提督「吹雪って本当に主人公なの?」吹雪「・・・・・・」


1 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 13:19:16.35 ID:IhIsiAVs0
初ssです。

うまく書けるか分からないけど頑張ります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1393906756


ソース: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1393906756/


3 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 13:30:19.44 ID:IhIsiAVs0
提督「お前は一番最初の秘書艦だった。その時は俺もお前から主人公オーラを感じていた」

吹雪「なんですか、オーラって……」

提督「しかし、それが今となっては鎮守府に居候しているだけで何の役にも立っていない!」

吹雪「それは司令官が艦隊に入れてくれないからです」

提督「正直、吹雪より強い駆逐艦がたくさんあるから、お前を連れて行ったところでただの足手まといだ」

吹雪「そんなぁ、私だって任された任務はしっかり頑張りますよ!遠征だって行けます!」

提督「遠征はもうメンバーが決まっているんだ。君の出る幕ではないよ」

吹雪「……」シュン


4 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 13:38:54.09 ID:IhIsiAVs0
~吹雪の部屋~

吹雪「今日は一日何して過ごしたのか分からなかったわ」

吹雪「第六駆逐艦の子達と一緒に食堂で食べて、それから……」

スタスタ

吹雪「ベッド気持ちいいよぉ。ううっ」グスッ

吹雪「私だって主人公だしこれでも一応頑張ってるのに……」ポロポロ

吹雪「提督は長門さんみたいな強い艦か矢矧さんのような珍しい艦にしか興味ないのかなぁ」ウワアアアン


5 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 13:48:53.05 ID:IhIsiAVs0
コンコン ガチャ

潮「失礼します」スタスタ

吹雪「潮さん?私に何か用ですか?」

潮「吹雪さん、目が真っ赤ですよ。大丈夫ですか?」

吹雪「あ、ちょっと考え事してて……」ゴシゴシ

潮「先程食堂で見かけたんですけど、なんだか落ち込んでいるみたいだったので……」

吹雪「私なら大丈夫です!」ウルウル

潮「どうして泣いているんですか……」

吹雪「……提督が、私のこと主人公じゃないって……」

吹雪「出撃も遠征も任せてくれたら頑張るのに使ってくれないし」

吹雪「私、もう解体してそのまま海に身を投げ出そうかなぁ」

潮「……」

潮(主人公じゃないって言われただけでそこまでなるの!?)


6 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 14:01:23.82 ID:IhIsiAVs0
潮「吹雪さん、元気出してくださいよ。私、吹雪さんの真面目で一生懸命頑張る姿好きですよ」

吹雪「その真面目さと努力を披露できるきっかけがないじゃないですか」

潮「そ、そんなことないです……よ……?」

吹雪「なんでそこで語尾が上がるんですか……」

潮「と、とにかく元気出してください!」

スタスタ パタン

吹雪「今、絶対手におえないわこいつと思って部屋を出て行ったよね?」

~夜の司令官室~

提督「ふぅ、書類の整理も終わって日誌もつけたし、やっと仕事も終わりかな」

コンコン

提督「ん?誰だ、こんな時間に」

響「失礼するよ、司令官」


7 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 14:02:09.88 ID:IhIsiAVs0
よく考えたら吹雪って『提督』じゃなくて『司令官』ですね。

すいません、勘違いしていました。

次回から直します。


8 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 14:19:40.18 ID:IhIsiAVs0
提督「どうした響?」

響「夕方、食堂で吹雪と一緒に晩御飯を食べたんだ。なんか提督の発言を気にしていたようだったよ」

提督「吹雪に……ってああ、主人公なの?って尋ねたことか」

響「吹雪は随分と司令官の発言を気にしていたみたいだ」

響「ずっと思ってたけど、司令官って人間味に欠けていると思うんだ」

提督「ほう、それはどういうことだ?」

響「吹雪は強力な艦が出てからずっと控え艦としてうちの鎮守府で暮らしている」

響「遠征にも出さない出撃にも出さないじゃあ戦果を上げるチャンスなんてないと思わないか」

提督「……響、吹雪の性能はこれまでの戦いの中で明らかだ」

提督「うちには吹雪よりも活躍してくれる駆逐艦がたくさんいる」

響「提督はそれでいいの?」

提督「……」

響「戦果を上げればランキングにも乗るし、一躍有名になれる」

響「でも、そのたびに吹雪は自分を追い詰めていく。彼女は真面目だから」

提督「だから、どうした?」

響「使わないなら、解体して自由にしてあげたほうがいいと思うんだ」

提督「……やはりそういう結論になるのか」


9 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 14:22:48.19 ID:IhIsiAVs0
提督「だが、解体はしない。吹雪は一番最初の秘書官だ。うちから吹雪がいなくなるのは寂しい」

響「だったら—」

提督「ああ、響の言うとおり、たまには吹雪にも仕事を与えることにするよ」

響「司令官……」

提督「まさか俺の発言が彼女をそこまで傷つけてしまうとは思わなかった。今後発言には気をつけよう」

響「うん、それでこそ司令官だ」


10 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/04(火) 14:28:44.49 ID:IhIsiAVs0

吹雪「

 それから私は時々遠征に行ったり、
 主力艦隊のサブメンバーとして時々出撃したりしました。
 しかし、目立った功績は上げられず、
 いつの間にか他の艦娘の間で『主人公(笑)』とあだ名がつけられるようになりました。
 出撃や遠征で他の子に『提督のお情けで艦隊に入れてもらってるんだね』と言われ、
 作戦がうまくいかなかったときはいつも私のせいにされました。

 ああ、いつか私も改二になりたいなぁ。
 そうしたら、主人公としてもっと前線で活躍できるのに。
 他の艦娘達を見返すことだってできるのに。

~おわり~

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