京子「なあ結衣ーおはようのキスしよーぜー」


1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 18:33:45.52 ID:fmvi+Yo80
結衣「は、はあ?」

京子「いーじゃん、ほらチューだよチュー」

結衣「嫌だよバカ」

京子「えーなんでー。良い経験にもなるじゃん」

結衣「いや、そんなのでOKするやつなんていねえよ」


ソース: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1315388025/


4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 18:38:17.99 ID:fmvi+Yo80
京子「昔よくしたじゃん。ほら、小学生の時とか」

結衣「あ、あれはよく分かってなかったからで……」

京子「えーでも去年もしたでしょ?」

結衣「あれはお前がいきなりしてきたんだろ!」

京子「じゃあ今日もいきなりしちゃお!」ガバッ

結衣「うわっ、やめろばか」


6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 18:43:08.65 ID:fmvi+Yo80
京子「ふへへ。捕獲完了」

結衣「お、おいどけろ。本当にしたら許さないからな」

京子「そんなにキスしたくないの?」

結衣「したくないよ」

京子「なんかそうもはっきりと言われたら腹立ってきたぞぅ」

結衣「しらねーよ」

京子「結衣、許すまじ。こうなったらそっちが泣いてキスを求めてくるまで一日誘惑してやる」

結衣「は、はあ?」

京子「絶対キスしてやるぞ。ふへへへ」


8 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 18:47:37.92 ID:fmvi+Yo80
京子「普通に誘惑しても面白くないから勝負にしよっか」

結衣「勝負?」

京子「そ。今日一日の間に結衣が私にキスしたら私の勝ち。しなかったら負けってことで」

結衣「駄目だろ。それじゃ私が無理矢理キスされて負けじゃないか」

京子「そんなことしないってー。なんなら結衣のほうからキスしてこなかったら負けでいいよ」

結衣「いや、それじゃ勝負として成り立たないだろ」

京子「どうして?」

結衣「だって私からキスなんて絶対しないし」

京子「ふふーん。それはどうかな」


11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 18:52:15.09 ID:fmvi+Yo80
結衣「まあそっちがそれで良いなら別に良いけど……。で、何を賭けるの?」

京子「んー。じゃあ勝者が何でも一つ敗者に命令できる権利にしよっか」

結衣「うわーありがちだな」

京子「こういうのは王道だからこそ良いのさー」

結衣「まあ、こっちからしてみれば好都合だな。たまには家事でもしてもらうか」

京子「お、じゃあ受けてくれんの?」

結衣「良いよ、どうせ勝つし」

京子「よーし、じゃあ決まりなー」

結衣「はいはい」


13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 18:59:00.09 ID:fmvi+Yo80
京子「じゃあ制限時間は今日の深夜十二時までってことで。一緒にいられないのは私が不利だから、今日もお泊りさせてもらうぜー」

結衣「二日連続かよ。まあ別に構わないけど」

京子「ふへへへ。今日は物理的にベッタリひっついてやるぞー」

結衣「え、いや、学校ではそんなにくっつくなよ?」

京子「関係ないってー。くっつかないと私不利じゃん」

結衣「うーん。まあいつも一緒に居るし、別に普段と変わらないような気もするけど」

京子「ふへへ。どんなことしてやろっかなー」

結衣「まあとりあえず急いで食えよ。学校遅刻するぞ」

京子「へいへーい」


15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:04:11.55 ID:fmvi+Yo80
通学路にて

あかり「ねえねえ、結衣ちゃん。聞きたいことがあるんだけど……」

結衣「うん? 何?」

あかり「何で今日は京子ちゃんと手を繋いでるの?」

結衣「ああ、これはだな……」

京子「愛し合う者同士が手をつなぐのに理由なんていらないさー」

あかり「あ、あいし……」

結衣「おい、誤解を生む言い方はやめろ!」

京子「へっへー。良いじゃん別に。ところで今ので惚れた?」

結衣「ねえよ」

ちなつ「ブツブツブツブツ」

あかり「ちなつちゃんが呪詛を唱えてて怖いよぉ……」


19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:12:05.77 ID:fmvi+Yo80
教室にて

