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1 : 2016/04/10(日) 17:14:10.23 -
ある日の夜……
暁は一人で黙って、夜までお出かけしていたことを提督に怒られてしまいました。
暁「司令官のばかばか!」
暁「暁はもう子供じゃないって、なんども言ってるのに!」
暁「……いいじゃない」グスツ
暁「一人前のレディーなんだから、夜までお出かけしたって」
暁「ケータイだって、お小遣いだってちゃんと持ってるし」
暁「……それに」
暁「いつまでも門限を守らなくちゃいけないなんて……つまんない」ムスッ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1460276040
ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1460276040/
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2 : 2016/04/10(日) 17:22:49.79 -
トボトボ…
暁「……」グスッ
グラ「?」
グラ「どうした、やけに沈んでいるなアカツキ?」クスッ
暁「あっ、グラーフさん……」
暁「ごきげんようなのです」ペコッ
グラ「あぁ、ゴキゲンヨウ」ペコ
暁「実はね、さっき……」
……
…………
……………… -
3 : 2016/04/10(日) 17:23:15.33 -
【艦これ】暁「こうなったら京@豚よ京豚!」グラーフ「では……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1460276152/ -
5 : 2016/04/10(日) 17:36:07.27 -
グラ「そうか、それでアトミラールに……」
暁「うん……」シュン
暁「もう、ほんとうに頭にきたんだからっ」
グラ「ふふっ、その気持ちは私にも分かるぞ」
暁「え!ほんと?」パァァ
グラ「あぁ……だが」
グラ「アトミラールの言う事も、やはり一理ある」
暁「むぅ、あなたも司令官の肩を持つのね」ムスッ
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6 : 2016/04/10(日) 17:44:01.06 -
暁「もう許さないんだから!」
グラ「?」
暁「こうなったら、今からグラーフさんの部屋をお邪魔しちゃうわ!」ビシッ
グラ「わ、私の部屋にか?」
暁「そうよ!そして、あなたと一夜を共にして……」
暁「暁が一人前のレディーだってこと、思い知らせてあげるんだから!」
グラ「ふむ……」
グラ「それは構わないが……」
暁「ふふ、そうこなくっちゃ!」
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7 : 2016/04/10(日) 17:58:10.48 -
ガチャ
グラ「ここが私の部屋だ、アカツキ」
暁「わぁ……!」
暁「かわいい北欧家具が沢山……!」キラキラ
グラ「恥ずかしながら、祖国にいた時と同じようにしないと落ち着かないものでな」クスッ
グラ「目に煩いかもしれないが、すまない……ご了承願おう」
暁「そ、そんなことないっ!」
暁(ふ、ふん!)フイッ
暁(暁の部屋にだって、チ、チューリップ柄のお茶碗くらい……)
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8 : 2016/04/10(日) 18:06:00.04 -
グラ「さて……」ゴソゴソ
暁「あら、グラーフさん何をしているの?」
グラ「ん、ベッドメイキングだが……」
グラ「今日はもう遅いからな……」
グラ「さぁできたぞ、ここに来て早く寝るん」
暁「ち、ちょっと!」
暁「そ、そうじゃないのっ!」オロオロ
グラ「?」
暁「今夜はしっかり夜更かしして、暁がレディーであることを証明するの!」
グラ「そ、そういうことだったのか……参ったな」
グラ「祖国では、子どもは8時には寝かさなくてはならないのだが……」
暁「キィーッ!」プンスカ
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9 : 2016/04/10(日) 18:12:40.81 -
暁「◎△$×¥●&%#~っ!」ガミガミ
グラ「うぅっ……」
暁「はーっ、はーっ……!」
グラ「お、落ち着いたか……?」オロオロ
暁「…………」ハァ
暁「こんなことで怒ってばっかじゃ、レディー失格よね……」
暁「仕方ないから、特別に許してあげるわ……」
グラ「そうか……ダンケ」ペコ
暁「その代わり、あなたのおすすめの……」
暁「本場のビールを一杯、頂けないかしら?」フフン
グラ「な……!」
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10 : 2016/04/10(日) 18:23:24.81 -
暁「お金ならちゃんと払うわ!」
暁「たいかをしっかりはらうことは、レディーとして当然の務めよ」エッヘン
グラ「い、いや、そういう問題ではなくてっ」
グラ「その……」ジーッ
暁「?」
グラ(成人は……していないだろうな……)
グラ(ど、どうする……っ)グッ…
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11 : 2016/04/10(日) 18:24:57.85 -
