刻をもって河川棲艦鹵獲作戦を発令する!」

雷「へ?」

響「なるほど、川で遊べば家より涼める」

提督「60点」

提督「ヒントは旬の魚だ」

暁「鮎ね!」

電「塩焼きにすれば塩分も摂れるのです」

熊野「全く・・・作戦指揮だけは頭がまわりますのね」


38 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:21:39.38 ID:XJs+qYPV0
電「さっそく、納屋から網を探すのです」

雷「水着も忘れずにね」

響「暁、さすがにビキニは・・・」

暁「サイズが大きすぎないかって?」

暁「丁度いいに決まってるじゃないっ」プンスカ

提督「計画通り」ニヤリ

熊野「なにか嫌らしい視線を感じますわ」ジトッ

・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


39 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:24:57.36 ID:XJs+qYPV0
提督「くそっ!昨日のデータからリプレイだ!」

暁「ふぇー!もうみんないないしぃ!」グゥー

暁「///」

提督「レディのためにも、遅めの朝食と洒落込むか」ニヤニヤ

提督「ふぅ。食った食った」

暁「って、もうお昼じゃないのよ!」


40 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:27:55.30 ID:XJs+qYPV0
提督「(暁と二人きりか。せっかくだから・・・)」

→「デートしよう」
 
 「愛について語り合おう」


41 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:31:01.07 ID:XJs+qYPV0
暁「で、でででで、デートですって!?」

提督「あぁ。山中もいろいろ知りたいからな」

暁「・・・別に期待したわけじゃないんだから」

提督「ん?何か言ったか?」

暁「もう!許さないんだから」プンプン

・・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


42 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:34:32.39 ID:XJs+qYPV0
暁「おおかた、こんなところよ」

提督「あの神社によくついてる、ギザギザの紙はなんだ?」

暁「禁足地よ。あなたみたいな余所者が入らないようにしてるの」

提督「また禁足地・・・か」

提督「暁、あれから先は何があるんだ」

暁「司令官には関係ないんだから」


43 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:38:00.76 ID:XJs+qYPV0

提督「ほほう・・・」

  「郷に入りては郷に従えか」

 →「ホントは知らないんじゃないのか?」


44 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:40:57.93 ID:XJs+qYPV0
暁「なっ!別に知らないわけじゃないんだから」

提督「無理すんな無理すんな」

暁「響の作った警告に決まってるじゃない!」

提督「な、なんだってー(やっと調子が出てきたな)」

暁「この付近はマツタケの群生地なの」

暁「だから私達を近づけないための創作に決まってるわ」フンス

提督「ま、言い伝えも蓋を開ければそんなもんか」

暁「な、なによ強がっちゃって」

提督「じゃあせっかくだし、あそこの洞窟を探検して遊ぼう」

暁「ぴゃっ!?」


45 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:44:32.16 ID:XJs+qYPV0
暁「ずいぶんと涼しいところじゃない」

提督「あぁ、さっきまでの暑さが嘘のようだ」

暁「セミも鳴きやんじゃったわね」

提督「静かなもんだな」

提督「(不気味なほどに、な)」

暁「ずいぶん暗いわね」

ドボォン

・・・・・・。

暁「ちょっと司令官?返事くらいしなさいよね」

提督「暁!そこを動くな!」

暁「司令官!?どこなの?」


46 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:47:31.91 ID:XJs+qYPV0
提督「すまない。どうやら地底湖に落ちてしまったようだ」

→ 「水温が低い。すぐに助けを呼んでくれ」

  「俺は大丈夫。まずは落ち着くんだ」


47 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:50:53.97 ID:XJs+qYPV0

暁「た、助けを呼べばいいのね」ダッシュ

暁「ここを右から来たはずよ」

暁「行き止まり!?どうしてよ!」

暁「急がないと日が暮れちゃうわ」

グゥゥウウウウウウウォォォォォォォォオオオオオオオオ

暁「きゃあっ!?」

暁「(今、洞窟が揺れたわよね)」

暁「(それにさっきの声。まるで鬼が吠えたような・・・)」ゾッ


48 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:55:04.45 ID:XJs+qYPV0
暁「そうよ!風の吹いてる方向に行けばきっと・・・」