結衣「珍しく早く着いたな」

京子「じゃあ、ホームルーム始まるまでベットリさせてもらうよー」

結衣「ベ、ベットリって」

京子「じゃあ手始めに結衣の膝の上に座らせてもらうね」

結衣「え、いやそれはちょっと……」

京子「問答無用!」

結衣「っば、ばか! こっちに向いて座ることはないだろ!」

京子「えーだって、こうじゃないといざという時に結衣がキスできないじゃん?」

結衣「し、しねーよ! あ、あと声でけーよ!」

京子「結衣こそ声うわずってるよん」


23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:18:06.41 ID:fmvi+Yo80
京子「結衣って実は目が大きいね。普段はじとっとしてるけど」ジーッ

結衣「そ、そんな覗きこむなよ……」

京子「髪もサラサラしてるしさー」サラサラ

結衣「さ、触りすぎ……」

京子「あ、いいにおいするー」スンスン

結衣「ちょ、もう止めて……」

女子A「ねえあれってさー……」ヒソヒソ

女子B「元から仲良いとは思ってたけど……」ヒソヒソ

結衣「は、はずかしい……」


26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:22:57.98 ID:fmvi+Yo80
京子「えー恥ずかしいの? じゃあさっさとキスして終わらしても良いよ?」

結衣「できるかっ!」

京子「ここが嫌ならトイレでする?」

結衣「余計嫌だよ」

京子「余計ってことは、このままのほうがいいのかな」

結衣「どっちにしろしないけどな」

京子「結衣も強情だなぁ」


27 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:28:02.11 ID:fmvi+Yo80
京子「あ、綾乃たちだ。おーい、綾乃ー。おはよー」

綾乃「その声は歳納京子ぉーーー! ってえええええええええええええっ!?」

千歳「アカン。船見さんも歳納さんもそれは反則やで……」ドバドバッ

綾乃「な、なにやってんのよアンタたち!」

結衣「い、いやあ、これには事情があって」

京子「所謂、夫婦の営みって奴だよ」

綾乃「ふ、ふう……」

結衣「こら、やめんか!」


36 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:35:00.53 ID:fmvi+Yo80
綾乃「と、ともかく船見さんも迷惑してるみたいだし、離れなさい! 歳納京子!」

京子「えー結衣ー。迷惑してるの?」

結衣「え、まあ一応……」

京子「してるの?」

結衣「し、してるような……」

京子「本当に?」

結衣「……してないような」

京子「綾乃ー。迷惑してないってさー」

綾乃「」ガーン

京子「ふへへ。結衣もちょっと素直になってきたね」

結衣「い、いや今のは言葉のあやというか、気の迷いというか……」

京子「ふーん?」

結衣「そ、そんなに見るなよ……。顔近いよ……」


40 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:42:03.87 ID:fmvi+Yo80
キーンコーンカーンコーン

結衣「あ、ほら。もう先生来るぞ。はやく席に戻れよ」

京子「あれまー。せっかくいいところだったのに」

結衣「いいから早く!」

京子「へへ。じゃあ、またあとでねー」

結衣「やっと行ったか……。胃が痛い……」

女子D「ねえねえー」

結衣「ん? なに?」

船見さんと歳納さんって付き合ってるの?」

結衣「ンブフッ」

女子D「え、図星? 図星なの?」

結衣「い、いや。違うから。断じて違うから……」


42 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:43:13.30 ID:fmvi+Yo80
>>40
ミス
船見さんと歳納さんって付き合ってるの?」→女子D「船見さんと歳納さんって付き合ってるの?」

47 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:50:22.65 ID:fmvi+Yo80
昼休憩にて