暁「……」ドキドキ
グラ「ま、待たせたな、アカツキ」
暁「ふふん、ま、待ちわびましてよ!」フルフル
暁「……これは……なんていう銘柄なの?」
グラ「……ビ、ビットブルガーだ……」フイッ
暁「す、すごく雰囲気のある名前ね……」ドキドキ
暁「…………」ドキドキ
暁「に……苦い……?」チラッ
グラ「……あ、あぁ……」
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12 : 2016/04/10(日) 18:26:03.15 -
暁「……」ドキドキ
暁「……え、えいっ!」クイッ
暁「…………」ゴクン
暁「……あまいわ」ニコッ
グラ(騙す結果となったことを、許してくれアカツキ)
グラ(貴女を、ハンザイシャにするわけにはいかなかったんだ……)
グラ(グラスに注いだそれは、日本語が読めずに私が間違って買った)
グラ(ノンアルコールの麦酒様飲料だ……)ガクッ
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13 : 2016/04/10(日) 18:27:22.80 -
暁「ふぅー、なかなか美味しかったわ」ニコッ
暁「ふふ……苦いと言っても、大したことないじゃないっ」エッヘン
グラ「そ、そうか、それはよかった」
暁「ふあぁ、なんだか……」ホワン
暁「……酔ってきちゃったみたい」チラッ
グラ(えぇ……)
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14 : 2016/04/10(日) 18:29:03.08 -
一旦離れますね
ひどいタイミングのスレ立て、涙がで、でますよ
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20 : 2016/04/10(日) 21:55:35.96 -
暁(ほろ酔い姿のレディーは魅力的だって、そう本に書いてあったのよね)フフン
暁(だから、それに憧れて酔ってる振りをしてみたけど……)
暁(……正直、自分が酔ってるのかなんて分からないわ……)
グラ(さっきのあれは、確かにノンアルコールだったはずだが……)
グラ「よ、酔っているのか……?」
暁「う、うん……」
グラ「……本当に?」
暁「ほ、本当よ!」
グラ「…………」ジーッ
暁「……っ」ドキドキ
グラ「……!」ピコーン
グラ「そうだな……アカツキはレディーだから、酔っているのだな」ニコッ
暁「う、うんっ!」
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21 : 2016/04/10(日) 22:01:42.59 -
グラ「ではレディー、次はこれなどいかがだろう?」スタッ
暁「!」ビクッ
暁「ま、またビールだったら大丈夫……かな……」
グラ「ははは、今度はビールではないが……」トクトク…
グラ「これも本場のものだぞ、赤ワインだ」トンッ
暁「……っ」ゴクリ
暁「なんだかジュースみたいね」ニコッ
グラ(濃縮還元ブドウジュースだからな)フフッ
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23 : 2016/04/10(日) 22:09:43.10 -
暁「うふふ、またほろ酔い気分になってきたわ……」
グラ「……そうか」ニコニコ
暁「えへへ、酔ってる酔ってる~」クルクル
グラ(これがアカツキなりの酔ってるという主張なのだろうか)ニコニコ
暁「あぁ~、酔っちゃったわ~……」チラッ
グラ「……」クスッ
暁「え、えっと……酔っちゃった……なー」チラッチラッ
グラ「……」
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24 : 2016/04/10(日) 22:18:49.83 -
グラ「すまん、つい……」シュン ←いたたまれなくなって真実を話した
暁「——っ!」ジタバタ ←ベッドに顔をうずめて恥ずかしがっている
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25 : 2016/04/10(日) 22:30:09.55 -
暁「もぉ!」
暁「グラーフさんなんて大嫌い!」グスッ
グラ「うぅ、面目ない……」
暁「…………」
グラ「…………」
パカッ
グラ「……シュトロイゼルクーヘン……食べるか?」
暁「……?」チラ
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26 : 2016/04/10(日) 22:36:23.41 -
暁「おいしい……」モグモグ
グラ「そうか、よかった」ニコ
グラ「昼に焼いたのだが、ちょうど一人では食べ切れなかったところだ」
暁「……ふん、そうだったの」
グラ(本当はアトミラールと一緒にと思っていたが、声を掛けることができなかった……)シュン
暁「~~♪」モグモグ
グラ「……ふふっ」
グラ「酒はまだ勧められないが……」
グラ「こういうレディーの嗜みなら、いつでも付き合うぞ」ニコッ
暁「…………」モグモ…
暁「うんっ!」ニコッ
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27 : 2016/04/10(日) 22:40:35.55 -