暁「やった!光が見えるわ」

暁「えっ、天井の隙間から差してるだけじゃない」

暁「それに道が5つもあるし」

暁「もうだめ・・・おなかが空いて歩けないわ・・・」

暁「ふぇぇ、響、雷、電、助けに来なさいよぉ」


50 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:59:01.28 ID:XJs+qYPV0

電「暁も司令官も帰ってこないのです」

熊野「置いて行ったから、ひねくれたに違いありませんわ」

雷「できたわよ!鮎の天ぷらに塩焼き、お刺身もあるわ」

響「ハラショー。でも司令官と暁を待つとしよう」

電「早くみんな揃ってご飯を食べたいのです」

【BAD END】


51 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/23(木) 20:59:33.01 ID:XJs+qYPV0
提督「さて、誰から攻略しようか」

   雷
   電
  →暁


56 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:30:58.53 ID:F42DZ9pC0
暁「ちょっと司令官?返事くらいしなさいよね」

提督「暁!そこを動くな!」

暁「司令官!?どこなの?」


57 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:31:43.58 ID:F42DZ9pC0

提督「すまない。どうやら地底湖に落ちてしまったようだ」

「水温が低い。すぐに助けを呼んでくれ」

  →「俺は大丈夫。まずは落ち着くんだ」


58 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:32:52.13 ID:F42DZ9pC0
暁「ふぇぇ、無事でよかったぁぁぁ」

提督「泣くのはまだだ、行動あるのみっ!」ヒュンッ

暁「きゃあっ!なんなのよもう」パシッ

提督「俺の話をよく聞くんだ」

提督「その懐中時計も持っていけ」


59 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:36:40.72 ID:F42DZ9pC0
暁「とにかく日の差す場所を探すのよね」

暁「やった!光が見えるわ」

暁「天井の隙間から西日が差してるじゃない」

暁「確か、時計の短い針を・・・」

(提督「まず短針に太陽の方角を合わせる」)

(提督「次に12時と短針の間を見るんだ」)

(提督「そこが南を指す。俺達の入ってきた方向だ」)

暁「えっへん!待っててね司令官」

・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


60 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:39:31.25 ID:F42DZ9pC0
雷「もう、二人とも心配したんだから」

響「暁、レディならもっと慎みを覚えたらどうだい」

提督「響の言うとおりだぞ、暁」ハフックチャクチャ

提督「雷—、鮎の天ぷらおかわり!抹茶塩でな」

熊野「て い と く は反省なさい」ギュゥゥ

提督「アバババ・・・正直すまんかった」

暁「ふえぇ、司令官・・・私レディー失格ね」


61 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:41:54.13 ID:F42DZ9pC0
提督「心配するな・・・」

 「いつだって俺がエスコートしてやる」

→「あの熊野だって、レディーのはしくれだ」

 「暁最高」


62 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:44:57.46 ID:F42DZ9pC0
暁「どういうことなのよ」

提督「エステだのローズヒップティーだの言ってるが所詮は貧乳」

提督「だから暁にも十分な素質が・・・」

熊野「て い と く は猛省なさい」ギュゥゥ

提督「アバババ・・・正直すまんかった」


63 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:47:43.08 ID:F42DZ9pC0

電「でも今日くらいは、私達に甘えてほしいのです」

雷「そうよ!もう勝手にいなくなっちゃダメよ!」

暁「し、し、しょうがないわね」

暁「今夜だけは頭をなでなでしてもいいんだから///」

雷「そうそう。暁こそ最高ね!」キュンッ

電「暁最高なのです」キュンッ

響「暁は最高だね」キュンッ

熊野「暁、最高でしてよ」キュンッ


64 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:50:31.01 ID:F42DZ9pC0
提督「つまり・・・」

 「いつだって俺がエスコートするさ」

 「あの熊野だって、レディーのはしくれだ」

→「暁最高」


65 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:54:17.22 ID:F42DZ9pC0
提督「みんな、今夜は暁の頭を大いになでなでしてくれ!」

雷・電・響・熊野「いやっほぉぉぉぉぉぉぅ!!暁最高—————!!!」

提督「エビバディセイッ!」

雷・電・響・熊野「暁最高—————!!!」

提督「ラブアンドピースッ!」

雷・電・響・熊野「暁最高—————!!!」

暁「どう考えても、暁が最高ってことよね!」フンス

【いやっほぉぉぉぉぉぉぅ!!暁最高——————!!!END】


66 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/24(金) 20:55:01.50 ID:F42DZ9pC0
提督「さて、誰から攻略しようか」

  →雷

   電


70 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 20:33:32.96 ID:CQPRnIFk0
雷「はぁ、今月も赤字だわ」

熊野「あら、何を悩んでいますの」

響「私達の家計は雷に任せてるんだけど」

雷「最近かぶの調子が悪すぎるのよぉ」

提督「そうか?雷の作ったかぶの漬物は絶品だったぞ」

提督「雷の手が浸かってる時点で丼10杯はイケる」

熊野「提督こそ地底湖に浸かって頭を冷やしてはいかがですの?」


71 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 20:40:58.11 ID:CQPRnIFk0
雷「株よ!蕪じゃないわ!」