結衣「やっと昼食だ……」

京子「どうしたのー? そんなにグッタリして」

結衣「お前が休み時間も、ずっとベッタリしてくるからだろ……」

京子「授業中に投げキッス飛ばしたり、ウィンクしてたのには気がついた?」

結衣「そりゃ気づくよ……。他の奴らも気づいてたし……」

京子「ええ? ほんとに? まあ良いけどさー」

結衣「よくねえよ……。ほらあれ」

女子ABCDEF「……」ヒソヒソ

結衣「最悪だ……。明日からどうすれば……」

京子「ついに公認になったってことじゃん」

結衣「胃が痛い……」


53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 19:58:22.59 ID:fmvi+Yo80
京子「まあ食べようぜー。結衣が作った弁当ー」

結衣「そうだな……。今はとりあえず何もかも忘れよう……」

京子「おお、相変わらずウマそう!」パカッ

結衣「え? あ、ありがとう」

京子「お、照れてる照れてる。いつもは、いいから早く喰え! とかいうのにさー」

結衣「そ、そうだっけ?」

京子「分からないの? ふへへ、これはかなり素直になったってことだな」

結衣「嘘だろ……」

京子「そろそろキスしとく?」

結衣「いや、それは断固拒否だ」

京子「ちぇー」


54 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:02:09.99 ID:fmvi+Yo80
京子「なんかさー。今日あらためて思ったんだけど」モグモグ

結衣「おい、あんまり食べながら喋るなよ。行儀悪いぞ」

京子「まあまあ、多めに見てよ。で、今日改めて思ったんだけど」

結衣「うん」

京子「私たちってほんとに夫婦みたいだよなーって」

結衣「ンゴフッ」

京子「あ、結衣の口から出てはいけないモノがっ!」

結衣「お、お前が変なことを言うからだろっ!」


55 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:02:49.82 ID:fmvi+Yo80
二人が飯食ってるってことで、俺も飯食ってくる
フヒヒヒ

67 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:21:32.71 ID:fmvi+Yo80
京子「だってさー。二人分の弁当作ったり、さっきの結衣の注意といい、なんかおしどり夫婦って感じじゃん!」

結衣「そ、そうか?」

京子「そう思うと私を呼ぶ時に結衣がお前って言うのも、なんか夫婦っぽい!」

結衣「京子は逆にあなたとか言ったりしてってこと?」

京子「あれ? 結衣もしかしてノリ気?」

結衣「い、いや、ちげーよ」

京子「ふーん?」

結衣「その目を覗き込むの止めろよ……。顔近すぎるって……」


69 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:23:33.04 ID:fmvi+Yo80
オーマイガッ
まあ弁当の件に関しては見逃して頂戴
原作読んでなくてスマンな

72 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:29:16.18 ID:fmvi+Yo80
京子「ねえねえ、お前って言ってみてー」

結衣「はあ? いつも言ってるだろ?」

京子「良いからさー」

結衣「お前」

京子「何の感情もこもってないからノーカン!」

結衣「はあ? 役者じゃあるまいし……」

京子「じゃあお手本みせてあげるから見てて」

結衣「やれるもんならやってみろ」

京子「あなた」

結衣「っ……」

京子「ねえねえどうだったー?」

結衣「し、知らない……」

京子「へえ?」

結衣「目をのぞくな、顔を近づけるな、さりげなく太ももに手を置くな!」


79 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:40:07.68 ID:fmvi+Yo80
京子「あー食った食ったぁ。たいへんおいしゅうございました」

結衣「お粗末さまでした」

京子「さて、食べ終わったことだし、結衣にくっつくか」

結衣「さっきみたいに足の上に座るのはナシな」

京子「えー? まあいいや。じゃあ椅子をくっつけるだけで良いよ」

結衣「まあそれくらいなら」


80 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:42:12.38 ID:fmvi+Yo80
京子「ちょっと手の平みしてー?」

