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1 : 2016/03/30(水) 23:40:34.74 -
明石「こんな凄いものをス◯ラトゥーンやりながらの片手間に作れちゃうなんて…….」
明石「やっぱり私って天才ですわあ」ニヤニヤ
明石「早速実験したいとこですけど提督に知られるとまたまたお仕置きされそうで怖いんですよね~…..」
明石「さて……どうやって実験台を確保しましょうか…….」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1459348834
ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459348834/
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3 : 2016/03/30(水) 23:48:21.17 -
コンコン
???「すいませーん!明石さんいますか〜?」
明石「(やべっ、誰か来た)」
明石「(この薬の存在をまだ誰かに知られると訳にはッ!)」ゴソゴソ
明石「は〜い!いますよ〜!」
ガチャ
明石「あれっ?吹雪ちゃん?どうかしました?」
吹雪「……実は……ちょっと相談がありまして…..」
-
6 : 2016/03/30(水) 23:58:46.16 -
明石「すぐに大破してしまう……ですか?」
吹雪「はい…..最近演習でも出撃でも自分の思うようにいかなくて……みんなの足を引っ張ってるんじゃないかって感じるんです…..」
吹雪「同じ駆逐艦でも他の子たちはどんどん強くなっていくのに….」
明石「でも駆逐艦なんて基本ダメージを受けやすいものじゃないですか…..私なんて駆逐艦よりダメージ受けやすいんですよ?」
明石「それにそれでも編成に選んでくれるって事は吹雪ちゃんの力が信頼されてるって証拠ですよ」
吹雪「確かに艦隊のみんなも司令官も私が失敗しても怒らずにフォローしてくれます…..」
明石「でしょ?だったら……」
吹雪「でもなおさらダメなんです!信頼されてるみんなの期待にはキチンと答えないと…..」
吹雪「まだまだ力不足なのはわかってます!でもそれでも役に立ちたいんです!」
吹雪「だから今日は私に合った装備が他に無いかなと探しに来たんですが……」
-
7 : 2016/03/31(木) 00:04:40.24 -
明石「そんなに気負う必要も無いと思いますよ?うちの提督基本ゆるいですし」
明石「でも強くなりたいと言うのであれば喜んで協力します!そのための私ですから!」
吹雪「!ありがとうございます!」
明石「じゃあ吹雪ちゃんに合った装備が無いかちょっと探して来ますね!」 タッ
明石「とは言ったものの…….そもそもマシな装備があるのかどうか…..」
-
9 : 2016/03/31(木) 00:11:42.39 -
ガサゴソ
明石「うーん……やっぱり強力な装備は出撃中の主力艦隊に根こそぎ持ってかれてますねえ……」
明石「提督も今が山場だって言ってましたし……」
ガサゴソ
つ【探照灯 】
明石「…….流石にこれは今の吹雪ちゃんにはちょっとなあ……」
明石「今の吹雪ちゃんは強さを求めてる訳ですし…..なんかいい方法ないですかねえ………」
明石「強さ…….強さ……..」
明石「…………….」
明石「………..いいこと思いつきましたあ…….」ニタア
-
10 : 2016/03/31(木) 00:19:42.69 -
〜5分後〜
明石「すみません遅くなっちゃって!ごちゃごちゃしてるもんですから!」
吹雪「いえ!全然大丈夫です!それでどんな装備がありました?」
明石「残念ながら今有効な装備は主力艦隊が持ってっちゃってるので…..あまり吹雪ちゃんの助けになれそうな装備はありませんでした……」
吹雪「…….そうですか……..」
明石「期待に添えずごめんなさい」
明石「ただ……手っ取り早く強くなる方法ならありますよ……」
吹雪「え?!それってどんな方法なんですか?!」
明石「簡単な事ですよ、それはですね」
-
11 : 2016/03/31(木) 00:25:48.60 -
明石「えいっ」
