キョン「好きです、付き合ってください!」 鶴屋「えっ?」


1 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/29(水) 13:19:30 ID:7m/e.dAQ
よろしくお願いします!


ソース: http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1330489170/


3 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/29(水) 13:52:21 ID:7m/e.dAQ
そんなに待てません><

今、お願いします。


10 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 22:27:38 ID:vKxfHuS6
鶴屋「キョ、キョンくんっ!? 突然何を言い出すっさ!」

キョン「何って、告白です。決まってるじゃないですか」

鶴屋「こ、こくは……!」カァーッ

鶴屋「い、いやいやキョンくんっ、冗談はよしてよっ!」

キョン「いえ、冗談じゃありません。俺は本気です」

鶴屋「えっ……え、え?」

こんな感じですか?
分かりません><


12 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 22:39:54 ID:vKxfHuS6
キョン「鶴屋さん、俺は至って真面目で、真剣です」

キョン「もう一度言います」

キョン「好きです、付き合ってください!」

鶴屋「ぅ、うぅぅ……(キョンくん……目がマジっさ……)」

鶴屋「ちょ、ちょっと考えさせて貰えないかい?」

キョン「勿論構いませんよ」


15 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 23:03:56 ID:vKxfHuS6
キョン「あのー、鶴屋さん」

鶴屋(私にとってキョンくんは可愛い後輩くんで)

キョン「鶴屋さん?」

鶴屋(それに……友達、なのかな? 会えば結構話をしたりするっさ)

キョン「もしもし鶴屋さん?」

鶴屋(だから決して嫌いではないにょろ。むしろ好きなくらい)

キョン「…………」


16 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 23:09:46 ID:vKxfHuS6
鶴屋(でもでも! その好きは恋愛的な好きじゃなくて、友達として好きって意味だから!)

キョン「……」ソーット

鶴屋(あー、どうすればいいっさ!? 分っかんないにょろ!!)

キョン「……」ピトッ

鶴屋「ひゃっ!」ビクッ

鶴屋「キョンくんっ!? な、何をするっさ!?」

キョン「あはは、すみません。けど、こうでもしないと鶴屋さんが気付いてくれそうになかったもんで」

鶴屋「だからって、首筋に冷えた手を当てるの反則にょろ! めがっさ冷たかったよ!」


18 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 23:19:32 ID:vKxfHuS6
鶴屋「キョンくんってば酷い悪党だね! ハルにゃんだったらドロップキックにょろよ!」

キョン「だから、すみませんってば。もうしませんよ」

鶴屋「当然っさ!」プンプン

キョン「それより、鶴屋さん」

鶴屋「……なんだい?」

キョン「告白の返事なんですけど」

鶴屋「!?」ワスレテターッ

キョン「その、すぐじゃなくても全然構わないんで」

鶴屋「えっ?」

キョン「いつまででも待ちますから、ゆっくり考えて下さい」

キョン「どんな答えでも受け入れますから」


19 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 23:25:52 ID:vKxfHuS6
キョン「それじゃあ、俺はこれで。突然変な事言って本当にすみません。返事、待ってます」

鶴屋「あっ、キョンく……」

バタンッ

鶴屋「行っちゃった……」

鶴屋「…………」

鶴屋(……私、告白されちゃったにょろね……)

鶴屋「ーー~~ッ!」ジタバタ

鶴屋(顔から火を吹いちゃいそうっさ!)


20 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 23:33:51 ID:vKxfHuS6
————文芸部室

キョン「すまん、遅れた」

ハルヒ「あっ、こらキョン! 私に無断で何処ほっつき歩いてたのよ!」

キョン「岡部に呼ばれて、職員室に行ってんだ」

みくる「はいキョンくん」コトッ

キョン「ありがとうございます朝比奈さん」

ハルヒ「そんなところ、行く必要なんか無いわよ! 時間の無駄、そう、無駄よ!」

キョン「この活動の方が無駄だろ……」ボソッ

ハルヒ「なんか言った?」ギロッ

キョン「いーや、なんにも」


21 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 23:46:16 ID:vKxfHuS6
ハルヒ「まったく! キョンはまったく!」

キョン「やれやれ……」

古泉「お疲れ様です」

キョン「まったくだ」

古泉「一体何処で何をしていたのです?」

キョン「お前には関係ない」

古泉「ごもっとも。しかし、涼宮さんに無断で遅刻するのは、もうこれっきりにして欲しいですね」

キョン「ああ……善処しておくさ」

古泉「おや、やけにあっさり引き下がりますね」

キョン「疲れてるんだ、察しろ」

古泉「これは失礼。では、今日の将棋は明日に持ち越しですね。残念です」

キョン「あー、そうしてくれ」


22 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/01(木) 23:51:54 ID:vKxfHuS6
長門「…………」パタンッ