暁「雷は、すとっくほるだーなのよ!」エッヘン

熊野「株で生活していらしたの!?」ガーン

提督「実は、雷ってめちゃくちゃ頭いいんじゃないのか」ガガーン

電「こんな島では他に収入源がないのです」


72 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 20:49:37.17 ID:CQPRnIFk0
雷「先々月までは、配当の大きい優良株があったのよ!」

響「でも明石造船が軍に接収されてから」

響「世間で開戦の噂が広がり、市場が冷え込んだのさ」

暁「戦争なんか起こるはずないわよ」

熊野「確かに、重く考えすぎだと思いますわ」

提督「だが、万が一開戦すれば・・・」

提督「どうなるんだ?」


73 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 20:54:34.67 ID:CQPRnIFk0
雷「そこなのよっ」

雷「何が天井か底値か全然読めないわ」

暁「司令官、なんとかしなさいよね!」


74 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 20:58:52.34 ID:CQPRnIFk0
提督「分かった。・・・」

  「俺に任せとけ」

→「熊野、後は任せた」


75 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:07:23.94 ID:CQPRnIFk0
熊野「な、何をおっしゃいますの!?」

響「お得意の作戦命令はどうしたんだい、司令官」

提督「俺は経済に関してはズブの素人」

提督「敵の土俵に上がらんのは兵法の基本だ」

熊野「もっともらしいこと言って誤魔化さないでくださる?」

響「司令官、大丈夫か?」

提督「(神戸生まれだし)大丈夫だろ」

雷「熊野さん、これで家計が助かるわ」キラキラ

熊野「なんか、もう・・・断れないですわ」

雷「で、くまのんはどう考えるのよっ」


76 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:13:25.86 ID:CQPRnIFk0
熊野「おそらく・・・」

  「開戦しますわ」

→「開戦はありえませんわ」


77 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:13:56.71 ID:CQPRnIFk0
電「世間でもその考えが一般的なのです」

雷「そうね!深海棲艦なんて存在しないわよ!」

暁「やっぱり一人前のレディーはかっこいいわね」キラキラ

・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


78 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:19:42.82 ID:CQPRnIFk0
『!告布戦宣へ艦棲海深に遂・國帝』

『果戦大の々赫に島ノ沖・−シバ』

雷「・・・・・・」

暁「・・・・・・」

熊野「・・・・・・」

響「見事に売りが殺到してるね」

電「・・・・・・もう身売りでもするしかないのです」

響「司令官、本当に行くのかい?」

提督「何で俺に行かせようとしてんの!?」


79 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:27:58.25 ID:CQPRnIFk0
雷「あはは・・・200円も借金ができちゃったわ」

提督「うーん、新兵の初任給でも11円か」

熊野「わたくし、もう一度チャンスをいただきたいですわ」

電「でも期日までに払えないと司令官のお尻が大変なのです」

響「大丈夫。失うものはもう司令官のお尻だけだよ」

雷「そうそう。私がいるじゃない!」

熊野「承りましてよ」

熊野「重巡熊野、推参いたします!」

提督「らめぇぇぇぇぇぇぇええええええ!」

雷「とりあえず天井・底値の株をリストアップしたわ!」


80 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:29:13.58 ID:CQPRnIFk0
熊野「ではわたくしはこの株を・・・」

愛宕乳業   82円

島風被服   61円

大鳳ガス   92円

→龍鳳硫曹   10円

 19製粉    44円


81 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:36:26.64 ID:CQPRnIFk0

提督「暁が噛みそうな社名だな」

雷「それ、この間不祥事があったところじゃない!」

熊野「だからこそ安くたくさん買えますのよ」

熊野「加えて、軍に火薬や染料を納入していますわ」

電「でも、原料の輸入は未だ止まっているのです」

雷「おかげで製造増産が追い付かないのよ?」

熊野「えぇ。軍が制海権さえ取れば値上がりも期待できるのですが」


82 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:42:12.32 ID:CQPRnIFk0
響「軍の訓練はとても厳しいものだった」

響「あの精鋭が本当に深海棲艦に負けるとは思えないな」

提督「確かに新聞を見る限り、連勝はしてるようだが」

熊野「決めましてよ。買って買って買いまくりますわ!」

・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・。


83 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:47:34.91 ID:CQPRnIFk0
暁「やっと終戦ね」