プスリ
吹雪「?!明石さん?!何を……」
明石「ごめんなさいねえ吹雪ちゃん…..でも他に思い浮かばないんですよねえ…….」
明石「サアダークチップヲツカウノデス」
吹雪「う……….」トロン
ドサッ
明石「はい堕ちたー」
明石「記念すべき実験台第1号ですよ吹雪ちゃん、やばくなった時の為に中和剤はちゃんと用意してるんで」
明石「思う存分暴れて来て下さいねえ」 ニヤリ
-
12 : 2016/03/31(木) 00:32:23.73 -
???「強くなりたいんでしょう?みんなの役に立ちたいんでしょう?」
吹雪「だ……誰……?」
???「だったらその体…….少しだけ私に貸して……」
吹雪「ひ…….ひいっ!」
ーー−−−−−−−−−−−−−−
吹雪「うわあああああああっ?!」ガバッ
夕立「 ?!吹雪ちゃん?!」
睦月「朝っぱらからびっくりするにゃしい!」
吹雪「!……ごめん…..二人とも…..あれ……昨日の夜明石さんの所に行ってた筈なのに……」
夕立「吹雪ちゃんちょっと顔色が悪いっぽ〜い」
睦月「疲れてるんじゃない?頑張りすぎも毒にゃしよ!」
吹雪「うん…….ありがとう……」
-
13 : 2016/03/31(木) 00:39:17.94 -
睦月「じゃあ夕立ちゃんと外で待ってるから」
夕立「吹雪ちゃんの準備が終わったら3人で朝食食べに行くっぽい!」
吹雪「うん!早めに支度するから……」
バタン
吹雪「あの夢は一体……..睦月ちゃんの言う通り最近気負い過ぎてるのかなあ…….」
吹雪「それに今日も演習がある…..またみんなの足を引っ張っちゃうのかな……うう…….」
吹雪「……とにかく早く支度を……」
ドクン
-
14 : 2016/03/31(木) 00:45:30.66 -
吹雪「うっ?!……なに?!」 ドサッ
吹雪「体がなんだか熱くて……動かない…….」
???「強くなりたいんでしょ?」
吹雪「…..! 私と同じ服……だ…..誰……?」ドクン
???「私ならその願い叶えてあげるよ?」
吹雪「な……なんでそれを……貴女は一体…….」 ドクンドクン
???「当然でしょう?だって……..」
吹雪「私自身のことなんだから」
吹雪「ッ!」ドクンドクンドクン
吹雪「だからその体……ちょっとだけ私に貸して……」ガシッ
吹雪「や……やめて……」
吹雪「う…….うわああああああああ!!!」
吹雪「」ドサッ
-
15 : 2016/03/31(木) 00:55:25.42 -
吹雪「」ピクン
吹雪「」ムク
闇吹雪「ふふふ♪やっと出てこれた」ペロリ
闇吹雪「ホントは夢の中で入れ替わる筈だったのにあの子思いの外抵抗して……全く私に任せておけば全部解決するのに……」
闇吹雪「まっ!それでも結果オーライだよね!」
闇吹雪「入れ替わってその日に演習は正直ダルいけど…….吹雪!がんばりまあす!……なんちゃって★」
闇吹雪「さて……ぽいぽいとにゃしいをいつまでも待たせるのもアレだし早く行かなきゃね…….ふふふふ♪」
−−−−−−−−−−−−−−−−
夕立「吹雪ちゃん遅いっぽい!」
闇吹雪「ごめんごめん!ちょっと用意に手間取っちゃって!」
睦月「あれ?吹雪ちゃん……さっきとちょっと雰囲気変わった?」
闇吹雪「そんなことないよ!私は私だよ?」
睦月「うーん……睦月の気のせいにゃしい?」
闇吹雪「さ!そんなことより一緒に朝食食べに行こ?」
睦月 夕立「うん!」
闇吹雪「ふふふふ♪」ペロリ
-
32 : 2016/04/02(土) 01:34:26.26 -
〜数日後〜 駆逐寮
ガチャ
闇吹雪「ただいまー!」
睦月「おかえり吹雪ちゃん!」
夕立「出撃はどうだったっぽい?」
闇吹雪「ふふふ〜♪今日もまたMVP取っちゃったあ!」
睦月「マジ?!ここ数日吹雪ちゃんがMVP独占してるにゃしい!」
夕立「最近の吹雪ちゃんホント強いよね〜、この間の演習も吹雪ちゃん1人で夜戦含めて3人くらい落としてたっぽい!」
睦月「あの時二人で見てたけどこっちが興奮したにゃしい!痺れるぅ〜!」
闇吹雪「いやあwwwあれは艦隊のみんなが頑張ってくれたお陰で私の力なんて微々たるものだよおwwwwww」
睦月「またまた謙遜してえ〜♪」
ガチャ