ハルヒ「ん、じゃあ今日は解散ね! キョン、明日は遅れずに来るのよ、いいわね!」

キョン「へいへい」

ハルヒ「それじゃ、戸締まりはよろしく!」バイバーイ

みくる「私着替えるんで、戸締まりしておきますね」

キョン「すみません、朝比奈さん。お願いします」

古泉「では長門さん、帰りましょう」

長門「…………」コクッ

みくる「二人共……仲良いですね」

キョン「そうっスね」


27 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 00:19:48 ID:ELr0/ENM
鶴屋「くぅぅーっ!! キョンくん、罪な男だねキョンくんっ! 私をこれほど苦しませるなんて!」

鶴屋「やってくれるにょろね、まったく!」

鶴屋「…………」

鶴屋「はぁぁ……」

鶴屋「キョンくん……かぁ」

鶴屋「私にとって、キョンくんは」

鶴屋「キョンくん、は……」

鶴屋「…………」


28 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 00:24:39 ID:ELr0/ENM
鶴屋「……何だか顔が熱いにょろ」

鶴屋「……喉渇いたっさ」

フラフラ…

————台所

鶴屋母「あら、アンタどうしたの」

鶴屋「あ、お母さん」

鶴屋母「顔、真っ赤よ」

鶴屋「あぁ、いやー」

鶴屋母「なんかあったの?」

鶴屋「……にょろ」


30 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 00:31:21 ID:ELr0/ENM
鶴屋母「んー?」キュピーンッ

鶴屋母「はっはぁ、さてはアンタ……」

鶴屋「にょろ?」

鶴屋母「コクられたなッ!! どう!? 違うかい!?」

鶴屋「~~ッ」ボッ

鶴屋母「あらま、図星のようさね」

鶴屋「ち、違うっさ! 違うっさよ!」

鶴屋母「えー? 違ってないでしょー? ……どれどれ」レロッ

鶴屋「ぅひゃっ!?」ビックゥ

鶴屋母「この味は……嘘をついてる味だわ、我が娘よ!」

鶴屋「お母さんっ、それ止めてっていつもめがっさ言ってるにょろよ!」

鶴屋母「だが断る」

鶴屋「にょろ!?」


34 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 00:46:44 ID:ELr0/ENM

鶴屋母「うっはぁ! 後輩の子に! いいねぇそそるねぇ青春だねぇ」ニマニマ

鶴屋「あぅぅ……」

鶴屋母「んで、その告白してきた子って、どんな子なのよ?」

鶴屋「え? えーっと……」

鶴屋「キョンくんは……」

鶴屋母「え? は? なに? 今ナニくんって言った?」

鶴屋「キョンくんっさ」

鶴屋母「キョン! キョンくん! へぇぇー! なになになに、外国の子?」

鶴屋「いやアダ名で」

鶴屋母「アダ名かぁ! 面白いアダ名だねぇ! いや実に面白い! 実に!」

鶴屋(お母さんはしゃぎすぎっさ……)


35 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 01:01:41 ID:ELr0/ENM
鶴屋母「はぁー……あーあ、呼び名だけで私をこんなに楽しませるなんてね……その子タダ者じゃあないね」

鶴屋「お母さんがおかしいだけだと思ゅ!?」

鶴屋母「私は正常」ツネリツネリ

鶴屋「ぉはぁさんはしぇーじょー!!(お母さんは正常!!)」イタタタタ

鶴屋母「よろしい。で、そのキョンくんってどんな子なんだい?」パッ

鶴屋「いはい……うぅ……えっと、キョンくんは……」

鶴屋(……キョンくんって、どんな子?)