結衣「うん? はい」

京子「お、今更だけど結衣の手って大きいね」

結衣「そうか? 自分では実感ないけど」

京子「あ、生命線長い!」

結衣「そ、そうか?」

京子「これが金運線ー、これが恋愛線ー」

結衣「指でなぞるなよ……。こそばゆい……」

京子「これが何だっけ。何とか線ー。これが仕事線ー」

結衣「なんか恥ずかしい……」


87 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:48:17.48 ID:fmvi+Yo80
京子「あーもうこれ以上は分かんないから良いや」

結衣「相変わらず飽きるの早いな、お前は」

京子「でもなんか勿体ないし、手繋いで良い?」

結衣「まあそれくらいなら良いけど」

京子「ラッキー」ニギッ

結衣「えっ。そ、そうやって握るの?」

京子「えーなんか可笑しい?」

結衣「だ、だ、だって、指が絡まってるっていうか、それ恋人つなぎっていうか」

京子「まあ細かいことは気にしない気にしない」


92 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 20:54:33.21 ID:fmvi+Yo80
京子「ついでに肩も借りるよん」

結衣「ついでって何だ、ついでって」

京子「手をつないだまま、肩に頭を乗せてっと」

結衣「お、おい……」

京子「あ、これすごくいいかんじ」

結衣「は、はずかしいってレベルじゃないぞ、これ」

京子「首元から結衣の匂いがする」

結衣「こ、こそばゆいから、首に息を吹きかけるなって……」

京子「えー今からちょっと舐めようと思ったのに」

結衣「いや、それは本気でやめろ……」


99 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:00:11.16 ID:fmvi+Yo80
京子「ねえ結衣ー」

結衣「う、うん?」

京子「ちょっとさ、キスする気になった?」

結衣「な、なってない。全然なってない……」

京子「ほんとに?」

結衣「ほんとほんと」

京子「そっか」

結衣「うん」

京子「……」

結衣「……」

京子「……」ガタッ

結衣「うわっびっくりした。急に立ち上がるなよ」

京子「ごめんごめん、ちょっとトイレ行ってくる」

結衣「ああ、うん……」


104 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:08:44.69 ID:fmvi+Yo80
放課後にて

結衣「やっと授業も終わった……。今日は二倍も三倍も疲れた気がする」

京子「結衣ー。はやく部室行こうぜー」

結衣「そうか、まだ終わってないのか……」

京子「何ブツブツ言ってんの? ほら早く早くー」

女A「当然のように腕くんでるね」

女B「あれはもう間違いないね」

綾乃「ええい、もう知らないわよ! お幸せに!」

千歳「綾乃ちゃんええこやねぇ……」


110 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:17:29.73 ID:fmvi+Yo80
京子「とうちゃーく」

結衣「ふう。あれ? あかりたちはまだ来てないのか」

京子「ああ、あかりなら来ないらしいよー」

結衣「え? な、なんで?」

京子「今度ある創作ダンスの練習が放課後にあるんだってさー」

結衣「ああ、懐かしいな。私たちも去年やったやった」

京子「あの練習のあとに、結衣がいきなりキスしてきたんだよなー」

結衣「ああ、そうだなって違うだろ! 京子がいきなり抱きついてきた反動で」

京子「まあ細かいことは気にしない気にしない」

結衣「まったく。嫌なことを思い出させるなよ」

京子「……嫌なことなの?」

結衣「え、いや、あの、それは……」

京子「……」

結衣「さ、さっきのは嘘。嫌では、ない。嫌ではないから……」


115 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:20:55.20 ID:fmvi+Yo80
京子「あ、ほんと? じゃあ今からキスする?」

結衣「い、いやそれとこれは話が別だろ」

京子「えー。部室なら誰もいないから良いじゃん」

結衣「そういう問題ではないだろ」

京子「じゃあどういう問題?」

結衣「気持ちの問題」

京子「それってどういう意味?」

結衣「さあ、ただ何となく言っただけだし……」

京子「ふーん……」


125 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:27:45.64 ID:fmvi+Yo80
京子「ね、隣行っても良い?」