大和「いいえ!あれはMVPを吹雪ちゃんが取って当然…….それぐらい素晴らしい活躍ぶりでした!」
夕立「や……大和さん?!どうしてここにいるっぽい?!」
-
33 : 2016/04/02(土) 01:43:50.74 -
大和「突然ごめんなさい……ちょっと渡したい物があって……」
闇吹雪「渡したい物?」
大和「今や吹雪ちゃんの活躍は鎮守府全体に広まってますよ!でもその分疲れも溜まってるんじゃないかと思って…….」
大和「間宮さんの甘味をたくさん買ってきました!よかったら皆さんで食べて下さい!」
闇吹雪「え……?いいんですか?!」
睦月「ありがとうございます!にゃしい!」
夕立「大和さん太っ腹っぽい〜!流石大食ry」
大和「ん?今何か言いました?夕立ちゃん」 ゴゴゴゴ
夕立「あっ、いえ、何でもないっぽいですはい」ビクッ
睦月「あっ…….(察し)」
-
34 : 2016/04/02(土) 01:51:12.73 -
闇吹雪「折角だし大和さんも一緒に食べましょうよ!」
大和「え?でも私は……」
闇吹雪「みんなで食べた方が美味しいですって!さ!こっち来て下さい!」グイッ
大和「わっ…….ち….ちょっと…..」
大和「(あれ…..吹雪ちゃんってこんな力強かったっけ…….)」
睦月「吹雪ちゃんの言う通りですよ!買ってきた本人が食べないなんて勿体無いにゃしい!」
夕立「夕立もみんなで食べたいっぽい!」
大和「皆さん……じゃあ私もお言葉に甘えますね!」
-
36 : 2016/04/02(土) 01:59:17.36 -
大和「では!吹雪ちゃんの成長と活躍を祝って!」
3人「いただきまーす!」
パクッ
睦月「うーん!美味しいにゃしい!」
夕立「最近金欠だったからありがたいっぽい!」
闇吹雪「…………」パク
闇吹雪「(無言のため息)」ハア
大和「…….どうしました?やっぱりまだ疲れが残ってるんですか?」
闇吹雪「!い…….いえ!すっごく美味しいですよ!大和さん!」
-
37 : 2016/04/02(土) 02:11:49.47 -
闇吹雪「(ハア…….全く……元気いっぱいに振る舞う演技も楽じゃないなあ…….正直ダルいんだよね〜こういうの)」
闇吹雪「(ま……でもそこのおバカトリオは私が以前の私じゃないって気づいてないみたいだし、案外ちょろいもんだなあ★)」
闇吹雪「(それにここ数日のMVPは殆ど私が独占してるし……やっぱりこの体は私にこそ相応しいんだよ……ふふふ♪)」
闇吹雪「(さて……当分の間MVPは私ならサクッと取れるとして……次は何をしようかなあ)」
闇吹雪「(やっぱり私が活躍しないと面白く無いよね〜他の奴に手柄譲るなんて論外だわ〜)」
-
38 : 2016/04/02(土) 02:18:37.43 -
闇吹雪「(じゃあ何がいいかなあ…….?)」
闇吹雪「(私が艦隊でもっともっと活躍出来て司令官にも今以上に褒められるようなこと……….)」
闇吹雪「…………」
闇吹雪「……..!」
闇吹雪「(あは★……..いいこと思いついちゃたあ……..♪)」
闇吹雪「ふふ…….ふふふふ♪」ペロリ
大和「……?吹雪ちゃん?」
夕立「吹雪ちゃんニヤついてちょっとキモいっぽい〜!」
闇吹雪「そ……そうかな?でもつい嬉しくてね……ふふふ♪」
-
39 : 2016/04/02(土) 02:30:18.89 -
〜深夜〜 提督室
コンコン
ガチャ
闇吹雪「失礼します!」
長門「吹雪、最近のお前の活躍は聞いている。提督も喜んでいたぞ。」
長門「ところで話とは何だ?しかもこんな時間に二人きりでとは……..」
闇吹雪「いやあ…….ちょっと長門秘書艦にしか頼めないお願いがありまして…….」
長門「?」
長門「休暇の話か?最近のお前は頑張りすぎていたくらいだからな、丁度いいかも知れないと私も考えていたんだ。」
長門「それとも…..」
闇吹雪「いえ…….そんなことではありません……」
闇吹雪「勿体ぶっても仕方ないんで単刀直入に言いますね」
闇吹雪「秘書艦の権限全部私に譲って下さい♪」
-
40 : 2016/04/02(土) 02:37:41.00 -
長門「?!」
長門「お前……今…..何て……」
闇吹雪「あれ?聞こえませんでした?じゃあもう一回言いますね」
闇吹雪「秘書艦の権限全部私に譲って下さい♪」