36 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 01:06:26 ID:ELr0/ENM
鶴屋(えーと、普通? 平均的? うーん、合ってるようで合ってない気がするにょろ)

鶴屋(なら……なんだろう)

鶴屋母「なんだい、言い難いのかい?」

鶴屋「いや、えっと、ちょっと変わってる、ような?」

鶴屋母「ほう」

鶴屋「うー、言葉では言い表せられないっさ」

鶴屋母「そうかい。じゃあさ、その子、見た目はどうなの? イケメン?」

鶴屋(イケメン……じゃないっさね。それは古泉くんの担当にょろ。ただ……)

鶴屋「よく見るとカッコいい……っさ」カァーッ

鶴屋(母親に何言ってるっさ私ッ)ハズカシーッ


37 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 01:12:20 ID:ELr0/ENM
鶴屋母「ふーん? あっそう。成る程ねー」

鶴屋(一体何が成る程なのか……)

鶴屋母「アンタはその子への返事を保留してるんだっけ?」

鶴屋「そうにょろ」

鶴屋母「そっかぁ……」ニマニマ

鶴屋「? 何にやついてるっさ?」

鶴屋母「あ? ああ、気にしなくていいんだよ。うっふっふ」ニマニマ

鶴屋「にょろ?」


39 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 01:24:50 ID:ELr0/ENM
鶴屋母「……あら、もうこんな時間。そういえば、アンタ此処に何しに来たの?」

鶴屋「あっ、水を飲みに来たんだったにょろ」

鶴屋「お母さん、コップ取ってほしいっさ」

鶴屋母「はいはい。飲んだら早く寝なさいよ」

鶴屋「はーい」グビグビ

————
———
——

鶴屋母「……いやぁー、若いっていいもんねー。青春時代に戻りたいわ」マジデ

鶴屋母「しっかしあの子ったら……キョンくんの事話す時——ずっとニヤニヤしてたわねぇ」

鶴屋母「うふふふふふ」ニマニマ

鶴屋母「孫の誕生は、割りとすぐかもしれないわねぇ」ニマニマ


40 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 01:34:13 ID:ELr0/ENM
————通学路

鶴屋「うー、寝不足にょろ……」

鶴屋「まさか告白がこんなに高威力とは思わなかったね、お姉さんのhpがガリガリ削れていくよ」

みくる「あ、鶴屋さーん」タッタッタ

鶴屋「ん? おお、みっくるー!」

みくる「おはようございます」ハァハァ

鶴屋「おっはよー! 今日もみくるは可愛いねー!」

みくる「あは、ありがとう。……鶴屋さん?」

鶴屋「んー? 何かなーみくる」

みくる「夜眠れなかったんですか?」

鶴屋「えっ?」


42 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 01:52:11 ID:ELr0/ENM
————昼休み

キョン「あー……」

谷口「おいおい、大丈夫かよキョン」

キョン「おー……」

国木田「朝からずっとこの調子だね」

谷口「どうしちまったんだ、こいつは」

国木田「キョンらしくないね」

谷口「まったくだ」

キョン(くっそ、一晩経ったら、とんでもない事をしちまった気がして仕方ねぇぜ)

キョン(妄動……だっただろうか。早まってしまっただろうか)

谷口「おいキョン、弁当食わねぇのか?」

キョン「おー……」

谷口「そうかい。なら、この卵焼きは頂くぜ!」

国木田「止しなよ谷口」


43 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 01:59:57 ID:ELr0/ENM
ハルヒ「キョン! あんた何腑抜けてんのよ!」

キョン「腑抜けてねぇーよ」

ハルヒ「ダラッダラじゃない! 普段に輪をかけてダラッダラじゃない!」

キョン「んな事は無い。というか、輪をかけてってなんだよおい」

ハルヒ「言葉通りよ。もう! しゃきっとしなさい!」

国木田「何だか『出来の悪い息子を叱る母親の図』みたいだね」

谷口「俺にはいつも通りにしか見えないね」


47 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 13:45:14 ID:ELr0/ENM
————放課後

キョン「ハルヒ」

ハルヒ「? 何よ?」

キョン「すまんが、今日の団活は休む」

ハルヒ「はァ!? 何言ってんのよダメに決まってるでしょ!!」

キョン「体調が思わしくないんだ。今日は家でのんびりしたい」

ハルヒ「ダメに決まって……(でも、今日のキョンはなんか変だったし……)」

ハルヒ「…………」

ハルヒ「……分かったわよ。じゃあ、今日は帰りなさい」

キョン「! いいのか?」

ハルヒ「今日のアンタは腑抜けの極み、そんな奴に部室にいられると全体の士気が下がるわ」

ハルヒ「でも、今日だけよ! 本来sos団の活動を休もうだなんて、許されない事なんだから」

キョン「ああ、分かってるさ。恩に着るぜ団長様」

ハルヒ「ふふふ、しっかり敬いなさい!」


48 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 14:12:44 ID:ELr0/ENM
————昇降口

キョン(……必要以上にそわそわしている)

キョン(こんな状態で部室に行っても、解散までひたすら貧乏揺すりをするだけになりそうだった)

キョン(そんな姿を見られるよりかは、自室で悶々としている方がマシではないか)

キョン(と、思っていたのだが……)

鶴屋「……あ」ピタッ

キョン「……い」ピタッ

鶴屋・キョン(鉢合わせたーッ!)