グラ「眠くないのか、アカツキ?」
暁「まだまだ平気よっ」
グラ「そうか……」
グラ「私はそろそろ、テレビで映画を見るつもりだが」
グラ「どうだ、一緒に見るか?」
暁「えぇ、私も見るわ!」
暁「映画鑑賞だって、立派なレディーの嗜みですもの!」
グラ「そうか、分かった」フフッ
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28 : 2016/04/10(日) 22:50:53.43 -
<アァ、ケサ…マイアミヲタッタトコロダ
グラ「今日はサスペンス映画か……」
暁「サスペンス……」ガッカリ
グラ「……どうした、退屈なら番組を変えるが?」
暁「た、退屈なんかじゃないもん!」ムッ
<…ダンカン…
<オォゥ…トレイシ-…暁「ななな……!」カァー…
暁「き、急に裸になんないでよっ!」
グラ(こ、この時間帯にこんな内容、大丈夫なのだろうか?)カァー…
<オーゥ、オーウイエース……シーッハ…オーゥ
暁「……!」プイッ
グラ「あはは、終わったら教えるからな……」カァー…
暁「……うん」カァー…
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30 : 2016/04/10(日) 22:57:32.00 -
<ヤツハスイスギンコウノコウザヲケイユシテイル
<ヤハリカ…グラ「……ん?」チラッ
暁「……」ウト…ウト…
グラ「アカツキ?」
暁「!」ビクッ
暁「えっ、も、もう終わっちゃったの!?」キョロキョロ
グラ「いや、映画はまだ終わっていないが……」
暁「そ、そう……」
グラ「……」ジーッ
グラ「ヨダレ……これで拭くと良い」スッ…
暁「!」ゴシゴシッ
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31 : 2016/04/10(日) 23:09:00.78 -
<チャラララ-♪
グラ「終わったか」
グラ「なかなか面白い映画だったな、アカツ……」
暁「……」コクッ…コクッ…
グラ「……アカツキ……」クスッ
ポンポン
暁「ふにぅ……!?」
グラ「そろそろ、ベッドに行こう……」
グラ「な?」ニコッ
暁「……うん」シュン
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32 : 2016/04/10(日) 23:17:00.70 -
ファサ…
暁「…………」
グラ「どうしたんだ?」
グラ「さっきから、元気がない……眠れないのか?」
暁「……」
暁「……ねぇ」
グラ「ん、なんだ?」
暁「暁ね……分かったの」
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33 : 2016/04/10(日) 23:19:15.60 -
暁「グラーフさんはお酒も飲めるし、難しい映画だって見られるし」
暁「お菓子も焼けるし、少しイジワルな時もあるけど、優しいし……」
暁「それに、すごく美人……すごく立派なレディーだわ」
グラ「い、いきなり何を言い出す、アカツ……」オロオロ
暁「それに比べて……暁はこんなだし……」
暁「……今日、司令官が怒ったのも……当たり前のことだったのかも」
暁「本当はまだ……一人前のレディーには、ほど遠かったのね……」シュン
グラ「……」
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34 : 2016/04/10(日) 23:20:57.33 -
グラ「何を言っている、貴女はもう……立派なレディーじゃないか」クスッ
暁「……慰めはよしてよっ」プイッ
グラ「慰めなどではない」
グラ「レディーとは本来、騎士道において……」
グラ「騎士が守るべきとする、高貴な女性を表す言葉だ」
暁「……そうなんだ」
グラ「あぁ」
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35 : 2016/04/10(日) 23:21:52.78 -
グラ「少々曲解かもしれないが、要はレディーとは……」
グラ「男性にとって、守りたいと思わせるような女性のことでもある」
暁「…………」
グラ「アトミラールがアカツキに怒ったのも……」
グラ「あなたを守りたいという、その一心からだ」
暁「!」
暁「司令官が……暁を?」
グラ「そうだ」ニコッ
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36 : 2016/04/10(日) 23:22:34.96 -
グラ「既に一人の男性から、守りたいと思われている貴女のことだ」
グラ「これをレディーだと言わずして、何と言う?」
暁「……グラーフさん……」モゾモゾ
暁「……ありがとう」ニコッ
グラ「私は……なにもしていない」
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37 : 2016/04/10(日) 23:23:23.44 -
暁「zzz」スースー
グラ「…………」ナデナデ
グラ(アカツキ……今はそれでいいんだ)
グラ(年相応に、健やかに、肩肘張らず……な)
グラ(……ふふっ、貴女の寝顔を見ていると)
グラ(昔の私を思い出すな……)ニコッ
終わり
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