長門「ふ……ふざけるな!そんな支離滅裂な話が通るか!そもそも秘書艦というのは提督が決めるものであって…….」
闇吹雪「いえ、その点は大丈夫ですよ、何も秘書艦を辞めろと言ってるんじゃありません」
闇吹雪「秘書艦の実質的な権限…..つまり作戦立案などのための会議には必ず私も参加させて欲しいってことです」
闇吹雪「だから長門秘書艦にはそのまま秘書艦でいてもらって結構ですよ。あ、雑用は今迄通りして下さいね、私そういうの嫌いなんで」
-
41 : 2016/04/02(土) 02:42:24.15 -
長門「同じ事だ!そんな話を私がはいそうですかと呑むとでも思ってるのか?」
闇吹雪「へ〜……..断っちゃうんですかあ…….」
長門「当たり前だ!今ならまだ聞かなかった事にしてやる!だから早く自室に……」
闇吹雪「ふーん……じゃあこの音声、鎮守府中に流しちゃってもいいんですね〜」 スッ
長門「?!何だそれは…….」
闇吹雪「ふふ……すぐに分かりますよ」
闇吹雪「じゃ!再生スタート★」
ピッ
-
42 : 2016/04/02(土) 02:45:19.56 -
−−−−−−−−−−−−−−−
レコーダー「よ〜〜〜しよしよし!とってもとっても可愛いでちゅね〜〜〜!」 ナデナデナデナデ
猫「ニャー」
レコーダー「いっつもみんなわたしの事こわーい上司だと思ってるけど」 ナデナデナデナデ
レコーダー「ホントは可愛い物には目がないながもんさんなんでちゅよ〜〜〜!」 ナデナデナデナデ
レコーダー「よ〜〜しよしよしよししよし!」 ナデナデナデナデ
−−−−−−−−−−−−−−−−
長門「な……吹雪……お前こんなものどこで………」 サアッ
闇吹雪「あは★いい表情ですねえ長門秘書艦」
闇吹雪「その恥ずかしさと絶望の入り混じった表情…..最高ですよぉ」ゾクゾクッ
-
43 : 2016/04/02(土) 02:49:15.61 -
闇吹雪「でもこんなのばら撒かれたら……今迄必死で築いてきた威厳とか面子……ぜ〜んぶ無駄になっちゃいますよねえ」ニタア
長門「…….私にこんな事をして…..一体お前は何が目的なんだ……」
闇吹雪「目的ぃ?そうですねえ……強いて言えば…..私の力を艦隊の役に立つように使う……ってことですかねえ」
長門「それがどうして私を脅す事に繋がるんだ!」
闇吹雪「気付いたんですよ……私のような非力な駆逐艦が手段を選んでいたら…..生半可な方法では誰も認めてくれない……この鎮守府を乗っ取るくらいの勢いが無きゃダメなんだって……」
長門「……さっきから話が全く通じていないぞ……お前本当に吹雪なのか?」
闇吹雪「…….吹雪ですよぉ?紛れもなく……でももう純粋無垢だった頑張り屋の私はもう消えちゃったかなぁ?」
長門「……ッ!」ゾクッ
闇吹雪「さて!それはそうと権限の件はどうします?今すぐ決めて下さいね」
闇吹雪「ながとひーしょかん★」
-
52 : 2016/04/04(月) 01:56:21.43 -
〜翌日〜
睦月「昨日喉が渇いて起きたらベッドにいなかったけど……吹雪ちゃんどこか行ってた?」
闇吹雪「ううん!大した用事じゃ無いんだけどちょっとね?」
闇吹雪「それよりこれから睦月ちゃんと久しぶりに一緒の出撃だよね!お互い頑張ろうね!」
睦月「ふっふっふ〜!吹雪ちゃんばっかりにいい顔はさせないにゃしい!悪いけど今日のMVPは睦月のものなのね!」
闇吹雪「言ったな〜!私だって負けないぞ〜?」
長門「……..」カツカツ
闇吹雪「!あ!長門秘書官おはようございます!」
長門「………!」ビクッ
睦月「(…….?長門秘書官……ちょっと顔が引きつってる…….?)」
-
53 : 2016/04/04(月) 02:02:40.88 -
闇吹雪「そういえば昨日はありがとうございます!こんな栄誉ある役を頂けてとても嬉しいです!」
睦月「?一体なんのことにゃしい?」
闇吹雪「」チラッ
長門「」ビクッ
長門「……..これから吹雪は秘書官補佐という役職に就いてもらうことになった……..主に作戦立案についての意見交換が目的だ……」
長門「今日の任務の編成は既に決めてあったから実質的に就くのは明日ということになるが…….」
闇吹雪「ってことなんだ!だから昨日その話を夜に長門秘書官としててね?」