52 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 20:10:41 ID:ELr0/ENM
キョン「だから今帰るところ……」

鶴屋「キョンくん具合が悪いのかいっ!?」

キョン「えっ?」

鶴屋「じゃあこんなところで話してちゃダメじゃないかっ! 早く帰りなよっ!」

キョン「いや、鶴屋さん……大丈夫です、そんな深刻じゃないんで」

キョン「あ、でも、心配してくれてありがとうございます」ニコッ

鶴屋「!」ドキッ


53 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 20:27:41 ID:ELr0/ENM
鶴屋(うあっ、ニコッて。キョンくん、ニコッて! うぅぅ、直視出来ないっさ)ドキドキ

鶴屋(私どうしたんだろう、キョンくんの事……好き、なのかな。それとも、告白されて意識してるだけ?)

キョン「鶴屋さん?」

鶴屋「……あははっ、可愛い後輩の心配をするのは当然っさ!」ドキドキ

キョン「……後輩……ですか……そう、ですね」

キョン「あの、俺もう帰りますんで。……さよなら」


54 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 20:57:13 ID:ELr0/ENM
鶴屋「ちょっと待ちなよキョンくん!」

キョン「はい?」

鶴屋「途中まで一緒に帰らないかいっ?」

キョン「はい!?」ビックリ

鶴屋「体調が優れないキョンくんを一人で帰らせる訳にはいかないっさ! ……あ、た、他意は無いよ!」アセアセ

鶴屋「ダメ……かい?」

キョン「い、いや……」

キョン(こ、これは……この申し出は……受けるべきなのか? 待て! 待て待て……向こうから言って下さってるとはいえだ、あまりがっつくのは如何なものかと)

鶴屋「ダメなの……?」ウルッ

キョン「是非! 一緒に帰りましょう!」キリッ


55 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 21:33:38 ID:ELr0/ENM
————帰り道

鶴屋「それでさ、キョンくん。体調って、実際どう優れないんだい?」

キョン「えっ」

鶴屋「ほら、風邪だったらいけないからね。気分が悪いとか……何かあるにょろ?」

キョン(仮病とは言えない)

キョン「あーっと、そうですね……なんかこう、胸が締めつけられるような?」

キョン(俺は何を言ってるんだ)

鶴屋「ふむふむ」


56 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 21:43:03 ID:ELr0/ENM
鶴屋「胸が締めつけられる……って、不整脈?」

キョン「えぇっ!?」

鶴屋「あっはっは! な訳ないよねっ! 驚かせちゃったかな! ごめんにょろ!」

キョン「もう、止めて下さいよ」

キョン(鶴屋さんが言うとマジなのかと疑っちまう)

鶴屋「あははっ! いやー、それにしても胸が締めつけられる? キョンくん、それはもしかして……」

キョン「もしかして?」

鶴屋「いわゆる、恋の病、ってヤツなのかなっ!?」

キョン「」

鶴屋「あれ? ……あ」カァーッ


57 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 21:51:15 ID:ELr0/ENM
鶴屋(恋の病って! 仮にも告白されてたのに、恋の病って! 完全にやらかしたにょろ!)

キョン「……そうですね」

鶴屋「!?」ニョロッ!?

キョン「鶴屋さん、確かにこの胸が締めつけられる感覚は、恋の病とやらの所為かもしれません」

鶴屋「…………」ドキドキ

キョン「俺は、貴女に恋をしてしまいました」

キョン「再三に渡って、しつこいですけど、好きです、鶴屋さん」


58 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 21:58:51 ID:ELr0/ENM
鶴屋「えっと、その……」オロオロ

キョン「なんか、すみません。返事は後でって言ってたのに、困らせるような事言って」

キョン「ただ、俺は最後に、もう一度、鶴屋さんに想いを伝えたかった……それだけです」

鶴屋「ん? ……最後? ど、どういう事っさ!」

キョン「鶴屋さん、鶴屋さんは俺を後輩としてしか認識してないんじゃないですか?」

鶴屋「!」

キョン「さっきも俺を後輩って言ってましたよね」


61 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 22:14:30 ID:ELr0/ENM
鶴屋「いや、あれは」