結衣「い、いいけど向かいあってるほうが話しやすくない?」

京子「いいからいいから」

結衣「うっ。くっつきすぎ。熱いよ」

京子「風通し良いから、だいじょーぶだいじょーぶ」

結衣「まあそうだけど……」

京子「ねえ、結衣。ちょっとこっち向いて」

結衣「ん? って近っ!」

京子「ほら、あとちょっと近づけばキスできるよー」

結衣「し、しない。しないから」

京子「えーなんで?」

結衣「なんでってそりゃ……」

京子「なんで? ねえなんで?」


127 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:32:12.90 ID:fmvi+Yo80
結衣「ど、どうしたの京子。怒ってるの?」

京子「ここまでしてもキスしてくれないと流石の私でも傷つくよ」

結衣「だ、だってこれって勝負だし。そういうのはずるいよ」

京子「じゃあ勝負じゃなかったら、してくれるの?」

結衣「いや、そういうわけでもない気がするけど……」

京子「ふーん……」

結衣「……」

京子「まあ良いや。膝枕でもしてもらおっと」

結衣「し、しかたないな……」


130 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:35:20.68 ID:fmvi+Yo80
キーンコーンカーンコーン

京子「あーもう下校時間かー」

結衣「なんかよく分かんないけど、すごく汗かいた……」

京子「舐めてあげよっか?」

結衣「やめんか!」

京子「まあそろそろ帰ろうぜー」

結衣「そうだな。ああ、長い一日がようやく終わる……」

京子「いざ、結衣ん家へ!」

結衣「そうか。そうだった……」


138 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:40:46.16 ID:fmvi+Yo80
京子「ふーい、到着っと」

結衣「あー、もう七時か。ご飯作らないとな」

京子「あ、今日は一緒に手伝うよ」

結衣「え? どうした突然」

京子「なんか今日は結衣、疲れてるみたいだしさー。たまにはねー」

結衣「うーん、じゃあお言葉に甘えるとするかな……」


141 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:45:43.83 ID:fmvi+Yo80
台所にて

結衣「京子。ちょっと包丁とってくれない?」

京子「ほいよー」ギラッ

結衣「こわっ。普通は柄のほうを相手に向けるもんだろ」

京子「あーメンゴメンゴ」

結衣「まったく……」

京子「あ、結衣。ほっぺたに卵ちってる」

結衣「え、どこ?」

京子「へへ、残念でした。逆の頬だよん」ペロッ

結衣「うわっ! 急に舐めるな!」

京子「へへーん、お約束じゃーん?」

結衣「包丁もってるのに危ねーよ!」


147 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:53:54.39 ID:fmvi+Yo80
京子「さて、無難な無難なオムライスの出来上がり!」

結衣「無難とか言うな。まあ早く食べようか」

京子「よっしゃー」

京子「いただきまーす」

結衣「いただきます」

京子「あ、うまいなー」

結衣「うん、美味しいな。今日は京子が手伝ってくれたおかげで早く作れたし」

京子「キスしてくれたら、毎日手伝っても良いぞー?」

結衣「え、本気で言ってんの?」

京子「本気本気」


151 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 21:56:27.66 ID:fmvi+Yo80
結衣「いや、でもそれは釣られたみたいで嫌だから止めとく」

京子「えーなにそれー」

結衣「京子もそんな条件であっさりキスされたら、嫌だろ?」

京子「さっすが結衣。よくご存じで」

結衣「たまに全く分からないこともあるけど、京子のことならほとんど分かってるつもりだから」

京子「嬉しいこと言ってくれるねー」

結衣「京子だってわたしことくらい、ほとんど分かってるくせに」

京子「いやーそうでもないよ?」

結衣「そうか?」

京子「うん。けっこー分かんない時もあるし」


152 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:01:10.44 ID:fmvi+Yo80
結衣「あ、ケチャップがほっぺについてるぞ」