睦月「秘書官補佐?!なんかよくわかんないけど凄そうにゃしい!(小並感)」
-
54 : 2016/04/04(月) 02:08:46.55 -
闇吹雪「じゃあ!明日から宜しくお願いしますね!長門秘書官!吹雪!精一杯頑張ります!」ニッコリ
睦月「吹雪ちゃんの事宜しくお願いします!」ペコリ
長門「あ……ああ……」
長門「……..」
長門「(くそっ……!どうしてあんな風に何事も無かったかのように接して来るんだッ!昨日……笑いながら私を脅してきておいて…….!)」
長門「(もしこのまま要求がエスカレートするような事があれば本当に鎮守府は……..!)」
長門「(しかしこんな時に限って陸奥は他艦隊の手伝いに出かけている…..)」
長門「(他に相談出来る者が居るとすれば……..)」
-
55 : 2016/04/04(月) 02:17:25.17 -
赤城「今回は私が旗艦を任されました。皆さん、宜しくお願いしますね」
闇吹雪 睦月 雪風 如月 蒼龍「はい!」
赤城「今回はどちらかと言うと任務を達成するための出撃です。私達の練度であればそれ程危険な海域ではありませんが油断は禁物です。」
赤城「皆さん、気を引き締めていきましょう!」
赤城「それと吹雪さん!最近の活躍は聞いてます…….期待していますね!」
闇吹雪「!はい!頑張ります!」
睦月「(やっぱり吹雪ちゃん…….空母の先輩にも一目置かれてるにゃしい……でも今回は睦月もライバルなのね!)」
赤城「では皆さん行きましょう!第二艦隊!抜錨します!」
-
56 : 2016/04/04(月) 02:21:55.85 -
〜出撃中〜
赤城「さて……..これで最終地点は抑えました…..任務は完了です……!」
蒼龍「全員大きなダメージも無かったしびっくりする程順調でしたね」
蒼龍「最後の敵なんて開幕の爆撃で殆ど逃げちゃいましたし」
赤城「とりあえずこれから帰還体制に入りましょう!提督の指示が出次第駆逐艦達を集めて帰投します!」
蒼龍「了解です!」
赤城「………….」
蒼龍「……….?赤城さん?」
赤城「……….!いえ!ちょっと考え事を」
赤城「(周囲に敵は無し……任務も無事達成……不安要素は殆ど無い筈なのにこの胸騒ぎは何……?)」
赤城「(まるで何かが起こる前兆のようなー)」
-
57 : 2016/04/04(月) 02:27:39.68 -
睦月「今回は出撃は楽勝だったにゃしい!」
如月「楽勝も何も赤城先輩と蒼龍先輩の開幕魚雷でみんな逃げ出してたけどねえ?」
睦月「そ…….そこは言うべきでは無いにゃしい!」
闇吹雪「でもあれだけの力があったらもっともっと色々な事が出来そうだよね…….やっぱり羨ましいなあ〜」
闇吹雪「あ〜あ!もっと活躍したかったなあ〜!」
ザブッ
???「ヲッ……..ヲッ…….!」
睦月「あれ?あの岩場の陰に隠れてるのって…….」
ヲ級「ヲッ…….」 サッ
如月「空母ヲ級ね……しかも大破してる…….多分逃げ遅れたんでしょうね……」
如月「このまま放っておいてもどうせ攻撃出来ないだろうけど…….」
睦月「どうしよう?でもやっぱり赤城先輩に知らせた方がいいかな?」
闇吹雪「!」
闇吹雪「ちょっと私様子を見てくるね!二人はここで待ってて!」 ザッ
睦月「?!吹雪ちゃん?!どうするつもりにゃしい?!」
-
58 : 2016/04/04(月) 02:34:17.55 -
闇吹雪「あは★逃げられるとでも思った?」
ヲ級「!ヲッ…….ヲッ……..!」ビクッ
闇吹雪「ふふふ♪丁度いいところにいてくれたね〜、敵が弱いから空母2人に出番取られてちょっとイラついてたんだよねぇ」
闇吹雪「折角だしあなたでストレス発散しちゃおうかなあ?」
ヲ級「………!」
闇吹雪「ねえ?この主砲…….この距離であなたの目の前で使ったら……一体どうなっちゃうのかなあ?」ジャキッ
ヲ級「!………ヲッ……!」 ビクッ
闇吹雪「へえ、深海棲艦もそんな顔出来るんだぁ♪じゃあこれからはうんと絶望を与えてから沈めるようにしなきゃね♪」ゾクゾクッ
闇吹雪「じゃ、バイバ〜イ♪」カチッ
-
59 : 2016/04/04(月) 02:43:43.89 -
赤城「何をしているのです!吹雪さん!」
睦月「ふ……吹雪ちゃん……?」