響「軍としては辛勝といったところかな」

提督「株価はどうなんだ?」

雷「じわじわと上がってるわっ!」

電「でも200円には程遠いのです」

提督「この株、どうするんだ?」


84 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:52:35.51 ID:CQPRnIFk0
熊野「もちろん・・・」

  「今のうちに売りますわ」

→ 「まだ持ち続けますわ」


85 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:53:17.61 ID:CQPRnIFk0
雷「そうよ!一発逆転の日は近いわっ」

提督「(一発逆転とか言ってる家主ってなんかやだな)」
・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


86 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:59:07.30 ID:CQPRnIFk0
響「ついにお尻の期日だね」

電「司令官さんのことは忘れないのです」

提督「そういうのやめよう?な?な?」

雷「あっー!くまのん見て!」

熊野「あっー!龍鳳硫曹が214円になってますわ!」

電「はわわ、大儲けなのです」

響「戦後インフレ・・・本当にきたんだね」


87 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 21:59:46.50 ID:CQPRnIFk0
熊野「まだですわ」

雷「へっ?」

熊野「まだ相場は天井じゃありませんわ」

熊野「儲けを元手に、買って買って買いまくりですわ!」


88 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 22:01:17.07 ID:CQPRnIFk0
提督「熊野の予想は当たり、市場は相場700円の狂乱相場となった。

   神戸生まれってすごい。

   改めてそう思った。

   二人は『熊野・雷証券』を設立し、今やその会社を知らない者はいない。

   俺はといえば、雷の『司令官、私がいるじゃない!』の一声でケッコン(仮)した。

   雷に養われる生活も意外と悪くない」

雷「そうそう。もーっと私に頼っていいのよ!」

【ヒモEND】


89 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 22:01:57.42 ID:CQPRnIFk0
提督「さて、誰から攻略しようか」

→電


94 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:02:59.84 ID:s8+RAzWk0
電「ちょっと井戸水を汲んでくるのです」

熊野「わたくしもご一緒しますわ」

提督「なんだ、それくらい俺に任せてくれていいぞ」

熊野「レディに重いものを持たせるなんてありえませんわ」

熊野「早く持ってくださいませんこと」

提督「はあ?電に言ったに決まってるだろ」

電「大丈夫なのです」

電「熊野さんといられるなら、これ位平気なのです」

提督「無理はするなよ」スタスタ

熊野「ちょっと!わたくしの水は!?」


95 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:08:53.32 ID:s8+RAzWk0
電「今夜はカレーを作るのです」

熊野「わたくしもお手伝いいたしますわ」

提督「電、カレーくらいなら俺も力になるぞ」

電「ありがとう、なのです」

電「でも今日は熊野さんと作りたいのです」

熊野「そうですわ。台所は男子禁制」

熊野「提督はあっちへ行ってらして」


96 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:16:15.12 ID:s8+RAzWk0
熊野「電、一緒にお風呂に入りませんこと?」

電「なのです!」

熊野「わたくしが直々に洗って差し上げますわ」

電「はわわ!?そこは恥ずかしいのです」

キャッキャウフフ

提督「・・・・・・」


97 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:26:40.69 ID:s8+RAzWk0
提督「ずいぶん電と仲がいいんだな」

熊野「わたくし、一目見た時から電のことをお慕いしていましたわ」

熊野「そして、マリアナ海溝より深い絆で結ばれましたの」

提督「は?」

熊野「電は心も体もわたくしのものですわ」

提督「まてまてまて!」


98 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:31:59.31 ID:s8+RAzWk0
提督「俺はショートケーキの苺は最後に取っとくタイプなんだ」

提督「だから電を残しておいたんだぞ」

提督「この狼藉、断じて許すわけには・・・」

熊野「あら電、タイが曲がっていてよ」クイッ

電「はわわ、ありがとう・・・なのです」

熊野「それと、わたくしのことはお姉さまとお呼びなさい」

電「あの・・・、あ、あのっ!・・・熊野お姉さま///」

提督「あら^~ 」

【百合END】


99 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:34:04.46 ID:s8+RAzWk0
提督「ここでの生活にもだいぶ慣れてきたな」

熊野「田舎暮らしも悪くありませんわね」

提督「でもそろそろ潮時だな」

熊野「提督?」

提督「帰ろう。俺達の鎮守府に」


100 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:38:41.11 ID:s8+RAzWk0
熊野「さっきから、潮時とか鎮守府とかなんのことですの?」