京子「え、どこ?」

結衣「ぎゃくぎゃく」

京子「あれれ?」

結衣「……わざと触れてないだろ?」

京子「あ、バレた?」

結衣「まったく……」

京子「結衣ーとってー」

結衣「……しかたないな」サッ

京子「はい、ではそれを舐める!」

結衣「え、何でだ」

京子「そういうお約束だから!」

結衣「はいはい」ペロッ


155 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:02:43.57 ID:Z01XX8Ji0
結衣「はいはい」ペロッ

結衣「これは青酸カリ!」


161 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:06:05.84 ID:fmvi+Yo80
京子「ごちそうさまでした」

結衣「もう九時か……」

京子「うーん、あと三時間か。これはお風呂イベントにかけるしかないな……」

結衣「ふ、風呂は駄目だろ。なんか色々駄目だ」

京子「えー良いじゃん。二人別々に入って時間を稼ぐのはずるいぞ」

結衣「なるべく早くあがるから。とにかく風呂は別々にしよう、な?」

京子「えー仕方ないなあ。じゃあお風呂あがったら覚悟しときなよ?」

結衣「りょ、了解」


164 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:10:14.62 ID:fmvi+Yo80
風呂後

京子「ふーい、さっぱりしたぁ」

結衣「時間がどうのこうの言ってた割には、案外長風呂したな。もう十時だぞ」

京子「いいのいいのー。二時間あれば十分だし」

結衣「敗北を目の前にしながら、ずいぶん余裕だな」

京子「私が本気を出せば結衣なんてイチコロだよん」

結衣「ふーん、それは楽しみだな」


168 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:14:52.75 ID:fmvi+Yo80
京子「さて、ソファーに座ってっと。結衣ー、こっち来てー」

結衣「ん、何?」

京子「はい、じゃあ私の膝の上に座って?」

結衣「えっ、私が座るのか?」

京子「そうそう。もちろん、こっち向いてね」

結衣「うっ、これ恥ずかしい……」

京子「へへーん。自分が上の方がキスしやすいでしょ?」

結衣「た、たしかにその気になれば、いくらでも出来そうだな……」


175 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:19:57.37 ID:fmvi+Yo80
京子「ねえ結衣。抱きつくよ?」

結衣「え、ちょ、おい……」ギュウ

京子「あーお風呂上がり温かい。良いにおいもするし。結衣も私の頭のにおい嗅いで良いよ」

結衣「か、嗅がない。嗅がないぞ」

京子「遠慮しなくてもいいのにー」グリグリ

結衣「ちょ、ちょ、おなかに顔を埋めすぎ……」

京子「えーいいじゃん」


180 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:23:04.45 ID:fmvi+Yo80
京子「結衣、すんごい汗かいてる」

結衣「だって、かれこれ一時間もこの体制だぞ……。汗も出るって」

京子「えっ、もう十一時? はやいなー」

結衣「私の勝ちみたいだな」

京子「いやいや、まだまだ何のこれしき」


187 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:28:06.17 ID:fmvi+Yo80
京子「結衣、ちょっと顔さげて?」

結衣「うん? ってうわっ」

京子「あーまだシャンプーの匂いが残ってるね」

結衣「く、首に抱きつくなら言ってからにしてくれよ」

京子「あ、耳赤い」

結衣「そりゃ赤くもなるよ、馬鹿」

京子「照れてるの?」

結衣「照れてるよ」

京子「認めるんだ」

結衣「そりゃこんなの恥ずかしくないわけないだろ」


191 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:32:19.49 ID:fmvi+Yo80
京子「あと三十分かー」

結衣「終わりが見えてきたな」

京子「うーん。よし」

結衣「うん? 次の作戦?」

京子「ちょっとまって。心の準備するから」

結衣「何をいまさら」

京子「まあまあ。今から真面目な話するからよく聞いてね」

結衣「はいはい」


197 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:37:02.24 ID:fmvi+Yo80
京子「私さ、真面目に結衣のこと好きなんだよねー」