闇吹雪「」チッ
闇吹雪「見ての通り敵に止めを刺そうとしてるところですよ。何か問題でもありますか?赤城先輩」
赤城「逃げる敵まで追う必要はありません。ましてや相手は無抵抗の状態……あなたのやろうとしてる事は間違ってます!」
闇吹雪「ハァ……..赤城先輩も意外と詰めが甘いんですね……..こいつがもし将来flagship級にでも成長して艦隊を脅かす存在になったらどうするつもりですか?」
闇吹雪「そうならないように私は出来る限りの最善を尽くしてるだけですよ……それの何がいけないことなんです?」
-
60 : 2016/04/04(月) 02:48:15.52 -
赤城「(無言の平手打ち)」
闇吹雪「……..ッ!」
赤城「さっきの貴女は明らかに私的感情で敵に止めを刺そうとしていました……そのような態度を私は許す訳にはいきません!」
赤城「最近強くなって浮かれているのか…….それともそれがプレッシャーになって焦っているのかは分かりません…..」
赤城「しかし確実に言えるのは頭を冷やした方がいいということです…..帰投したら提督には数日間の休暇を取らせるように言っておきますから……」
闇吹雪「ッ!」ギリッ
赤城「……..既に提督からは帰投命令が出ています…….周囲の確認後すぐに鎮守府に戻りますよ」ザッ
闇吹雪「……….」
闇吹雪「(どうして)」
闇吹雪「(…….私は艦隊の役に立つように努力しているだけなのに…..どうしてこんな仕打ちを受けなくちゃならないの……..?)」
-
61 : 2016/04/04(月) 02:52:31.46 -
闇吹雪「……….」
闇吹雪「(…….ふふ……ふふふふ…..)」
闇吹雪「(仕方ないなあ……..)」
闇吹雪「(私は艦隊の為を思って動いてるだけ……それを否定するような人にはお仕置きしなきゃね…….♪)」
闇吹雪「(例え…….相手が前の私が尊敬してた人でも……..)」
闇吹雪「(…….ふふふ♪赤城先輩…….貴女は私にどんな表情を見せてくれるのかなぁ?)」
闇吹雪「(吹雪、すごく楽しみです★)」
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69 : 2016/04/07(木) 23:22:35.61 -
〜深夜〜
赤城「……….」
赤城「……….う……ん?あれ?ここは?」
赤城「……私は確か夕食を食べた後自室に戻ろうとした……筈なのに」
赤城「この倉庫のような真っ暗な場所は一体……」
闇吹雪「あは★おはようございます赤城先輩♪」
赤城「吹雪さん?!ここは一体……」
赤城「痛ッ?!」 ズキッ
赤城「なっ…….手足が縛られて……!」
闇吹雪「ごめんなさいね赤城先輩、暴れられると面倒なんでぇ…….睡眠薬使わせてもらいました♪」 シャカシャカ
赤城「あなた……こんなことしてただで済むと思ってるの?!」
赤城「そもそもどうしてこんな事を…..」
-
70 : 2016/04/07(木) 23:30:37.20 -
闇吹雪「決まってるじゃないですかぁ……..私の事を否定したからですよ」
闇吹雪「私は艦隊の為に頑張ってるだけなのに…….あろうことか赤城先輩は私をみんなの目の前でぶちましたよねぇ?」
闇吹雪「私これでも凄くイラついてるんですよ?」ニッコリ
赤城「ふざけないで下さい……..まだ間に合います……今すぐ私をここから出しなさい!」
闇吹雪「ふふふ…….良いですよ別に…..」
赤城「?!」
闇吹雪「但し一つだけ条件があります」
赤城「条件?」
闇吹雪「今後私の言う事には絶対逆らわないで下さい♪それが条件です」
-
71 : 2016/04/07(木) 23:42:26.40 -
赤城「な……..そんなめちゃくちゃな条件飲める訳ありません!」
闇吹雪「じゃあここから出す訳にはいきませんねぇ」
闇吹雪「YESと言うまでずっとここに居て貰いますよ、赤城先輩」
赤城「ご自由に……でも私が突然行方不明になったなら他の空母達はすぐ気付く筈です…….そうなれば当然捜索が開始されます……」
赤城「どちらにせよここにいる時間はそう長くはありませんよ」
闇吹雪「ふふ…….♪流石赤城先輩…..誰かさんと違ってちょっと脅した程度じゃ全然狼狽えませんね、流石一航戦と褒めておきますよ」