キョン「あの時、思ったんですよ。ああ、鶴屋さんにとって俺はずっと後輩ポジションなんだなって」

鶴屋「違っ」

キョン「でも、そんな後輩ポジの俺がした告白の返事、鶴屋さんはきっと真剣に考えてくれたんですよね」

キョン「鶴屋さん、今日何だかお疲れのようですから」

キョン「きっと、俺が傷付かないような断り方とかを、夜まで考えてたんじゃないですか?」

キョン「貴女は優しいから」


62 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 22:22:10 ID:ELr0/ENM
鶴屋「ち、違っ……」

キョン「なんか本当、すみませんでした。けど、俺は、想いだけでも聞いてもらえて嬉しかったです」

キョン「じゃあ……さようなら」

鶴屋「違うって、言ってるんだよさっきから!」

キョン「え」ビクッ


65 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 23:40:48 ID:ELr0/ENM
鶴屋「いいかい」

鶴屋「キョンくん。キョンくんは私の何を好きになってくれたのかな」

キョン「え? ……あー、それ言わなきゃ」

鶴屋「ダメにょろ」

キョン「……はい、言います」

キョン「……鶴屋さんの八重歯」

鶴屋「えっ?」

キョン「スレンダーな体、笑顔、気さくな人柄、独特な口調、勘や洞察力の高いところ……えー」

キョン「……全部好き、ですね」

鶴屋「っ!」マッカッカ


66 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 23:48:31 ID:ELr0/ENM
鶴屋「あ、ありがと……じゃなくて!」ブンブン

キョン(可愛い)

鶴屋「キョンくんがね、私の全部を好きなように、その、私も……」

鶴屋「私もっ、キョンくんの全部が好きっ」

キョン「えっ!?」ドキッ

鶴屋「昨日からずっと考えてきたっさ。ずっと」

鶴屋「『私はキョンくんが好きなのかな』って」

鶴屋「ずっと考えて、お母さんにも話して」

キョン(話したんですか!?)


67 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 23:54:51 ID:ELr0/ENM
鶴屋「最初は、告白されて意識してるだけかもって、思ってたよ」

鶴屋「けど」

鶴屋「キョンくんの事を考えてると顔は赤くなるし、身悶えちゃうし、本人に笑顔を見せられたらクラッときちゃうし」

鶴屋「それで私、気付いたっさ」

鶴屋「私は、キョンくんの事が好き」

鶴屋「歳の割りに老成した物言いとか、気だるそうな感じとか、優しいところとか」

鶴屋「勿論、見た目も」

鶴屋「全部、好き」


69 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/02(金) 23:59:44 ID:ELr0/ENM
キョン「つ、鶴屋、さ……」

鶴屋「告白の返事は『はい』にょろ」

鶴屋「だから、キョンくん」

キョン「!」

鶴屋「これからは先輩後輩じゃなく、彼氏彼女として……よろしく、ね」


70 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/03(土) 00:05:00 ID:1dEiikiE
————鶴屋・キョン近くの茂み

みくる「鶴屋さん……キョンくん……良かったぁ」

古泉「これは中々、良いカップルかもしれませんね。(涼宮さんにバレなければいいのですが)」

長門「ぱちぱちぱち」

古泉「長門さん……無表情でそれは……いえ、何でもありません」


73 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/03(土) 00:19:05 ID:1dEiikiE
古泉「……そろそろ部室に行かなくてはいけませんね」

みくる「あっ、そうですねっ。急いで着替えなくちゃ」

長門「……涼宮ハルヒは今、部室で静かに肩を震わせている模様」

古泉「朝比奈さん、長門さん、ダッシュで行きますよ! あ、部屋に入るのはバラバラで(プルルルル

古泉「……バイト行ってきます」

みくる「が、頑張って下さい(踏んだり蹴ったりだなぁ古泉くん)」

みくる「じゃあ長門さん、行きま——あれぇ!? いない!? 長門さぁーん!!」


74 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/03(土) 00:23:30 ID:1dEiikiE
————
———
——

キョン「ん?」

鶴屋「どうしたっさキョンくん?」

キョン「いえ……今、朝比奈さんの声が聞こえたような」

鶴屋「…………」

鶴屋「……」ソォーット

鶴屋「……」ピトッ

キョン「うおぁっ!!!!」ビックン

キョン「な、何をするんですか!」

鶴屋「昨日のお返しっさ」

鶴屋「それと、か、彼女と二人っきりなのに、別のみくるの名前を出す不届きな彼氏へのお仕置きだよっ」


76 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/03(土) 00:30:35 ID:1dEiikiE
キョン「好きです、付き合ってください!」 鶴屋「えっ?」

終わり

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