結衣「えっ?」

京子「勝負とかそういうの抜きでさー、本気なんだよね。ラブの意味でさー」

結衣「……」

京子「愛しちゃってるんだよね」

結衣「……」

京子「キスしてくれない?」

結衣「……」

京子「ねえ結衣。キスしよ?」

結衣「……」


202 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:43:09.11 ID:fmvi+Yo80
結衣「しない」

京子「え?」

結衣「しないよ」

京子「な、なんで?」

結衣「だって、これは勝負だろ。そんな見え透いた手には引っ掛からないよ」

京子「……」

結衣「嘘だと分かってても、ちょっとドキっとしたけどさ」

京子「……ドイテ」

結衣「ん? 何?」

京子「私の上から下りてよ!」

結衣「あ、ごめん……」


207 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:47:39.56 ID:fmvi+Yo80
京子「やっぱ結衣のことが分かんないし、結衣も私のこと全然分かってないよね」

結衣「きょ、京子……」

京子「いいよ、もう寝るから。勝負は結衣の勝ちで良いよ」

結衣「何もそこまで怒らなくても……」

京子「はやく電気消してよ!」

結衣「ごめん……」


208 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:49:48.79 ID:fmvi+Yo80
結衣「……」

京子「……」

結衣「……京子?」

京子「……」

結衣「もう寝たんだ、ほんとに」


216 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:55:26.75 ID:fmvi+Yo80
結衣「京子、私が京子のこと分かってないって言ってたけど」

結衣「私たちやっぱり幼馴染だな」

結衣「分かってたよ、本当はさっきの告白も本気だって分かってた」

結衣「でも、どうしても勝ちたかったんだ。勝って、京子にキスを命じて驚かせてやろうと思ってさ」

結衣「ごめん、京子。ほんとにごめん」

京子「……」

結衣「あと二分で、十二時か」


217 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:59:19.94 ID:fmvi+Yo80
結衣「……」ソローリ

京子「……」

結衣「気持ち良さそうな寝顔……」

結衣「京子の気持ちを思うと、こっちが泣いちゃいそうだよ」

結衣「ごめんね。ごめんね、京子」

結衣「愛してる。私も京子のこと愛してるから」

チュッ


228 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 23:02:58.45 ID:fmvi+Yo80
京子「……」

結衣「京子……。京子……」

京子「クックックッ」

結衣「……なんか聞こえる」

京子「フッヘヘヘ」

結衣「なんだかすごく嫌な予感がするんだけど」

京子「呼ばれて飛び出てジャンジャジャンジャーン!」ガバッ

結衣「うわああっ」

京子「時計! 時計見て、ほら! 今ちょうど十二時!」

結衣「ま、まさか」

京子「へへーん、私の勝ちだよーん」


235 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 23:09:00.81 ID:fmvi+Yo80
結衣「ず、ずっと起きてたのか?」

京子「はっはっはー。参ったかね、私のアカデミー賞ものの演技!」

結衣「泣いてたのも演技? 怒ってたのも全部演技なのか?」

京子「あれはちょっと本当に泣いてたよ」

結衣「え……。ごめん京子」

京子「良いんだって。私だって、結衣が本当は私にゾッコンなことくらい分かってたからさー。ただ演技とはいえ振られるのがちょっと辛かっただけで」

結衣「うっ。なんだそれ……」


238 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 23:14:49.34 ID:fmvi+Yo80
京子「ともかく私の大勝利。命令はきちんと聞いてもらうよ?」

結衣「この期に及んで見苦しい言い逃れはしないよ……」

京子「ところで、その前に聞きたいんだけど結衣は私のこと好きだよね?」

結衣「ああ、うん」

京子「てことはさっきの告白の返事もOKってことでいいの?」

結衣「いいよ。私も京子のこと好きだから」

京子「そっかー、えへへ。じゃあ命令だけどさ……」


239 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 23:16:28.43 ID:fmvi+Yo80

京子「今からさっきのキスの続きをすること、ね」

おしまい

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