闇吹雪「でもまさか自分一人が耐えれば済む話……なんて思ってませんよね?」
赤城「?!どういう事ですか!」
-
72 : 2016/04/07(木) 23:56:36.65 -
闇吹雪「実は今日は特別ゲストにもここに来て貰ってるんですよねぇ…..ふふっ♪ 」
ドサッ
加賀「う…….ん……」グッタリ
赤城「か……加賀さん?!」
闇吹雪「赤城先輩みたいな人って本人より友達を攻撃した方が堪えるかなと思ったんです、私って頭いいと思いません?」
闇吹雪「どうです?赤城先輩、あなたが意地を張っているせいでどんどん大切なお友達が傷ついていくんですよ?」
赤城「……..吹雪さん……あなた何てことを……!」 ゾッ
闇吹雪「あは★やっと見せてくれましたね、その怒りに満ちた表情、とっても素敵ですよ赤城先輩♪」 ゾクゾクッ
赤城「ッ!」
赤城「……….あなたは吹雪さんではありません……今すぐあの子返しなさい!」
赤城「あの子はこんな事をする子じゃない!深海棲艦か何かに操られてるとしか思えません!」
-
73 : 2016/04/08(金) 00:05:31.97 -
闇吹雪「ふふ……流石……察しがいいですね」
闇吹雪「でも操られてるのとはちょっと違うかなぁ?私は正真正銘の吹雪ですしましてや低俗な深海棲艦隊なんて一切関係ありません」
赤城「じゃあ一体なんだと言うのです!」
闇吹雪「ふふ♪私は吹雪の心の闇から生まれた別人格……そして吹雪の願いを叶える存在……」
闇吹雪「闇吹雪とでも呼んでくれれば分かりやすいんじゃないですか?」
赤城「心の…….闇……?」
-
74 : 2016/04/08(金) 00:20:37.23 -
闇吹雪「赤城先輩…….貴女のような最初からある程度の能力を備えた人には分からないでしょうね」
闇吹雪「いくら訓練や実践経験を積んでも付き纏い続ける一発大破の危険…….不安定な火力しか頼る手段がない手数の少なさ…….」
闇吹雪「そして司令官やみんなへの申し訳なさと自分に対する情けなさ…..凄く心に堪えます……..」
闇吹雪「自分が大破したせいで作戦が中止になった日にはみんなへの罪悪感で押しつぶされそうになるんですよ……….!」
闇吹雪「ただでさえ足を引っ張り易いのに…….手段や体面なんて選んでたら強くなんてなれない……..!そうでもしないと…..」 ポロ
闇吹雪「自分が………本当に不要な存在になってしまいそうで……私……怖くて……..怖くて……..!うっ……..ひぐっ……」ポロポロ
赤城「……..吹雪さん……」
-
75 : 2016/04/08(金) 00:34:21.23 -
闇吹雪「ひぐっ……う……ふ…….ふふふ…….ふふふふ♪」ニタア
赤城「?!」
闇吹雪「あは★ちょっと同情しちゃいました?私、演技には自信あるんですよ♪」
赤城「…….貴女……!」
闇吹雪「ま、今言ったことは全部本当ですしそのおかげで私が生まれたんですけどね〜」
赤城「じゃあ……じゃあ元の吹雪さんは一体……!」
闇吹雪「ああ…….あの腰抜けなら……私が食べちゃいました♪」 ペロ
赤城「た…….食べたって……」ゾッ
闇吹雪「言葉通りですよ…….あいつは手段を選ばない事にためらいを持ってた……だから邪魔になったから精神ごと私が支配したんです」
闇吹雪「ま…..心のどこかに感情の欠片くらいは残ってるかもね、知りませんけど」
赤城「そ…..そんな…….」ガクッ
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76 : 2016/04/08(金) 00:52:09.37 -
闇吹雪「さて!自分語りはこの辺にしてさっさと返答聞きたいです!」闇吹雪「このまま私の言いなりになるか……それとも加賀さんと一緒に私と我慢比べするか…..」
闇吹雪「どちらでも好きな方を選んで下さいね♪」
闇吹雪「あかぎせ〜んぱい★」
赤城「!」ビクッ
赤城「」チラッ
加賀「はあ……はあ……」グッタリ
赤城「わ…….私は……..」ブルブル
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77 : 2016/04/08(金) 01:05:54.16 -
バアン!