提督「あーあ。今の、鈴谷が聞いたらなんて言うかなぁ」

熊野「この島に、鈴谷・・・さんという方はいませんわ」

提督「熊野、冗談はそのへんに・・・」

提督「まさか鈴谷のことを覚えてないのか?」


101 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:42:57.59 ID:s8+RAzWk0

提督「鈴谷といえばやっぱり・・・」

提督「・・・・・・!?」

提督「(なんだ?頭にもやがかかってるみたいだ)」

提督「(名前以外、何も思い出せない!!)」

提督「(そもそも、俺はいつからここにいるんだ?)」

提督「チッ・・・長居が過ぎたようだな」


102 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:46:07.42 ID:s8+RAzWk0

提督「すぐ荷物をまとめろ!」

暁「ちょっと司令官?」

雷「こんな時間にどこへ行くのよ」

提督「島を出るんだ」

提督「今まで世話になったな」

電「・・・い・・・です」

熊野「なんですの?」


103 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:53:30.96 ID:s8+RAzWk0
電「帰さないのです」ニタァ

雷「そうよ。私がいるじゃない」ニヤニヤ

暁「くまのんも、こっちへ来なさいよね」ガシッ

熊野「きゃぁっ!な、何をするんですの!?」

提督「走れ、熊野!」グイッ


104 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 21:54:03.86 ID:s8+RAzWk0
提督「さて、誰から攻略しようか」

→ 熊野


108 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:03:28.38 ID:/q+P3CEl0
熊野「ここは確か」

提督「俺達が響と会った場所だ」

提督「ここなら帰り方も分かると思ったんだが」

響「島の客人はみなせっかちだね」

熊野「きゃぁっ!」

響「今までだってそうだ」


109 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:07:29.42 ID:/q+P3CEl0
提督「俺達以外に人がいたというのか?」

響「ときどきこの辺に現れるんだ」

響「そして山に登ったが最後、二度と姿を見せない」

響「ただそんな日には、決まって山が震えるんだ」

熊野「山には何がありますの?」

響「分からない」


110 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:11:32.86 ID:/q+P3CEl0
提督「じゃあ禁足地というのは」

響「暁たちを近づけないためさ」

提督「俺は山に登る」

熊野「正気ですの?」

提督「響達のためにも、解き明かしたいんだ」

提督「この島の秘密をな」

響「私の話を信じるのかい?」


111 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:16:10.05 ID:/q+P3CEl0
提督「響のことは・・・」

 →「信頼してるよ」

  「信頼できない」


112 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:16:54.63 ID:/q+P3CEl0
提督「じゃあな、響」

響「山のふもとに港がある」

熊野「!」

響「朝日が昇るまでに来てほしいんだ」

提督「約束する」

・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


113 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:22:50.95 ID:/q+P3CEl0
熊野「ずいぶん変わった地形ですのね」

提督「ところどころ地面がえぐれてるな」

熊野「それにこの辺りだけ木々が根こそぎ折れてますわ」

提督「本当に鬼の仕業なのかもな」

熊野「やめてくださる?・・・あっ」

提督「だから足元には気をつけろって・・・!?」


114 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:23:18.57 ID:/q+P3CEl0
提督「地面から何か突き出てるな」

熊野「金属のプレート、ですの?」

提督「見ろ」

提督「あそこにも、向こうにも生えてる」

熊野「この形、見覚えがありますわ」

提督「俺も工廠で似たようなのを見たな」

提督・熊野「・・・・・・」

熊野「提督、この島はもう・・・」

提督「・・・響のもとへ急ごう」

・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。


115 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:26:22.60 ID:/q+P3CEl0
響「不発弾だって?」

提督「深海棲艦のものだろう」

響「山の震え・・・帰らぬ客人・・・見事だね司令官」

熊野「響も早く船に乗ってくださいまし!」

響「私はここに残るよ」


116 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:30:14.66 ID:/q+P3CEl0
提督「バカ言え!」

熊野「残りが爆発すれば島が土砂に覆われますのよ!」

響「バカなのは承知さ」

響「でもここは私達が長年過ごしてきた、大切な島なんだ」

響「だから最後の時まで姉妹一緒に過ごしたい」

響「ダスビダーニャ、司令官」


117 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 20:33:44.00 ID:/q+P3CEl0
熊野「こんなのってあんまりですわ」グスッ

提督「響の決めたことだ」

熊野「ちょっと!そんな言い方!」

提督「・・・・・・」

熊野「提督?泣いてますの?」

提督「いや、潮風が目に染みただけだ」

熊野「鈴谷に笑われますわよ」ギュッ

提督「熊野、思い出したのか」

提督「帰ろう。俺達の鎮守府に」ダキッ

【TRUE END】

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