大和 睦月「吹雪ちゃん!」
赤城「あ……あなた達!」
闇吹雪「へえ……よくここが分かりましたね」
睦月「さっき大和さんから全部聞いたにゃしい…….吹雪ちゃんがまさかこんなことをするなんて…….」
大和「長門秘書艦から相談を受けました……そして睦月ちゃんからその日の夜中に吹雪ちゃんが外出したという話を聞いて今回の外出を狙って二人で尾行したんです」
闇吹雪「案外やり手なんですねぇ……そんなことが二人に出来るとは思ってませんでしたよ」
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78 : 2016/04/08(金) 01:11:48.24 -
睦月「吹雪ちゃん!もうこんなことやめるにゃしい!艦隊のみんなも提督も誰も喜ばないよ!」
大和「同感です…….私も友達がこれ以上汚れていくのは見ていられません!」
大和「吹雪ちゃんを……吹雪ちゃんを返して下さい!」
闇吹雪「」ギリッ
闇吹雪「……そんなに……そんなに非力で腰抜けな私がいいの?」
闇吹雪「今私がいなくなったら……また…..また私は……吹雪は無力感に苛まれるかもしれない…….」
闇吹雪「あなた達の大好きな吹雪がまた苦しむかもしれないのに……本当にそれで良いって言えるの?!」
睦月「それは違うにゃしい!」
闇吹雪「?!」
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79 : 2016/04/08(金) 01:22:53.73 -
大和「吹雪ちゃん……あなたは気づいてないかも知れないけど…….私も睦月ちゃんも提督もみんなも」
大和「みんな貴女のひたむきさに励まされて来たんです」
闇吹雪「……..!」
睦月「睦月も……辛いときでも吹雪ちゃんが頑張ってると…..自分も頑張らなきゃって思えるのね!」
大和「私なんて…….吹雪ちゃんが助けてくれなかったら出来なかったことの方が多かったんですよ?」
闇吹雪「………やめて…….」ズキン
大和「あなたは非力なんかじゃない」
大和「だから……..戻って来てください!吹雪ちゃん!」
闇吹雪「うっ…….お願い……やめて!」ズキン ズキン
睦月「吹雪ちゃん!」
赤城「吹雪さん!」
闇吹雪「う……….うあああああああ!!!!」ズキン ズキン ズキン
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80 : 2016/04/08(金) 01:28:15.81 -
吹雪「うわあああああああっ?!」ガバッ
夕立「 ?!吹雪ちゃん?!」
睦月「朝っぱらからびっくりするにゃしい!」
吹雪「あ……あれ?私……」
夕立「吹雪ちゃんちょっと顔色が悪いっぽ〜い」
睦月「疲れてるんじゃない?頑張りすぎも毒にゃしよ!」
吹雪「う……うん…….ありがとう……」
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81 : 2016/04/08(金) 01:35:14.37 -
睦月「じゃあ夕立ちゃんと外で待ってるから」
夕立「吹雪ちゃんの準備が終わったら3人で朝食食べに行くっぽい!」
吹雪「うん!早めに支度するから……」
バタン
吹雪「そっか……夢だったんだ…….よかった……」
吹雪「そうだよね….私が長門秘書艦を脅したり、赤城先輩を閉じ込めたりなんか出来るはずないしする訳無いよね」
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82 : 2016/04/08(金) 01:45:44.23 -
吹雪「(でも……確かに最近結果を出す事を気にし過ぎて大事なことを見落としてたのかも知れない…….)」
吹雪「(努力を続ける事が大切なのに…..自分の弱い面ばかりみてばかりでかえって弱気になっちゃってたのかな…….)」
吹雪「……….」
吹雪「やっぱりまだまだだなあ私……ちょっと上手く行かなかった位で思い悩んで…….」 クス
吹雪「上手く行かないなら…..もっと頑張る!それだけの話だよね!」
吹雪「シャンとしろ!吹雪!」ピシッ
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83 : 2016/04/08(金) 01:51:45.41 -
吹雪「さて!夕立ちゃん達を待たせてるし早く支度しないと……」
クラッ
ドサッ
吹雪「(あれ…….体が…….動かない……)」
吹雪「(これって…….まさか……..!)」
吹雪「や……やめて……」
吹雪「う…….うわああああああああ!!!」
吹雪「」ドサッ
ムク
闇吹雪「ふふふふふふ♪」
闇吹雪編 完
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